Jazz Tones/Buddy De Franco Quartet
(Norgran MV2610.jp reissue)
クラリネット界においては絶対的な存在「キングオブスィング」,BGことベニー・グッドマンが君臨していたため軽視されがちですよね。BGに比べると暖かみに書けるきらいは否めませんが,楽器のコントロールについて言えばやはりバチュオーゾと言わざるを得ませんよね。ちょっといい男だし結構人気があったのではなんて想像いたします。特にノーグラン、クレフ時代の演奏はサイドメンも抜群の編成でクラリネットアレルギーの方にも聴き所が多く捨て難い魅力があるのではと思います。本日は,個人的にも好きな黄色がバックのノーグラン盤(再発ですが)をアップいたします。
何と言っても人気の秘密はハードバップエラン人気ピアニスト、Kenny Drew, Sonny Clarkの2人の初期のプレイが聴けることだろうと思います。53年と54年の2つのセッションを収録していますが,いずれもデフランコ+3リズムの編成でA面冒頭の2曲がDrewのトリオ(MIlt Hinton/b, Art Blakey/ds), A-3からB-4の6曲がClarkのトリオ(Gene Wright/b, Bobby White/ds)です。演奏曲もA面冒頭の"When Your Lover Has Gone"に始まり,"If I Should Lose You", "Lover Man", "Tenderly", "Deep Purple", "Yesterdays"と人気曲が多いのも嬉しいですね。Drewの明快なタッチ,パウエルを彷彿させるクラークの重厚なピアノ、彼ら2人にとっては絶頂期前の演奏でしょうが、確かな実力を感じますね。
所有盤はポリドールの再発盤ですが,このジャケが好きなんですよ!ワンホーンでデフランコを聴くのに最高の一枚ですが,注目はDrew, Clarkですね!