67camper's Blog

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絶頂時のマクリーンを捉えた爽快な一枚

2014-01-09 22:04:34 | jazz & vocal

Makin’The Changes/Jackie MacLean(New Jazz 8231, jp reissue)

 同じアルトサックスを吹いていながらも、プレイヤーのサウンド個性を反映する音色はさまざま、千差万別ですよね。Paul DesmondやSonny Crissのようにひとたび聞けば万人がプレイヤーを言い当てることができる奏者もいます。マクリーンもそんなアルト奏者の一人です。音色もさることながら、フリーキーなトーンを交えながら情熱的なフレージングを聴かせるマクリーンのプレイスタイルもかなりオリジナリティの高さを感じざるを得ませんね。

 本日は、Prestigeの傍系レーベルNew Jazzに録音されたMakin’ The Changesをアップいたします。ホーンプレイヤーのアルバムではピアノトリオをリズムセクションにして一人で演奏されるいわゆるワンホーンアルバムがもてはやされますがアルバム一貫をこのフォーマットで吹き上げたアルバムはこの時代にはありませんね。このアルバムもセクステットとカルテットのフォーマットでの演奏が収録されています。録音はいずれも57年。カルテットのメンバーはJackie McLean(as), Mal Waldron(p), Arthur Philips(b), Arthur Taylor(ds)の4人ですし、セクステットではWebster Young(tp), Curtis Fuller(tb), Jackie McLean(as), Gil Coggins(p), paul Chambers(b), Louis Hayes(ds)の6人がクレジットされています。カルテットにおけるB-1の”I Hear a Rhapsody”とセクステットのA-2”What’s New”のテーマを聴くだけでマクリーンの個性がほとばしります。”I Hear a Rhapsody”でのルバート風のピアノ相手に吹奏するプレイが出色ですし、ヤング、フラー、マクリーンの3管でテーマを分割して吹く”What’s New”の吹奏は、マクリーンのパーツに来たときついつい後のブルーノートのワンホーン"Swing Swang Swingin’”のこの曲の演奏を思い浮かべてしまいます。後の名演への布石ともとれるような吹奏で、既にこの時代からマクリーン版”What’s New”の礎が形成されていたことがわかりますね。 

 所有盤はビクターの国内盤再発です。ジャケ写はなかなかクールですが、音がやや薄いです。オリジナルで聴いてみたい一枚ですが、これが高いんだよね・・・。