好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス 交響曲第1番 サヴァリッシュ/ウィーン響

2017-03-05 16:16:56 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス 
交響曲第1番 

指揮…サヴァリッシュ
演奏…ウィーン響
好み度…5(5点満点)

サヴァリッシュらしい、重量感を誇示したり感情や熱がむき出しになることはないが堅固な響きで頑固なまでにしっかりよくまとまった演奏。
かといって無機的とか無表情かといえばそうではなく、しっかりした厚みの中にどこか実直な温かさのようなものを感じさせるのもサヴァリッシュらしく、また、どこか骨っぽい力感が結構感じられるのはサヴァリッシュの盤にしてはちょっと拾い物をしたような感もあり、上質の響きと思う。
ウィーン響の、よい意味で洗練されきっていないちょっと古風な響きもあっているのかもしれない。
第1楽章は至って実直正統、特にパフォーマンスはないが、強めの低弦がほどよい重みと深みを与えてしっかりした厚みと活力を感じる響きで、第2楽章のどっしりとした古風な弦はなかなか印象的。終楽章はホルンやフルートの独奏も情味ある雰囲気を漂わせて、その後はサヴァリッシュには珍しいくらいの熱と力強さを感じ、そんな中で例の主題はおおらかに叙情性を漂わせ、随所で強めの低弦も印象的に、フィナーレも追い込みから力強く、なかなか聴き応えのある楽章になっている。
中庸ど真ん中を心と力を込めて演じ切ったような、古武士のような趣も感じさせる、これは名盤の域でしょう。ロンドンフィルとの後年の全集もあるが、完成度あるいは上質な質感のロンドンフィル盤、エネルギーというか情の込められた野性味のウィーン響盤、といったところか。同じ指揮者ながらだいぶ趣は異なるが、どちらもよい味わいを持った盤と思う。
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ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 グリモー/アシュケナージ/フィルハーモニア管

2017-03-05 16:14:17 | ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ 
ピアノ協奏曲第2番 

ピアノ…グリモー
指揮…アシュケナージ
演奏…フィルハーモニア管
好み度…4(5点満点)

ピアノは重厚感だったりほの暗さといったようなものは感じないが、堂々とした若々しい力に満ちたかのような打鍵のように感じる。
オケも同様、ほの暗さなどは感じないが誠に達者。
ただ、ピアノでいえば、元気でクリアな音で揃いすぎて、感情の起伏の表現だったり、ラフマニノフらしい叙情的な雰囲気といった点ではむしろロイヤルフィルとの盤のほうが色濃かったように思う。
印象としては水準高い健全なラフ2といったところだろうか。
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ベートーヴェン 交響曲第7番 カイルベルト/ベルリンフィル

2017-03-05 16:11:25 | ベートーヴェン 交響曲第7番
ベートーヴェン 
交響曲第7番 

指揮…カイルベルト
演奏…ベルリンフィル
好み度…4.5(5点満点)

厚く正統な中に古風と華を同居させたかのような響き。
弦、金管、木管ともに活力があって内声も華があって心地よい。
第1楽章は上記の通りの印象だが、第2楽章、第3楽章は少しあっさりライトな印象。終楽章は入りは少しだけ控えめだが、すぐに少しの熱を帯びたかのような力感を感じさせる響きとなり、フィナーレへむけて高揚していく様などはなかなかの雰囲気であり、フィナーレも大きく豪快。
最初にも書いたが、厚く正統な中に古風と華を同居させたかのような響きの、名演の域の良き盤と思う。
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