67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

ビル・エバンスの晩年を代表する名盤

2009-10-21 23:56:41 | jazz & vocal
You Must Believe In Spring/Bill Evans
(Warner Bros. P-10967W)


 エバンスはデビューした頃こそ、ジョージ・ラッセル楽団という白人バンドで人気を博しましたが、ついでマイルス・デイビス6重奏団に呼ばれカインドオブブルーを筆頭に珠玉の名盤を次から次へと発表していきます。自身のアルバムでもベーシストのスコットラファロを従えた4枚のリバーサイド盤やジムホールとの共演のアンダーカレントなど人気盤が多くリリースされています。この時代のエヴァンスは特異なプレイスタイルから黒人からも注目を集めるピアニストであった事は誰もが認める事でしょう。ラファロからエディ・ゴメスに変わってからも散発的に名演奏を聴かせてくれファンにとっては嬉しい限りです。

 1980年の早すぎる死(享年51才)を忍んで発売されたのが本日アップの"You Must Believe In Spring"です。録音は77年でファンタジーからワーナーに移る過渡期で製作後すぐにリリースされなかったのでしょうね。発売時期は、自分にとっては新潟での学生時代、何処のジャズ喫茶に行ってもよく聴いたアルバムです。メンバーはエヴァンス、ゴメス、Elliott Zigmund(ds)のトリオです。プロデュースにはあの辣腕トミー・リピューマが名を連ねています。とにかく美しい録音で透き通るようなサウンドのエバンスのピアノが印象的です。それに絡むゴメスの高音部中心のピチカートが素晴らしいですよね。A-1の"B Minor Waltz", A-2のタイトルチューン、B-1の"The Peacocks"などこの特徴がよく捉えられたトラックだと思います。最後のマンデルの映画音楽"M*A*S*H"のテーマが意表ついた選曲ですが大好きですね。

 所有盤は当時新譜ででた国内盤です。当時のジャズ喫茶の光景がフラッシュバックする一枚ですよね。