The Gerry Mulligan Quartet Reunion With Chet Baker
(World PAcific Jazz WP-1241, jp reissue)
マリガンカルテットと言うとピアノレスで有名ですが,元々、チェットを含むマリガンのカルテットはピアノレスではなかったらしい・・・。皆さん,ご存知でした?そんなの当たり前だのクラッカーというご指摘を浴びるかも知れませんが,当初はマリガン,チェット,ジミー・ロウルズ(p)、ジョー・モンドラゴン(b)の4人だったそうである。ロウルズが辞し,チコ・ハミルトン(ds)を加えることでピアノレスカルテットとなったということです。一旦ジャズシーンから遠ざかっていたマリガンが新たな相棒としてジョン・アードレイやボブ・ブルックマイヤー、ズート・シムズを加えたグループを形成しますが,やっぱりチェットを向こうに回したフロントラインの気の効いたカウンターメロディ、楽器のサウンド,ブレンド感とも最高です。本日のアップは57年,絶好調期のチェットと再会して録音した57年の演奏です。
メンバーはChet Baker(tp), Gerry mulligan(bs), Henry Grimes(b), Dave Bailey(ds)のピアノレスカルテットです。"When Your Love Has Gone", "Stardust", "My Heart Belongs To Daddy", "Surry With the Fringe On Top"と唄モノが多い選曲です。ウォームでスムーズなマリガンと切れ味が良く縦横無尽,当時のマイルスをも凌ぐ勢いのあったチェット、この組み合わせで悪い訳がない!特にほのぼのとして少しとぼけた曲調のB-1の“Jersey Bounce"のコラボレイションが好きで堪らないですね。
所有盤は東芝EMIが出した再発盤です。話題に上るアルバムではないですが,チェット/マリガンのコラボの素晴らしさを実感出来る好アルバムだと思います。