夏の旅行でイタリアのトリエステに行く。図書館で「トリエステ」で検索したら
この本が出てきたので読んでみた。
著者は須賀敦子さんという方。すでに亡くなっていて、日本の文学作品の
イタリア語訳などをされていた方のようだ。イタリアの方と結婚したが
早いうちに亡くされたらしい。そのイタリア(ミラノ)の家族やその周りの
出来事をエッセイにしている。1960~70年代のミラノの話が主なのかな。
「トリエステの坂道」はエッセイの一つで、好きだった
詩人の作品に出てきたトリエステの場所をめぐるというようなお話。
この話は家族もあまり出てこないし、この本の中では異色といえば異色。
それでもタイトルになったのは、やっぱり海外が舞台になっていることを
アピールするためかな。
難しい表現はなく、会ったこともない登場人物や周りの雰囲気ががなんと
なく目に浮かぶような書かれ方で、他の作品も旅行前に読んでおきたくなった。