67camper's Blog

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再発見!驚愕のタレンタインのワンホーン唄モノ集

2012-12-25 05:53:28 | jazz & vocal

Easy Walker/Stanley Turrentine
(Blue Note BST84268)

 後期ブルーノートを代表するテナー奏者の一人,スタンレイ・タレンタインはアーシーなテナーサウンドを売りにする名手ですが,奥方シャーリー・スコットをはじめとするオルガンを相手にしたアルバムが多いですよね。 また編成が多いアルバムも多く、ピアノ/ベース/ドラムのいわゆるピアノトリオをバッキング据えたワンホーンアルバムというのは以外と少ないと感じているのは自分だけでしょうか?最も有名なアルバムはおそらくTime盤のソニクラ、トミフラとの共演盤なのかも知れませんが、ブルーノートに限りますとBN4000番台に共演が多いHorace Parlan、Three Soundsとの共演盤(Gene Harris)と"That's Where It's At"のLes McCann, そして本日アップの"Easy Walker"のMcCoy Tynerがあがります。

 このブラックマジック的、サイケデリックな女性をカバーに配した66年録音のこのアルバム,皆さん結構過小評価してないですか???まさかピアノトリオのワンホーンなんて、実際自分も思ってもみない編成でした。完全な再発見!それもMcCoy Tyner(p), Bob Cranshaw(b), Mickey Roker(ds)ここまでくれば、カバーフォトとのdiscrepancyなんか関係ありません。冒頭のファンキーなMeat Waveからいつものタレンタインのグルーブが始まります。ここのマッコイのコンピング,こんなピアノも弾くんだなんて感心です。真骨調はここからのバラード&ミディアムスウィングの唄モノ2曲,”All Say I'm The Biggest Foot"と”Yours Is My Heart Alone"の軟らかなテナープレイとマッコイのバーサタイルなピアノで一発目のダウンです。ひっくり返して再びファンキーなタイトル曲は66年録音なら当然!続く2曲の唄モノ,バカラックの”What the World Needs Now is Love"と“Alone Together"が最高です。前者はディオンヌ・ワーウィックでも有名ですし,後者のマッコイ,スタンレイも素晴らしくこの曲の名演にくわえてもいい出来です。タイトなクランショウのウッドベースも光ります。

 所有盤はリバティ再発盤です。後期BNですが,新発見の唄モノワンホーンの一枚。棚にあったら是非引っ張り出して聴いて欲しいアルバムです。