Silver's Serenade/Horace Silver
(Blue Note BST84131)
(Blue Note BST84131)
ホレス・シルバーのレギュラーグループは4000番台のフィンガー・ポッピンから次から次へとノリノリのレコーディングを続けて行い、BNを代表する名コンボの名を欲しいままにしていきますよね。メンバーはBlue Mitchell(tp), Junior Cook(ts), Horace Silver(p), Gene Taylor(b), Louis Hayes→Roy Brooks(ds)の五重奏団です。本日は、このメンバーでの最後のアルバムとなった"Silver's Serenade"をアップいたします。
このアルバムでは、妙に端正なシルバー・ミュージックを聴ける点が特徴かと思います。これまで"Doin' The Thing"のようなこれでもかというようなフレーズを連発したファンキーアルバムを作り、63年5月の本アルバムをもってメンバーを刷新し、同年10月有名な"Song For My Father"を録音します。オリジナルクインテットの最後のアルバムですが比較的地味な仕上がりであり、評価は低いのかもしれませんね。過去のグループの味わいに最も近いのはラストB-3の"Nineteen Bars”だろうと思いますが意図的にオーバーファンクは避けたようなグループの変化を感じます。A-1タイトル曲をはじめとしてミッチェルのソロやシルバー自身のソロにはそういった味が横溢しているように思います。特に、ミッチェルは自身のリーダー盤でみせるようなプレイは、本来のプレイスタイルなのかも知れませんね。
所有盤は、BNのソリッドブルーラベルの音符盤です。もちろんステレオ録音です。過渡期のシルバーを捉えた興味深い一枚と言えるでしょうね。