好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 ポリーニ/アバド/ベルリンフィル

2021-12-25 11:58:23 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…ポリーニ 
指揮…アバド 
演奏…ベルリン 
好み度…4.5(5点満点)

ポリーニもアバドも、ウィーンフィル盤にあった若さゆえの透明感とか鋭さを伴ったような熱気とか、そういうものを腰の据わった大きな重みにかえて、一見何と言うことのない演奏のようで、これくらい安心感をもってブラームスの重厚に浸れる盤も実はあまりないように思う。その明るさを帯びた正統な重みに何かホッとするような。
ウィーンフィル盤から19年、この盤から18年経ってティーレマンとのドレスデンシュターツカペレ盤ということになるが、ドレスデン盤ではポリーニはより力感が抜けた代わりに一層の味わいを得、オケは艶とか情の豊かさとかという点ではドレスデン盤かもしれないが重厚感という点ではこちらのような気もして、同じ頃録音のブレンデル/アバド/ベルリンフィルよりはブラームスらしい重みというか情みたいなものを感じて、個人的にはポリーニ盤のほうが好きだが、このあたりは一概にどれがいいとは言えず、好みあるいは気分次第かもしれない。

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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 カッツ/バルビローリ/ハレ管

2021-12-25 11:55:50 | ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&第4番
ベートーヴェン 
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

ピアノ…カッツ
指揮…バルビローリ
演奏…ハレ管
好み度…4.5(5点満点)

ピアノは冒頭から猛烈な指回りで、明るく覇気ある響きが印象的、強打は結構快活豪快に、弱音は素朴に澄んで美しく、オケも活き活き堂々と鳴って、脇役でなく堂々颯爽とした鳴りっぷりで、ピアノとオケの溶け具合も程よく、活力のある爽快な皇帝となっている。
この演奏の快活爽快な印象にはオケの寄与も結構大きいような気もする。どの楽章もよいが、第2楽章の弦もピアノも情緒に満ちたような美しい調べも印象的。
溌剌堂々としつつ、ロマンの香り漂う、バルビらしい、気品とか風格とかとはちがうが、闊達爽快な聴いて満足感の高い演奏のように思う。
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ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 カイルベルト/ハンブルク国立フィル

2021-12-25 11:52:14 | ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン 
交響曲第3番「英雄」

指揮…カイルベルト
演奏…ハンブルク国立フィル
好み度…4.5(5点満点)

音量豊かに溌剌として伸びやかな弦が印象的で心地よい、明るい力強さを感じさせる英雄。
金管もティンパニも要所では太く力強く響いて、深みとか哲学的なとかでなく、この曲を変にいじくらずストレートに良さを聴かせていて、古風な厚みと颯爽としたスケール感もあって心地よい。
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ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 スクロヴァチェフスキ/ザールブリュッケン放送響

2021-12-12 14:48:24 | ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン 
交響曲第3番「英雄」

指揮…スクロヴァチェフスキ 
演奏…ザールブリュッケン放送響
好み度…4(5点満点)

テンポは速め、明るく爽快な活力を持って小気味よく、しっかりまとまったよい演奏と思う。
ライブとのことだが、録音も上々でしょう。
大きさとか濃い情とかは期待してなかったけど、軽快な中に絡む弦とか、何か「ならでは」の新鮮味をちょっと期待してみたけど、その点は特に、というほどは感じなかったかな。気が効いたところも感じるし綺麗でスタイリッシュな感は受けるけど、気品とまでは昇華していない気がするようなどこか落ち着かないような。
重量感の印象でいえばイッセル/ウィーンとかラトル/ウィーンあたりが頭に浮かぶが、イッセル盤には一見流麗な中にがっちりした堅固なものといぶし銀のような気品があり、ラトル盤には艶に満ちた小気味よい活力とか新鮮味とかに「ならでは」のものがあり、そういった何かが特に感じられるか、という点で。
何かよくないような文になってしまったような気がするが、そんなことはないし、スクロヴァらしいといえばらしい演奏ではあり、よい演奏であると思う。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 アックス/レヴァイン/シカゴ響

2021-12-12 14:44:04 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…アックス 
指揮…レヴァイン 
演奏…シカゴ響
好み度…4(5点満点)

ゆったりと、大きく構えた印象で、印象としては少し輪郭は重たげに静かに、ピアノもオケも瑕疵なくしっかり響いていく。
ただ、上手に譜面は再現しているだろうが、そこに内包される諸々の情みたいなものが感じられるかといえばそういったものは感じられないようにも思う。
ピアノは大きな音も出ているし適度に澄み、それなりの緩急もつけて奏されるが、どこか音量とは別の力とか深みが感じられないような印象を受けるような。
オケはそれなりの重さを湛えてしっかり響いて、オケに乗るピアノに特別なものがあればよいサポートだったろうとは思う。
悪い演奏とは少しも思わないしゆったり構えて何となく風格ある演奏「ふう」ではあるがどこか表面的なような、偏見だがアメリカの演奏らしいというか、そんな印象を受けた。
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ブラームス ピアノ協奏曲第2番 ベロフ/ヨッフム/シュターツカペレドレスデン

2021-12-12 12:01:49 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…ベロフ 
指揮…ヨッフム 
演奏…シュターツカペレドレスデン
好み度…5(5点満点)

ピアノの音はやや硬質で打鍵は鋭さを伴うように強く激しく美しく、弱音の凛とした音も美しい。
オケがまたいい、深みとほの暗い情を漂わせた弦と重い金管の響き、
これらが違和感なくマッチしてあるいはその一見異質な両者が互いを引き立てあうのか、第1、第2楽章での切れ味といっていいくらいの緊張感に満ちつつの深みと重みと迫力や第3楽章での深みのある静かな広がりを感じさせる美しさは秀逸、終楽章も軽く流すことはなく明るさを加えつつ深みと覇気のある力強さを持って〆てこれまた良、緊張感の中に情感と美しさも織り交ぜてブラームスらしい重みと深みと大きさを感じさせる、
ピアノもオケも何ともいい、名演のように思う。
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