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●《56大学が弔旗や半旗を掲揚…彼らの反応はアカデミズムの「白旗」に他ならない。この国の暗澹たる未来を予感…絶望的な惨状だ》

2020年11月09日 00時00分48秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/56大学が弔意…金のため権力に屈したアカデミズムへの絶望】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280233

 《彼らの反応はアカデミズムの「白旗」に他ならない。この国の暗澹たる未来を予感させて余りある、絶望的な惨状だ》。

   『●《支配欲の亡者ばかり…。今はため込むしかないらしい屈辱を、
     いずれ真の自由を獲得するための原動力に転化して、爆発させたい》

 日刊ゲンダイのコラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/学術会議問題に思う 税金は私たちの物で政権の物ではない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280241)によると、《日本学術会議(以下、学術会議)をめぐる誤った発言と意味不明な釈明を見ていて、小学生の頃の自分の醜態がよみがえった。この問題で、フジテレビの解説委員は学術会議のメンバーは学士院のメンバーとなり終生250万円の年金がもらえると言い、橋下徹氏はアメリカとイギリスを例に「両国の学者団体には税金は投入されていないようだ」とした上で、「学問の自由や独立を叫ぶ前に、まずは金の面で自立しろ」と自身のツイッターで発信した。いずれも事実ではないが、そうした誤った発言が別の議論に火をつけて、問題の本質を覆い隠す役割を担っている。自民党はここぞとばかりに学術会議の組織改編を議論し始めた。これについて学術会議の会長を務めた東京大学の大西隆名誉教授が「今回の任命拒否と学術会議の在り方は別の問題であり、あたかも問題をすり替えるように組織の在り方が議論されるのは大変奇異だ」と語っている。ここにこそ、問題の本質がある。菅総理がなぜ推薦された6人を除外したのか? なぜ除外の理由を説明しないのか? 説明がなければ、政府の方針に異議を唱えたことが理由だと考えるのが自然だろう。では、我々はそういう社会を許容するのか? ここが問われている》。

 亡国の「人事介入」と取巻き連中のデマまき散らし。とにかく酷いデマ、そして、《デマだけではなく、悪質なミスリードも目立つ》《デマが指摘されるとまた新たなデマが湧いてくる……》。《自助》大好きオジサンを庇うためならどんなデマでも、ミスリードでも厭わない。
 《このようなデマを流すことで、任命拒否という問題から論点をずらそうとしてきたのである》。《本質》である6人だけを「任命拒否」した理由を説明できないスガ様。

   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く
      「「欧米列強に倣え、進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に
     加担させられた歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●取巻きに堕さず《官邸と距離を置》くような官僚を左遷するアベ様や
       スガ様…《人事でも異常なことが続いています》(前川喜平さん)
   『●《キンモクセイで世間の鼻をごまかし、学問の自由、言論の自由を
         脅かしかねない「腐臭」に気付かせぬようにしている》(筆洗)
    「週刊朝日の記事【「杉田官房副長官、和泉補佐官に政権批判した
     学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る】…。
     西日本新聞のコラム【春秋/「学匪(がくひ)」とは、学問や知識で
     民心を惑わし…】…。日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/
     東大総長選考にも疑惑…菅は裸の王様か】」

   『●西日本新聞【例えるなら、こんな話か。授業が始まるのに数人の子が…】
          …取り巻きが《デマを流してまでも、必死で政権擁護》の醜悪
    《菅義偉首相による日本学術会議の任命拒否問題をめぐり、
     「日本学術会議のここが問題だ!」とがなり立てられてきたものが
     ことごとく「デマ」だったことがあきらかになっている》

 《この国の暗澹たる未来を予感》…《学問も表現も人間の内心も、何もかもを支配できると信じ込み、思いあがりきった権力》。
 《真理の探究を旨とすべきアカデミズムは、断じて政治権力の軍門になど下ってはならなかった》のに。《大学人たちが屈服したのは、ひとえにカネのためである政権の意向に逆らうと予算を削られる恐怖が、学究の矜持に優先された》。

   『●Mr.風見鶏: 反原発をお前が言うか!?
    「さんざんっぱら原子力を推進してきたMr.風見鶏・中曽根
     (中曾根)氏が、久しぶりに本領発揮。しっかし、酷いね。
     甘い汁を吸いつつ、おそらく核兵器への転用までを視野に
     入れていたダーティーなタカ派のくせに。あたかも小泉純一郎氏や
     竹中平蔵センセが郵政民営化反対を叫ぶほどの変節・風見鶏ぶりで、
     御笑いだ。FUKUSIMAの一因は正力氏やMr.風見鶏氏にある、
     というのは言い過ぎであろうか。」

   『●国労組合員恣意的不採用問題、一歩前進
    「中曾根(中曽根)内閣時代の国鉄分割・民営化の際、国労組合員に
     対して行われたとんでもない横暴・差別。…20年以上経過し、
     漸く一歩前進でしょうか。どこまで実行性があるのかは疑問ですが…。
     「鎌田慧著『国鉄処分 ~JRの内幕~』(講談社文庫)」…城山三郎
     『粗にして野だが卑ではない――石田禮助の生涯』」

   『●死者に鞭打つ…風見鶏氏・中曽根康弘元首相《日本の戦後
     民主主義政治を歪めた張本人》が《ダンマリを貫いた》問題とは?
   『●風見鶏氏・中曽根康弘元首相《左派労働運動(総評)をつぶし、
        社会党をつぶすことまで意図していたとあけすけに…》
   『●《「国民には自助だ共助だと自己責任押し付けて中曽根の葬式には
     公助か」の声》(リテラ)…河野太郎行革担当相は閣議の際に無言?

 《生き残れるのは戦争の役に立つか、儲かる研究だけなどという事態にもなりかねない》。
 運営費交付金を削り、学術会議や総長・学長選挙で人事介入あるいは忖度を強制し、「あの時、何をしていたのか?」な元総理への弔意を強制…それに悠々諾々と従う最高学府上層部。
 レイバーネットの記事【憲法違反の「中曽根合同葬儀」に果敢に抗議行動!〜労働者の首切りが功績か?】(http://www.labornetjp.org/news/2020/1017sugi)によると、《10月17日、1億円近い税金投入のみならず、弔意強制などの憲法違反まで行う「故中曽根康弘」内閣・自民党合同葬儀に対して、市民有志3人で会場のグランドプリンスホテル新高輪「国際館パミール」入口付近まで行き、強く抗議しました。高輪警察署警備課が「密」になって立ちはだかるも、「私たちは入る権利がある。税金を払っているんだから。勝手に自民党(と内閣)が人の税金を使ってやっているのがおかしい文句を言う権利がある」と抗議。政府関係者を呼ぶように要求すると、しばらくして内閣府職員が出てきて、別室にて申し入れ。「なぜ血税を使ってやるのか」の問いに、内閣府職員(聞いても名前を名乗らず)が「国鉄分割・民営化の功績があるから閣議決定で合同葬儀を決めた」と答えたため、私たちは「労働者の首を斬り、多くの人を自死に追い込んだと猛抗議。(杉原浩司)》。

   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、かたや、
         「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
    《2年前に筑波大学の学生新聞が行ったアンケート調査では、
     軍事研究賛成派の学生が反対派を上回ったという結果が出ています。
     筑波大はどちらかというと政府系の研究所やシンクタンクが多い
     ということもありますが、そのような結果が出たのは衝撃的でした。
     今年になって、日本の科学者を代表する団体である「日本学術会議」で、
     軍事研究を禁止する1950年・67年の声明を継承していくとする決定が
     出たことを受け、同大の永田恭介学長は「軍事研究を禁止するルールを
     作っていく。学生とは一から議論していきたい」と会見で発表しました。
     NHKで一部報道されていましたが、名古屋大の大学院生らの中には
     「(実際の)戦争が起こらないのであれば、助成金をもらっていても
     よいのではないか」「国防のためには軍事研究は必要だ
     と言う学生もいたそうです》

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/280233

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相

56大学が弔意…金のため権力に屈したアカデミズムへの絶望
公開日:2020/10/21 06:00 更新日:2020/10/21 06:00 今だけ無料

     (故中曽根元首相の内閣・自民党合同葬(代表撮影))

 中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬が17日、東京都内で強行され、1億円近い血税が費消された。全国の国立大学と都道府県教委は文部科学省に弔意表明を求める通知を送り付けられ、事前の共同通信調査によると、国立大の68%に当たる56大学が弔旗や半旗を掲揚。

 彼らの反応はアカデミズムの「白旗」に他ならない。この国の暗澹たる未来を予感させて余りある、絶望的な惨状だ

 現政権が中曽根氏を事実上の国葬で弔いたがるのは、自然の成り行きではあった。彼はなにしろビキニ水爆実験の間隙を縫って日本の原発開発を可能にした立役者で、1980年代の首相在任中には“戦後政治の総決算”を唱えて今日に至る構造改革路線日米軍事同盟の深化憲法改正への道筋をつけた、要は現在の体制構造の基盤を築いた人物なのだから。

 だが、あの男が導いた現代史ないし状況に、人生を奪われ、不幸に追いやられた人々もまた、いくらでも存在する。であれば真理の探究を旨とすべきアカデミズムは、断じて政治権力の軍門になど下ってはならなかった

 わかりきっていて、それでも大学人たちが屈服したのは、ひとえにカネのためである政権の意向に逆らうと予算を削られる恐怖が、学究の矜持に優先された

 国立大学の独立行政法人化が進んでいく過程で、私は反核運動の嘆きを幾度も聞かされた。広島大や長崎大の現役教授に遠ざけられるようになったという。リベラルで知られた金沢大の憲法学者が、繁華街への監視カメラ設置について諮問された市の審議会の委員長に就任して行政追認の答申を出した際、「ご自身の学問を否定する行為では」と質して、君は金沢大がどうなってもいいと言うのかと居直られた記憶も、なお生々しい。

 アカデミズムに対する政治権力の圧力は、すでに当時の比でさえなくなった。日本学術会議の問題も同じ文脈上にある。このままでは政権の意に染まない研究はご法度にされてしまう。生き残れるのは戦争の役に立つか、儲かる研究だけなどという事態にもなりかねない。

 知の権威たちにありがちな選民意識に対する反発は、もちろん私にもある。しかし、私たちの眼前で繰り広げられている光景は、もはやシニカルに冷笑していられる段階ではない学問も表現も人間の内心も、何もかもを支配できると信じ込み、思いあがりきった権力によってもたらされるものは、破滅だけではないのだ。
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