Bell, Book & Candoli/Pete & Conte Candoli(Dot DLP3168)
先日, Art Farmer & Donald Byrdのトランペットバトルをアップしたときに「トランペットバトル」は珍しくカンドリブラザーズぐらいしか思い浮かばないと書きましたが、ならば一枚アップしようということで取り出したのが本日アップの”Bell, Book & Candoli”です。彼らのアルバムではDotに録音されたもう一枚の”The Brothers Candoli”(DLP3062)やMercury録音の”Jazzin’ Around”辺りが有名でしょうが、こういうマイナーな一枚をアップすることが、このブログが生き残っていくための使命なんて、大げさに考えたりもしています(笑)。
映画に詳しい方なら、このアルバムタイトルを見て「ふふ~ん」なんて一人納得されている方も多いのでは・・・?自分も映画は詳しくないのですが、James Stewart & Kim Novakでそこそこヒットした映画”Bell, Book & Candle”(邦題「媚薬」)とCandoliをかけてアルバムタイトルとしているのです。さらにいえば、自分はこの映画を見たことはないのですが、Candoli Brothersがミュージシャン役で出演しているのだそうです。実に粋な計らいですよね。さて、パーソネルはPete & Conte(tp), Barney Kessel(g), John Williams(p), Joe Mondragon(b), Alvin Stroller(ds)という実に渋いメンツです。タコ耳の自分にはPeteとConteの音色の違いがわからないですが、白人らしい実に歯切れのいいラッパで結構楽しめます。リズムセクションではこういったセッションでは無類の役者ぶりを発揮するケッセルのギターが白眉です。ジョン・ウィリアムスのパウエルマナーのピアノもいいですね。スタンダードが多いもう一枚のDot盤と比較すると、”Old Devil Moon” と”What Is This Thing Called Love”の2曲しかスタンダードがないですがメンバーのソロはそこそこ楽しめるはずですよ。
所有盤はDotのモノラル・オリジナルです。あったら2-3千円の安価でしょうから手元に置いといてもいいアルバムかもしれません。派手さはないですが渋いジャケもポイント高いです!