好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン 交響曲第7番 ティーレマン/ウィーンフィル

2023-09-24 23:02:06 | ベートーヴェン 交響曲第7番

ベートーヴェン 

交響曲第7番

指揮…ティーレマン 

演奏…ウィーンフィル 

好み度…4.5(5点満点)


この7番はいい。弦、木管、金管による、和音が、何ともウィーンフィルならではの柔らかく深みを伴った美しい響き。テンポは基本的にオーソドックス、弦、木管、金管はそれぞれに艶のある美しい響きで、それらのブレンド加減も絶妙。内声も心地よく美しく聴ける。
自分たちの音楽、という自負だろうか、力まない、余裕すら感じさせる活力も十分。
調和と活力と美しさと、この曲の特長と奏者の特長がマッチした名演の域かと。

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ベートーヴェン 交響曲第7番 ヨッフム/ロンドン響

2021-04-24 12:31:16 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン
交響曲第7番

指揮…ヨッフム 
演奏…ロンドン響
好み度…4(5点満点)

第1楽章は、ほどよく力の抜けた明るい重みとちょっと古典的な艶とときおり低弦や明るい高弦の強調も効果的に聴かせて心地よい。
第2楽章は古典的な雰囲気を漂わせながら静かにしっとり流れ、第3楽章も激しさや躍動感が前面に出るといった感じでもない。
終楽章も躍動感や漲る力感で推進していくタイプではなく、騒がずに腰を据えて音楽を奏でていくようであるが、ちょっと燃焼不足感を感じるようでもある。
ちょっと古典的に落ち着いた美音で奏された良演と思うし、第1楽章なんかはなかなか秀でたものを感じるが、全体としては特に何かを感じるということもないかな、といった感じであった。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 テンシュテット/NDR響

2018-03-21 10:02:07 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン 
交響曲第7番 

指揮…テンシュテット
演奏…NDR響
好み度…4(5点満点)

響きは結構力がありどっしりした響きで、テンシュテットらしいストレートな重厚感ももった力演のように思う。
終楽章は特にエネルギーを感じさせる(フィナーレはそれまでのエネルギー感から連想するほどの爆発力は感じない)。
ただ、特にベートーヴェン的な響きとか深みとか、何か特有の感銘を感じるかといわれればそこまでのものは感じないかもしれない。
重厚感は感じるが、もうちょっと華というか活力というか、がほしいといったところだろうか。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 ティーレマン/フィルハーモニア管

2017-12-09 12:14:08 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン 
交響曲第7番 

指揮…ティーレマン
演奏…フィルハーモニア管
好み度…4(5点満点)

エネルギッシュに、あるいはリズミカルに押してくる、という演奏ではなく、比較的ゆっくりとしたテンポをとって丁寧に、美しくしなやかな7番との印象を受ける。
線が細いわけではなく、少し明るめに瑞々しいしっかりした響きがつくられている。
剛毅な面はほぼ感じさせないが、活力がないわけではなく、しなやかで瑞々しい美しさを感じさせる演奏のように思う。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 カイルベルト/ベルリンフィル

2017-03-05 16:11:25 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン 
交響曲第7番 

指揮…カイルベルト
演奏…ベルリンフィル
好み度…4.5(5点満点)

厚く正統な中に古風と華を同居させたかのような響き。
弦、金管、木管ともに活力があって内声も華があって心地よい。
第1楽章は上記の通りの印象だが、第2楽章、第3楽章は少しあっさりライトな印象。終楽章は入りは少しだけ控えめだが、すぐに少しの熱を帯びたかのような力感を感じさせる響きとなり、フィナーレへむけて高揚していく様などはなかなかの雰囲気であり、フィナーレも大きく豪快。
最初にも書いたが、厚く正統な中に古風と華を同居させたかのような響きの、名演の域の良き盤と思う。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 アンセルメ/スイスロマンド管

2016-07-08 21:59:38 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン 
交響曲第7番 

指揮…アンセルメ
演奏…スイスロマンド管
好み度…4(5点満点)

手の込んだ内声の妙が響くわけでもなく(むしろ複雑な内声は避けている?)、
特に秀でた深みや重厚感などがあるというわけでもないのだが、
その響きは何か快活な、明るく軽快なエネルギー感のようなものに満ちているようで、魅かれるものがある。
この曲は響きとか推進力とかに何か魅かれるものがないとなかなか聴き進む気がしなくなっちゃうところがあるが、そういった点ではこの演奏はその明るいエネルギー感が魅力となって聴かせている
終楽章も聴かせるのが難しいところもあるように感じているが、ティンパニでのアクセントつけも印象的に、次第に熱を帯びさせながら退屈させずに聴かせているように思う。
得体の知れない明るさと活力で、なかなかの良演と思う。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 クライバー/バイエルン国立管

2016-04-17 09:39:20 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン
交響曲第7番

指揮…クライバー
演奏…バイエルン国立管
好み度…4(5点満点)

エネルギーに満ちている。
活き活きと、生命力漲る演奏とでもいおうか。
エネルギーに満ちた躍動感と疾走感に圧倒されあっけにとられているうちに終わってしまっている、というくらいの勢いである。
何かの拍子にハイな空間に飛び込んでしまったかのような、奏者も聴者も無我夢中忘我の時のような感さえ受ける。
随所で聴かれるカッコよい音の出し入れもクライバーらしいし、聴いた後に何か残るかと言えば、心地よい風(この演奏の場合は嵐かな)が去った後のように何も残さないといった感があるのも、またある意味クライバーらしい。
重厚感とかほの暗さとかとは無縁のところを、何かをたたきつけるかのような明るい力感と躍動感と疾走感を以って謳いあげる、凄まじい疾風のような演奏である。
「ベーム追悼」と銘打ったミュンヘンの国立劇場でのライブで、ベト7の名盤といえばまず筆頭に挙げられるくらいの、名盤として名高い演奏ですね。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 クーベリック/バイエルン放送響

2015-10-10 23:25:08 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン
交響曲第7番

指揮…クーベリック
演奏…バイエルン放送響
好み度…5(5点満点)

この曲は1音目の印象がそのままその後の演奏の印象となるケースが結構多いような気がしているが、その1音目は活力あって華やかな響きで入る。
そしてやはりその後も大いに活力があって華やかなベト7である。
重くなく、清清しく内声豊かに音をつくるクーベリックと、やはり清清しい響きのバイエルンの組み合わせは、ある意味でこの曲に合っている。
清清しいが決して軽いわけではない。活気があり、華やかで、内声も華麗で、その明るい力感にあふれる響きには心地よく圧倒される感があり、華麗な内声は楽しいばかりである。
この盤でのバイエルンの響きはいつにも増して輝かんばかりの活力に満ちている。
フィナーレも躍動感十分、フィナーレへ向けての追い込みでは左右からかけあって聞こえるヴァイオリンも華やかに、聴いていて楽しいばかりに締めくくっている。
ケーゲル/SKD盤が剛、デイヴィス/SKD盤が深、ならばこのクーベリック/バイエルン盤は活、の私にとってはこの曲の3大名盤である。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 フリッリャイ/ベルリンフィル

2015-05-29 23:22:23 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン
交響曲第7番

指揮…フリッチャイ
演奏…ベルリンフィル
好み度…5(5点満点)

最初の一音から力強く、そしてまさにベートーヴェンといった響き。
これくらい一音一音を強くしっかり音をつくりつつ骨太の流れを感じさせるベト7も他にはないと思われる。
一音一音しっかり弾かれる高弦とうなるかのように響く低弦と、木管やホルンの効果的な重なりがあって、
重厚でいかにもベートーヴェンらしい響きの、ど真ん中の剛球のような実直で力強いベト7である。
そんな中でも木管などによる柔らかさも併せ持ち、各パートが快活な活力を持った重厚さである。
どこか古風であり、快活であり、力強く、木管やホルンのからんだ響きが何ともベートーヴェン的な、
剛毅なベト7の代表格のような名盤といえるのではないだろうか。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 デイヴィス/シュターツカペレドレスデン

2015-05-07 23:10:44 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン
交響曲第7番

指揮…デイヴィス
演奏…シュターツカペレドレスデン
好み度…5(5点満点)

これは名盤でしょう。
何といっても響きが深みと艶を湛えて美しい。
この曲は演奏によって結構様々な顔を見せるが、激しいタイプの7番ではなく内声も豊かに美しく、弦も管も艶と明るさと深さを湛えて、かつ活力をもって一糸乱れぬアンサンブルで完成度も大変高い。フィナーレはじめ厚さも力感も不足ない。
展開や楽器の出し入れもオーソドックス(テンポは少なくとも速くはない)だが、この次元までくればそれは平凡ではなく正統とか格調とかと形容されるのでしょう。
激しさや特別の熱さなどはないが、艶、明るさ、内声の妙、活力、といったタイプの7番の、1つの極みに位置する盤だと思う。
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