朝日新聞の記事によれば、
天皇、皇后両陛下は13日、東京・上野の東京国立博物館を訪れ、特別展「出雲―聖地の至宝―」を鑑賞した。来年は出雲大社の大遷宮が60年ぶりに行われる。両陛下は出雲大社の境内から出土した重要文化財・宇豆柱(うづばしら)などを見て回り、「これはいつごろの柱」「どういうふうに見つかったんですか」と尋ねていた。
だそうです。
そうかぁ~、特別展「出雲―聖地の至宝―」を観に行かれましたかぁ~(「中国 王朝の至宝」展はどうされたんだろ…)。
陛下の質問、
「これはいつごろの柱」
は、かなりツボに入ります。
ド太い丸太を3本組み合わせた「宇豆柱(うずばしら)」、かつての高層神殿の棟を支えていた柱なんですが、この柱が立てられたのは鎌倉時代。
わたし的には、「そんな現代に近い時代の柱?」って感じですが、どうでしょうか?
というわけで、「今週は上野で博物館・美術館をハシゴ(その2)」のつづきです。
特別展「出雲―聖地の至宝―」、私の感想は「やはり現地で観た印象には敵わない」というものでした。
私はこちらで書いたように2008年のゴールデンウィークに出雲旅行を決行していまして、出雲大社に行き、島根県立古代出雲歴史博物館で宇豆柱のほか、古代の出雲大社の推定復元模型とか、
荒神谷遺跡から出土した膨大な数の青銅器(剣や鉾)とか、ついには神様が留守にしている本殿の内部まで拝観した貴重な経験を積んでおりまして、やはりこの体験に勝るモノはなかろうと思うしだいです。
できることなら、無線ルーターと「なんちゃってiPhone」を持っていき、「AR古代出雲大社の高層神殿」をもう一度楽しんでみたかったのですが、この日の朝、ふと気づくと無線ルーターのバッテリーがほぼスカスカの状態で…
でも、1ヶ月前に東博に行ったとき(記事はこちら)、特別展「出雲―聖地の至宝―」が始まる1ヶ月前からAR環境が整っていて、「予行練習」してきましたから、まぁ、いいか…
そのときの画像がこちら
スマホのカメラが捉えた現実の風景にCGを組み合わせて見せてくれるAR(Augmented Reality=拡張現実)、人間の想像力を補助してくる親切な技術です。
ただ、想像力豊かに自分の頭の中に光景を組み立てられる人にとっては、余計なモノかもしれませんナ。
上の方に「やはり現地で観た印象には敵わない」なんて不遜な書き方をしてしまいましたが、現地で気づかなかった銅剣の茎(なかご)に刻まれた「×」に想像をふくらませたり、島根・鰐淵寺所蔵の「観音菩薩立像」に見入ったりと、新たな体験もいたしました。
この「観音菩薩立像」、一見して「飛鳥仏っぽい」と思ったところ、案の上、「飛鳥時代・持統6年(692)」の作でした。説明板では、「造りの簡素さからして、出雲で製作されたものと推定される」云々(大意)とのことでしたが、私にとってはかなり魅力的な仏様でした
特別展「出雲―聖地の至宝―」は、「一章 出雲大社の歴史と宝物」が特別5室、「二章 島根の至宝」が特別4室で開催されています。
そして、ショップは特別5室の出口にあります。
私は「二章 島根の至宝」を観たあとにショップに立ち寄ろうと思っていたのですが、「二章 島根の至宝」観終えて特別4室を出たあと、第18室~渡り廊下を通って平成館へ行き、「中国 王朝の至宝」展を観て、秋の庭園開放をショートコースで楽しんで、ゆりの木で昼食を摂って、次なる目的地国立西洋美術館へ向かってしまったことから、ショップには行けずじまい…
どんなグッズが売られていたのかも判りませぬ…
そもそも東博に行って、特別展だけを観て帰るなんて、今回が初めてでした。
時間がなかったからなぁ~
会期中にもう一度東博に行って総合文化展を観て、特別展の入場券が不要な特別展「出雲―聖地の至宝―」のショップを覗いてきたいと思っています。