好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

チャイコフスキー 交響曲第5番 スクロヴァチェフスキ/N響

2023-07-15 23:16:23 | チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー 
交響曲第5番

指揮…スクロヴァ 
演奏…N響
好み度…4(5点満点)

N響は、きちんとうまいけど、どこかすましたというか熱を持たないというか、そんなところを感じていまう印象がある。所謂箱庭的というか。
ただ、機能的ではあって、スクロヴァの、いろんな音をきちんと考えて整理して有機的に響かせる、そんな配慮の再現という意味では合ってるようにも思えて、いろんな音の出し入れとか緩急とか、結構楽しめるようには思う。
ただ、新鮮味をもって聴かれる内声なども及第点は十分に越えているが、全体の印象として深みも艶も大きさも今ひとつ抜け切らないものを感じるようにも思う。
良くも悪くもN響らしい盤、といった印象であり、全然悪くないけど、他のオケでも聴いてみたいな、とも思う。
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ドヴォルザーク 交響曲第8番 ビエロ/チェコフィル

2023-07-15 23:13:51 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク 
交響曲第8番

指揮…ビエロ 
演奏…チェコフィル
好み度…4.5(5点満点)

冒頭からの明るい、叙情性をくすぐるような響きがこの曲らしくてよい。
響きの厚さも快活な力強さもしっかりあってこの曲の標準的な秀演として安心して楽しめる感がある。
旧録との比較では少し明るさと華やかさを増して、どちらもよさがあるが、こちらのほうがより一般的にドヴォ8らしいとはいえるように思う。
併録の新世界よりこちらのほうが特有の雰囲気が感じられていいかな。
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ブルックナー 交響曲第3番 ジークハルト/リンツブルックナー管

2023-07-15 23:10:42 | ブルックナー 交響曲(第3番/第5番/第8番)
ブルックナー 
交響曲第3番

指揮…ジークハルト 
演奏…リンツブルックナー管
好み度…5(5点満点)

名盤紹介などでも聞かない盤だが、これはいいなぁ。
聞く人が聴いたらオケの技量があれこれとかあるのかもしれないけど、私には何の不足もないし録音もいいし、多分例えば(聴いた事ないけど)ティーレマンとウィーンフィルとかのほうが上手いだろうし美音なのかもしれないが、それは他の盤でも同じように聴かれる上手さだったり美音だったりだろうけど、この盤の響きはブルックナーに自負を持つ指揮者とオケが実直にゆったりと美しい音を紡ごうとする趣が感じられるようであり、そこに大指揮者と大オケの演奏に感じられない感銘を受けるような気がする。
荘厳なオルガンが轟音となって重なるような厚さではなく、清涼感を伴うような厚さとでもいおうか、金管もブルックナーらしい重なりを感じさせるし、多分弦の美しさが秀でていて、その弦の歌わせ方重ね方も飾らないが上手い。
この曲には後期の曲にない清涼な明るさがあって、多分このオケの演奏は8番とかよりこの曲にあっているのだとも思う。フィナーレはトランペット1本が爽快に響くタイプで、これも清清しくなかなかいい。
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ブルックナー 交響曲第8番 朝比奈/都響

2023-07-08 16:26:25 | ブルックナー 交響曲(第3番/第5番/第8番)
ブルックナー 
交響曲第8番

指揮…朝比奈 
演奏…都響
好み度…4.5(5点満点)

この指揮者の演奏をそれほど聴いているわけではないが、多分この盤は朝比奈らしくないのだろう。
少々大味だろうが大きな推進力と言うか勢いと言うか、そういったところがこの人のよいイメージだとすれば、そういったものは感じられない。
むしろしっかり音が出ている割になぜか熱を感じないようなところがある。
しかし、響きはきれいで完成度も高く、「朝比奈」に期待するものを抜きにして聴けば、ライナーノーツにある「日本の指揮者とオーケストラによってなされた、20世紀を代表する名演」かどうかは別にしても、他の朝比奈の盤よりワールド水準に近いように思う。
都響の響きがいい。朝比奈ってこんな丁寧な音楽をやる人だったのか、とも思ったりする。
よくも悪くも、不思議なくらい熱することなく、むしろ静かに、しかし高い完成度で繊細に音の重なりも音色も美しい音楽であり、特有の魅力ある雰囲気をつくっていると思う。
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 アシュケナージ/クリーヴランド管

2023-07-08 16:22:39 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ・指揮…アシュケナージ 
演奏…クリーヴランド管
好み度…4(5点満点)

機能的で華麗な演奏、といったところだろうか。
ただ、無機的な機能美でなく、低弦も爽やかにしっかり効いているせいか堂々としたところも感じさせて、伸びやかな活気を感じる美しい演奏になっている。
力強さとか、濃い情感とかはあえて抑えているのか、大きさとか深みとかいうよりは華麗な美しさに徹しているようにも思え、その点クリーヴランドの響きはうってつけのように思うし、アシュケのピアノも力まず硬くならず繊細に過ぎず、リラックスして美しい。録音も美しく、華やかで明るい宮廷をイメージさせるような、そんな演奏のように思う。
メータ/ウィーンフィル盤と比べると、ウィーンフィル盤のほうに完成度や洗練、機能美といったものとは別の力強い華やかさとか特有の雰囲気を感じるように思う。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ビレット/ヴィト/ポーランド国立放送響

2023-07-08 16:18:45 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…ビレット 
指揮…ヴィト
演奏…ポーランド国立放送響
好み度…4(5点満点)

ヴィトという指揮者はカッコつけたりこれみよがしなところはないが、しっかりと厚く、かつ、どこか温かい情も感じさせるいい演奏をする指揮者のように思う。この盤でもそんな印象は変わらない。
ピアノも実直で力もあるけど柔らかい抒情性がむしろ印象的で、例えば両端楽章の力強さ等よりは第2楽章全体とか第3楽章カデンツァでの抒情性などのほうが印象深い。
派手さや圧倒感などは感じず、ちょっと地味かもしれないがその抒情性がなかなかに感銘を感じる演奏のように思う。
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