先週(記事はこちら)にひきつづき、きょうは上野の東京国立博物館(東博)と国立西洋美術館をハシゴしてきました。
ホントは東博の二つの特別展(「出雲-聖地の至宝-」と「中国王朝の至宝」)を観て、その後、いつものように総合文化展を観てこようと思っていたのですが、JR上野駅を公園口から出て、「ビミョーに色づいてきたなぁ~」と東博を目指して歩いていると、
目に飛び込んできたのは国立西洋美術館に掲げられたこちらの看板
FUN DAY 2012
っつうことで、
「ファン・デー」は、国立西洋美術館をみなさんに無料開放する日です。
ですって
きょう・明日は国立西洋美術館を無料で観られる
これが「FAN DAY」だったら、これまで国立西洋美術館に2回しか行ったことのない私は恥ずかしくって「無料開放」の恩恵に与るのは気が引けるのですけれど、「FUN DAY」なら、堂々
と(無料で
)観覧させていただきましょう
その前に、東博のお話です。
東博に出かけるのは、こちらで書いたように約1か月ぶりだったのですが、さすがは東博
、たった1ヶ月のインターバルだというのに、またまた変化が生じていました
パスポートを提示して門を入り、「ほぉ~、ユリノキも紅葉が始まったか…」と思ったら、、、
前庭にポツポツと見慣れない石像が置かれていました。
これとか、
こちらとか、
どちらも「朝鮮時代、18~19世紀」のもので、東洋館のリニューアルオープンに備えての設置なのでしょう。
その東洋館(閉館中)の前にも、
こちらは「清時代、18~19世紀」のものだそうで、日本の獅子・狛犬なら、阿形と吽行でペアになるところですが、2頭とも吽形で、確かに日本のものとは違います。
こんな風に、東洋館のリニューアルオープンが近づいていることを実感できました
もう一つ、1ヶ月前と違っているスポットを見つけました。
特別展「中国王朝の至宝」)を見終えて平成館を出ると、平成館前の池の淵に森鴎外の肖像らしきパネルが展示されていました(パネルは透明のものが使われていて、前後両方から観られます)。
裏に廻ってみると、
やはり森鴎外様でした
パネルの下にある説明板を転記しますと、
平成館及び前庭の一帯は、明治15年(1882)に博物館が上野に移転してから、展示棟に付属する事務所棟の建物が多く建てられました。この付近には帝室博物館を統括する総長の居室があり、森林太郎(鴎外)は大正6年(1917)かあら大正11年に死去するまで、総長としてここで執務しました。
だそうです。森総長の後任の総長は別の場所に総長室を構えなかったのか、ちょいと疑問に思いますが、まぁ、そこんところは放っておきましょう
さて、肝心の東博の展示のことを書こうと思いつつも、ちょいと「お疲れ」気味でして、要点を2つだけ書いておくことにします。
まず、
「中国王朝の至宝」展は期待(していなかった…)を裏切って楽しい
私の評価では今年年初に観た「北京故宮博物院200選」(記事はこちら)よりも上かもしれません
もう一つは、きょう、総合文化展で唯一観たといってもよい第19室(1階)で展示されていたこちら
このブログでは何度も登場した七宝家・並河靖之さんの作品、「七宝山水楼閣文香炉」。
説明板では、
「東の涛川、西の並河」と並び称された並河靖之の得意とした有線七宝の優品。黒色透明釉の発明で名高い並河だが、この作品では鬲(れきがた)形の香炉を黄櫨染(こうろぜん)色の地とする。そこに有線の金色を活かしながら、ぼかしの表現を交えて山水楼閣の図を見事に現している。
とありますが、「黄櫨染色の地」がとにかく美しい
まいったなぁ~
でした。
つづき:2012/11/11 今週は上野で博物館・美術館をハシゴ(その2)