Ground Encounter/John Lewis
(World Pacific Records PJ-1217)
MJQのメンバーの中でも,ブルースの権化的なミルトジャクソンと比べるとヨーロッパ,クラシックの香りが漂うジョン・ルイスのプレイや楽想は「どうも苦手だ!」ってファンは結構多いのではないかと想像します。ルイスのリーダーアルバムとするには異論が多いかもしれないですが,最も利き易いルイスがここには溢れていて個人的に思い入れの多いアルバムが本日アップの”Ground Encounter"です。芝生の上で寝転がる女性を使ったカバーも色彩的に美しく,ジャズインストアルバムの中でも屈指のカバーをもったアルバムと言う位置づけです。
メンバーからして渋い。サウンドが想像出来るメンバーって言うのはこんな人選だと納得してしまう。副題にもなったB-1の「2°East 3°West」は変わったタイトルですが東海岸からルイスとPercy Heath(b), 西海岸からBill Perkins(ts), Jim Hall(g), Chico Hamilton(ds)が一同に会したセッションです。このオリジナル以外は全てスタンダード,それぞれの好プレイが聴けますが,A-1"Love Me or Leave Me"の冒頭のある意味ルイスらしいピアノには痺れてしまいます。続くパーキンスのレスターばりのテナーも好きですね。B-2のSKYLARKのジムも抜群だ!ジムのファンには忘れられない一曲ですね。
所有盤はワールドパシフィックのモノラル盤です。カバー,演奏文句なしの名盤だと思います。