生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

Bunge哲学辞典:action 作用、agency、agent/patient 作用者/受動者〔動作主/被動者〕

2012年07月12日 16時32分23秒 | 生物哲学
Bunge哲学辞典:action 作用、agency *、agent/patient 作用者/受動者〔動作主/被動者〕

action 作用 [BungeDic1, p.9]
 a. 一般的(存在論的)概念 一つの物が他の一つの物にすること。可能な定式化は、物xが物yに振るう〔及ぼす〕作用 actionは、xが存在するもとでのyの歴史とxが存在しないもとでのyの歴史との間の、集合理論的な差に等しい。
 b. 人間の作用〔行為〕とは、人間がすること何でもである。同義語:↑実践 praxis。社会生活の究極の源。人間の一部の作用は意図的である。すなわち、それらの作用には↑計画 planを設計 design〔立案〕することが先立つ。行為理論 action theory =↑実践学〔行動学〕 praxiology

agency 作用 [BungeDic1, p.11]
 人間の↑作用〔働き〕 action。しばしば(社会的)構造に対置されるが、実は構造とは、前の人間的作用とその作用への制約の結果 outcomeである。実際、われわれはすべて、明確な(しかし変化しつつある)構造を持った、前もって存在する社会へと生まれ、自分たちの社会的行動を通してその社会をなんらかの程度に改めるかもしれない。たとえば、人一人だけの加入または脱退は、家族の構造に相違を生じる。

agent/patient 作用者〔動作主,作動者〕〕/受動者〔被動者〕 [BungeDic1, p.11-12]
 ↑作用 actionの関係項。xがyに作用すれば、その場合xは作用者 agentと呼ばれ、yは受動者 patientと呼ばれる。しかし、受動者は、その過程を開始した作用者に対して反作用するかもしれない。この場合、両方の存在者は、↑相互作用 interact しており、実践的目的を除いて、作用者/受動者の区別は消え失せる。

interaction 相互作用 [BungeDic1, p.142]
 二つの具体物が相互作用するのは、各々が他に作用するとき、そしてそのときに限る。性質も考えも、それ単独で相互作用することはできない。それらは関係づけられることができるだけである。力学的相互作用は、作用と反作用の等価原理を満たす。この原理は、電気力学、生物学、または社会科学においては、妥当ではない。これらすべての分野は、光吸収、化学結合 chemical combination、感染、植民地化といったような、等価な反作用を伴わない作用を研究する。

interactionism 相互作用主義 [BungeDic1, p.142-143]