好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第1番 マゼール/クリーヴランド管

2018-10-26 22:12:53 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…マゼール
演奏…クリーヴランド管
好み度…4(5点満点)

余計な脂を落としたかのような、重厚だったり熱かったりというよりは、どこか透明感を感じるような、スリムでクリアでちょっとひんやりした響きで、低弦もよく響いているが、金管も含めて圧するようなところはない。
どうもクリーブランド時代のマゼルは覇気にも面白みにも欠ける印象があるが、そんな中ではマゼルらしいちょっとすましつつの機能的な力感と美しさが感じられるようではある。
第1楽章はテンポは速くないが雰囲気としてちょっとキビキビした機能的なものも感じさせ、第2楽章もややゆっくりめに機能的に美しく聴かせている。終楽章は冒頭のソロは雰囲気あってなかなか美しいが、全体的にちょっと第1楽章で感じられた力感が薄まるような感があり(そういう演奏が結構多いのは何でだろう)、フィナーレの凱歌もゆっくりやっている割にはあんまり覇気も感じられない印象。まぁ、良演とは思うが、何かちょっと物足りない感も、といった感じかな。

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 ドホナーニ/クリーヴランド管&合唱団

2018-10-26 22:09:24 | べートーヴェン 交響曲第9「合唱」
ベートーヴェン 
交響曲第9番「合唱」 

指揮…ドホナーニ
演奏…クリーヴランド管&合唱団 他
好み度…4(5点満点)

ドホナーニらしいといえばらしい、さっぱりめの第九。何が不足するわけでも奇をてらうわけでもなく、録音の影響もあるかと思うが、激しさも影も感じさせずに柔らかくふくよかにごく自然に音楽が流れていく。クリーブランド管の重くない音質が余計そう感じさせるようにも思う。
例えればありのままに美しく描かれた新緑の山河が描かれた風景画。十分美しく、ただ、大地のスケール感や新緑の活力等が強調されるでもなく、光と影が強調されるでもなく、こちらが感じたいものが浮かび上がるようなこともない、みたいな。ただ、陽光やそよぐ風なんかは感じられるような気がするのは、やはり無難なだけの演奏ではないようにも思う。とはいえやはりこの曲の場合はそんな印象はちょっともの足りなさを感じる。

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 テンシュテット/ウィーンフィル

2018-10-26 21:29:04 | ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン
交響曲第3番「英雄」

指揮…テンシュテット
演奏…ウィーンフィル
好み度…4.5点(5点満点)

ネット等での評は一様にテンシュテットとウィーンフィルの折り合いの悪さの象徴として「凡演」とする声が圧倒的で散々。
ではあるがどうも私にはそうは聴こえない。ネットの評で見られるようにウィーンフィルが渋々弾いているようには思えないし、ウィーンフィルならではの香りと艶を感じさせる響きとテンシュテットの情を込めた力強さが融合した、むしろこのコンビならではの名演の域と思う。
第1楽章ではウィーンフィルの気品ある響きを、第2楽章ではテンシュテットの力強い情を濃く感じる。終楽章もテンシュテットの情と力強さが艶と深みのあるウィーンフィルの響きに乗るようで十分に聴きものと思う。
世間での評はよくないようだが、相手がロンドンフィルでもベルリンフィルであっても感じられないウィーンフィルが相手であったからこその特有の味わいがこの盤にはあるように思う。このコンビで運命とかの録音があればいいのに、等とも思う。

ブラームス 交響曲第1番 デイヴィス/バイエルン放送響

2018-10-04 22:27:22 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…デイヴィス
演奏…バイエルン放送響
好み度…4(5点満点)

音楽を、しっかりしっとり、自然に美しく聴かせるという、デイヴィスらしいブラ1と思う。
線が細いとか厚みがないとかというわけではないが、力強さはやはりあまり感じないタイプのように思う。
終楽章の凱歌は強く吹かれているのが、むしろちょっと浮く感じを受けたりもするが、第2楽章の清らかな美しさはこのコンビならではの、ちょっと格別の感も受ける。
激しさはあえてむき出しにせず、自然な厚みで美しく聴かせるという、やはり「デイヴィスらしいブラ1」のように思う。


ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 サッカーニ/ブダペストフィル

2018-10-04 22:25:19 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン 
交響曲第5番「運命」 

指揮…サッカーニ
演奏…ブダペストフィル
好み度…3.5(5点満点)

洗練さとか上手さとか、重厚とか、というのは感じず、それでもそれが覇気ある活力とか野性味とかおおらかさにでも転化すればよいのだろうが、そうにもなっておらず、終楽章なんかはそれなりの力強さは感じるが、全体的に言い方は悪いが素人っぽさみたいなものが印象として前面に感じられてしまう、今ひとつといった印象。

サン=サーンス交響曲第3番「オルガン付き」  プレストン/レヴァイン/ベルリンフィル

2018-10-04 22:21:12 | サン=サーンス
サン=サーンス
交響曲第3番「オルガン付き」  

オルガン…プレストン
指揮…レヴァイン
演奏…ベルリンフィル
好み度…4(5点満点)

「機能的でうまくめとめられた演奏」との印象。う
まく隙なくまとめられているが特に感銘は受けないかな。
オルガンの響き始め録音もよいが、特にサンサーンスならではの雰囲気も感じられず、秀でた華やかさや奥行きやこの演奏特有の雰囲気といったものも特には感じられない。
私にとっては普通のサンサーンスの3番、といった感でした。