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「補陀洛山寺」は訪れてみたい寺の一つで、念願がかなった
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世界遺産 熊野山 補陀洛山寺(ふだらくさんじ)
「補陀洛」とは古代サンスクリット語の観音浄土を意味する「ポータラカ」の音訳
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紹介する写真の空の色が青空と曇り空の2種類あるが、2日間訪れたためである
仁徳天皇の治世にインドから熊野の海岸に漂着した裸形上人によって開山されたと伝える古刹
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平安時代から江戸時代にかけて人々が観音浄土である補陀洛山へと小船で那智の浜から旅立った宗教儀礼「補陀洛渡海」で知られる寺
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私がこの寺を訪れたかった理由でもある
補陀洛渡海
補陀洛は『華厳経』ではインドの南端に位置するとされる
これを目指して船出することを「補陀洛渡海」と称した
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渡海船
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船上に造られた屋形には扉が無い
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屋形に人が入ると、出入り口に板が嵌め込まれ外から釘が打たれ固定されるためである
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屋形の四方に4つの鳥居が建っている
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これは「発心門」「修行門」「菩薩門」「涅槃門」の死出の四門を表しているとされる
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狭い入口があるが、下に置かれている板が嵌め込まれ釘が打たれ外に出ることはできない
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内部は畳2枚ほどの狭い空間
記録に明らかなだけでも日本の各地(那珂湊、足摺岬、室戸岬など)から40件を超える補陀洛渡海が行われている
そのうち25件がこの補陀洛山寺から出発している
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本堂
江戸時代まで大伽藍を有していたが、文化5年(1808年)の台風により主要な堂塔は全て滅失
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その後長らく仮本堂であったが、1990年に現在ある室町様式の高床式四方流宝形型の本堂が再建された
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堂内で住職から寺の歴史と補陀洛渡海についての説明を30分程受ける
補陀洛渡海に興味がありこの寺を訪れたことを告げると、更に説明を加えてくれた
比叡山で千日回峰行を満行した阿闍梨などは死の恐怖すら無かったのではないかと話してくれた
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住職から突然「仏像好きですか」と尋ねられ「大好きです」と応えると
秘仏の木造千手観音立像(三貌十一面千手千眼観世音菩薩)<重要文化財> を拝観させてもらえることに
熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわしゃ)
夫須美大神・家津美御子大神・速玉大神の三神を主祭神とすることが名称の由来とされる
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『平家物語』巻10に平維盛が一艘の舟に命運を託して出向するさまが描かれたり
那智参詣曼荼羅に社前の浜から渡海船で出航する渡海僧が描かれているように
補陀洛山寺とともに補陀洛渡海の伝承地である
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熊野古道振分石
住職の説明では補陀洛山寺が世界遺産になったのは、寺の横にある熊野古道が重要な役割を果たしているとのこと
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この寺を2日間訪れたのは初日写真を取り忘れたため。2日目は晴天に恵まれ気分も爽快
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万治元年(1658)建立の板碑
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住職との会話が楽しく、貴重な体験をした。興味ある知識を得ることもできた
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旅の醍醐味は人との出会いだ
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撮影 平成26年11月2日・3日