好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 コワセヴィッチ/デイヴィス/ロンドン響

2020-12-28 16:36:23 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…コワセヴィッチ 
指揮…デイヴィス 
演奏…ロンドン響 
好み度…4.5(5点満点)

ピアノは低音の力強さも感じさせて、ダイナミックで、低音も高音も少しの濁りも感じさせず、ダイナミックで力強いが重厚と言うよりは美しい。
オケはときに厚みや力感という点でちょっともの足りない感も受けるがよくも悪くもデイヴィスらしいといえばらしいか。
第2楽章もピアノはダイナミックではあるが全体の印象としては少し陰を帯びたような美しいたたずまいを感じる。
第3楽章は、ゆっくりと、澄んだ幽玄の世界に浮かぶように美しい。
重厚感はないが特にピアノに大きく凛とした力強さと美しさが感じられる良演と思う。
後年のサヴァリッシュとの盤との比較で言えば、オケの響きはサヴァリッシュ盤がよく、ピアノはサヴァリッシュ盤に洗練と深みが加わっているように思うが、こちらの熱と情をより帯びた力強くも凛とした響きもよく、甲乙付けがたし、といったところか。

ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」 ノイマン/チェコフィル

2020-12-28 16:33:04 | ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より
ドヴォルザーク 
交響曲第9番「新世界より」

指揮…ノイマン 
演奏…チェコフィル 
好み度…4(5点満点)
1995年録音。

チェコフィルだけど、その響きに郷土色とかは感じず、むしろ透明で、しっとりした質感を感じさせ、演奏はゆったりと、大きい。
1993年のライブ盤のほうが有名なようだけど(そちらは聴いていない)、ノイマン最後の新世界として立派な演奏と思う。
この曲が、変な先入観抜きに大きく立派な曲であることを感じさせ、押し付けることはないが、情も漂わせる。
ゆっくりめのテンポで、チェコフィルの機能美とか艶とかいうよりは、十分に厚いが透明で、しっとりした情を感じさせる、大きな新世界。

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 バレンボイム/ベルリンシュターツカペレ/ベルリン国立歌劇場合唱団 他

2020-12-28 16:29:24 | べートーヴェン 交響曲第9「合唱」
ベートーヴェン 
交響曲第9番「合唱」

指揮…バレンボイム 
演奏…ベルリンシュターツカペレ 
合唱…ベルリン国立歌劇場合唱団 他 
好み度…4(5点満点)

ゆっくりめのテンポで、バレンボイムらしい芝居がかった大きく見えるような演出も交えながら、深みとかベートーヴェンらしい香りといったものはあまり感じないが、整った大きな音を響かせている。
管弦楽部分はこの演出がちょっと恣意的過ぎるような印象もないではないが、合唱は声量十分に大きな広がりと美しさを感じさせるもので、そのスケール感と力強さと美しさがバレンボイムの恣意的なものを浄化しているようで、バレンボイムの大曲然とした演出もこの合唱を得てスケールの大きさに昇華したようなところがあり、終楽章は雄大な聴き応えのある楽章になっている。