好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 アラウ/デイヴィス/ボストン響

2016-05-05 16:24:41 | チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番
チャイコフスキー
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…アラウ
指揮…デイヴィス
演奏…ボストン響
好み度…3.5(5点満点)

デイヴィス指揮するオケは熱くなったり騒いだりすることなく、アラウのピアノも独特のアクセントは加えながらも力むことなくきめ細かく抑揚をつけることもあまりない。
悠然と叙情的、といえばそうだが、活力や華やかさは感じられない。
第1楽章では華のなさに物足りなさを感じるが、第2楽章は叙情的で結構美しい。終楽章は力感を増すが、やはり華とはちょっとちがう印象、フィナーレは結構厚い。
私の好みとはちょっとちがう方向だが、よくも悪くも他の盤とはちょっと違う雰囲気を感じさせる盤のように思う。
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ブラームス 交響曲第2番 レヴァイン/ウィーンフィル

2016-05-05 16:22:39 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…レヴァイン
演奏…ウィーンフィル
好み度…3.5(5点満点)

出だしは木管、低弦、ホルンの響きともウィーンフィルの美音が美しい。
ただ、その後はメリハリの効いた硬めの音は情感不足というか、この曲向きのスタイルではないような感を受ける。
音に厚みはそれなりにあるが明るさや情感を伴ったものでなくどこか人工的とてもいおうか、心地よい厚みにつながっておらず、第2楽章も特に特別な雰囲気を感じることなくやや足早にうまい演奏が過ぎていく。
録音のせいか、弦の響きがどこか金属的に高く聴こえることも影響しているかもしれない。
個人的にはこの曲にはもっと情感を湛えた響きがほしいと感じるところ。
終楽章も少し速めのテンポで押しているようではあるが、1番で聴かれたような緊張感や迫力にはつながっていない感を受ける。
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チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 パッパーノ/聖チェチーリア国立音楽院管

2016-05-05 16:18:08 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー
交響曲第6番「悲愴」

指揮…パッパーノ
演奏…聖チェチーリア国立音楽院管
好み度…4.5(5点満点)

特に強い個性を感じるタイプではないが、洗練さと若々しい力感が印象的な、美しくしっかりしたアンサンブルと力感も備えた響きで心地よく聴かせる演奏のように思う。
一聴して特に強い印象を受けるタイプの演奏ではないが、録音もよく、弦の音や旋律も美しく上質の演奏と思う。
第1楽章の主題も伸びやかに美しく、展開部の迫力もまずまず、クライマックスも弦とティンパニを前面にそれなりに情感も載せ、
第3楽章の後半は金管が突出することもなく管弦一体となってここちよいバランスで推進力と力感を感じさせ、
終楽章も旋律にほどよい抑揚を効かせて情感も漂わせながら美しく聴く者を引き込みむ。
この盤はチャイコフスキーの後期3交響曲を2CDに収録だが、いずれもなかなかに美しく力強く粒ぞろいの演奏録音ともによくできたすぐれものと思う。
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チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 ジョルダン/ウィーン響

2016-05-02 22:13:09 | チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
チャイコフスキー
交響曲第6番「悲愴」

指揮…ジョルダン
演奏…ウィーン響
好み度…3.5(5点満点)

激しさや力感は感じないが、なかなかうまくきれいにまとめられ、ときおり美しい響きも聴かせる。
きれいな残響もあってか、ほのかに情感を感じさせる弦の響きは結構美しい。
ただ、全体的には特に強い情感を感じるわけでも強い力感を感じるわけでもなく、何となく美しいが何を感じるとか何が残るとかいうこともなくちょっともの足りない感も受ける。
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ブラームス 交響曲第1番 マンデアル/“ジョルジュ・エネスコ”ブカレストフィル 

2016-05-02 22:10:23 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス
交響曲第1番

指揮…マンデアル 
演奏…“ジョルジュ・エネスコ”ブカレストフィル
好み度…4.5(5点満点)

重厚感とか凄みとか、力強さとか、そういったものは感じず、その他特に感銘を受けるタイプの演奏ではないように感じるが、響きは録音もクリアで美しく、美しい厚みをもった洗練されたブラ1のように感じる。
金管はやや控えめな印象、内声を響かせて厚い響きを聴かせるというよりはシンプルな音作りのようにも感じる。
終楽章の出だしは拍子抜けするくらいに大人しく入るが続くソロや弦による主題は安らぐようでちょっと美しい。
終楽章に限らずやや重みや力強さに欠ける印象も受けるが、綺麗といえば綺麗だし、これは好みかもしれない。
フィナーレは圧倒されるほどの力感というわけではないがゆっくり堂々と〆ている。

2018.7/28追記
久しぶりに聴いた。
美しいがちょっと華奢というかか細い感じのブラ1との印象を持っていたが、改めて聴くとそんなことはない。
確かにいかつい重厚感とか力強さとかは感じないが、よい録音のおかげもあろうが、響きがいい。
特に弦がちゃんとした力を持ちつつ美しい印象で、全体として美しい中にも旋律や内声は結構粘りというかタメというかをもって奏され、ゆっくりしたテンポで、美しくありつつも厚く地についた雰囲気をつくっている。低弦は重厚の演出はしないが随所で心地よい存在感を感じさせてしっかり響きを支え、響きが軽薄になることはない。
ゆっくりとした第1楽章も、洗練された雰囲気を感じさせる第2第3楽章も、終楽章の静かな前半も悪くないし、歌い上げるわけではないがゆっくり奏されるフィナーレも悪くない。
重厚だったり迫るような力強い推進力だったり、といったブラ1もいいがこういう美しくゆったりした爽やかさといい意味での淀んだ雰囲気を同居させたような厚みを感じさせるブラ1もたまに聴きたくなるような気がする。(好み度3.5から4.5に変更)
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チャイコフスキー 交響曲第4番 マゼール/ウィーンフィル

2016-05-02 22:07:54 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…マゼール
演奏…ウィーンフィル
好み度…4.5(5点満点)

冒頭のファンファーレからして重みがあって力強い。
続く第1楽章は弦も金管も力強く存分に鳴り、妥協のないアンサンブルで全体として重厚な力感を印象付け、ある意味ウィーンフィルらしからぬ豪快な響きは堂々爽快で心地よい。
第2楽章は特に叙情を誘うこともなく比較的穏やかな趣。
終楽章は第1楽章ほどの厳しい力感はやや薄れるような感もあるが、この曲の終楽章としてはやや落ち着いたテンポの中でしっかりした力強い響きを聴かせ、フィナーレも少し熱みも帯びた力強い響きの中、堂々と〆ている。
マゼールを評して情がないといったような評も見受け、確かにそんなところがあるようにも思うが、言ってみれば冷たく青く燃える炎のような、厳しさの中に厳とした力強さと甘くない情を感じる、そんな演奏のように思う。
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ブラームス 交響曲第1番 ムーティー/フィラデルフィア管

2016-05-01 11:01:31 | ブラームス 交響曲第1番
ブラームス
交響曲第1番

指揮…ムーティー
演奏…フラデルフィア管
好み度…4(5点満点)

柔らかい厚みのある上質な響きのブラ1。
第1楽章中間の高揚部や終楽章フィナーレなど、少し速度を落としてスケールの大きな印象も少し与え、特に比の打ち所はない。
特に力強さや情感あるいはココロにくる雰囲気などを感じることはないが、ブラ1という曲をしっかり上質に再現しているという点ではかなり高い水準の盤のように思う。それ以上でもそれ以下でもないかな、といえばそういう印象も受ける。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 トーマス/サンフランシスコ響

2016-05-01 10:58:44 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー
交響曲第4番

指揮…トーマス
演奏…サンフランシスコ響
好み度…4(5点満点)

録音もよく、第1楽章から主旋律と並行する低弦もしっかり聴こえるなど洗練された厚みと大変よく整いながらも活力を感じる響きが印象的な快演。
叙情味とかロシア的とか重厚さとか、そういったものを感じさせるタイプではないが、終楽章のエネルギー等は爽快であり快感、これがライブというのにまたびっくり。
それほどまでに活力を保ちながらも大変よく整ってもいる。謳いまわしはちょっと独特のところもあるが、特に嫌味はない。
特に何がココロに響くとか、そういった類の演奏ではないが、低弦も金管もしっかり効かせた洗練されたアンサンブルや終楽章のエネルギーに満ちた爽快感が心地よい快演である。
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チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 マツーエフ/テミルカーノフ/サンクトペテルブルグフィル

2016-05-01 10:55:31 | チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番
チャイコフスキー
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…マツーエフ
指揮…テミルカーノフ
演奏…サンクトペテルブルグフィル 
好み度…3.5(5点満点)

だいぶ前に一度聴いただけだが、ピアノは力強くダイナミックでマツーエフらしかったが、テミルカーノフ指揮のオケにダイナミックさも厚みも感じられず、演奏全体があまり感銘ないものにしてしまっている、との印象あり。
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