ブラームス
交響曲第1番
指揮…カヒッゼ
演奏…トビリシ響
好み度…4.5(5点満点)
一見、緊張感や締まりが感じられず、ぼやけたような重みはあるが迫力も感じられない、
そんな演奏のような印象を与えるようで、
だが、何だか捨て難い、
聴いているうちに、何だかこの曖昧模糊としているようで実は崩れていない、輪郭を少し曖昧にした中でゆたりのたりとうごめく重みを帯びた音たちがこれはこれでいい雰囲気をつくっているような気もしてきて、
ゆったりしたテンポで謳われる情や歌もむしろ他ではないような気もするし、
実は結構いい盤なのでは、と思えてきたり…
何か不思議な感じのする盤。
他の盤でよいと思ったようなものの再現とかうまさとかを期待するとがっかりするかもしれないが、そういう聴き方をしなければ実は結構味わい深い盤のように思える。