東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013072102000113.html)と社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013072302000131.html)。
『●もんじゅ: 責任者に責任を取っていただきましょう』
本当にこのまま原発推進や原発輸出に自公政権を邁進させて大丈夫なんですか? 理解できないです、私には。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013072102000113.html】
原子力機構 除染排水に二重基準
2013年7月21日 朝刊
福島県の除染モデル実証事業を発注した日本原子力研究開発機構が、二〇一一年十一月に受注した三つのゼネコン共同企業体(JV)に、二つの異なる除染排水の管理基準を設定していたことが二十日、共同通信の調べで分かった。
鹿島と大林組の二つのJVには、政府が除染排水の目安としている原発の排水基準「放射性セシウム濃度は一リットル当たり九〇ベクレル以下」を適用。一方、大成建設JVには、当時「原発排水より甘い」と問題視され、政府が見直しを検討していた暫定的な飲料水基準「二〇〇ベクレル以下」を大成の要望通り認めた。
飲料水基準は直後の同年十二月、厚生労働省が二十分の一の一〇ベクレル以下まで大幅に引き下げている。
放射線の環境影響に詳しい岡野真治・元理化学研究所研究員は「住民の意向で国(の目安)より厳しくすることはあっても、緩めることはあり得ない」と指摘。企業の要望通りに緩い基準を容認した原子力機構の姿勢が問われそうだ。
原子力機構と各JVによると、排水基準について個別に交渉。鹿島と大林組は「(政府の目安の)ほかに適用すべき基準はない」として九〇ベクレル以下で原子力機構と合意した。一方の大成は「緊急的な線量低減が求められている」とし、原発事故直後に暫定的に設定された飲料水基準二〇〇ベクレル以下にならうことを提案。同機構は「(九〇ベクレル以下は)法令基準ではないので二〇〇ベクレル以下でも問題ない上、(実証事業は)委託研究なので受託元の考えを尊重した」として、異なる排水基準の並立を容認した。
実証事業での排水基準は、設定を変えることによるデータ収集が目的ではなく、あくまで環境保全のためだった。
二〇〇ベクレル以下を認められた大成JVには日本国土開発などが参加。原子力機構の事業報告書などによると福島県南相馬市、飯舘村、浪江町で最大一五三ベクレルの排水をした。南相馬市では一部を農業用水に通じる側溝に流していた。
同機構は事業終了時の昨年六月にまとめた「質問・回答集」で、九〇ベクレル以下を管理基準とし、排水の目安にしたとの見解を公表した。
◆農業復興への妨げ
新潟大学大学院の野中昌法教授(土壌環境学)の話 除染モデル実証事業の地域は農業地帯だ。排水が農業用水に入り、放射性セシウムが底に沈殿し再汚染するため、一リットル当たり二〇〇ベクレルを基準に排水したら農業復興はできない。現地を調査しているが、大水が出ると、普段〇・一ベクレルの水に沈殿したセシウムが混濁し、約二〇ベクレルまで上昇したことがあった。稲作の実験では、〇・一ベクレルの水で育てた稲から、一キロ当たり約八〇ベクレルを検出し八百倍の濃縮度を確認したケースもある。排水は慎重にすべきだ。
<原子力機構とゼネコン> 日本原子力研究開発機構は、高速増殖原型炉「もんじゅ」や核燃料再処理技術の研究開発などを理由に、産業界との人事交流を進めてきた。日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構が合流して原子力機構が発足した2005年10月以降、除染モデル実証事業がスタートした11年末までの約6年間で、大成建設、鹿島、大林組などゼネコン14社から計84人の出向を受け入れた。原子炉メーカーや電力会社も多数の出向者を出している。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013072302000131.html】
【社説】
山本太郎氏当選 「脱原発」求めるうねり
2013年7月23日
参院選東京選挙区では脱原発を訴えた無所属新人の山本太郎氏が当選した。圧勝した自民党は、原発の再稼働や原発輸出に前のめりだが、原発ゼロを求める有権者の意思を謙虚に受け止めるべきだ。
山本氏は、NHK大河ドラマにも出演した俳優だ。二〇一一年三月の東京電力福島第一原発事故を機に脱原発運動に身を投じ、昨年十二月の衆院選では東京8区に立候補。次点で落選したが、七万票余りを集めた。
今回の参院選にも立候補し、「今も原発を続けようと思うことが理解できない。原発事故の影響がはっきり伝えられていない。どうして国会ではっきり言う人がいないのか。ぼくは被ばくしたくない、愛する人にも被ばくしてほしくない」などと訴え続けた。
政党や大組織に属さず、ボランティアとカンパが戦いの支えだった。六十七万票近くを集め、自民党現職の武見敬三氏を上回る堂々の四位当選は、脱原発を求める有権者がいかに多いかを物語る。
全国的には六十五議席を獲得した自民党の「圧勝」が報じられるが、東京選挙区では改選数五のうち、原発「容認」派は自民党の丸川珠代、武見両氏の二人にすぎない。
公明党の山口那津男氏は「原発ゼロを目指す」、共産党の吉良佳子氏は「即時原発ゼロ」をそれぞれ掲げた。山本氏を含め東京では脱原発派が過半数を占める。
神奈川、千葉、茨城で当選した民主党は三〇年代の、神奈川、埼玉で議席を得たみんなの党も二〇年代の原発ゼロをそれぞれ掲げており、首都圏では神奈川、埼玉両選挙区でも原発推進は少数派だ。
全国的にも自民党が比例代表で得たのは改選四十八議席中十八議席。三十一ある改選一人区での二十九勝も、一人しか当選できない選挙制度によるところが大きい。
原発再稼働、輸出が絶対的な支持を得たわけではないことを、安倍晋三首相をはじめ政権幹部はまず、肝に銘じるべきだろう。
山本氏が「今がスタート地点」と指摘するように、本番はこれからだ。安倍内閣は参院選「圧勝」に意を強くして、原発再稼働や輸出の動きを加速するだろう。
これに待ったをかけ、脱原発というエネルギー政策の大転換を図るには、それを目指す政治勢力がバラバラでは不可能だ。
党利党略にとらわれず、小異を捨てて大同につく政治決断や、実現可能な工程表をつくり、それを着実に実現していく緻密な政治戦略もまた、必要なのである。
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“公害の原点”足尾銅山鉱毒事件・渡良瀬川鉱毒事件の田中正造さんについての東京新聞のコラム「筆洗」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013072202000159.html)。gendai.netの記事「「宗教と政治」タブーも容赦なし池上彰の選挙特番に大喝采」(http://gendai.net/articles/view/geino/143559)と「「死刑」「懲役300年」自民・石破幹事長の衝撃発言」(http://gendai.net/articles/view/syakai/143522)。asahi.comの記事「「世界の潮流は原発推進」自民・細田氏」(http://www.asahi.com/politics/update/0723/TKY201307220616.html)。東京新聞の三つの記事、「安倍政権、武器輸出に新指針検討 禁輸三原則「撤廃」も」(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013072201001769.html)、「集団的自衛権 解釈変更 首相意欲」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013072302000108.html)、「事実上の改憲 国民関与できず 政権判断で可能」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013072302000107.html)。
タイトルの通り。「田中正造さんと自公議員を比較しても仕方ないことだけれども・・・・・・」、この彼我の差は埋めようがない。
『●『松下竜一未刊行著作集5/平和・反原発の方向』読了(前半)』
『●『松下竜一未刊行著作集5/平和・反原発の方向』読了(後半)』
『●尊敬する人は田中正造』
『●反原発派の声に耳をふさぎ、歴史から何も学ばない愚かさ』
『●田中正造「「私欲と奸悪」が原因の人災」』
『●追われゆく坑夫と脇に追いやられた原発人災』
自公政権を「信任」してしまった結果として、原発推進や壊憲へまっしぐら。いよいよ、軍隊を持って「戦争が出来る国」にしたいらしい。「今の自民党が目指しているのは戦前の軍事国家で・・・深刻な事態が進んでいるのです」(政治評論家・森田実氏)が、そんな自公議員に投票できる、小さな子供もいるでしょうに、人の親としての感覚を理解できない。
島根県選出の細田博之氏によれば、「世界の潮流は原発推進だ。東電福島第一原発事故の不幸があるから全部やめてしまうという議論は、耐え難い苦痛を将来の日本国民に与える」と驚くべきことを言ったらしいが、「耐え難い苦痛」を受けた福島の人達は「日本国民」じゃないらしい。
・・・胸の悪くなるニュースが続く。自公議員に投票した人たちは何も感じないのだろうか?
「「天の監督を仰がざれば凡人堕落 国民監督を怠れば治者盗を為す」とは正造の言葉。異論を封じる「徳義」なき政治に陥らぬよう国民の監視が一層必要である」
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013072202000159.html】
【コラム】
筆洗
2013年7月22日
衆院議員の歳費を年間八百円から二・五倍の二千円に増額する法案を国会に提出したのは、明治三十年代の第二次山県有朋内閣だ。この時、不義の歳費を受けるよりも、むしろ物乞いをして議員の資格、品位を傷つける方がよい、と反対演説に立った議員がいた▼足尾銅山の鉱毒問題に取り組んでいた田中正造である。相次ぐ増税や不景気の中での歳費の増額は「賄賂的」と訴えた。九票差で可決したが、正造は全額辞退を申し出ている▼生活は窮乏していたのに、二年半後に議員を辞職するまで、一円たりとも歳費を受け取らなかった。「ときに際するの徳義」を貫いたのである(小松裕著『真の文明は人を殺さず』)▼正造の没後百年に実施されたきのうの参院選は自民党の圧勝だった。非改選議席を加えると、連立を組む公明党とともに過半数を制し、「ねじれ」は久々に解消されることになった▼選挙期間中、安倍晋三首相は経済政策を重点的に訴え、賛否が分かれる原発の再稼働や持論の憲法改正については積極的には主張しなかった。ねじれが解消できたからと、少数意見をねじ伏せる傲慢(ごうまん)さをちらつかせれば、また強烈なしっぺ返しを受けるだろう▼「天の監督を仰がざれば凡人堕落 国民監督を怠れば治者盗を為す」とは正造の言葉。異論を封じる「徳義」なき政治に陥らぬよう国民の監視が一層必要である。
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【http://gendai.net/articles/view/geino/143559】
「宗教と政治」タブーも容赦なし 池上彰の選挙特番に大喝采
2013年7月22日 掲載
<テレビ東京参院選特番>
“攻めすぎるキャスター”の前では、当選者ですら顔色をなくすしかなかった。
21日に放送された「TXN選挙SP 池上彰の参院選ライブ」(テレビ東京)。ジャーナリストの池上彰(62)が八面六臂(ろつぴ)の活躍を見せた。
昨年末の衆院選開票特番に続いてテレビ東京の選挙特番のメーンキャスターを担当した池上はのっけから絶好調。当選の報に白い歯を見せるアントニオ猪木に対して「維新の会は猪木さんの人気頼みということですね」「前回出馬したときは“消費税に延髄蹴り”と言っていたが変わったんですか」と切り込むと「まだ(政策は)打ち合わせしていない。選挙に風を吹かせろと言われただけ。へへへ」と、出馬要請に際して政策の共通理念も何もなかった“場当たりぶり”を本人の口から引き出すことに成功。
「政治と宗教」という他のテレビ局では触れない問題にも遠慮なく踏み込んでいて、公明党が創価学会信者の通称「F票」(Friend票)と呼ばれる組織票に支えられていることもわかりやすく説明。公明党神奈川選挙区の美人候補、佐々木さやかに対しては「学会の信者が公明党を応援することが功徳を積むことになると言っていたがそうなんですか?」「公明党と創価学会の政教分離についてはどう考えますか?」「あなたは創価学会の信者ですか?」と直球勝負。弁護士でもある佐々木を顔面蒼白にさせていた。
<暴走老人は敵前逃亡>
そんな“攻めダルマ”と化した池上に恐れをなしたのか、前回の選挙特番で「暴走老人」と呼ばれた石原慎太郎元都知事は番組に出演せず。東京選挙区でトップ当選した自民党の丸川珠代も姿を現さなかった。
丸川と直接対決できなかったことは池上も残念だったようで、「丸川さんにはぜひ、6年前の出馬の時に選挙人名簿に自分の名前がなかった件について聞きたかった」とコメント。これは丸川がテレビ朝日時代に、ニューヨーク勤務から帰国後約3年間転入届を提出しておらず、投票権が消滅した状態だったことを指す。このことにより、05年9月の衆院選も07年4月の都知事選も投票に行っていないことが判明したのだった。
「これは政治家丸川にとって痛恨の失態。池上氏にテレビで追及されたら
大恥をかくと思い、陣営サイドが個別出演を避けた。石原氏は
挑発されたら何を口走るかわからないため合同記者会見だけに
とどめたそうです」(テレビ関係者)
暴走老人も元女子アナも尻尾を巻いて逃げ出したのである。
上智大教授の碓井広義氏(メディア論)はこう言う。
「他局は通常のニュース番組の拡大版というべき内容で、
プラスアルファは感じられませんでしたが、テレビ東京は池上さんの
“政治教室”と呼ぶべき素晴らしい内容でした。政治に無関心な若い世代を
意識して、一種の啓蒙活動を行っているようにも感じました。それは
NHKの記者出身でテレビの特性をよく知り、長年の取材で獲得した
経験や知識という裏打ちがある池上さんだからこそ可能なワザ。ぜひ、
このスタンスを貫いてほしい」
他局のキャスターは池上の爪の垢を煎じて飲むべきだろう。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/143522】
「死刑」「懲役300年」自民・石破幹事長の衝撃発言
2013年7月19日掲載
それでも「国防軍」の自民党に投票するのか
参院選の自民圧勝が見えたからか、安倍首相は封印していた「憲法改正」を解禁した。タカ派の本性暴露だが、軍事オタクで知られる石破幹事長は、もっと具体的で恐ろしいことを言っている。テレビのインタビューで「(自衛隊を国防軍に変えた場合)出撃を拒否すれば死刑」などと語っているのだ。選挙直前の今、この発言がアチコチでクローズアップされている。
石破の死刑発言が飛び出したのは、4月21日に放送された「週刊BS―TBS編集部」。自民党の改憲草案について語った時のことだ。
自衛隊を国防軍にするにあたり、具体的な変更点として、石破幹事長は「軍事裁判所的なものを創設するという規定がございます」と切り出した。軍の規律を維持するため、命令違反への厳罰化が必要だと、こう力説したのである。
「『これは国家の独立を守るためだ、出動せよ』って言われた時、
『いや、行くと死ぬかもしれないし、行きたくないな』と思う人がいない
という保証はない。だから、その時に、従えと。従わなければ、その国に
おける最高刑がある。死刑があれば死刑。無期懲役ならば無期懲役。
懲役300年なら300年。そんな目に遭うくらいなら、
命令に従おうっていう……」
これだけなら、自衛隊(国防軍)に入った人だけの話のように聞こえるかもしれない。だが、自民党の改憲草案の他の条文と合わせて考えると、他人事ではなくなってくる。
石破氏の言う「軍事裁判所的なもの」は、自民党案では「審判所」と表記されており、公開の法廷ではない。いわゆる軍法会議で、現行憲法で禁じている「特別裁判所」にあたる。
石破氏は「何でもそこで秘密でやってしまうということはいたしません。それは基本的人権に触れることですから」と言っていたが、そもそも自民党の改憲草案は、基本的人権について定めた97条を丸ごと削除しようとしている。
自民党案では、新たに「緊急事態」についても定めようとしている。第99条案には、こうある。
〈何人も、法律の定めるところにより、当該宣言に係る事態において国民の生命、身体及び財産を守るために行われる措置に関して発せられる国その他公の機関の指示に従わなければならない〉
要するに、戦時中の戒厳令と同じだ。
国民は何も知らされていないが、自民党は着々と罰則規定まで詰めている。その一端が垣間見えたのが石破発言なのである。
「石破発言や、最近、9条改正を明言した安倍首相の言動を見ていると、
今の自民党が目指しているのは戦前の軍事国家で、それを選挙圧勝に
乗じて既成事実化しているように感じます。深刻な事態が進んでいるのです」
(政治評論家・森田実氏)
有権者は参院選でどんな民意を下すのか。
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【http://www.asahi.com/politics/update/0723/TKY201307220616.html】
2013年7月23日2時45分
「世界の潮流は原発推進」自民・細田氏
自民党の細田博之幹事長代行は22日夜、BSフジの番組で、「世界の潮流は原発推進だ。東電福島第一原発事故の不幸があるから全部やめてしまうという議論は、耐え難い苦痛を将来の日本国民に与える」と述べた。島根県選出の細田氏としては原発立地県の本音を言いたかったようだが、福島の被災者への配慮を欠くとの指摘も出そうだ。
細田氏は憲法改正についても言及。「憲法は不磨の大典ではない。法令の一つだ。日本国憲法というと立派そうだが、日本国基本法という程度のものだ」と語った。憲法98条は憲法を国の最高法規と定め、自民党の憲法改正草案でも位置づけているが、憲法軽視との批判を招きそうだ。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013072201001769.html】
安倍政権、武器輸出に新指針検討 禁輸三原則「撤廃」も
2013年7月23日 05時16分
安倍政権は22日、武器禁輸政策の抜本見直しに向けた議論を8月から本格化させる方針を固めた。新たな指針の策定により、従来の武器輸出三原則を事実上「撤廃」することも視野に入れている。安倍晋三首相は撤廃に前向きという。政府筋が明らかにした。
防衛省は26日にも公表する新防衛大綱の中間報告に新指針の策定方針を盛り込む方向だ。冷戦下で共産圏への技術流出を防ぐ目的の三原則が、武器の国際共同開発が主流の現状にそぐわないとの判断からで、野田民主党政権が進めた禁輸緩和をさらに徹底する。国内防衛産業を育成する狙いもある。
(共同)
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013072302000108.html】
集団的自衛権 解釈変更 首相意欲
2013年7月23日 朝刊
安倍晋三首相(自民党総裁)は二十二日午後、参院選での勝利を受けて党本部で記者会見した。首相は、現在は禁じられている集団的自衛権の行使について「日本国民を守るために何が必要かという観点から、有識者懇談会での議論を進める」と述べ、政府の憲法解釈を変更し、容認することに意欲を示した。
集団的自衛権とは、米国などの同盟国が攻撃を受けた場合、日本が直接攻撃を受けていなくても実力で阻止する権利。政府は「国際法上(権利を)有することは当然」としながらも、戦争放棄などを定めた憲法九条に照らして「国を防衛するための必要最小限の範囲を超える」と解釈し、行使を禁じている。
行使容認には連立政権を組む公明党が否定的な考えを示しているが、首相は会見で「理解を得る努力を積み重ねたい」と述べた。
また、来年四月に消費税率を予定通り8%に引き上げるかどうかについて「四~六月期の経済指標などを踏まえ、経済情勢をしっかりと見極める。デフレ脱却と財政再建の両方の観点から秋にしっかり判断する」と明言した。
九月末に任期が切れる党役員人事での石破茂幹事長の処遇については「(昨年の)衆院選、参院選も石破氏とともに戦い、この議席を得た。そうした観点から考えたい」と続投させる考えを示唆した。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013072302000107.html】
事実上の改憲 国民関与できず 政権判断で可能
2013年7月23日 朝刊
安倍晋三首相は参院選から一夜明けた二十二日、持論の改憲について慎重に議論していく考えを示した。改憲を掲げる自民党、みんなの党、日本維新の会の三党で直ちに発議できる議席を得られなかったためだ。一方で、集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈の変更に意欲を見せた。憲法解釈の見直しは政権の判断だけで可能。国民が関与できないところで、事実上の改憲を進めようとしている。(生島章弘)
首相は二十二日の記者会見で、改憲について「腰を落ち着けてじっくりと進める」と述べた。改憲の発議要件を緩和する九六条改憲を先行させるという持論も「(発議に必要な)三分の二を構成できるものは何かということも踏まえて考えたい」と柔軟に見直す考えを示した。
憲法を変えるには、衆参両院で三分の二以上の賛成を得て国民に発議し、国民投票で過半数の賛成が必要。既に衆院では改憲派の三党で三分の二以上を占めるため、今回の選挙で百議席を得れば、非改選議員も含めて参院でも三分の二を占め、発議が可能となったが、そこまでの議席は得られなかった。
だが、自民党は圧勝し、衆参両院で与党が過半数を占めた。改憲発議の環境は整わなかったが、法案は与党だけで成立できるようになった。これによって集団的自衛権の行使に向けた政府解釈の変更もしやすくなった。
首相は近く再開する有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」からの提言に基づく形で、憲法解釈を変更する閣議決定に踏み切るシナリオを描く。政府解釈を変更するのは、実際に条文を変えるのとは異なり、安倍内閣の判断だけで決められる。
首相は二十二日の記者会見で「ただ解釈を変えればいいというものではない。法的な裏付けも必要だ」と指摘。具体的に集団的自衛権を行使するケースや条件を定めた国家安全保障基本法の制定を目指す考えを示した。
連立政権を組み、集団的自衛権の行使容認に否定的な公明党の抵抗が予想されるが、それをクリアすれば、成立は可能。改憲しないのに平和憲法が変質することになる。
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『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、田中稔さん【白川司郎氏の名誉棄損訴訟 ファクタ出版に賠償命令】と横田一さん【どうなるのニッポン】、「原発と将来不安消したマジックワード選挙」「選挙には負け、政権への縛りを勝ち取った山形」「小沢大国の崩壊 TPP反対派はどうなる」。
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■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 「参院選 脱原発、護憲は負けたのか どうなるのニッポン」。漸く開封。真野きみえ氏【大阪・堺市とのメールやりとりで発覚 環境省が復興予算を押しつけ】。小石勝朗氏【袴田死刑囚の後見却下 東京家裁・高裁に抗議】
■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 田中稔さん【白川司郎氏の名誉棄損訴訟 ファクタ出版に賠償命令】、「ファクタ出版側は控訴の方向で検討」。「原発フィクサー」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%C7%F2%C0%EE%BB%CA%CF%BA)
■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 石坂啓さん【風速計/生理的動物的に】、「・・いまからなら産んでいない。子どもの未来がゆううつだからだ・・いまいる子どもたちは猛獣たちの前に捧げられた小動物だ・・上品なことをヌかしてたらやられるが・・」。嫌な世の中に(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/79c141612aecbf3f471a3beffcaf970c)
■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 【西川伸一の政治時評/巨大与党と虚弱野党を前にした私たちはこれからの三年間を「拮抗力」を鍛える「千載一遇の好機」にしなければならない】。何とかそうしたいもの(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/98ae549ad62e01493348b0d80124538b)
■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 横田一さん【どうなるのニッポン】、「原発と将来不安消したマジックワード選挙」「選挙には負け、政権への縛りを勝ち取った山形」「小沢大国の崩壊 TPP反対派はどうなる」。雨宮処凛さん【私たちの前に希望はある。】。そうであってほしい
■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 宇都宮健児さん【この国はどこに行くのか】。田中優子さん【まぼろしから現実を取り戻す】、中島岳志さん【安倍ネオコン政権に対峙する】、落合恵子さん【権力に噛みついたまま、蟻は生きていく】、佐高信さん【分断と切り捨てが強まる】
■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 平舘英明氏【教育があぶない2013/始まった教師のランク付け 大阪の教育改革は「民意」か】、「教師の「品評会」」「果てしなき競争」「政治主導の弊害」。ト教委もずっと暴走しっぱなし(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8adfc28e3a834d65c8088d41cd74d9cb)
■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 【『金曜日』で逢いましょう 小川仙月さん/東海第二原発の隠ぺい体質と闘い 廃炉求める住民請願を支える】。畠山理仁(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6f573b2cc97f176a72b48aa40fe613bb)さん【募集した質問を政治家本人にズバリ聞いたテレ東の参院選特番が好評!】
■『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号) / 山口正紀(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8600bc04179c7122ecf46c87debe5a5d)さん差別と偏見を煽った初期報道 狭山事件50年】。狭山事件50年(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5c4a65d7fa73fd84ffa1b452eef6b09)
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『DAYS JAPAN』(http://www.daysjapan.net/)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
ブログ主のお薦め記事は、斎藤美奈子さん・広河隆一さん【書評と誕生秘話『帰還の坑道』 20万人の難民を救出せよ!】。
『●広河隆一さん『DAYS JAPAN』の編集長公募』
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■『DAYS JAPAN』(2013,AUG,Vol.10,No.8) / 「本誌購読料の一部は原発被災地の子どもたちの健康支援に使われます」「一枚の写真が国家を動かすこともある」。本日到着。【TOPICs福井県/事故後初となる核燃サイクル発電用燃料(MOX燃料)搬入】、アイリーン・美緒子・スミスさんら
■『DAYS JAPAN』(2013,AUG,Vol.10,No.8) / 表紙の赤ちゃんの一瞬の笑顔がとても良い(宮崎雅子氏)。【実測 放射能汚染マップ ①福島県福島市、②千葉県柏市、③千葉県松戸市】
■『DAYS JAPAN』(2013,AUG,Vol.10,No.8) / 斎藤美奈子さん・広河隆一さん【書評と誕生秘話『帰還の坑道』 20万人の難民を救出せよ!】、広河さんの長編ロマン小説。斎藤美奈子さん【OUTLOOK/原発の再稼働を左右する自治体トップの条件とは】
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原発スラップ(SLAPP、SLAPP)の背景をマスコミが漸く記事化。asahi.comの二つの記事(http://www.asahi.com/national/update/0716/TKY201307150315.html?ref=reca、http://www.asahi.com/national/update/0716/TKY201307150312.html?ref=reca)。孫引きですが、CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-July/025346.html)も。
『週刊金曜日』の記事に対して、田中稔さんへのスラップ。その背景にある裏金問題、「東電の影」。「影」や「裏」は核=原子力や原発という「光」と「表」あってのこと。これでようやく原発スラップにも「光」が・・・?
小沢一郎氏に対する自民・民主党議員によるばか騒ぎ事件に出てきた西松建設・・・?
『●原発スラップを許すな!』
『●原発SLAPP(スラップ)=原発恫喝訴訟による原発批判への委縮効果を狙って 』
『●『週刊金曜日』(2012年10月26日、917号)についてのつぶやき』
『●「差別を考える」: 『週刊金曜日』(2012年11月16日、920号)についてのつぶやき』
『●「二〇年後の日本を考えよう」『週刊金曜日』(2012年12月14日、924号)についてのつぶやき』
『●原発SLAPP続報: 原子力ムラを書いたら訴えられた』
『●「アベノミクスに騙されないための政治経済学」『週刊金曜日』(2013年3月29日、937号)』
『●「安倍晋三首相の本音」『週刊金曜日』(2013年5月31日、945号)についてのつぶやき』
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【http://www.asahi.com/national/update/0716/TKY201307150315.html?ref=reca】
2013年7月16日3時1分
「東電の影」、裏交渉役 施設誘致から関与か
「原子力施設の立地は裏仕事なしに実現しない」。東京電力幹部はこう語り、日本初の使用済み核燃料中間貯蔵施設の立地に貢献した警備会社ニューテック会長の白川司郎氏(67)を評価していた。白川氏やその側近らは、施設用地の買収だけではなく、青森県むつ市に誘致する段階かえら東京電力に先行して重要な役割を果たしていたという。地元関係者は白川氏らを「東電の影」と呼んだ。
施設の立地計画では、2003年に当時の杉山粛(まさし)・むつ市長(07年死去)が正式に施設誘致を表明。05年には青森県知事も受け入れ表明と順調に進んだ。同年までに用地買収もほぼ終了したが、最後の懸案として残ったのが問題の買収対象地だった。
・・・・・・・・・。
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【http://www.asahi.com/national/update/0716/TKY201307150312.html?ref=reca】
2013年7月16日3時0分
東電用地買収に裏金疑惑 西松建設、2億円肩代わり
【市田隆、久木良太】 東京電力が青森県むつ市に建設中の使用済み核燃料中間貯蔵施設をめぐり、2007~08年に西松建設の裏金2億円で用地買収工作を進めていたことが、関係者証言や西松建設の内部資料で分かった。東電の清水正孝元社長と皷(つづみ)紀男元副社長(当時はいずれも副社長)が西松側に資金支出を依頼したという。原発関連施設の立地で東電首脳が関与した裏工作疑惑が表面化した。
問題の買収対象地は、使用済み核燃料が陸揚げされる港と中間貯蔵施設を結ぶ約1・5キロメートルの専用道路に貫かれる形で両側に隣接する二つの土地計約1ヘクタール。地権者からこの土地の買い上げを東電側が求められていた。
東電幹部らによると、東電側は当初、この土地の買収を避けるため、地下トンネルを掘ることを検討したが、建設費が高額となるため断念。買い上げ交渉を、東電役員と付き合いがあった警備会社「ニューテック」(青森県六ケ所村)の白川司郎会長に依頼した。白川氏の周辺関係者によると、白川氏は買収前、「トンネルを通すと費用がかさむため、自分が東電から相手方との調停役を頼まれた。数億円かかる」と話していたという。
朝日新聞が入手した西松建設の内部資料や、同社の石橋直副社長(当時)の証言によると、東電副社長だった清水、皷両氏が07年11月ごろ、西松の国沢幹雄社長(当時)、石橋氏と東京・新橋周辺の飲食店で面談。清水氏らは、むつ市の用地買収で「法外な金額を要求されており、2億~3億円かかる」と打ち明けた上で、「白川氏は『西松建設に頼んだらどうか』という。工面してもらいたい」と依頼し、西松側はその場で了承した。東電側は「白川氏と相談してほしい」と西松側に伝えたという。
朝日新聞が入手した白川氏の顧問弁護士名の文書には、西松が調達した2億円が地権者側に渡り、さらに不足分を白川氏側が立て替えたとの記載があった。西松側の作成資料にも、同じ内容が記されていた。
内部資料によると、西松側は使途を明らかにしない資金から2億円を支出したとされ、その時期に近い08年6月、東電の関連会社で、中間貯蔵施設を運営する「リサイクル燃料貯蔵」は、この対象地を額面上は約2千万円で買収した。買収工作が完了した後、ニューテックは10年までに、施設の警備業務を数十億円で受注している。
一方、西松側資料には、石橋氏が用地取得後に東電幹部と会い、「10年間で計500億円の発注を約束するとの発言を得た」との記述もあった。西松は、東電福島第一原発の増設工事などを希望したが、東日本大震災の後、増設計画は白紙撤回された。
東電や西松関係者によると、東電の発電所などへの設備投資額は年間5千億~7千億円で推移し、ゼネコン各社は東電を重要な取引先と位置づけている。西松建設は、発注額が大きい原発関連事業の受注を狙い営業活動を強めていた。
■東電「承知せず」 西松「資料ない」
朝日新聞の取材に対し、東京電力広報部は「当時の役員の一つ一つのやり取りについては承知しておりません」と答え、現時点で清水元社長らに事実確認をする意思はないとの見解を示した。西松建設は広報部長名の文書で「内容を確認できる内部資料は、弊社には存在せず、回答はできません」とした。白川司郎氏は文書で「用地買収などに関係したことは一切ございません」などと自身の関与をすべて否定した。「東京電力社員にお会いしたのは、過去から現在までせいぜい5~7人でなかろうかと思います」と述べている。
「リサイクル燃料貯蔵」は、「私契約に関することであり、回答は控える」とした。
■しわ寄せ、利用者に
【村山治】 電力会社は一般の会計監査に加え、経済産業省の監査もあり、秘密資金を捻出することが難しい。電力会社が前面に出ず、ゼネコンが「前さばき役」として地元対策を代行することがあるとされてきた。
東京電力が西松建設に裏資金を肩代わりさせ、西松側には後から工事発注で穴埋めしようとしたのだとすれば、工作を露見しにくくするためコンプライアンス違反を犯した疑いが濃い。
東電の経営は、ほぼ電気料金収入で成り立っている。原発関連施設の立地に伴うこうした裏のコストは、結局は電力利用者が負担させられる。
東電福島第一原発の事故以降、将来も原子力エネルギーを選択すべきか否かの国民的議論が起こった。もし、裏のコストを隠したまま原発運転を強行することになれば、利用者の理解を得られまい。
東電は「当時の役員のやりとりは承知していない」というが、問題の施設はまさにこれから稼働するものだ。東電は早急に自ら事実関係を調査し、結果を説明する義務がある。
◇
〈中間貯蔵施設〉 原発の外で使用済み核燃料を再処理するまで保管する施設。震災前、全国の原発から出る使用済み燃料は年約1千トンで、六ケ所村再処理工場で処理できる年最大800トンを超えるため、中間貯蔵が必要とされた。原発内の貯蔵量が限界に近づき、原発の運転継続には、中間貯蔵の整備が不可欠とされる。青森県むつ市で建設中の「リサイクル燃料備蓄センター」は、東電80%、日本原電20%の出資による全国初の施設。使用済み燃料計5千トンを最長50年間貯蔵する予定だ。2010年8月に建屋の工事を始め、建設費は約1千億円。今年10月の操業を目指してきたが、国は12月施行の新規制基準への適合が必要だとしている。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-July/025346.html、孫引き】
[CML 025431] 東電用地買収に裏金疑惑 青森の核燃料中間貯蔵施設
BARA ・・・・・・
2013年 7月 17日 (水) 01:58:32 JST
新聞記事
朝日新聞・WEB
2013.7.16
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「東電の影」、裏交渉役 施設誘致から関与か
「原子力施設の立地は裏仕事なしに実現しない」。東京電力幹部はこう語り、日本初の使用済み核燃料中間貯蔵施設の立地に貢献した警備会社ニューテック会長の白川司郎氏(67)を評価していた。白川氏やその側近らは、施設用地の買収だけではなく、青森県むつ市に誘致する段階から東京電力に先行して重要な役割を果たしていたという。地元関係者は白川氏らを「東電の影」と呼んだ。
施設の立地計画では、2003年に当時の杉山粛(まさし)・むつ市長(07年死去)が正式に施設誘致を表明。05年には青森県知事も受け入れ表明と順調に進んだ。同年までに用地買収もほぼ終了したが、最後の懸案として残ったのが問題の買収対象地だった。
東電関係者らによると、この地権者は買い上げを求める一方で、中間貯蔵施設のあり方に異議を唱える文書などを青森県知事やむつ市長に送っていたという。
東電社員らが何度も交渉にあたったが、東電側が最終的に頼ったのが白川氏だった。
そもそも、白川氏のグループはむつ市が施設を誘致するきっかけとなった場面から動いていた、と東電関係者は明かす。
誘致の中心人物で、むつ市長だった杉山氏が生前、朝日新聞記者に証言したところによると、1999年に杉山氏に誘致を打診したのは、白川氏の当時の側近だった。杉山氏はその後、この側近の勧めで東電本店に行き、山本勝・総務担当副社長(当時、01年死去)と初めて会った。そこから施設誘致の本格的な交渉が始まったという。
杉山氏は取材に対し、上京した際に白川氏と会合を持ったことを認めた。東電に代わり地元対策を担っていた白川氏のグループについて、杉山氏は「東電のゴースト(影)」と呼んだ。
一方の白川氏は、「むつ市の関係者と会ったことは一度もない」と完全否定した。
白川氏らは85年にニューテックの前身である「日本安全保障警備」を設立。同社は、青森県六ケ所村にある使用済み核燃料の再処理工場の警備や警備システムのリースが主な業務だ。
■「別に8千万円立て替えた」 西松と金銭トラブル
【田内康介、野上英文】 東電が西松建設に裏資金の捻出を要請した疑惑で、当時、西松を捜査した東京地検も把握できなかった両社の首脳同士の密議。これが発覚したのは、用地交渉にかかわった警備会社会長・白川司郎氏と西松の間で金銭トラブルが起き、西松で社内調査が実施されたためだった。
複数の西松関係者によると、白川氏は09年、西松が調達した2億円とは別に、むつ市の用地買収資金として自分が8千万円を立て替えたとしてこれらの追加支払いを西松側に要求。ほかの過去の取引でも西松に対する債権があると主張したという。朝日新聞が入手した西松の内部資料は、こうした白川氏側の要求や、西松の社内調査結果をまとめたもので、A4判で数十枚に上る。
さらに白川氏側は、顧問弁護士名で「経過の概要」と題した文書にこの要求内容をまとめて西松側に通知したとされる。
この文書では、東電をT社、西松をN社などとイニシャルで表記。白川氏側が「土地を2億8000万円で買い受ける合意を取り交わすことに成功しました」としたうえ、2億円は「N社で調達」、残る8千万円は「やむなく当方が立て替え」と記載されていた。
一方、08~09年に東京地検特捜部が西松の裏金について捜査。国沢幹雄社長らが別の違法献金事件などで逮捕され、有罪判決を受ける事態になった。
当時、特捜部は東電と西松のつながりにも関心を持ち、西松関係者らを事情聴取するなどしていた。むつ市の用地取得の動きは、この捜査中に進行していた。ただ、特捜部は事実関係をつかみきれなかったとされ、西松側の資料には、石橋直副社長が東電幹部に「事件化はしていない。安心してほしい」「当社側からも、白川氏側からも公にならずに済みそうだ」と説明したことが書かれていた。
■東電元副社長、面識は認める
用地買収で裏金2億円の支出要請があった会談の出席者とされる東京電力と西松建設の首脳4人。朝日新聞の取材に、西松元副社長の石橋直氏以外は事実関係を認めなかった。
東電元社長の清水正孝氏には、自宅に質問状を送ったが回答はなかった。同元副社長の皷紀男氏は「記憶がないし、そういう事実も知らない」と述べた。ただ、白川氏と面識があることを認め、「中間貯蔵施設の建設では、当初お世話になった」と話した。
西松建設元社長の国沢幹雄氏は「記憶にない」と話した。石橋氏は、国沢氏と一緒に東京・新橋周辺の飲食店で東電の清水、皷両氏に会い、用地買収の依頼を受けたことを認めた。ただ、石橋氏はこの取材から1週間後、「否定ということにしておいてください」と記者に電話をかけてきた。
用地を売却した地権者は2億円について「もらってない」と否定している。
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東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013072002100003.html)。
記事によると「百三十万円の消費税を支払う資金がなかった」方がいる一方で、「・・・自動車、電機、商社など少なくとも十八社に、各数百億円から一千億円超が還付されている」というこのあほらしい税制、不公平な税制。
斎藤貴男さんの名著『消費税のカラクリ』から、そのカラクリに納得がいく。例えば、「輸出戻し税・・・輸出比率の高い大企業にとっては実に有利に働く。かれらは消費税という税制によって、莫大な不労所得さえ得ている」のである。それは「不労所得」なのである。市民は額に汗して消費税を納める努力をし、大企業は「不労所得」を得ているのである。馬鹿らしいにもほどがある。
『●『消費税のカラクリ』読了』
「こう云った悲劇とは裏腹に、輸出戻し税という仕掛けも。
「零細事業者が直面させられている悲惨とは裏腹に、消費税は大企業、
とりわけ輸出比率の高い大企業にとっては実に有利に働く。かれらは
消費税という税制によって、莫大な不労所得さえ得ていると断定して
差し支えない」(p.100)。かたや「貰っていない税金をお前が払え」
といわれ、かたや大企業は「不労所得」を得ているわけ! 馬鹿らしい。
「・・・消費税は国内での取引に課税されるものであり、輸出や国際輸送
など輸出に類似する取引では免税される。・・・/・・・輸出取引については、
国内で発生した消費税負担は完全に除去されることに」(pp.100-101)
なる。消費税を納めないどころか、多額の還付金。「・・・最も多額の還付金を
得たのはトヨタ自動車で、約三千二百十九億円」(p.103)!!
あーっ・・・、本田技研工業までが」
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013072002100003.html】
<6年後の私たち>消費税 「大手ばかり優遇」
2013年7月20日 紙面から
愛知県刈谷市の住宅街にある倉庫で、次男(40)と会社を経営する黒岩行子さん(67)が数人の女性従業員とともに、車の内装に使われる布をミシンで縫っていた。一枚処理して三十五円。仕事量は少なく、七人の従業員に交代で出勤してもらっている。
元請けの大手自動車メーカーから数えて何次下請けなのか分からない。今年の三月期決算では、百三十万円の消費税を支払う資金がなかった。「八年前に死んだ夫の生命保険金を貯金してあり、これを会社に貸して納税した」。同じころ、大手自動車メーカーの決算は過去最高益が相次いだ。「アベノミクス(安倍晋三首相の経済政策)ってどこに落ちてるんだろう」
一方、野党の党首はテレビの討論番組で「労働者の最低賃金を一時間千円に」と発言していた。縫製作業は慣れた従業員でも五十枚仕上げるのに一時間半かかる。「一時間で千百七十円の売り上げが限界。現実が分かっているのか」。売り上げから家賃や人件費を引くと何も残らない。
赤字企業は、利益にかかる法人税を払わなくてもいい。しかし、消費税からは逃れられない。仕入れ時の消費税は仕入れ先が払うが、その分を除いて売り上げの消費税は納付する。
元請けからの納入単価の引き下げ要求も、下請けには悩みの種だ。昨年二月、大手自動車の下請けが多い地域で、地元労働組合が中小企業にアンケートをした。「単価の切り下げは当たり前。断れば仕事がなくなる」「安くしなくては仕事はこない。50%くらい下げています」。労組の担当者は「消費税が上がれば廃業が相次ぐのでは」と懸念する。
その半面、消費税を払うのではなく、もらう企業がある。輸出品には消費税をかけられないため、輸出企業は仕入れにかかった費用の消費税分が税務署から還付される。二〇一一年度は消費税徴収予定額が十二兆円余なのに対し、還付額は約三兆円に及ぶ。
消費税制の矛盾を突く著作のある湖東(ことう)京至・元静岡大教授が、企業の有価証券報告書に記載された売上高、製造原価報告や、各社の公表する製品の輸出割合などに基づき試算したところ、自動車、電機、商社など少なくとも十八社に、各数百億円から一千億円超が還付されている。
トヨタ本社や系列企業が集中する豊田税務署の場合、一〇年度は消費税徴収額が三百五十億円なのに対し、還付額は千六百六十億円。つまり、徴収額より還付額の方が千三百十億円も多い。日産本社のある神奈川税務署も、徴収額六百億円に対し、還付額は千百億円に上る。
大手輸出企業は消費税率が上がっても、その分を国から還付され、仕入れ額の上昇は単価切り下げでしのぐことも可能だ。参院選の後には、成長戦略に沿った法人税減税の検討も本格化するとみられるが、国税庁のまとめでは国内法人の七割以上が赤字だ。赤字企業は法人税減税の恩恵を受けない。あるのは消費税の重圧だけだ。
「国のやることは大手企業の優遇ばかり。消費税を上げるより先に、国会議員の給料と数を減らすべきじゃないか」と黒岩さん。零細企業の現実を見ぬ政治に腹が立つばかりだ。 (飯田孝幸)
◆公約見極めポイント 平等望むなら据え置き
政府は景気状況をみた上で現在5%の消費税率を来年4月に8%、2015年10月に10%へ引き上げるかを判断する。日本商工会議所など4団体は11年夏、消費税の販売価格への転嫁状況を中小企業にアンケート。増税された場合に引き上げ分を価格に転嫁できないとする企業は売上高1500万円以下で68%、1500万~2000万円で67%、2000万~3000万円で64%に及んだ。経済アナリストの森永卓郎氏は「消費税は富の分配の問題と考えたほうがいい」と指摘。「消費増税は金持ちや大企業ほど負担が少なく弱肉強食の社会が進む。平等にするなら据え置きか引き下げるべきだろう」と話す。
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asahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2、7月20日)。
『●首相の2枚目の舌が福島で語らない事』
というブログを書いた。「いまだ故郷に帰れない被災者、原発事故の影響に苦しむ県民に寄り添う気持ちを表してほしい。それが政治の責任でもある」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013070502000134.html)。にもかかわらず、秘書や警察官が脅して、「総理、質問です。原発廃炉に賛成? 反対?」というプラカードを掲げた(福島の?)女性を「排除」したそうだ。
さて、そんな壊憲派・原発推進及び輸出派の自公政権を圧勝させたわけである。社説が云うように、憲法12条には「自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」とある。それを放棄する自殺行為、自ら『死刑のスイッチ』を押す行為に等しい。
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【http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2、7月20日】
2013年7月20日(土)付
参院選あす投票―自由を守る不断の努力
ここまでの参院選の様子を振り返り、思いをはせることがある。自由について、である。
公示日に、安倍首相が第一声を上げた福島駅前の街頭で、こんなことが起きた。
「総理、質問です。原発廃炉に賛成? 反対?」
そう記したボードを抱えた40歳の女性が、「警察の者です」と名乗る男性や、自民党国会議員の秘書ら4人に囲まれた。
「警察」は、ここは質問の場ではない、ボードを渡してほしいと求め、秘書が受け取った。「警察」は名前や住所、連絡先を問いただした。怖くなった女性は泣き出し、第一声が始まる前にその場を去った。
駅前という公共の場で、一人きりで騒ぎもせず、A3判の紙のボードを掲げようとする行為に問題があるとは、とうてい思えない。福島を第一声の場に選んだのに、県民の声を隠されるのは首相の望むことだろうか。
経緯は動画に残り、「警察」の顔も映っている。なのに弁護士たちが警察庁や県警、自民党に抗議しても回答がない。
原発事故がおきた福島に、再稼働に意欲をみせる首相が乗り込むのだ。警備担当者に、張り詰めた空気があったことは想像に難くない。
ささくれだった気分が漂うこの時代、福島に限らず、街頭での活動は緊張感を増しているように思える。
実際、東京・吉祥寺では、聴衆と握手しようとした民主党候補が、「うるさい」と叫ぶ女性に殴られる事件が起きた。
公示前にはこんな光景もみかけた。東京・新橋での民主党の街頭演説で聴衆が大声を上げ、在日韓国・朝鮮人を取り締まれと警察官に迫った。警察官はこんなふうに諭した。
「ご意見はあると思います。でも、民主主義で大切なのは、いろんな意見に耳を傾けることではないでしょうか。ここは静かに聞きましょう」
政治家は、どんなに批判的な内容であっても、市民の声に耳を傾ける。市民も政治家の発言を聴く。その環境をなんとか保たないと、民主主義の健全さや活力は失われる。多様な意見が交わる空間をどうつくるか。
憲法12条には、こうある。
自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。
政治も、警察も、市民も、いっそうの不断の努力を求められている。
それを怠ったすえ、深刻な事件が起こり、自由への規制が強まるような事態は、絶対に避けなければならない。
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gendai.netの2つの記事(http://gendai.net/news/view/108960。http://gendai.net/articles/view/syakai/143492)と東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013071990070335.html)。
参院選はとても残念な結果になりました。原発推進派・壊憲派に好き勝手にされないように、監視が必要。
とても嬉しかった。宮崎駿監督が「憲法を変えるなどもってのほか」と語ったそうだ。
自公議員に投票した人や、選挙に行かなかった人にその声が届かなかったのが残念だ。でも、諦めず、今からなんとか巻き返さないと。「戦争できる国」「放射能でよその国に迷惑をかける国」にしてはいけない。
『●戦争、環境破壊の最たるもの』
「題して「戦争絶滅受合(うけあい)法案」▼戦争の開始から
十時間以内に、敵の砲火が飛ぶ最前線に一兵卒を送り込む。
順序はまず国家元首、次にその親族の男性、三番目は総理、
国務大臣、各省の次官、そして国会議員(戦争に反対した議員を除く)、
戦争に反対しなかった宗教界の指導者…▼妻や娘は従軍看護師として
招集し、最前線の野戦病院で働く。権力を持つ者から犠牲になるなら、」
自らは安全地帯にいてナショナリズムをあおる政治家は姿を消すだろう」
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【http://gendai.net/news/view/108960】
ジブリ宮崎駿監督がミニコミ誌で「改憲反対」のなぜ
2013年07月17日 16:48 更新
スタジオジブリが無料で発行する冊子「熱風」(7月号)が話題となり、都内の書店では在庫切れが続出している。
宮崎駿監督が、「憲法を変えるなどもってのほか」というタイトルで、戦争の愚かさと憲法改正反対の意思をつづっているのだ。
〈憲法を変えることについては、反対に決まっています。
選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて、
思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほかです〉
〈もちろん、憲法9条と照らし合わせると、自衛隊はいかにもおかしい。
おかしいけれど、そのほうがいい。国防軍にしないほうがいい。
職業軍人なんて役人の大軍で本当にくだらなくなるんだから〉
さらに、徴兵制についても、
〈……「徴兵制をやればいいんだ」というようなことを言う馬鹿が
出てくるんです。(中略)そういう人たちには、50歳でも60歳でも
「自分がまず行け」と言いたいです。行きたくないなら、
自分の息子を、息子がいなかったら孫を送れ。そうすれば、
徴兵制というものが何だかわかるから〉
と歯に衣着せぬ物言いで持論を展開している。
なぜ、監督は「憲法改正」について寄稿したのか。スタジオジブリに改めて取材を申し込んだが、「書かれていることがすべてです」という回答だった。
ジブリ作品について、映画批評家・前田有一氏はこう言う。
「最新作の『風立ちぬ』は、航空技術者の堀越二郎をモデルとした
ゼロ戦の開発秘話を描いていますが、アメリカの飛行機を撃ち落とす
などの場面は全くない。実在した人物を主人公に、エンジンの各部品の
震え方まで正確に描いていた。アクションシーンを入れていたら、
軍国主義を肯定しかねない。描かないことが思想の発露になっているのでしょう」
「宮崎駿全書」の著書がある映像研究家の叶精二氏はこう言う。
「宮崎監督の作品は現在の状況から先を読んで、何を残していくべきか、
どう向き合っていくかを描いている。憲法についてモノを言うのも
同じなのでしょう。これまでの作品も、大津波のシーンがある
『崖の上のポニョ』(08年)の後、東日本大震災が起こっているし、
過去には放射能に汚染された世界を描いた『オンユアマーク』(95年)など、
まるで原発事故を予想したかのような作品も残している。
時代の先を読んでいますよね」
選挙前に読んでおきたい。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/143492】
米国人監督が見た改憲ニッポン
2013年7月18日
「映画 日本国憲法」が話題
「我々は9条を改正し、その(自衛隊の)存在と役割を明記していく」――。
安倍首相は歴史的大勝を確信したのか、ここにきて憲法9条の見直しを明言し始めた。
自民党の改憲草案は、9条を変更し、自衛隊を「国防軍」にすることを掲げている。
BS番組で「国防軍」について問われた石破幹事長は、出動命令に従わない場合、死刑や無期懲役といった重罰を科す軍事法廷の設置まで踏み込んでいた。
もはや平和憲法は風前のともしびだ。
多くの国民が危機感を抱いているからだろう。日本在住の米国人、ジャン・ユンカーマン監督が撮影し、05年に公開された「映画 日本国憲法」(製作・シグロ)に注目が集まっている。首都圏を中心に全国で再上映されているのだ。
「アメリカの押し付け」「1週間で作られた」と批判される現憲法は、民主主義の「世界の理想」を反映したものだ。映画では、草案に関わった故ベアテ・シロタ・ゴードン氏らのそんな証言も盛り込まれている。
ユンカーマン氏が言う。
「自分が生きている間、米国はずっと戦争をしている。
それがひとつもいいことにはつながっていない。でも、日本の平和憲法は
軍国主義と違う。軍隊を持たずに強い国となる“模範”になると思っていた。
残念ながら、今の日本は米国の軍隊に守られ、核の傘下に置かれている。
いつか人類は、戦争のない未来を実現させると思っています。
それなのに憲法9条を変えて強い軍隊を持とうとするのは、
時代を逆戻りさせることです」
<押し付けなどではなく「世界の理想」の反映>
憲法を変えれば、新たな緊張も生まれる。
「世界で最も危険なのは中東ではなく、東アジアです。人口も、
軍事的にも密度が高い。北朝鮮、韓国、中国、台湾に加えロシア、
それと日本に基地を構える米国もいる。そんな中で9条を変えれば、
どこかで必ず紛争が起きる。他国もますます軍事力を増やしかねないのです」
自民党は50年前から進歩がない。
「今回だって、誰が憲法改正をしたい? 自民党の一部、
そのような考えを持つ人だけでしょう。それで改憲するのは、
根本的に民主主義じゃない。必要なら国民が『変えて』と大きく声をあげ、
政府に圧力をかけている。でも、今の日本は逆。世論調査を見ても、
改憲を望む人は少数です」
08年4月、名古屋高裁で「自衛隊イラク派兵は憲法違反」という控訴審判決が言い渡され、確定した。
「あれから5年、また政権を取った自民党が、中国をはじめ東アジアとの
緊迫感が高まる中で憲法改正を言い出すのはおかしい。
多くの人が危険と感じています」
疑問を持つのは米国人だけではないはずだ。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013071990070335.html】
「改憲 もってのほか」 宮崎駿監督 いま声を大に
2013年7月19日 07時03分
「憲法を変えるなどもってのほか」。スタジオジブリ(東京都小金井市)が、毎月発行している無料の小冊子「熱風」の最新号で「憲法改正」を特集し、宮崎駿監督(72)が寄せた記事が話題を呼んでいる。全国の書店では品切れが続出。ジブリ出版部は反響の大きさから、「参院選の投票日(二十一日)前に読んでほしい」と十八日、急きょジブリ公式ページで公開を始めた。 (樋口薫)
熱風は「スタジオジブリの好奇心」が副題で、毎月趣向を凝らした特集を組む。過去には「デモ」「グローバル企業とタックスヘイブン(租税回避地)」など、社会的なテーマも扱ってきた。
編集長の額田久徳さん(50)によると、今回の特集を発案したのはプロデューサーの鈴木敏夫さん(64)。意見の分かれるテーマだけにためらいもあったが、参院選を前に「ジブリとしての旗色を鮮明にしよう」と腹を決めた。
執筆もジブリの重鎮に依頼。宮崎監督に加え、高畑勲監督(77)が「60年の平和の大きさ」と題して寄稿。本紙に五月、掲載された鈴木さんのインタビューも、「9条世界に伝えよう」として収録された。いずれも憲法九条や改憲手続きを定めた九六条の改憲に反対する内容だ。
宮崎監督は談話形式の記事で「選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて、思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほかです」と明言。また、日本の戦争責任や産業構造の問題点などについても率直に語っている。
十日から全国の書店で配布した約五千部はあっという間になくなった。出版部にも「読みたい」と電話が殺到するなど、過去最高の反響という。「憲法を守るための最大の敵は国民の無関心。興味を持ってもらえたのがうれしい」と額田さん。
二十日に公開される宮崎監督の最新作「風立ちぬ」は、ゼロ戦の設計士が主人公で、戦前が舞台。戦争の直接的な描写はないが、平和について考えさせられる内容も含んでいる。「たくさん考えて投票に臨んでほしい」。それがジブリの願いだ。
<スタジオジブリ> 宮崎駿、高畑勲両監督のアニメスタジオとして1985年設立。「天空の城ラピュタ」以降、「となりのトトロ」「もののけ姫」など、宮崎監督の全アニメ作品を製作。2001年公開の「千と千尋の神隠し」が米国でアカデミー長編アニメ賞を受賞するなど、作品は国内外で高い評価を受けている。
(東京新聞)
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gendai.netの記事(http://gendai.net/news/view/108707)、そして山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、7月9日)、もう一つのgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/143346)。最後に、大企業トップに関する記事(http://gendai.net/news/view/108959)。
大変に残念な結果でした。半数程度の人しか投票しないなんて・・・? なんで、自公や民主・維新・みんななのか・・・?? マスコミや評論家は「白紙委任したわけではない」というが、結果として、そうなっているし、マスコミは自公への投票に誘導しているのではないか??? 3.11東京電力原発人災のこと、自民党議員が何の反省もしていないこと、まだ何の解決にも至っていないこと、多くの被害者・避難民がまだ居ること、もう忘却している。
さて、参院選前にまたしても、痛ましい「事故」が起きた。昨夜当選した自民党の議員さんの、「ブラック企業」と揶揄されている、あの企業である。「「高齢者の幸せな老後の実現」を公約の看板に掲げている」そうで、「黒い冗談」です。「参院選のキャッチフレーズは、「経営力で日本を取り戻す」」だそうですが、「日本よりまず、自社の経営を見直した方がいい」。
最後の記事、「大手企業の内部留保は総額100兆円ともいわれる。ため込んでないで、社員の給与に回すのが筋というものだろう」。
『●働くとは何か? 死ぬために働く・・・・・・』
『●「利益率の向上」だけのために働かされる・・・・・・』
「企業の上層部が大金持ちになるためだけに、労働者が奉仕させられる。
記事の「職員」も「業務上過失致死」を引き起こそうと思っていたのだろうか?
それが引き起こされる可能性の高い労働を「職員」に強いるような
労働形態になっていなかったのか・・・。山岡俊介さんの云う
「今回の水死事故、施設側は「手が回らなかった」と釈明しており、
職員不足=利益率の向上で起きたのだとしたら、
渡邊会長の責任は重い」・・・、と私も思う」
『●企業の貯金250兆と「働くとは何か?」』
『●格差社会を助長するトンデモな「ト」理論=トリクルダウン理論』
『●アベノミクスの宣伝に騙されて彼らに
投票してしまえば、待っているのは格差社会』
『●働くとは何か?: 「社員は「定額使い放題」へ」』
『●メルマガ【 PUBLICITY 】紹介: 古川琢也さん『ブラック企業完全対策マニュアル』』
『●自民党の目指す社会とは?』
『●「アベノミクスの化けの皮」『週刊金曜日』(2013年7月5日、950号)についてのつぶやき』
『●「TPP断固反対」公約反故に続き、ブラック企業対策をコッソリ削除?』
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【http://gendai.net/news/view/108707】
またワタミ関連死、「何人死なせれば満足する」と猛烈批判
2013年07月09日 13:21
ワタミの介護でまた死者が出た――。居酒屋チェーン「ワタミ」のグループ会社が運営する介護付き有料老人ホーム「レストヴィラ弁天町」(大阪市)で5月7日、入所女性(当時73)が入浴中に死亡していたことが8日、分かった。女性は溺死とみられる。大阪府警は業務上過失致死容疑で、施設職員を任意で事情聴取している。
同施設は11年9月に開業。定員128人で全室個室が売りの低価格老人ホームとして知られる。ワタミのグループ施設をめぐっては、昨年2月にも都内の施設でパーキンソン病の女性(当時74)が入浴中におぼれ、水死している。また、別の複数の死亡事故で遺族とトラブルになっていることも報じられている。
事件を起こした「ワタミの介護」は9日、「本日の一部報道について」というリリース文をホームページに掲載。「ご遺族の皆様をはじめ、ご心配ご迷惑をおかけしている皆様に、深くお詫び申し上げます」と謝罪し、「再発防止に努めるとともに、ご遺族の皆様にも誠心誠意対応させていただいております」「外部有識者による検討委員会でも弊社業務の確認をいただき、その提言にもとづき業務運営に反映してまいります」としている。
ワタミは、自民党から参院選比例区に出馬した渡辺美樹前会長(53)が創業。社員が過労死するなど「ブラック企業」の代名詞ともなっている。渡辺氏は今回、「高齢者の幸せな老後の実現」を公約の看板に掲げている。
ネット上では「姥捨てホーム」「何人死なせれば満足するんだよ」「これが自民の新たな社会福祉か」「出馬する方もする方、公認する方もする方だ」などと猛烈な批判が相次いでいる。
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【http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、7月9日】
2013/07/09
<記事紹介>「ワタミ介護施設 入浴の女性死亡」(『東京新聞』7月9日)ーー自民党はこれでもなお参院選公認!?
執筆者: Yamaoka (5:11 pm)
本日の『東京新聞』朝刊で、居酒屋チェーン大手「ワタミ」(7522。東証1部。東京都大田区)の子会社「ワタミの介護」が運営する老人ホーム「レストヴィラ弁天町」(大阪市港区)で今年5月、入所者の70代女性が入浴中に死亡していたことが報じられている。
大阪府警港署は、業務上過失致死の可能性も含め捜査しているとのことだが、本紙も報じたように、昨年2月には系列の別の有料老人ホーム「レストヴィラ赤塚」(東京都板橋区)でも全く同様の水死事故が起きていた。
詳細は本紙過去記事をご覧いただきたいが、徹底したコスト削減のため職員の数を減らした結果、過重労働となり、入所者に目が届かなかったことが原因の可能性がある。
一方、昨年2月、別のワタミの子会社=居酒屋チェーングループ「ワタミフードサービス」で働いていた森美菜さん(享年26)が過労死ラインの月80時間を大きく超える月140時間の残業をしていて自殺した件は大きく報じられた。
一件、別件のようだが、こうした不祥事の背景には創業者で、前会長・渡邊美樹氏(上写真)率いるワタミグループの共通した経営体質があると見られる。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/143346】
また老人が溺死、ワタミの底なし暗部
2013年7月10日掲載
「命よりカネ」のくせに政治を語るな!
ワタミの老人ホームでまた溺死者が出た。
グループ会社「ワタミの介護」が経営する大阪市の介護付き老人ホーム「レストヴィラ弁天町」で今年5月7日に、入所していた73歳の女性が入浴中に溺死していたことが発覚。業務上過失致死の疑いもあるという。
ワタミ広報は「再発防止に努めます」などとコメントしているが、にわかには信じがたい。
ワタミのホームでは昨年2月16日にも、「レストヴィラ赤塚」(東京都板橋区)で、当時74歳のA子さんが入浴中に溺死しているのだ。
「A子さんはパーキンソン病で要介護認定を受けていて、亡くなる直前の
2カ月間に十数回、転倒事故を起こすほど症状が悪化していたのです。
ところが施設の介護スタッフは、A子さんが入浴してから1時間半近く
浴室を離れ、その間、誰ひとり付き添わず、見回りもしていなかった。
要するにずっとA子さんを放っておいたのです」(捜査事情通)
A子さんは浴槽内で、鼻から下が水につかった姿で見つかったという。ズサンのひと言では到底片づけられない。ある介護業界関係者は、「いつまた溺死者が出ても不思議じゃないと思っていました」とこう明かす。
「ホームの入居金は一般的に1000万円単位といわれますが、例えば、
今回事故が起きた弁天町は600万円前後。格安が売りで、どうやって
利益を出すかといえば人件費などを削るしかない。ワタミの介護施設の
退職率は50%ともいわれますが、次々と辞めていっても、介護業界は
人手不足ですから、すぐに補充もできません。必要とされる人員の7割ほどで
回す場合もあるようで、当然スタッフはヘトヘト。安月給でコキ使われたら、
手抜きだって生じます。入居者の転倒事故などは日常茶飯事で、
隠しているだけ。そんなよからぬウワサもありますね」
ワタミが介護事業に参入したのは04年で、いまやグループの営業利益の4割以上を占めている。最高益を更新し続けるワタミの“屋台骨”になっているのだが、全国介護者支援協議会の上原喜光理事長はこう憤る。
「利益追求型のワタミの介護事業は、業界内でもずっと評判が悪かった。
スタッフ教育をおろそかにし、ギリギリの人員で運営し、きちんとした見守り
態勢を取っていないから、事故が発生する。明々白々でしょう。ワタミは
問題が起きても、それを改めてこなかったということですよ」
さらに、売上高では介護事業を超える高齢者宅配弁当「ワタミの宅食」も、大幅コストカットのための“偽装請負”疑惑が浮上。10日発売の週刊文春が報じている。
ワタミ前会長の渡辺美樹氏の参院選のキャッチフレーズは、「経営力で日本を取り戻す」。日本よりまず、自社の経営を見直した方がいい。
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【http://gendai.net/news/view/108959】
企業トップ30人、給与もらい過ぎランキング
2013年07月17日 16:45 更新
社員平均の35~140倍
<世界標準はせいぜい20倍なのに>
昨年度の“1億円プレーヤー”は、301人いた(東京商工リサーチ調べ、6月30日時点)。ゴーン日産社長の9億8800万円を筆頭に、武田薬品の3役員などが、1億円以上の高額報酬を得ている。
1億円を超えると、有価証券報告書(有報)に記載されるが、有報には従業員の平均給与も載る。たとえば日産は699.6万円(平均年齢42.6歳)だ。ゴーン社長は、平均給与の141倍であることが分かる。ベラボーだ。
「世界標準は20倍程度といわれています。それに比べると、
明らかにもらい過ぎです」(東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏)
そこで、1億円プレーヤーが従業員平均の何倍もらっているかを算出した(別表参照)。100倍以上は、ゴーン社長と日本調剤の三津原社長の2人。50倍以上もセガサミーの里見社長、武田薬品の山田取締役、エイベックスグループHDの松浦社長など14人に上った。上位30人は、すべて35倍以上である。
従業員との格差が比較的少ない企業もあった。筆頭格は総合商社だ。従業員の平均給与が1000万円を超えているせいもあるが、伊藤忠の岡藤正広社長(2億3500万円)は16.9倍、三菱商事の小林健社長(2億2600万円)は15.9倍だった。この水準だと、社員も納得しやすい。
フランスは政府出資企業に対し、最高経営責任者(CEO)の報酬を従業員の最低賃金の20倍までという方針を打ち出したことがある。
安倍政権も見習ったらどうか。
「経営トップ報酬額の目安を示せばいいのです。そうすれば、利益は
もっと社員に分配されるかもしれません」(友田信男氏)
仮に20倍以下を目標と定めれば、社長の報酬額を大幅ダウンせざるを得ない企業が続出する。下げないのなら、社員の給与を上げるしかないという理屈だ。
大手企業の内部留保は総額100兆円ともいわれる。ため込んでないで、社員の給与に回すのが筋というものだろう。
〈役員報酬と社員平均給与の比較〉
◆社名/氏名(役職)/報酬額/倍
◇日産自動車/カルロス・ゴーン(会長兼社長)/9億8800万円/141.3
◇日本調剤/三津原博(社長)/5億9000万円/106.4
◇セガサミーHD/里見治(会長兼社長)/5億8300万円/96.2
◇武田薬品工業/デボラ・ダンサイア(取)/7億7600万円/81.2
◇武田薬品工業/フランク・モリッヒ(取)/7億4500万円/78.0
◇武田薬品工業/山田忠孝(取)/7億1200万円/74.5
◇ミスミグループ本社/三枝匡(会長)/3億1600万円/70.5
◇ヤマダ電機/山田昇(社長)/2億6100万円/66.5
◇SANKYO/毒島秀行(会長)/4億2000万円/60.9
◇第一交通産業/黒土始(会長)/2億3200万円/60.8
◇タカラトミー/カート・ストルディング(取)/3億9600万円/58.4
◇エイベックスG・HD/松浦勝人(社長)/4億5100万円/56.0
◇信越化学工業/金川千尋(会長)/4億6000万円/55.9
◇ファナック/稲葉喜治(社長)/5億9000万円/55.8
◇第一交通産業/田中亮一郎(社長)/2億600万円/54.0
◇メガネトップ/冨澤昌三(会長)/2億5500万円/51.6
◇ユニバーサル エンターテインメント/岡田和生(会長)/3億6400万円/49.1
◇アイセイ薬局/岡村幸彦(社長)/2億5700万円/48.7
◇ヤマダ電機/一宮忠男(副社長)/1億8100万円/46.1
◇大日本印刷/北島義俊(社長)/2億8800万円/44.1
◇ユニバーサル エンターテインメント/富士本淳(社長)/3億1600万円/42.6
◇東祥/沓名俊裕(社長)/1億5600万円/40.9
◇コナミ/上月景正(会長)/2億9600万円/40.8
◇日産自動車/コリン・ドッジ(取)/2億7500万円/39.3
◇コメリ/棒賢一(会長)/1億6500万円/39.0
◇光通信/玉村剛史(社長)/1億5900万円/38.9
◇富士フイルム/古森重隆(会長)/4億1700万円/37.9
◇フェローテック/山村章(社長)/2億1300万円/37.3
◇ミスミグループ本社/高家正行(社長)/1億6600万円/37.0
◇小林製薬/小林一雅(会長)/2億3700万円/36.4
【東京商工リサーチの調査を基に作成。役職の(取)は取締役】
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『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、【新わたしと憲法シリーズ 一審判決で原発停止を命じた元裁判官 井戸謙一】、矢崎泰久さん【発言2013/たとえどれほど空しい選挙であっても、七月二一日までには投票所へ行く。そして清き一票を投じる。それしか私たちには出来ない。投票率を少しでも上げて、反対票があることだけでも知らせる】。
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■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / ようやく到着。「自民党と政治権力」。三宅勝久さん【国会議員関係政治団体の指定を受けず 支出不透明な佐藤正久後援会】。自民・民主党議員は小沢一郎氏にあれだけバカ騒ぎしたのだから(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e7af4667d7aa977a9aef5d9d752cf599)、佐藤氏を徹底追及すべき
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 横田一さん【石破幹事長が長時間労働奨励か 「一週間寝ないでも大丈夫」】。さすがブラック企業をバックアップするブラック党の幹事長(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/66d1c73e9008096863a06abf91754edd)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 樫田秀樹氏【都教委が特定の教科書排除 事実なのに「不適切」】。『●ハタとウタと東京都教委: 強制しておいて、その記述を問題視するとは・・・』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8adfc28e3a834d65c8088d41cd74d9cb)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 鎌田遵【原子力開発とアメリカ先住民】。【村岡和博の政治時評/政権と民意は「ねじれ」ている 衆参の「ねじれ」を解消したら民意はますます届かなくなる】。http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/11bce74b5e46796ea365780985e68620
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 【投票直前! 2013参院選 自民は“争点ぼかし”どうなる重要政策】、「・・・根拠乏しい農業所得倍増」「「3・11」以前に戻るのか 反映されない「脱原発」の声」。投票してはいけない政党は明白(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/11bce74b5e46796ea365780985e68620)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 平井康嗣編集長【中野晃一・・・インタビュー 焼け太る日本の「保守」】、「日本の保守官僚の忠誠心」。安倍首相や石破幹事長、橋下徹氏、石原慎太郎氏・・・彼らって「保守」??(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/7344626b90b8bd786948c76a3a7b576e)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 【新わたしと憲法シリーズ 一審判決で原発停止を命じた元裁判官 井戸謙一】、「福島の子供たちに対し、憲法25条の理念に反することが行われているのは事実」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9c6af340af0907c85994f2524d325cdb)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 矢嶋宰氏【ドイツで暮らす原発事故避難民(上) 節約型ドイツ生活から日本の無駄な消費が見えてきた】、「原発事故なのに、なぜ」「お金がかからない生き方を」。『暗闇の思想』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0bfb4e6ca52211e0c2cc69427331d2bc)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 矢崎泰久さん【発言2013/たとえどれほど空しい選挙であっても、七月二一日までには投票所へ行く。そして清き一票を投じる。それしか私たちには出来ない。投票率を少しでも上げて、反対票があることだけでも知らせる】(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/79c141612aecbf3f471a3beffcaf970c)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 矢崎泰久さん【発言2013/投票に行こう。棄権しそうな人がいたら説得してでも参加させよう。どれくらいの有権者が、まだ正気でいるかを、世界に知らせるだけでも素晴らしいではないか。平和憲法を大切にし、反原発の意思表示をすることで、細くてもいいから糸を紡ごう。せめて次に繋げるために」
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 【緊急集会「自民党憲法改正草案 徹底批判」 リアリティを取り持ですために/落合恵子・北村肇・雨宮処凛・宇都宮健児・伊藤千尋】、「参院選・・安倍晋三首相がたくらむ「壊憲」への危機意識が高まっている」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/11bce74b5e46796ea365780985e68620)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 丸山昇さん【強権的体質を覗かせるNHK 〝契約強制〟判決の先にある強制論が怖い!】、「裁判所とずれるNHKの珍妙な法解釈」「NHKに対する意思表示の機会が奪われる」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/82a4cebde95a7e20da3da008f8e61c5c)
■『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号) / 中嶋啓明さん【差別・排外主義を許すメディアの中立 反ヘイトスピーチ弾圧】。韓東賢氏【見るに堪えないヘイトスピーチで衣料品を彩る感覚】。「恥」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f00bcec5ab16103b4852ed458cc72bf3)
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NTVのWEB頁より(http://www.ntv.co.jp/document/back/201307.html、http://vod.ntv.co.jp/f/view/?contentsId=4193)。
選挙戦の最中ですが、飯塚事件の久間三千年さんについてのNNNドキュメント’13の番組宣伝。死刑存置派の方々に、是非、見てもらいたい番組。この事件にかかわった警察官や検事、裁判官は、いま、何を想うのだろう・・・。
『●『創(2009年11月号)』読了』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●和歌山県警科学捜査研究所の鑑定結果捏造事件と和歌山毒カレー冤罪事件、そして死刑制度』
『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!』
「冤罪で死刑にしてしまった警察や検察、法務大臣、裁判官、
一体どう責任を取るのでしょうか。異例の早さで死刑執行が実施された
久間さん、一体どれほど無念だったことでしょうか。
被害者やそのご遺族に対しても大変な侮辱行為ではないでしょうか?」
『●『冤罪File』(2012年11月号、No.17)についてのつぶやき』
『●死刑存置賛成派と飯塚事件』
『●冤罪(その2/2): せめて補償を』
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【http://www.ntv.co.jp/document/back/201307.html】
【http://vod.ntv.co.jp/f/view/?contentsId=4193】
死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”
放送時間 2013年7月28日(日)24:50~
ナレーター 小山茉美
制作 日本テレビ
再放送 2013年8月4日(日) 11:00~ BS日テレ
2013年8月4日(日) 18:30~ CS「日テレNEWS24」
1992年に福岡・飯塚市で登校中の小学1年生の女児2人が行方不明となった。2人は殺害され、翌日山の中から遺体で発見された。その後、警察は捜査線上に浮上した1人の男性を逮捕した。男性は「100%関係ない」「明らかに冤罪」と、一貫して無実を訴え続けていたが、最高裁で死刑が確定し、2008年に刑は執行された。だが翌年、男性の妻が「夫は犯人ではない」として、福岡地裁に裁判のやり直しを求めた。弁護団は無罪の理由を示す“新証拠”が存在するとして裁判所に提出。死刑執行後という異例の状況下で、はたして再審は開かれるのか…。
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『●「真っ当に憲法を考えている政党はどこだ?」
『週刊金曜日』(2013年6月21日、948号)について』
「矢崎泰久さん【発言2013】、「腰を抜かすほど驚いて、
「君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ・・」
・・民主主義の大敵は投票に行かないことだ・・。
・・とにかく投票に行く。このことによってしか、
悪政は拒否できない・・棄権は危険だ!」」
さて、東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013071702000113.html)。asahi.comの記事(http://www.asahi.com/and_M/interest/TKY201307170166.html?ref=comtop_fbox_d2)。そして、東京新聞の記事をもう一つ(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013071890135350.html)。
『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」』
『●映画『放射線を浴びた『X年後』』:
「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」』
いい大人が、子供たちの未来を左右する選挙に行かないなんて、カッコ悪すぎる。冒頭の矢崎さんの言葉をもう一度読んでください。原発推進・輸出の一点で否定されるべきですが、壊憲やTPP推進、消費税増税までやらせていいんですか? そういう政党に投票できるなんて、私の理解を越えています。いま自分の首に「縄」がかけられ、スイッチを渡されている、その『死刑のスイッチ』を自ら押すなんて異常だ。
『●壊憲派に好き放題やらせていいのか!』
『●「原子力推進」という一点で自公政権は否定されるべき』
『●首相の2枚目の舌が福島で語らない事』
『●「TPP断固反対」公約反故に続き、ブラック企業対策をコッソリ削除?』
『●「60万人雇用増の正体」: アベ(ホ)ノミクスの現実』
『●騙されること・騙されたフリの責任: 何度でも騙される』
『●反省なき自民党を体現: 「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」』
『●この政党・政権の体質』
『●「あなたの投票先、そこでいいですか?」『週刊金曜日』(2013年7月12日、951号)について』
『●壊憲派が「憲法をコロコロ変えられる国にしていいのか」?』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013071702000113.html】
佐賀の20代 日本一目指す 投票率サガらせん
2013年7月17日 朝刊
若者の低投票率を解決しようと、さまざまなグループがインターネットを使って活動を続けている。中でも、佐賀県の大学生たちは参院選で、二十代の投票率65%と突出した数字を目指す。最近の国政選挙で二十代前半の投票率が30%台にとどまることを考えると、果敢な挑戦だ。「日本一の投票率は町おこしにつながる」。メンバーは街にも飛び出し、同世代の関心の掘り起こしに奔走する。 (上條憲也)
「ようやく思いが届いていると実感することもある。期日前投票に行くと言ってくれる人も出てきた」
地域活性化を考える「さがCOLOR」代表の岡島貴弘さん(19)=佐賀大二年=は喜ぶ。佐賀から日本を変えようと四月に発足、メンバーは二十七人に上る。
大学のある佐賀市は九州の県庁所在地では人口が最も少ない。「佐賀って何もないよね」と言われることもよくあるという。
佐賀の特色を探り当てたいと、各種の統計を調べた。見つかったのが若者の投票率の高さ。自民から民主へ政権交代した二〇〇九年衆院選で佐賀県の二十代投票率(抽出)は64%。総務省の全国調査(抽出)の49%より15ポイントも高かった。ちなみに、東京の投票率は全国を下回る44%だ。
昨年の衆院選は、全国的な傾向と同じく、佐賀の二十代投票率も39%に落ち込んだ。それでも今回、目標は〇九年を上回る65%とした。昨年末より二万人多い五万七百人が投票に行く必要がある。
選挙運動でも解禁されたネットを活用。キャンパス内外で、社会や政治に対する「一言」をボードに書いてもらい、フェイスブックに掲載。就職難など、いろんな声を聞く一方で「学生らしく遊ぼうよ」と言われることも。
さまざまな生の声に触れ、岡島さんは不安も感じている。「このまま投票率が低かったら、政治から若者が見放される。政治家は投票率の高い年齢層に絞って訴えれば、当選できるようになり、若い声が届かなくなる」。だから訴える。「何を真面目ぶって、とか言わないで、僕より年上の先輩たちは投票で意見を示してほしい」
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【http://www.asahi.com/and_M/interest/TKY201307170166.html?ref=comtop_fbox_d2】
暮らしをめぐる「金曜日版ボートマッチ」
文 山口一臣
2013年7月18日
この週末は参議院選挙の投票だというのに、世の中、全然盛り上がっていないような気がする。なにより顕著なのが、週刊誌各誌がほとんど無視状態なのだ。かつては写真週刊誌までやっていた選挙前の定番企画「当落予測」も、かろうじてサンデー毎日(7月28日号)一誌がやってるのみ。同誌は律儀に特集にもページを割いているが、ライバル週刊朝日(7月26日号)はワイドでお茶を濁すにとどめている。これは、各誌の編集部が「選挙ネタ」は売れないと判断しているからに他ならない。
売れない、つまり世間の関心が薄い。おそらく、投票率もかなり低くなるだろう。
理由はいたって簡単だ。各社の世論調査で与党自民党の圧勝が伝えられ、いわば“消化試合”のように見えるからだ。せっかくの休日を返上して投票所へ足を運んだところで、何が変わるの?と思えば行く気も失せる。
確かに、自分の1票で候補者の当落が決まることはまずないし、入れた候補が落ちればいわゆる死票になる。そんなことのためにわざわざ……という気持ちもわからなくない。だが、そんな1票の積み重ねが当選につながるのも事実だし、なにより国民が主権者として主権を行使できる唯一の機会が選挙だから、棄権なんてもったいない。
なんてことを書くと必ず返ってくるのが「だって、入れる候補がいないんだもん」という言葉だ。そこでオススメなのが、最新号の週刊金曜日(7月12日号)でやってる「ボートマッチ」特集<あなたの投票先、そこでいいですか?>だ。
ボートマッチとは、さまざまな政策の争点に関する設問にアンケート形式で答えるだけで、自分の考えに近い政党がどこかを「一致度」という尺度で教えてもらえるサービスだ。実はインターネットでもいくつかのサイトがあって、今回の参院選用で私が見つけたものだけで3つもあった。
■毎日新聞「えらぼーと」 http://vote.mainichi.jp/
■yahoo!みんなの政治「参院選相性診断」 http://senkyo.yahoo.co.jp/vmatch/
■日本政治.com「投票マッチング」 http://nihonseiji.com/votematches/
それを誌面で展開しているのが「金曜日版ボートマッチ」だ。これがなかなかよくできている。<働く人が簡単にクビにならず、安心して働けるようにしてほしい>とか<経済事情で進学の選択肢が狭まってもやむを得ない>といった設問に、(1)そう思う(2)そうは思わない (3)どちらとも言えない の3択に答えるだけ。設問と政策との関連を解説したページもあって、わかりやすい。
今回、週刊金曜日が取り上げている暮らしや雇用という側面からすると、日本の一億総中流はとっくに崩壊し、徐々に少数の高給エグゼクティブと多数のプアワーカーの格差社会に向かいつつある。その際、自分がエグゼクティブになれると考えている人は、新自由主義や自己責任論を主張する党の候補に入れればいい。果たして自分はどちらなのか?
このボートマッチをやってみると、選挙がとても他人事だと思えなくなる。なんとなく今回の参院選に興味のもてない向きはぜひ、お試しあれ。そして、21日は必ず投票に行きましょうね!
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013071890135350.html】
ステッカー貼り「投票に行こう」
2013年7月18日 13時54分
GO VOTE(投票に行こう)、I VOTED(投票したよ)の文字にさまざまな図柄を添え、参院選への投票を周囲に促す選挙ステッカーが話題になっている。東京の音楽ライターが発案、絵本作家や漫画家らが描いており、インターネットでデザインを入手できる。かばんなどに貼って、さりげなく関心を持ってもらう試みだ。(上條憲也)
発案したのは東京都杉並区の和田静香さん(48)。ヒントにしたのは米大統領選だ。昨年、衣服に「I VOTED」のステッカーを貼った大物歌手のレニー・クラビッツさんや、マライア・キャリーさんらをネットで見て興味を持った。
今年六月に行われた都議選の投票率が43・50%と低迷したことに「何かしなきゃ」との思いが強くなり、米国歌手の取り組みを短文投稿サイト「ツイッター」で紹介。すると「いいね!」「やりましょう」との反応が予想以上に多く集まり、見知らぬ人から作品も送られてきた。
賛同者はさらに広がり、絵本作家の松本春野さんやたごもりのりこさん、漫画「伝染(うつ)るんです。」で知られる吉田戦車さんらが作品を投稿。これまでに十七人が自慢のデザインを紹介する盛り上がりを見せている。
作品を見た人からの「かわいいステッカー、いっぱいだなあ」との声に、和田さんは「みんなも作ってみて。誰が作ってもいいんだよ。それを見知らぬ誰かが貼ってくれるのさ」とコメント。
自身は「郵便受けや自転車に貼って、さりげなくアピールしている」と和田さん。かばんにステッカーを貼って電車に乗ったら、「向かいの若い女性が興味深そうに見ていた」と、効果に自信も持っている。
使い方は簡単。インターネットから好きな作品を選んで紙などに印刷し、人が見えるところに貼る。自分で作って投稿しても構わない。米国ではステッカーを貼りたくて投票に行く人もいるとか。「そんな目的でもいい。とにかく投票に行こう」と、和田さんは呼び掛けている。
作品を入手するには「選挙ステッカーどれがいい?」で検索する。
(東京新聞)
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東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013070902000144.html)。asahi.comの二つの記事(http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201307090095.html?ref=comtop_fbox_d2、http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201307090095_01.html)。保坂展人さんの論考。最後に、gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/143372)。
「【社説】 原発の新規制基準 廃炉時代の始まりに」・・・・・・。原子力「規制」委員会にはその気配が感じられない。保坂展人さんは、その中立性を疑っている。ましてや、自公政権は原発再稼働に向けて着々と手を打っているし、「恥ずべきこと」に原発輸出までするという。本当に救い難い国。その自公政権を、参院選で支持するというのだから、自公議員への投票者の「品格」「自覚」はいったいどこに? 「「原発再稼働」の倫理」はいったいどこに?? 参院選で、「私たちが2度と同じ過ちを起こさないために福島第1原発事故から学ぶべき「倫理と覚悟」」が問われています。
一方、吉田昌郎・元東京電力福島第1原発所長が急逝した。死者を鞭打つことになるが、マスコミの報道の仕方には大きな問題を感じる。吉田氏は、「東京電力原発人災原因解明のキーパーソン、そして、事故を防げたかもしれない人」であることを報じるテレビや記事が少なすぎる。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013070902000144.html】
【社説】
原発の新規制基準 廃炉時代の始まりに
2013年7月9日
原発の新規制基準は、こう言い換えもできる。正しく運用すれば、物理的にも経済的にも、原発維持は難しくなる、と。日本に廃炉の時代が訪れる。
新しい規制基準は、福島第一原発の重い教訓の上に立つ。
柱は二本。電力会社に過酷事故への対策を義務付けたこと、地震や津波に対する多重の備えを求めたことである。
3・11以前、原発の過酷事故対策は、法律上の義務ではなく、電力会社の自主的な努力に任されてきた。
◆免震棟がなかったら…
なぜか。この国では過酷事故など起きず、従って、義務など必要ない-。全国五十基の原発は、まさに“原子力ムラ”という神話の世界で増え続けていた。
新基準は、フィルター付きベントの設置を義務付けた。放射能を取り除くフィルターが付いた排気設備だ。福島の事故では、排気装置はあってもフィルターがなかったために実行がためらわれ、結局は大量の放射能を大気中に拡散させてしまった。
有事の司令塔になる緊急時対策所の設置も初めて盛り込んだ。
二〇〇七年の新潟県中越沖地震の際、東京電力柏崎刈羽原発では、原発建屋内にあった緊急時対策所の扉が地震の衝撃で開かなくなり、肝心なときに使えなかった。
その経験から福島にも免震重要棟を整備した。東日本大震災のわずか八カ月前のことだった。
このほか、停電に備える電源車や移動式ポンプ車の配備、燃えにくい電気ケーブルを採用することなどが必要になった。
運用面では、活断層の影響を重視する。重要施設の真下に活断層がある場合、運転を認めないという方針を明確にした。
安倍晋三首相は「日本の原発は世界一安全です」と胸を張り、原発を世界に売り歩く。
◆安全最優先という魂を
ところが、例えばフィンランドの場合、一九九〇年代の初めにはもう、フィルター付きベントが整備されていた。チェルノブイリ事故から三年ほど後のことだった。
規制機関の放射線・原子力安全センター(STUK)は半世紀以上の歴史があり、国民から警察以上に信頼されているという。
世界一安全というよりは、これでようやく世界水準に並ぶことができたと考えるべきだろう。
だが、厳正な規制ほど不合格は出るものだ。正しく適用すれば、増設の坂を上り詰めた原発が、減少へ向かうということもできる。
しかも、原子力規制委員会の田中俊一委員長が言うように、まだメニューがそろっただけだ。
基準が直ちに安全を保証するわけではない。大切なのは、その基準にどのような魂を入れるかだ。
電力会社が審査の効率化、迅速化を強く要求するのは、ある意味当然だ。しかし、そこで安全文化、安全最優先を貫く意思があってこそ、新基準の魂となるはずだ。
新基準がもたらすものを挙げれば、以下のようになる。
・過酷事故対策にしろ、津波や地震への備えにしろ、膨大な費用がかかる。
・費用は電気料金にはね返る。
・事故の補償は事業者だけで負いきれるものではない。
・安全最優先に徹すれば、政府の支援がない限り、経済的にも自然に
淘汰(とうた)されていく。
・不経済な原発から持続可能な再生可能エネルギーへと、
日本は切り替えるべき岐路に立つ。
安倍内閣は「規制基準に適合すると認められた原発の再稼働」を成長戦略に明記した。しかし、共同通信が五月半ばに実施した世論調査では、安全が確認された原発を再稼働することに「反対」と答えた人が54%を占めている。
規制委の判断は、もちろん科学に基づくべきだ。だが、再稼働の是非は、国民や地元の意見に十分耳を傾けながら進めるべきである。各地域にはそれぞれの事情がある。原発に代わる経済対策がないままに再稼働へ進むとすれば、住民の不安は募るばかりだろう。
放射能の被害は広く拡散するが、自治体には十分な退避計画もできていない。できるかどうかも分からない。
日本のエネルギー政策に最も必要なのは、未来の安全と安心だ。
◆次は再生可能エネルギー
安全と安心の砦(とりで)としての信頼を勝ち取るには、関西電力大飯原発3、4号機のように、電力需要に配慮して、新基準に適合しない恐れがある原発の再稼働を認めるような例外を重ねるべきではない。
新しい基準の施行を、神話時代から廃炉時代への転換点にすべきである。
その先には再生可能エネルギーの普及、そして進化という新しいゴールが待っている。
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【http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201307090095.html?ref=comtop_fbox_d2、
http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201307090095_01.html】
「原発再稼働」の倫理を問う新潟県知事の覚悟
文 保坂展人
2013年7月9日
7月5日、東京電力の広瀬直己社長が新潟県の泉田裕彦知事を訪ねて、「柏崎刈羽原発の原子力規制委員会への再稼働審査申請」への理解を求めたところ、物別れに終わったというニュースが大きく伝えられています。
3日後、柏崎刈羽原発の再稼働申請は見送られたものの、北海道電力(泊1、2、3号機)、関西電力(大飯3、4号機、高浜3、4号機)、四国電力(伊方3号機)、九州電力(川内1、2号機)の10基について、原子力規制委員会に再稼働申請が出されました。
参議院選挙が公示された後、梅雨明けの猛暑とともに伝えられてくるのは、福島第1原発事故の記憶が消えたかのような動きです。「経済成長のために原発再稼働やむなし」という原発回帰の流れが強まっているように見えます。
新潟県の泉田知事は、原発再稼働を容認する他の原発立地県とは一線を画し、「再稼働の倫理」を問うています。237万人の県民の生命と健康をあずかる首長として、覚悟を決めた勇気ある指摘だと感じます。
ところが、厳しい基準をつくり、公平に「原発の安全性」を判断するはずの原子力規制委員会の田中俊一委員長の発言には耳を疑いました。田中委員長は3日、泉田知事について、こう述べたというのです。
「他の自治体が納得しているなか、かなり個性的な発言をしている」
規制委員会のトップが、原発再稼働の流れに同調しない泉田知事を記者会見の場で「個性的」と評したことは、中立であるべき規制委員会の公平性が揺らぎかねない発言だと思います。
田中委員長は、泉田知事のどの発言を「個性的」と評しているのでしょうか。その4日前に、毎日新聞が泉田知事のインタビューを掲載していました。少し長くなりますが、重要なので引用します。
〈知事は新規制基準について「福島第1原発事故の検証・総括なしに、(設備面などに特化した)ハードの基準を作っても安全は確保できない。新規制基準は、残念ながら国民の信頼を得られない」と批判。
規制委についても「地方自治行政のことを分かっている人間が1人も入っていない」と指摘、緊急時の住民の避難計画などに関し規制委が県の意見を聞かなかったことを問題視し、「こんなデタラメなやり方は初めて」と厳しく批判した。
7月8日に施行される新規制基準についても「(原発立地自治体の)県の意見に耳を傾けずに作られた。外部に説明するつもりのない基準など評価に値しない」と切り捨てた。
また、万が一過酷事故が起きた際、現行法では、事態の悪化を防ごうにも放射線量の高い事故現場へ作業員を出せないことを課題として指摘。「現行制度では法律違反で誰も行かせられないが、放置すればメルトダウン(炉心溶融)が起きる。そういう問題への対応も用意しないと、事故を総括したことにならない」
と述べ、政府にも法的な整備を求めた〉(毎日新聞)
これが、規制委員会の田中委員長が「個性的」と切り捨てた泉田知事の発言だとしたら、「地方自治行政のことがわからない」ことを自ら裏付けたようなものではないでしょうか。とりわけ緊急時の「住民避難計画」は自治体の責任と判断に帰すもので、原発で重大事故が起きたら、首長は瞬時に決断を迫られるのです。
目をこすってみたくなります。
2007年、中越沖地震により、柏崎刈羽原発の変電施設が黒煙をあげて炎上しました。そればかりでなく、点検中の原子炉の蓋がずれたり、建屋内のクレーンがへし折れたり、使用済み核燃料プールから大量の水が漏れ出したりしましたこの事故は、次なる重大事故を事前に防ぐ措置をとるための大きな教訓を示していました。
しかし、4年後の2011年、福島第1原発事故が起きてしまいました。国際原子力事故評価尺度(INES)では、チェルノブイリと並び、最も深刻な「レベル7」。2年たった今も、事故の影響はさまざまな形で尾を引いています。
この事故はなぜ起き、なぜ防げなかったのか。それが十分に検証されたとはいえません。そうしたなかで、ふたたびメルトダウンの危険のある重大事故が起きたら、どう対処するのか。
「被爆の危険の大きな現場に作業員を派遣すること」は法令で禁止されていますが、一方で、だれかが現場に行かなければより大きな被害をもたらすという事態が想定されます。そのための法整備も行なわれていない、という泉田知事の指摘は、県民の命をあずかる首長としてきわめてまっとうなものだと思います。
私が泉田知事の名前を聞いたのは、震災直後に「陸の孤島」となっていた福島県南相馬市の桜井勝延市長からでした。泉田知事から直接電話があり、避難を希望する南相馬市民のためのバスを差し向け、県内に受けいれる、と申し出てくれた、というのです。今回の発言も、そうして福島第1原発事故に正面から向き合う姿勢を持っているからこそ出てきたものだと感じます。
参院選での関心は「経済」、そして「衆参のねじれ解消」との報道が続いています。仮に経済という視点で見たとき、福島第1原発事故がどれほどの打撃を与えてきたでしょうか。また、15万人もの人々が住み慣れた故郷を離れて、見通しのない避難生活を続けているのです。
猛暑とともに、ボロボロになったはずの「原発神話」を修繕し、再稼働ありきでひた走ることを「仕方がない」と追認するわけにはいきません。新潟県の泉田知事の毅然とした発言は、私たちが2度と同じ過ちを起こさないために福島第1原発事故から学ぶべき「倫理と覚悟」を伝えています。
このままでは、「3・11」前の電力業界の既得権は温存され、原子力ムラが復活し、報道管制の縛りが強まるばかりです。福島第1原発事故から何も学ばない社会を、子どもたちに見せたくはありません。
猛暑の中で続く参院選。「再稼働の可否」をめぐる議論ができる大きなチャンスととらえたいものです。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/143372】
吉田元所長を英雄扱いするテレビの見識
2013年7月11日
事故を防げた可能性
どうも釈然としない。テレビ各局は食道がんで急逝した吉田昌郎・元東京電力福島第1原発所長(58)を英雄のように報じている。10日も朝から大々的に取り上げていたが、どの局も「彼がいなかったら大惨事だった」などと持ち上げた。このスタンスに違和感があるのだ。
「本店の命令を無視して原子炉への海水注入を続けたことが日本の危機を救った」「各界から悼む声が上がっている」――。ワイドショーで繰り返し流された吉田氏の姿は、国民を放射能汚染から守ったヒーローのようだった。もちろん、原発事故直後、吉田氏が「死の恐怖」と対峙(たいじ)しながら不眠不休で現場の陣頭指揮に尽力したことは事実だろう。とはいえ、公務中に殉職して「2階級特進」した警察官のように扱うのは明らかに変だ。
「吉田氏の事故当時の肩書は『執行役員』。経営幹部なら、
事故を起こした責任は免れない。しかも、東電が08年に想定外の
津波の可能性を把握した際、彼は対策を先送りした原子力設備管理部の
部長だった。原子炉への海水注入をめぐって本店幹部とケンカするほどの
反骨心を持っていたのなら、事故前に安全対策に万全を期すよう
大ゲンカしてほしかった。強く主張していれば、事故は防げた可能性が
あるのです。だから、事故後の対応は、自らの失態を必死に挽回しよう
としただけとも言える。それなのにテレビは『被害を最小限に食い止めた』
などとヨイショしている。事故から2年半近くなっても、約15万人が故郷に
帰れない現実をどう考えているのでしょうか」(経済誌記者)
ジャーナリストの横田一氏がこう言う。
「原発の事故原因が津波なのか地震なのか、いまだに分からない中で、
吉田氏には国会などのオープンな場で事故当時の様子を語って欲しかった。
原発の安全性を語る上で、彼が知り得たことは重大な意味を持つ。
なし崩しに進められようとしている原発の再稼働を左右する
重要なキーマンだったと言ってもいい。メディアは吉田氏の一面を
取り上げて大騒ぎするのではなく、あらためて、原発が抱える問題や
東電の隠蔽体質も含めて報じるべきでしょう」
原発事故当時、国や東電の言い分をタレ流し続けていたテレビの体質は今もまったく変わっていない。
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gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/143289)。
いよいよ参議院選。「ネジレ」を解消して、自公政権に「勝手気ままな自由な手」を与えて、本当に大丈夫でしょうか、後悔しないでしょうか?
特に、原発の推進と壊憲。未来の日本に致命的ではないでしょうか・・・。多くの市民は両方に反対していると思うのですが、その想いが政治状況につながらないのが悔しい。
『●改憲などしている場合か? ~壊憲派に勝たせてはならない~』
『●「9条が危ない! 自民党の暴走」『週刊金曜日』(2013年4月26日、941号)』
『●沖縄の「屈辱の日」を祝う神経』
『●・・・であるのならば、壊憲派を勝たせてはいけない ~「“悪魔”を阻むハードル」を下げてはならない~』
『●壊憲: 自らの鎖を解放ち、その鎖を国民に巻こうとしている』
『●壊憲: 国内問題ではなくて、もはや国際問題』
『●戦争、環境破壊の最たるもの』
『●憲法学者vs壊憲派議員、理はどちらにあるのか?』
『●「真っ当に憲法を考えている政党はどこだ?」『週刊金曜日』(2013年6月21日、948号)について』
『●壊憲派に好き放題やらせていいのか!』
『●「日本を壊す!? 自民党」『週刊金曜日』(2013年6月28日、949号)について』
『●騙されること・騙されたフリの責任: 何度でも騙される』
自覚がないのは自公政権に投票する人だけではない。「メディアは、日本の将来に対して、とてつもない罪を犯していることを自覚すべきだ」。おまけに、「品」やジャーナリストとしての「資質」もないし、「恥」という概念もない新聞や雑誌も多い。
『●田中優子さん「誰の名前を書くのか、その人の品格が問われている」』
『●映画『放射線を浴びた『X年後』』:
「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」』
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/143289】
【高橋乗宣の日本経済一歩先の真相】
『争点を矮小化したメディアの犯罪』
2013年7月5日 掲載
権力の都合で憲法をコロコロ変えられる国にしていいのか
参院選が4日、公示された。国民が政治に対してダイレクトに意思表示できる数少ない機会だ。今回は、とりわけ重大である。ときの政権の都合によってコロコロと憲法を変えられる国にしていいのか。権力の暴走で憲法を変えられないように歯止めを残しておくべきなのか。その選択になるからだ。
現在、日本では、衆参両院で3分の2が賛成しなければ改憲を発議できない。安倍首相は、そのハードルを2分の1に引き下げようとしている。いわゆる憲法96条の見直しだ。
改憲派は、「ハードルを下げても、最後は国民投票に委ねられるのだから、簡単には変えられない」などと主張している。だが、例えば国民投票には投票率の規定がない。先日の都議選のように、有権者の4割程度しか投票しなくても、半数を超えればOKとなる公算は大だ。国家の基本となる憲法が、こんな形で決められていいわけがないだろう。
本来、憲法は権力を縛るためのものだ。その権力の側が「3分の2では不自由だから」と抜け道を探すのは、憲法を真っ向から否定する行為だ。決して許されないだろう。民主主義を守るのか、それとも放棄するのか。歴史的に見ても、大きな岐路に立たされる選挙といえるだろう。
そう考えながら新聞を広げていると、どうしても違和感を覚える。4日夕刊の見出しを拾ってみると、〈「ねじれ」解消焦点〉(読売)、〈ねじれ解消焦点に〉(日経)、「ねじれの行方は」(毎日)という具合。現状の国会は不健全な状態にあり、正常化させるかどうかが争点だと訴えているのだ。
現状が悪いという前提で、「どうしますか」と聞けば、だれもが直した方がいいと思うだろう。だが、この「ねじれ」は、自民党が長期政権にあぐらをかき、好き勝手にやったツケである。「自民党には任せていられない」「利権まみれの政治はこりごり」という有権者のバランス感覚が働いたもの。丁寧な国会審議を求める国民の意思が反映されているのだ。
そんな説明もなく「ねじれ=悪」と報じて自公与党に投票を促す。これでは単に安倍政権の応援団である。そもそも、ねじれウンヌンは選挙の争点ではないだろう。問題を矮小(わいしよう)化している。
メディアは、日本の将来に対して、とてつもない罪を犯していることを自覚すべきだ。
【高橋乗宣】
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『週刊金曜日』(2013年7月12日、951号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、阪上武氏【全国の市民団体が原子力規制庁と交渉 「再稼働ありき」の審査に疑問】と三宅勝久さん【ひげの隊長・佐藤正久氏 防衛省に向け「改憲」絶叫】。壊憲派のダーティーなタカの爪が光っています。そんな自公の議員に投票して大丈夫ですか? 「騙されることの責任、騙されたフリをする罪」。
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■『週刊金曜日』(2013年7月12日、951号) / ようやく開封。「参院選特集 あなたの投票先、そこでいいですか?」。阪上武氏【全国の市民団体が原子力規制庁と交渉 「再稼働ありき」の審査に疑問】。弓削田理絵氏【富山、沖縄、福井・・・・・・大学教授らが影響試算 TPPで農業所得が大幅減】
■『週刊金曜日』(2013年7月12日、951号) / 三宅勝久さん【ひげの隊長・佐藤正久氏 防衛省に向け「改憲」絶叫】。まさに壊憲である(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/80ddda71c58dabc237ddde7a7eb375f7)。【竹信三恵子の経済私考/「中間的就労」が「社会からの追い出し部屋」に? 参院選後に懸念される労働権なき労働者の増加】
■『週刊金曜日』(2013年7月12日、951号) / 湯浅誠(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/7ee9075a6a41f5a55fff3bdd19b4c7a4)さん【参院選“後”を見すえる 「人への投資」こそが大切になる】。島田健弘氏【頻発するメディア幹部と安倍首相の会食・会談 記者の筆がにぶらないわけがない】、「渡邊恒雄氏と4回も」
■『週刊金曜日』(2013年7月12日、951号) / 【金曜日版ボートマッチ いますぐチェックを!】、【あなたの一票の先に待っているのはこんな暮らし?】。北原みのり氏【安藤美姫さんの出産の是非を問う?? 余計なお世話を! だった『週刊文春』】。「クソッタレ文春」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bd6253a53226d7dbebe93320944d47d3)
■『週刊金曜日』(2013年7月12日、951号) / 岩本太郎氏【安藤美姫アンケートで女性を敵に回し、『週刊文春』が“炎上”】。「クソッタレ文春」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bd6253a53226d7dbebe93320944d47d3)。高嶋伸欣氏【「従軍慰安婦」問題で“「産経」化”が進む『N・ウィーク~』】
■『週刊金曜日』(2013年7月12日、951号) / 裏表紙の宣伝。『週刊金曜日』臨時増刊号『憲法 特別編集』好評発売中、「あなたにも責任がある 知らなかったじゃすまされない」。壊憲派に騙された、では済まされない、騙されたフリは許されない(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a2de6574f0ec85d6f45ca065531ce2a5)
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