Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●二審も勝利した伊藤詩織さん「…恐怖と隣り合わせでした。…個人として言えるのは、声を上げたら必ずどこかに届くということ。…」

2022年01月31日 00時00分15秒 | Weblog

[●『新聞記者』(望月衣塑子著)…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》↑]


こんなことが許されていいのか! ―――――《官邸の忠犬政権の爪牙山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…。

―――――― 前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。

―――――― 金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》。

―――――― 青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》。


(20220129[])
リテラの記事【高裁でも伊藤詩織さんが勝訴、山口敬之氏の“性暴力”認める判決! 安倍政権の意向で捜査を握り潰した警察の問題が改めて浮き彫りに】(https://lite-ra.com/2022/01/post-6153.html)。

 《なにより、1審につづき2審でも「山口氏が意識のない伊藤さんに対して合意なく性行為をおこなった」という根幹の部分については明確に認められており、なんら揺らぐものではない。伊藤さんは判決後の会見で「この民事裁判で(性行為の)同意がなかったことが認められたことはとても大きい」と判決の意義を語ったが、これは当然の判決だ。そもそも、タクシー運転手やベルボーイという第三者による証言のほか、伊藤さんを抱えて引きずる山口氏の姿が映った防犯カメラ映像も証拠として提出されている。東京高裁も、伊藤さんがホテル到着時点で強度の酩酊状態にあったと認めている。しかし、あらためて問わなければならないのは、なぜここまで証拠が揃った事件に対し、急に逮捕が取り消され、さらには嫌疑不十分で不起訴となったのか、という問題だ》。

   『●山口敬之氏事件…《逮捕寸前までいった事件が、
     このように“ブラックボックス”のなかに押し込められてしまった》
    「リテラの記事【「詩織さん全面勝訴」で証明された警察・検察の
     おかしさ! やはり御用記者・山口敬之と安倍政権の関係が逮捕、
     立件を潰していた】(https://lite-ra.com/2019/12/post-5150.html
     …山口敬之氏事件について、氏は控訴するとのことですから、
     伊藤詩織さんは高裁での闘いに勝ち続けることと、引き続き、多くの
     方がそれを支援する。別途、民事訴訟の場では困難な、北村滋氏や
     中村格氏らが一体何をヤリ、なぜソレをヤッタのかを解明すること。
     伊藤詩織さんご本人というよりも、支援者の皆さんや国会議員、
     ジャーナリズムの役割ではないかと思います。リテラなどでは過去にも
     報じられている、重大な問題です。絶対に解明されるべき。」

   『●《被害者が司法で守られ》ないような社会でいいのか? 《被害者が
     泣き寝入りして》しまうような社会でいいのか? 中村格警察庁長官殿!
    《ジャーナリストの伊藤詩織さん(32)が、15年4月に元TBSワシントン
     支局長の山口敬之氏(55)から性的暴行を受けたとして、1100万円の
     損害賠償を求めて起こした民事訴訟の控訴審(中山孝雄裁判長)の
     口頭弁論が21日、東京高裁で開かれた》

 当時の前川喜平さんのツイート。

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https://twitter.com/brahmslover/status/1207501771725099008

前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民)@brahmslover

山口敬之の事件「刑事と民事で判断が分かれた」のではない。裁判所は刑事で判断していない判断したのは検察だ。「検察と裁判所で判断が分かれた」のだ。検察はなぜ起訴しなかったのか検察審査会はなぜ不起訴相当としたのか山口とアベ夫妻との関係がどう関係しているのか。追及すべきはそこだ。
午後0:23 2019年12月19日

https://twitter.com/brahmslover/status/1207548319678861313

前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民)@brahmslover

山口敬之の事件は、検察・警察が腐っているという、国政上の重大事件だ。山口敬之を国会に証人喚問して、「北村さま」に何を頼んだのか、吐かせるべきだ

午後3:28 · 2019年12月19日
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 前川さんは「検察と裁判所で判断が分かれた」「山口とアベ夫妻との関係がどう関係しているのか。追及すべきはそこだ」「検察・警察が腐っているという、国政上の重大事件だ」と仰っており…本当に、当時、そうだ思いました。

 そして、二審も、伊藤詩織さん勝利。当然の結果、判決だ。ということは、如何に刑事司法が酷かったかということ。なぜ、山口敬之氏は逮捕もされず、何の罰も受けなかったのか? 答えは自明である。

 AERAの記事【「声を上げたら必ずどこかに届く」伊藤詩織さんが性被害訴訟で二審も勝利 元TBS記者は上告の意向】(https://dot.asahi.com/aera/2022012500084.html)によると、《「この民事裁判で同意がなかったと認められたのは、とても大きいことだと思います」 1月25日午後6時、東京都内の貸会議室で開かれた会見で、ジャーナリストの伊藤詩織さん(32)はそう語った。伊藤さんが元TBS記者の山口敬之氏(55)から性暴力被害を受けたとして、慰謝料など1100万円の損害賠償を求めて起こした民事訴訟の控訴審判決。この日午後、東京高裁101号法廷で開かれた裁判で、中山孝雄裁判長は「同意なく性行為に及んだと一審判決を支持。山口氏に330万円の賠償を命じた一審の東京地裁の判決を追認し、約332万円の賠償金を支払うよう命じた。一方、伊藤さんの会見や著書などで「名誉を傷つけられた」として、伊藤さんに1億3千万円の賠償と謝罪広告を求め反訴していた山口氏の請求も一部認め、伊藤さんに慰謝料など55万円の支払いを命じた。…「(高裁で)もしも負けてしまったら、日本に住めなくなってしまうのではないかと、恐怖と隣り合わせたでした」…伊藤さんは、言う。「個人として言えるのは、声を上げたら必ずどこかに届くということこうしたケースがあるということを頭の隅に覚えていただいて、同じようなことが起きないように、毎日行動していただけたらなと思います」》。

   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…
     公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》
    「金子さんは、《公安警察・検察が安倍政権を支配していることに
     事の本質がある》と言います。《権力に近ければ、罪を犯しても
     逮捕されない…、特捜部は数々の政治案件を見逃してきた
     …秋元逮捕は検察捜査に客観的基準がないことをかえって露呈させた。
     公正なルールがなければ、産業も経済もまともに機能しない》とも。
      一方、青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・
     検察が近づき過ぎるのは非常に危うい
     民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》」
    《伊藤詩織さんの性暴力被害を
     めぐっては、加害者の山口敬之元TBS記者が北村に泣きつき、
     警視庁の中村格刑事部長(当時)が逮捕状執行を止めた
     と報じられている。権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない
     その異常さはBBCなど海外メディアに報じられた》

   『●アベ様が《新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まる》、《官邸の
      忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》が…
   『●山添拓議員の《送検》、八代英輝弁護士の《野党共闘に対する意図的な
      攻撃》とそれに群がるお維議員たち、中村格氏の警察庁長官へ昇格…
   『●「そんなバイアスがかかった話じゃない」…《バイアス》? 《山口
     敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》警察庁長官に言われてもねぇ?

 《官邸の忠犬政権の爪牙山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。

   『●伊藤詩織さんによる民事裁判「私たちが勝利しました」、
     山口敬之氏の高額「反訴」は棄却…なぜ刑事事件で裁けなかった?
   『●山口敬之氏事件…《逮捕寸前までいった事件が、このように
         “ブラックボックス”のなかに押し込められてしまった》
   『●法的措置…《山口氏を“被害者”に仕立て上げて…伊藤さんを毀損
         …性被害サバイバーや社会に「沈黙」を強いる恫喝的攻撃》
   『●伊藤詩織さんの《表明は、この現状に一石を投じ、社会を改善へ

     と向かわせるものになるはずだ》…それが、いま、提訴につながった
   『●「フィクション」「伊藤さんと関係ない」は通用せず。一方、アベ様を
      《サポート》するための《Truth》無き《Team》《Club》は一体何を?
   『●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》
     (日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任
   『●《私は自分の被害をあざ笑うようなイラストを見た日の朝のことを、
     今でも忘れられません。そのイラストは私の魂を深く傷つけました》
   『●小田正二裁判長《伊藤詩織さん…の主張を認め、「社会通念上許容される
       限度を超えた侮辱行為」…はすみさんに損害賠償の支払いを命じた》
   『●《そんななか伊藤さんの告発は、この現状に一石を投じ、社会を改善へと
       向かわせるものとして…その勇気を全面的に支持したい》(リテラ)

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https://lite-ra.com/2022/01/post-6153.html

高裁でも伊藤詩織さんが勝訴、山口敬之氏の“性暴力”認める判決! 安倍政権の意向で捜査を握り潰した警察の問題が改めて浮き彫りに
2022.01.26 08:30

     (伊藤詩織Black Box』より)

 ジャーナリストの伊藤詩織さんが、安倍首相と昵懇の元TBS記者・山口敬之氏から意識がないなかで性暴力を受けたとして1100万円の損害賠償を求めた民事訴訟の控訴審で、きのう25日東京高裁が伊藤さんの訴えを認め「同意はなかった」として、山口氏に対し332万円の支払いを命じた。330万円の支払いを命じた1審から治療関係費として賠償金が増額された。

 201912月の1審でも東京地裁は「酩酊状態で意識のない伊藤さんに合意のないまま行為に及んだ」と認定していたが、今回の東京高裁の判決でも「伊藤さんと山口氏が性行為が想定される親密な関係になかった」「伊藤さんが性行為直後に友人や警察などに性被害を繰り返し訴えていた」「伊藤さんがほぼ一貫して性的被害を受けたことを具体的に供述している」などと指摘し、伊藤さんの主張を「信用できる」と判断。一方、山口氏による「伊藤さんが性行為に誘う挙動をした」などといった主張については「事実経過と明らかに乖離し信用できない」として退け、ホテル到着時点で伊藤さんは強度の酩酊状態にあったとし「意識を失っているなかで同意なく性行為を始めた」と結論づけた

 一方、伊藤さんが性被害を公表したことに対し山口氏が名誉毀損で1億3千万円の損害賠償を求めた反訴では、伊藤さんが著書などで山口氏が薬物を使用したと表現したことについて、真実性・真実相当性が認められないとして、伊藤さんに対して55万円の支払いを命じた。この1点のみをもって伊藤さんの訴え全体を否定するようなネトウヨの声も散見されるが、これ以外の点については「公共の利害に関する事実で、その目的がもっぱら公益を図ることにある」「事実を公表されない法的利益が公表する理由に優越しない」と不法行為は成立しないとしている。なにより、1審につづき2審でも「山口氏が意識のない伊藤さんに対して合意なく性行為をおこなった」という根幹の部分については明確に認められており、なんら揺らぐものではない

 伊藤さんは判決後の会見で「この民事裁判で(性行為の)同意がなかったことが認められたことはとても大きい」と判決の意義を語ったが、これは当然の判決だ

 そもそも、タクシー運転手やベルボーイという第三者による証言のほか、伊藤さんを抱えて引きずる山口氏の姿が映った防犯カメラ映像も証拠として提出されている。東京高裁も、伊藤さんがホテル到着時点で強度の酩酊状態にあったと認めている。

 しかし、あらためて問わなければならないのは、なぜここまで証拠が揃った事件に対し、急に逮捕が取り消され、さらには嫌疑不十分で不起訴となったのか、という問題だ。

 簡単に振り返ると、元TBS記者で「安倍首相にもっとも近いジャーナリスト」と呼ばれていた山口敬之氏から性暴力を振るわれたという伊藤さんの相談を受け捜査を担当していた高輪署の捜査員が、201568日、逮捕状を持って成田空港で山口氏の帰国を待ち構えていた。ところが、この逮捕直前に上層部からストップがかかったこの逮捕取りやめを指示したのが、当時、警視庁刑事部長だった中村格だった。実際、山口氏の逮捕を取りやめるよう指示したことについて、本人が「週刊新潮」(新潮社)の直撃に対し、「(逮捕は必要ないと)私が決裁したと認めている

 この中村氏による逮捕取りやめ指示の背景にあるとみられてきたのが、中村氏と菅前首相の関係だ。中村氏は第二次安倍政権発足時に当時官房長官だった菅氏の秘書官をつとめており、“菅の懐刀”といわれてきた。このように、安倍氏と山口氏の関係、そして菅氏と中村氏の結びつきを踏まえれば、中村氏は安倍・菅体制の官邸の意向を受けて山口氏の逮捕取りやめを指示したとしか考えられない。しかも、この問題以降も中村氏は出世を重ね、昨年9月には警察トップである警察庁長官にまで上り詰めているのだ。

 この性暴力事件をめぐる逮捕取り消し、不起訴という警察と検察の対応がいかにおかしなものだったか。一審の判決が出た2019年12月18日に検証した記事を以下に再録するので、あらためてご一読いただきたい。

(編集部)




(【「詩織さん全面勝訴」で証明された警察・検察のおかしさ! やはり御用記者・山口敬之と安倍政権の関係が逮捕、立件を潰していた】、https://lite-ra.com/2019/12/post-5150.html

■一審が「合意なき性行為」を認めた理由、山口敬之氏の供述の「不合理なぶれ」も指摘


■山口敬之が内調トップに相談メール、内調は詩織さん中傷のチャート図を作成


■山口敬之と安倍首相の特別な関係! ヨイショ本出版の裏で「起訴なし」の検察情報入手か


■山口敬之は“性的マイノリティ認めるなら痴漢の権利も保障せよ”の小川榮太郎と会見


(編集部)


[⇨ 『●山口敬之氏事件…《逮捕寸前までいった事件が、このように
      “ブラックボックス”のなかに押し込められてしまった》
    (https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/1a2d04481f5989afd99d0fddd4e01c66
   《【https://lite-ra.com/2019/12/post-5150.html
    「詩織さん全面勝訴」で証明された警察・検察のおかしさ! やはり
     御用記者・山口敬之と安倍政権の関係が逮捕、立件を潰していた
     2019.12.18 07:45》]
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●人質司法による《身柄拘束は実に約十一カ月間》、大川原化工機の大川原社長ら…《こんなにひどいことはないと感じたという》青木理さん

2022年01月30日 00時00分38秒 | Weblog

(2022年01月29日[土])
文化放送の記事【青木理「こんなにひどいことはない」日本の刑事司法における人質司法という問題〜1月28日「大竹まこと ゴールデンラジオ」】(https://www.joqr.co.jp/qr/article/40746/)。

 《1月28日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)にて、でジャーナリストの青木理がゲストに登場し、日本の刑事司法における人質司法という問題について、青木が具体例を挙げながら説明した。化学機械メーカー「大川原化工機」の大川原社長らは2020年3月、経済産業相に許可申請が必要な「スプレードライヤー」と呼ばれる噴霧乾燥機を無許可で中国などに輸出したとして警視庁公安部に逮捕された。生物兵器製造に転用可能な噴霧乾燥機を不正に輸出したとして外為法違反罪などで起訴され、その後起訴が取り消された》。

 《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的》…何にも変わらず。何の反省も無し。

   『●教員について密告させ、労組を監視する=
        自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
       刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
         「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
    《…犯罪が起きる前だから、供述が立証の柱になる。それだけに頼っては
     冤罪(えんざい)だらけになる。もっと物証が欲しい。「通信傍受
     縦横無尽に使いたい。司法取引も」と考えるだろう》
    「さて、《真面目な警察官であれば何を考えるか》? デンデン王国
     「裸の王様」アベ様の御好きな超管理社会・監視社会・密告社会です。
     自公お維の議員の皆さん、支持者の皆さん、無関心派「眠り猫」の
     皆さん、本当にそんな社会を目指しているのですか? あまりに
     悍ましいと思うのですが…。《政治や社会の矛盾に声を上げる人が
     疑われる社会は健全か》? 「平成の治安維持法」があるような社会は
     健全ですか? 青木さんは《社会に異議申し立てする人が片端から
     捜査対象になる社会は、断じていい社会ではない》と」

   『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…
      代用監獄…人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚
    「《司法取引が導入されれば、冤罪のリスクが大きくなることは明白だ
     …実は日本人は多少の冤罪はやむなしと考えているのか》? 
     《なぜ検察不祥事端を発する検察改革論争の末
     検察の捜査権限を強化するような法律ができてしまうのか》??」

   『●検察による恣意的・意図的な証拠の不開示、証拠の隠蔽や
             喪失、逆に、証拠の捏造…デタラメな行政
   『●《良心に従い職権を行使する独立した存在》ではない
     大久保正道裁判長である限り、アベ様忖度な「行政判断」が続く
   『●《「自白の強要をされたという認識に変わりはない」と反論…
            いまだにこんな水掛け論になるのかと嘆かわしい》
    「《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的代用監獄人質司法
     …《日本の刑事司法制度は国際的水準に達していない》。
     「人質司法」は未だに《国際的にも悪評が高い》。
     《弁護士の立ち会い…多くの国・地域で認めている制度》である
     にもかかわらず、ニッポンでは認められていない。
     《録音・録画(可視化)》もほとんど進まず、
     《事後検証が不可能に近い》。《弁護士の立ち会いが任意段階から
     認められていれば、誤認逮捕という人権侵害もなかったはずだ》」

   『●木谷明さん《冤罪を回避するために法曹三者…
      無実の者を処罰しないという強い意志、意欲をもって仕事にあたること》
   『●山口正紀さん《冤罪…だれより責任の重いのが、無実の訴えに
            耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう》
    《四十年間も潔白を訴えていた大崎事件(鹿児島)の原口アヤ子さんに
     再審の扉は開かなかった。最高裁が無実を示す新証拠の価値を
     一蹴したからだ。救済の道を閉ざした前代未聞の決定に驚く。
     「やっちょらん」-。原口さんは、そう一貫して訴えていた。
     殺人罪での服役。模範囚で、仮釈放の話はあったが、
     「罪を認めたことになる」と断った。十年間、服役しての
     再審請求だった…「疑わしきは被告人の利益に再審請求にも
     当てはまる。その原則があるのも、裁判所は「無辜(むこ)の救済」
     の役目をも負っているからだ。再審のハードルを決して高めては
     ならない》
    「再審するかどうかを延々と議論し、《三度にわたり再審開始決定
     出ながら》、最後に、ちゃぶ台返し。最「低」裁は何を怖れている
     のか? 誤りを潔く認めるべきだ。山口正紀さん、《冤罪は警察・
     検察だけで作られるものではない。…マスメディアにも責任…。
     だが、だれより責任の重いのが、無実の訴えに耳を貸さず、
     でっち上げを追認した裁判官だろう》。」

   『●《「証拠は再審請求の段階でも捜査側に偏在している」…検察は掌中の
         証拠をあまねくオープン》にするよう裁判所は訴訟指揮すべきだ

 で、こんなことが許されていいのか! ―――――《官邸の忠犬政権の爪牙山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…。前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》。青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》。



【ゲスト:青木理】2022年1月28日(金)大竹まこと 室井佑月 青木理【大竹メインディッシュ】【大竹まことゴールデンラジオ】
https://www.youtube.com/watch?v=8beDFoHuhH0


 大川原化工機へのデタラメな冤罪逮捕、数カ月前に同ラジオで青木さんが仰っていた。過去の記事を調べてみると…。
 11月のアサヒコムの記事【ある技術者の死、追い込んだのは「ずさん」捜査 起訴取り消しの波紋】(https://www.asahi.com/articles/ASPC374G6PBDUTIL03Q.html?_requesturl=articles%2FASPC374G6PBDUTIL03Q.html&pn=14)によると、《一人の技術者が今年2月、病院で息を引き取った。機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の顧問だった相嶋静夫さん、72歳。胃がんだった》。
 さらに、10月の東京新聞の【社説/週のはじめに考える ロバートはいないから】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/136003)によると、《最近でも初公判の四日前に「起訴取り消しという前代未聞の出来事がありました。横浜市の機械製造会社「大川原化工機」の社長らが逮捕・起訴された事件です。…社長の身柄拘束は実に約十一カ月間も…罪を認めない限り拘束が続く人質司法そのものです。まるで“拷問”と感じたことでしょう。逮捕された三人のうち一人は勾留中に体調を崩し、自宅療養の末に死亡しています》。

 入管によるウィシュマさんの〝殺人〟にもつながるデタラメぶり。

   『●《「人間として扱って欲しい」…ウィシュマさんの遺品である番号が
       振られた青いシャツの写真を示し、人間は数字ではない、と》…
   『●《人道上の対応》? 《ウィシュマンさんの名誉や尊厳の観点》から
      同席拒否? ➙《遺族は弁護士の同席を強く希望して》るんだよ!
   『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
     メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》
   『●古川禎久法相「捜査機関で死因含め、適正な捜査が行われる」はホント
       なのか? ウィシュマさん事件で入管幹部らを殺人容疑で刑事告訴

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https://www.joqr.co.jp/qr/article/40746/

青木理「こんなにひどいことはない」日本の刑事司法における人質司法という問題〜1月28日「大竹まこと ゴールデンラジオ」
番組レポ
1/28, 2022

 1月28日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)にて、でジャーナリストの青木理がゲストに登場し、日本の刑事司法における人質司法という問題について、青木が具体例を挙げながら説明した。

 化学機械メーカー「大川原化工機」の大川原社長らは2020年3月、経済産業相に許可申請が必要な「スプレードライヤー」と呼ばれる噴霧乾燥機を無許可で中国などに輸出したとして警視庁公安部に逮捕された。生物兵器製造に転用可能な噴霧乾燥機を不正に輸出したとして外為法違反罪などで起訴され、その後起訴が取り消された

「警察に一度逮捕されたら、軽い罪であっても、犯行を否認する限りは、釈放もされず、保釈もされない。逆に言えば保釈を受けたい一心で、罪を認めてしまう。警察も、保釈をちらつかせて容疑を認めさせようとする。今回の件では330日拘留された。社長と、営業担当の役員と技術の担当者の3人だったから、中小企業だったこの会社には大打撃。それまで30億くらいの年間売上高が20億くらいまで落ちた。今、国家賠償請求訴訟をやっている」

 人質司法について取材してきて、こんなにひどいことはないと感じたという青木。

「3人のうちの1人が癌だった。保釈もされずに癌で亡くなった。3月に逮捕されて、9月に貧血や黒い便など、明らかな体調不良があり輸血処置を受けた。当然、弁護団は適切な医療処置を受けるために保釈請求をする。ところが、証拠隠滅の恐れがあるといって却下された。その後に、拘置所の中で内視鏡の検査も受けた。そうしたら、胃に悪性の癌が見つかった。癌治療のために保釈請求したけど、これも却下された。結果的に10月7日に癌だとわかったが、その後に弁護団は拘留執行の一時停止を申し立ててこれをようやく認めてもらった。10月16日に近くの病院に連れていったら、やっぱり相当悪い癌だった。精密検査が必要だと病院でわかっても、また保釈請求は却下された。息子さんが必死に受け入れてくれる病院を探して、拘留執行の一時停止の再申請をして15日間認められて病院に行ったけど、病院の人にもなんでこんなになるまでほっといたんだと言われるくらいだった。その段階では手術もできない。抗がん剤治療も今すぐには受けられない。結局、翌2021年の2月にお亡くなりになった

 何とも痛ましい話であるが、青木が人質司法について一番ひどいと思ったのは、次の通りだという。

「息子さんが必死になって見つけた病院は首都圏の病院。首都圏の病院だから、前の日にホテルに泊まって次の日に病院に連れていこうとしたら、それはだめだという。拘留の一時停止執行中に滞在していいのは自宅か病院だけだと言われた。この方は、自宅が静岡県の富士宮。だから、東京拘置所から富士宮まで息子さんが連れて行って、富士宮で一泊して、翌日首都圏までもう一度連れてきて、それでようやく入院できた」

 100歩譲って検察が抵抗するのはわかるが、何故裁判所が認めないのか。裁判所には裁判所の論理があるという。

「裁判所の論理で言うとカルロス・ゴーンの事件があったでしょ? 保釈したら逃げちゃった。保釈して何かあったら、裁判官が責任を問われる。言ってしまえばメリットが無い

 では、人質司法が無くなるためにはどうすればよいのか。青木曰く、

「刑事司法では、本来は逮捕されてもすぐ身柄を釈放されるのが原則、裁判所がもう少ししっかり判断しないといけない。権力機構をチェックするシステムが本来ある。起訴をする権利は検察官にある。公安の操作を確認して、本来検察がはねないといけない。他にもたくさんチェック機構があるが、これが機能していないのが問題」


 「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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https://www.asahi.com/articles/ASPC374G6PBDUTIL03Q.html?_requesturl=articles%2FASPC374G6PBDUTIL03Q.html&pn=14

ある技術者の死、追い込んだのは「ずさん」捜査 起訴取り消しの波紋
鶴信吾 2021年11月4日 16時00分

     (大川原化工機の社屋=
      2021年8月24日午後2時39分、横浜市、鶴信吾撮影)

 一人の技術者が今年2月、病院で息を引き取った。機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の顧問だった相嶋静夫さん、72歳。胃がんだった。

 この11カ月前、相嶋さんは社長の大川原正明さん(72)や元役員の島田順司さん(68)とともに警視庁に逮捕され、起訴されていた。

 かけられた嫌疑は、兵器の製造に転用できる機械を無許可で輸出した、という外国為替及び外国貿易法(外為法)違反だった。ところが相嶋さんが亡くなってから5カ月たった今年7月、東京地検は大川原さんと島田さんの起訴を取り消した機械が規制の対象外だった可能性が浮上したためだ。

 相嶋さんは拘置所に勾留されている間にがんの診断を受け、生前に名誉回復を果たすことはかなわなかった。会社側の弁護士は捜査を「当局の暴走」と批判し、遺族は「責任を明確にしてほしい」と訴えている。

     ◇

 大川原化工機は、1980年代から開発・販売する「噴霧乾燥機」で国内シェアトップのメーカーだ。液体を粉に加工する機械で、カップラーメンのスープの粉や粉末コーヒーの製造工程で活用されている。

 この機械が捜査対象になった。

 外為法では、一定の要件(性能など)を満たす機械は生物兵器の製造に転用できるとして、輸出には国の許可が必要だとしている。

 輸出規制の要件の一つに「装置の内部の滅菌または殺菌ができること」があった。噴霧乾燥機に備え付けられているヒーターを使えば装置内部を温めることができ、温度が90度以上に上昇するため滅菌や殺菌ができる、というのが警視庁の見立てだった。

 2018年10月、警視庁は大川原化工機を家宅捜索した。

 だが会社側は「装置は滅菌や殺菌をできる性能は備えていない。だから経産省にも許可申請をする必要もない」と考えていた。後に会社の代理人弁護士が実験したところ、内部が50度程度にしかならない部分が見つかったという。

 「何を疑われているのかさえ分からなかった」。大川原さんは振り返る。

 幹部や社員ら約50人が任意の事情聴取に計264回応じた。それにもかかわらず、3人は家宅捜索から1年5カ月後に逮捕された。

 3人は一貫して無実を訴え
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/136003

社説 週のはじめに考える ロバートはいないから
2021年10月10日 07時34分

 黒人の天才ピアニストが白人の運転手とともに米国南部まで演奏旅行に行く−そんな映画「グリーンブック」をご覧になった方も多いでしょう。

 一九六二年が舞台なので、南部では人種差別が色濃く残っています。こんなシーンがありました。


◆「禁止の貼り紙」あるが

 警官が二人の車を止めます。白人の運転手はイタリア系ゆえ、警官に「半分黒人」と罵(ののし)られ、思わず殴ってしまいます。もちろん二人は警察の留置場に入れられ…。

 でも、黒人のピアニストは暴力を振るっていません。「なぜ私が?」と抗議しますが、鼻で笑われます。「弁護士と話したいその権利を侵害するのか」−。

 日本国憲法には三一条から四〇条まで、ずらりと刑事手続きの条文が並んでいます。

 裁判を受ける権利、弁護人に依頼する権利、自白のみの処罰禁止、もちろん拷問による自白は証拠とできないことも…

 「憲法とは過去の国家権力の失敗を列挙したもの」と明快な説明をする学者がいます。それに従えば憲法に列挙された数々の「禁止の貼り紙」は過去の暗黒時代を映し出しています弁護士も呼べず、自白の強要が横行し、拷問が加えられた戦前の光景が…

 「蟹(かに)工船」を書いた作家・小林多喜二拷問死したことは知られています。雑誌編集者や新聞記者約六十人が逮捕された「横浜事件」でも、竹刀などで殴打を繰り返され、四人が獄死しています。


◆「疑わしきは」の原則に

 でも戦後は新憲法に「禁止の貼り紙」をしたのに、冤罪(えんざい)がなくならないのはなぜでしょう。

 最近でも初公判の四日前に起訴取り消し」という前代未聞の出来事がありました。横浜市の機械製造会社「大川原化工機」の社長らが逮捕・起訴された事件です。

 警視庁公安部が事件化したのですが、容疑は「生物兵器の製造に転用可能な装置を不正輸出した」という外為法違反でした。

 「生物兵器」とはおどろおどろしい感じですが、装置とは噴霧乾燥器です。液体混合物を熱風で乾燥させ、粉にする装置で、インスタントコーヒーの製造などで広く普及しているものでした。

 もちろん「装置が規制対象でないことは明白だった」と社長側は怒り、違法捜査で損害を受けたと訴訟を起こしています。

 社長の身柄拘束は実に約十一カ月間も…罪を認めない限り拘束が続く人質司法そのものです。まるで“拷問”と感じたことでしょう。逮捕された三人のうち一人は勾留中に体調を崩し、自宅療養の末に死亡しています

 検察は「再捜査で判断を見直した。反省すべき点もあった」と述べています。このケースは「起訴取り消し」になりましたが、近年でも冤罪が絶えません

 布川事件東京電力女性社員殺害事件湖東病院事件など「再審無罪」が相次ぎます。捜査も裁判も誤りだったのです

 再審の扉すら開かないケースも多々あります。鹿児島の大崎事件では再審無罪となるべき新証拠を弁護団が出しても、最高裁がその価値を一蹴し、高裁が認めた再審を取り消してしまいました

 そもそも本当に「殺人」なのかも怪しい事件です。被害者が自転車で側溝に転落した際の「出血性ショック死の可能性が高い」と新鑑定は述べているのですから。確定判決時の旧鑑定でも「他殺を想像させる」程度の記述でした。

 問題点は明白です。「疑わしきは被告人の利益にの鉄則反しているのです。この原則は再審請求にも当てはまるのですから…。知的障害のある人を強引に責めて「自白」に導き、主犯とされた女性の関与を認めさせる−そんな捜査手法にも問題があります

 無罪に導きうる証拠を検察が握っていても、開示は裁判官の「さじ加減」次第−といった問題も浮かびました。刑事訴訟法の再審関連の条文が七十年以上も放置されていることも問題でしょう。

 証拠保全証拠開示のルール化などは必須です。検察官が誠実とは限らないのですから。


◆自由への扉閉ざすな

 冒頭の黒人ピアニストは警察の留置場から出ることができました。「弁護士」への電話によって…。もっとも、その相手は当時のロバート・ケネディ司法長官。ピアニストの友人だったわけです。警官を殴った運転手まで留置場を出られたのはご愛嬌(あいきょう)でしょう。

 しかし、日本で無実を訴える人々にはそもそも電話できる「ロバート」などいません。ならば再審制度の作り直しが急務です

 冤罪はあまりに残酷です罪なき者の自由への扉を閉ざす司法とは、「貼り紙」前の暗黒時代と本質は同じです。
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●《“表なし”なら“裏ばかり”じゃないかと痛烈に皮肉ったのはお笑い芸人の松元ヒロだった。権力といちゃつかないホンモノの反骨芸人》

2022年01月29日 00時00分29秒 | Weblog

[※↑ 映画『テレビで会えない芸人』(tv-aenai-geinin.jp)]


(20220125[])
長野辰次氏による、サイゾーのコラム【深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.669/“無自覚な自主規制”進むテレビの在り方を問うドキュメント『テレビで会えない芸人』】(https://www.cyzo.com/2022/01/post_300748_entry.html)。


【映画『テレビで会えない芸人』予告編】
http://tv-aenai-geinin.jp/trailer.php
tv-aenai-geinin.jp

 《ライブチケットはすぐに完売、会場をいつも爆笑の渦に巻き込む人気お笑い芸人がいる。だが、彼の姿を今のテレビでは見ることがない。鹿児島テレビが制作したドキュメンタリー映画『テレビで会えない芸人』は、そんなひとりの芸人を2年以上にわたって取材撮影したものだ。カメラは芸人の素顔だけでなく、テレビから彼が姿を消すことになった理由も浮かび上がらせている。テレビに出なくなった芸人の名前は、松元ヒロ。1983年にコミックバンド「笑パーティー」を結成し、『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)ではダウンタウンらを抑えて優勝している。89年には社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」を立ち上げた。時事ネタを扱う「ザ・ニュースペーパー」はテレビにも引っ張りだこだったが、設立メンバーのひとりだった松元は98年に「ザ・ニュースペーパー」から独立。ソロ公演では以前に増して鋭く政治問題に斬り込むが、テレビで彼のネタを見る機会はなくなってしまった》。

 佐高信さん《“時の人”の滝川クリステルが「おもてなし」とスピーチする映像が繰り返し流れる。それを“表なし”なら“裏ばかり”じゃないかと痛烈に皮肉ったのはお笑い芸人の松元ヒロだった。権力といちゃつかないホンモノの反骨芸人である》。
 ブログ主の好きなのは、断然、『憲法くん』だな。

   『●松元ヒロさん「憲法くん」は語る
   『●「パレスチナ」 『週刊金曜日』
         (2014年9月5日号、1006号)についてのつぶやき

    「■⑧『週刊金曜日』(2014年9月5日号、1006号) / 
     【佐高信の新・政経外科第11回/笑いが殺される日を前に】、
     「「安倍晋三の敵は松元ヒロ」……安倍は「違う」ことが
     嫌いな人で、友達がいません……安倍と同じ考えのコピーの
     ような〝友だち〟はいても、
     異なる考えをもった友だちをもつ幅やゆとりはないという、
     ヒロさんの指摘に私も共感します」」

   『●「ぼくらは差別が見えていない」 『週刊金曜日』
             (2014年5月9日、990号)

    「《松元ヒロさん【写日記その30】、「ドキュメンタリー映画
     『ザ・思いやり予算』…バクレーさんが
     「「ヒロさん、ギャラなんですが……」
     「大丈夫、『予算』がないんでしょ? 私の『思いやり』!」》。
     さすが「憲法くん」」

   『●「放射能と学校給食③」『週刊金曜日』
        (2013年6月7日、946号)についてのつぶやき

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で
                他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
    「東京新聞の竹島勇記者による記事【初恋の少年に誓った不戦 
     渡辺美佐子 映画「誰がために憲法はある」】」
    《「誰がために憲法はある」は危機感なき映画界への挑戦状
     ドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」が注目を集めている。
     これは、芸人・松元ヒロが舞台で演じ続けている日本国憲法を擬人化
     したひとり語り「憲法くん」を基にした作品。
     演じるのは、ベテラン女優の渡辺美佐子(86)。
     この短編を挟んで、初恋の人を疎開先の広島の原爆で亡くした渡辺が
     続けている慰霊の旅と原爆朗読劇のドキュメントが描かれる。
     朗読劇は渡辺が中心となって同世代の女優たちと33年間続けてきた
     もので、今年が最終公演。未来に託す戦争の記憶と女優たちの平和への
     思いが語られる。井上淳一監督(53)…》

   『●《歴史に名前》? 憲法99条無視な違憲な壊憲…《この憲法を
             尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が…
    「マガジン9の記事【こちら編集部/誰がために憲法はある(芳地隆之)】
     …《映画『誰がために憲法はある』が上映され、その後に監督の
     井上淳一さん、製作の馬奈木厳太郎(まなき・いずたろう)さんによる
     舞台挨拶がありました。…一人芝居『憲法くん』の原作者である
     松元ヒロさん…。ここでは、映画全体の語り手である女優、
     渡辺美佐子さんが東京・麻布の小学生だったころ、通学路で顔を
     合わせ、ほのかな恋心を抱いていた水永龍男君のことを》」

   『●《戦争という名前で他国の人々を殺したことがない》
     『憲法くん』の《未来はわれわれ主権者に託されている》
    《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。私がリストラされる
     かもしれないという話」。女優の渡辺美佐子さん(86)が演じる
     「憲法くん」が静かに語りかける。沖縄市のシアタードーナツで
     上映中のドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」の一場面だ
     …憲法くんの未来はわれわれ主権者に託されている
     無関心ではいられない》

   『●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えば
        いいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」
   『●「憲法くん」…《「変なうわさを耳にしました。本当でしょうか。
     私がリストラされるかもしれないという話」。…無関心ではいられない》

 デモクラシータイムスの映像【松元ヒロが出ないテレビの裏を掘る 町山智浩さん 池田香代子の世界を変える100人の働き人 61人目 2022.01.13.】(https://www.youtube.com/watch?v=mQYQ_ueQET4)によると、《スタンダップ・コメディアン、松元ヒロを追ったドキュメンタリー映画「テレビで会えない芸人」をめぐって、今、映画やテレビが政治や社会を批判的に描くことがなぜこれほど困難なのか、カリフォルニア在住の町山智浩さんにアメリカの現状と対比しながら、日本の風刺芸とジャーナリズムの問題を深く掘り下げました》。


https://www.youtube.com/watch?v=mQYQ_ueQET4

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https://www.cyzo.com/2022/01/post_300748_entry.html

深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】Vol.669
“無自覚な自主規制”進むテレビの在り方を問うドキュメント『テレビで会えない芸人』
2022/01/13 18:00
文=長野辰次(ながの・たつじ)

      (コント集団「ザ・ニュースペーパー」を離れ、
       現在はソロ活動している松元ヒロ)

 ライブチケットはすぐに完売、会場をいつも爆笑の渦に巻き込む人気お笑い芸人がいる。だが、彼の姿を今のテレビでは見ることがない。

 鹿児島テレビが制作したドキュメンタリー映画『テレビで会えない芸人』は、そんなひとりの芸人を2年以上にわたって取材撮影したものだ。カメラは芸人の素顔だけでなく、テレビから彼が姿を消すことになった理由も浮かび上がらせている。

 テレビに出なくなった芸人の名前は、松元ヒロ。1983年にコミックバンド「笑パーティー」を結成し、『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)ではダウンタウンらを抑えて優勝している。89年には社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」を立ち上げた。時事ネタを扱う「ザ・ニュースペーパー」はテレビにも引っ張りだこだったが、設立メンバーのひとりだった松元は98年に「ザ・ニュースペーパー」から独立。ソロ公演では以前に増して鋭く政治問題に斬り込むが、テレビで彼のネタを見る機会はなくなってしまった。

 本作は、FNSドキュメンタリー大賞グランプリや日本民間放送連盟賞最優秀賞など多くの賞に選ばれたドキュメンタリー番組の劇場版。鹿児島テレビの四元良隆プロデューサーと牧祐樹ディレクターが共に松元ヒロを取材し、劇場版では共同監督としてクレジットされている。また、ドキュメンタリー好きとして見逃せないのは、『ヤクザと憲法』(15)や『さよならテレビ』(19)でテレビ界に波紋を呼んだ東海テレビ阿武野勝彦プロデューサーが制作に協力していることだ。

 東海テレビの一連のドキュメンタリー作品と同様に、『テレビで会えない芸人』も現代のテレビ局が抱える問題点をクローズアップしていく。松元ヒロがテレビに出なくなったのはなぜか? 序盤、鹿児島テレビの副調整室のモニターに松元が映し出される。そこに流れるのは、制作局長や制作部長ら現場責任者たちの声だ。

「今のテレビは気軽に見られるものが好まれる」
「やっぱり際どいネタを扱っているからでしょう」
「クレームとかトラブルとか、まぁ予防線は張っておきたいという……」

 テレビ局側が松元ヒロを敬遠するようになったのか、それとも松元がテレビから離れていったのか。その真相をカメラは探っていくことになる。


渋谷の交差点、松元ヒロとカメラは違うものを見ていた

      (妻の俊子さんとはパントマイム教室で出会い、
       26歳のときに結婚した)

「安倍総理が何と言ったか知っていますか? 『私が国家だ』と。コカインよりも危ないですよ」

 社会問題を軽妙な笑いに変え、満席の会場を沸かせる松元ヒロ。分厚いネタ帳を手に、稽古場で熱心にリハーサルを重ねる松元をカメラは追い続ける。自宅では、妻・俊子さんと漫才のようなコミカルなやりとりを見せる。終始、穏やかな表情をカメラに見せる松元だった。彼自身は別にテレビ取材そのものを嫌っているわけではないらしい。

 だが、インタビュアーが「(番組で)使っていいところ、悪いところがあると思います?」と問い掛けると、松元は「それを考えながら、テレビに出るのが嫌なんです」と答える。人当たりのよい松元だが、芸人としてのきっちりとした信念があることがうかがえる。

 松元が稽古の合間や公演前の控え室で食べるおにぎりとおかずは、俊子さんがいつも作ってくれるものだ。松元の売れない芸人時代を、俊子さんは働きながら支えてきた。舞台公演で稼ぐようになった松元だが、今も俊子さんには頭が上がらない。

 もうひとり、松元の生き方を大きく変えたのが息子の大地さんだ。「ザ・ニュースペーパー」で人気を得て、テレビにたびたび出ていた松元だが、ある時期から大地さんは父親が出ている番組を見なくなってしまった。

「どうせ、同じことをやってるだけだし」

 ひとり息子の言葉が、松元の胸に突き刺さった。松元は「ザ・ニュースペーパー」を辞め、ソロ活動を始める。ようやく売れっ子になった松元の決断に、俊子さんは反対しなかった。

 松元ヒロの人柄がよくわかるシーンが、冒頭にある。渋谷駅前のスクランブル交差点、大学時代の失敗談をカメラマンに向かってにこやかに語っていた松元だが、白杖を手にした女性がいることに気づき、明るく声を掛ける。白杖の女性は安心して松元の肩に手を載せ、交差点を渡り、電車へと乗車する。

 この場面、松元を取材していたカメラマンとインタビュアーは松元しか視界に入っておらず、松元が声を掛けるまで白杖の女性には気づかずにいた。渋谷のスクランブル交差点は、今の日本を象徴する場所だ。同じ場所にいながら、松元とテレビ局の取材クルーの目にはまったく異なるものが映っていたことになる。取材クルーは取材対象である松元だけを追っていたのに対し、松元は人混みの中にいた白杖の女性にいち早く気づき、自然な形で肩を貸すことができた。

 台本のある劇映画では、決して生まれない1シーンだ。松元の芸人としてというよりも、人間性が現れた瞬間だった


作品への向き合い方に違いがあった2人の監督

     (鹿児島テレビの副調整室。松元ヒロはテレビに出ないのか、
      それとも出せないのか?)

 本作を企画した経緯を、四元良隆監督はこう語る。

四元「15年ほど前、鹿児島生まれの音楽家・吉俣良さんを取材した際に『鹿児島出身で、すごく面白い芸人がいるけど、テレビではやれないネタばかりなんだよ』と教えてもらったんです。それが松元ヒロさんでした。テレビ局に勤めている自分としては、すごく気になったわけです。実際にヒロさんに直接お会いしたのは2019年2月でした。鹿児島での公演はすごく面白かった。でも、面白い人にカメラを向けるのがテレビなのに、なぜテレビはヒロさんを映さないのか疑問に思ったんです。公演を終えたヒロさんとお酒を一緒に飲む機会があり、ヒロさんが上機嫌だったこともあり『カメラを向けてもいいですか』と尋ねたところ、『いいですよ』と快諾してもらいました。すぐに局の了解を取り付け、3月から取材を始めたんです。ヒロさんは本当に取材するとは思っていなかったみたいですね(笑)」

 四元監督は1971年生まれ、牧祐樹監督は1983年生まれ。両監督はひと回り年齢が異なる。牧監督はそれまで地元の情報番組などを担当することが多く、『テレビで会えない芸人』は初めてのドキュメンタリー作品だった。取材当初、2人の間には作品への向き合い方に違いがあったという。

「四元から、東海テレビが制作した『ヤクザと憲法』などのドキュメンタリー作品を勧められて観たところ、『こんな題材もドキュメンタリーになるのか』という驚きがあり、いろんなドキュメンタリーをそれから観るようになったんです。そんな折に四元から『テレビに出ない芸人』を一緒に取材しようと誘われました。面白い企画だなとは思ったんですが、テレビに出ないというのが松元ヒロさんのポリシーなら、そのポリシーを曲げさせることにはならないかと気になりました。でも、四元と一緒に、また自分ひとりでも取材を進めていくうちに、いろんなことに気づかされました。それまではニュースを見ていても、自分はただの情報としか感じていなかったんですが、ヒロさんは決して他人事として考えない。社会の捉え方が、自分とはまるで違うことを思い知らされたんです」

 松元や彼の周囲を取材していくうちに、牧監督は新人のドキュメンタリー監督としていろんなことを吸収していく。牧監督の率直さが、本作の取材を進めていく原動力にもなったようだ。

「残念なことに本編からはカットしたんですが、ヒロさんが20年以上にわたって演じている演目『憲法くん』を題材にした映画『誰がために憲法はある』(19)を撮った井上淳一監督にも取材しました。井上監督は今のテレビの状況を『無自覚な自主規制がはびこっているよね』と語ったんです。その言葉にドキッとしました。テレビ側の人間が自分たちから表現を規制することで、テレビは豊さを失ってしまっていたそして、そのことに気づいていないことがいちばん怖いことだなと思えたんです」

 ドミニカへの移民問題を扱ったドキュメンタリー作品などを手掛けてきた四元監督は、鹿児島テレビの下の世代がドキュメンタリー制作に興味を持つことを待ち望んでいた。四元監督の思惑に、牧監督はうまくハマった格好となった。


6人目のドリフ」と呼ばれた伝説のコメディアン

     (鹿児島のシンボル・桜島を見上げる松元。
      公演だけでなく、別の目的もあった)

 売れない若手時代はテレビに出ることを強く望んでいた松元ヒロだが、今はテレビに出なくても食べていけることに幸せを感じている。作品の中盤、ナイーブな芸人の心情を理解する上で重要な人物が登場する。松元と同世代のベテランコメディアンである、すわ親治だ。すわは「ザ・ドリフターズ」の付き人を長年務め、ブルース・リーの物真似で超人気番組『8時だョ!全員集合』(TBS系)にたびたび出演していた。「6人目のドリフ」とも言われたが、正式なメンバーにはなることなく『8時だョ!全員集合』は放送を終えた。

 松元ヒロとすわ親治は、共に鹿児島出身で、鹿児島実業高校の同級生だった。松元がドリフを離れたすわを「ザ・ニュースペーパー」に誘い、「ザ・ニュースペーパー」は黄金期を築いた。苦労を共にした同郷人同士が酒を飲み交わし、本音を語り合う。2人の会話から、真相が見えてくる。人気を得た「ザ・ニュースペーパー」はテレビに出るようになったが、政治家の実名の言い換えをテレビ局側から求められるようになったスポンサーへの配慮だった権力者に噛みつく「ザ・ニュースペーパー」の牙が抜かれていくのを、松元は黙っていられなかったすわも同じ考えだった。2人は同時に「ザ・ニュースペーパー」を辞めることになる。

 2人が飲む焼酎の瓶のラベルには、「不屈不撓」と書かれている。「不屈不撓」は鹿児島実業の校訓だ。売れっ子芸人としてテレビに出続けることよりも、自分の信念を貫くことを2人は選んだ。いかにも薩摩っ子らしい一本気な性格ではないか。明治政府を辞めて、野に下った西郷隆盛のようでもある。

 鹿児島テレビが制作した初の劇場映画となる『テレビで会えない芸人』に、東海テレビの阿武野勝彦氏をプロデューサーとして招いたのは四元監督だった。ドキュメンタリー作品の授賞式などの場で顔を合わせていたことから交流が始まり、四元監督は企画や構成などで悩むと阿武野プロデューサーに助言をもらうという関係性を築いていた。

四元「いろんなところから『テレビで会えない芸人』は評価をいただき、劇場公開しようという声が出たんです。その際にも阿武野さんには相談に乗ってもらい、ドキュメンタリー作品を大切に扱う東京の映画配給会社『東風』を紹介してもらいました。名古屋にある東海テレビのプロデューサーが、鹿児島テレビの作品にプロデューサーとしてクレジットされるなんて異例のことですよね(笑)。『テレビで会えない芸人』はテレビ放送した30分版、60分版、そして81分の劇場版があるんですが、どの作品も阿武野さんの存在が大きかった。阿武野さんの著書『さよならテレビ』(平凡社新書)にも書かれていましたが、『これからはドキュメンタリーに恩返ししていきたい』という考えを阿武野さんは持っているのではないでしょうか」

 牧監督が語ったように、「無自覚な自主規制」はキー局だけでなく、名古屋や鹿児島のローカル局にも及ぶようになってきている。テレビ離れが進む今、スポンサーを失うようなトラブルは避けたい。また、取材対象者を気遣うあまり、深く踏み込まずに取材を済ませたライトな番組が増えてきているスポンサー、取材先、視聴者からクレームが来ないことを上層部は喜び、若いテレビマンたちはそんな番組づくりを踏襲していくことになる


テレビが忘れてしまったお笑いの本来の力

     (「テレビに出ている芸人はサラリーマン芸人」と立川談志は語った)

 ひとりのお笑い芸人の生き方を追うことで、『テレビで会えない芸人』は今のテレビの在り方を問い掛ける作品となった。メディアリテラシーをテーマにしているという点では、東海テレビの『さよならテレビ』とも共通するが、『さよならテレビ』が非常にシニカルな作風だったのに対し、『テレビで会えない芸人』は見終わった後に温かみを感じさせる作品となっている。松元ヒロという芸人のパーソナリティーが、作品全体に大きく影響している。

 松元ヒロが公演前に必ず行く理髪店がある。そこは作家の永六輔が通っていた店だ。松元が演じる『憲法くん』を、永は高く評価していた。永の直筆色紙が、理髪店には飾ってある。

「生きているということは 誰かに借りをつくること
 生きてゆくということは その借りを返してゆくこと」

 この言葉に励まされ、松元はひとり、舞台へと上がる。

 誰にも迷惑を掛けずに生きようとすれば、世界はどんどん狭くなっていく一方だ。息苦しさも増していく。誰かに借りをつくったのなら、いつか別の誰かにその借りを返せばいい。世界はそうして広がっていく。テレビで会えない芸人を追ったドキュメンタリーは、テレビが忘れていた、誰にも忖度しない本来のお笑いを思い出させてくれる。そして、その笑いの中には社会の風通しをよくする力が備わっている。


テレビで会えない芸人
監督/四元良隆、牧祐樹 プロデューサー/阿武野勝彦
撮影/鈴木哉雄 音楽/吉俣良
出演/松元ヒロ
配給/東風 1月14日(金)より鹿児島ミッテ10、ガーデンズシネマにて先行公開、1月29日(土)よりポレポレ東中野、大阪・第七藝術劇場、京都シネマほか全国順次公開
©2021鹿児島テレビ放送
tv-aenai-geinin.jp


長野辰次
フリーライター。著書に『バックステージヒーローズ』『パンドラ映画館 美女と楽園』など。共著に『世界のカルト監督列伝』『仰天カルト・ムービー100 PART2』ほか。
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●エール ―――《そんな世の中において、一つの言論機関としての矜持を持ってやっていく、しかも…貫くことの大変さは身に染みてわかる》

2022年01月28日 00時00分04秒 | Weblog

[※ 筑紫哲也 NEWS23とメディアの未来 望月衣塑子が尋ね 金平茂紀が語る (週刊金曜日、2021年12月03日1356号)↑]]


 (20220124[])
長周新聞のコラム【いきなり脱ぎ始めた読売新聞/コラム 狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/22548)。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/吉田充春さん、大ファンよ!「いきなり脱ぎ始めた読売新聞」にしっくり来た】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/300221)。

 《「読売新聞のようにみずから公衆の面前でスッポンポンになるようなのは珍しいとしても、権力に寄生し、カネにがんじがらめに支配され、政府広報みたくなっているのが『マスゴミ』とまで呼ばれ始めたメディアの姿なのだろう」(吉田充春・長周新聞記者) これは1月13日の長周新聞、『コラム狙撃兵』での吉田さんの言葉だ。コラムのタイトルは『いきなり脱ぎ始めた読売新聞』である。もちろん、大阪府と読売新聞の包括連携協定について述べている。これについて批判している人も多いが、吉田さんのコラムがいちばんしっくり来ちゃったな》。

 お~、長周新聞! ブログ主も大注目している新聞、特にコラム《狙撃兵》。【大嘘つきの後始末】なんて、秀逸だ。【いきなり脱ぎ始めた読売新聞】というのも。

   『●(狙撃兵)《街のみんなは「アイツら郷土の恥さらしじゃないか…」
     「なんの功労も功績もない者がはしゃいでみっともない…」と呆れて…》
   『●【大嘘つきの後始末/狙撃兵】《彼らがかばっているのは、他ならぬ
     お友だちの森友学園に国有地をタダ同然で払い下げようとした…安倍晋三》

 昨年末の衝撃的なニュース。《「東京」や「政治部」が幅を利かす全国紙という組織の中で、「地方」の大阪で社会部を率いた》黒田清さんはどう思うだろう…アベ様の《下足番新聞》からお維広報紙お維太鼓持ち広報紙へとさらに堕落していく…。《傍から見ていて、それはまるで読売新聞がいきなりみずからの欺瞞のベールを剥ぎ取るようにスッポンポンになったような光景にも思えて、恥を知らないのだろうか…とは感じるのだ》。

   『●《黒田さんは「差別」と「戦争」を最も憎んだ。人々の幸福実現が
     新聞の最大の使命なら、それを最も阻害するのが差別と戦争だからだ》
   『●お維の大阪府と包括連携協定の下足番広報紙…《メディアの役割は
     府政の監視をし、その政策を客観的・批判的な視点から報じること》

 各県様々な問題を抱えているが、大阪のお維は突出して異常だな。(リテラ)《だが、それも当然なのかもしれない。医療を受けられないまま自宅で亡くなるという人を続出させるという惨事巻き起こしておきながら、昨年の衆院選で大阪では維新が大躍進したように、吉村知事は批判の的になるどころかむしろ大きな支持を受けている。ようするに、どれだけ犠牲者を出しても支持は盤石だと高をくくっているのだ。無論、この吉村人気を支えているのが在阪メディアによる報道だ。そして、オミクロン株の感染爆発が心配されていたこの年末年始にも、関西では「異常」としか言いようがない光景が繰り広げられていたのである》。

 (狙撃兵)《メディアと権力の関係がズブズブで、いまやジャーナリズムといっても足腰が立たないほど堕落し、腑抜けになってしまったという認識はあるものの、これでは身も蓋もないではないか――》。(斎藤貴男さん)《失われ尽くしつつあるマスコミの矜持と信用》…堕ちていく一方。

   『●三つの忸怩たる思い…ジャーナリストとしての思い、あぁ、アベ様の
     NHKをまたしても批判せざるを得ない思い、情けなきBPOへの思い

 (狙撃兵)《しかし、そんな世の中において、一つの言論機関としての矜持を持ってやっていく、しかも権力に寄生するのでなくいいたいことをあからさまにいい、欺瞞のベールを引き剥がしに行くこと、「書けない記事は一行もない」を貫くことの大変さは身に染みてわかるからこそ、CLPが特定政党から資金提供を受けていたことについては批判しつつ、その再起にはエールを送りたいと思う。貧困や差別をはじめ、その根源に向けて矢を放つメディアの存立基盤は、そうした報道姿勢なりを支えてくれる人々がいてこそで、安易にまとまったおカネに身を委ねてしまうと、そこからは相手が誰であろうと必然的に支配される関係になるほかない。いつも苦しいときこそが踏ん張り所なのだ》。

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https://www.chosyu-journal.jp/column/22548

いきなり脱ぎ始めた読売新聞
コラム 狙撃兵 2022年1月13日

 年末に発表された大阪府と読売新聞大阪本社との包括連携協定の締結は、言論に携わる者としてはいささか驚きだった。メディアと権力の関係がズブズブで、いまやジャーナリズムといっても足腰が立たないほど堕落し、腑抜けになってしまったという認識はあるものの、これでは身も蓋もないではないか――というのが率直な感想だ。行政が特定のメディアとのみ「連携協定」(それ自体何だよ?)を切り結ぶというのも奇妙な話ではあるが、人材育成や情報発信はじめ、大阪万博の成功に向けて両者がタッグを組むというのである。在阪メディアによる維新持ち上げと電波ジャックは今に始まったものではないが、読売新聞も公然とその仲間入りを果たしたのであろう。

 権力の監視を生業とするはずのジャーナリズムとしては、通常であれば権力とは適切な距離感を保ち、いわゆるズブズブの関係であってはならないというのが常識だ。そうして、事あれば取材対象への情に左右されることなく是々非々で批判を加えて世間に問題を提起したり、社会にとって有用性のある言論を投げ込んでいくのが使命なはずだ。ところが今回の場合、ジャーナリズムとしての体面や矜持など既にどこ吹く風で、維新が権力を握る大阪府と巨大メディアが連携協定を結ぶまでに垣根は取っ払われているのである。モヤモヤとした霧は取っ払われて、清々しいほどに丸見えといったところだろうか。傍から見ていて、それはまるで読売新聞がいきなりみずからの欺瞞のベールを剥ぎ取るようにスッポンポンになったような光景にも思えて、恥を知らないのだろうか…とは感じるのだ。

 一方で、権力との距離感が問題になっているのは、フェイクニュースが飛びかうなかにあって公共メディアを標榜し、政権批判などもおこなうリベラルなウェブメディアとして注目されていた「Choose Life Project」(CLP)もしかり。立憲民主党から番組制作費として1500万円の資金提供を受けていた事実が発覚し、その中立性はどうだったのか、メディアの在り方が問われる事態に発展している。扱っていた問題は貧困や差別、人権、政権の不正をはじめとした時事問題にも切り込み、社会的には必要とされるメディアだったからこそ、クラウドファンディング(市民スポンサー型)による運営にもこぎ着けたのだろう。辞任した代表者の説明を読む限り単純に責める気にもなれず、何をするにも世の中カネは必要で、喉から手が出るくらい軍資金は必要だったのだろうと推察した。思いだけで理想が実現できるほど甘くはなく、しかも巨大資本の広告に依らない運営となるとなおさら茨の道である。しかし、野党とはいえ特定政党から資金提供を受けていたとなると、それ自体は自民党から資金提供を受けて世論操作に勤しんでいたDappiと変わらないではないか――といわれれば反論の余地はないのも事実なのだ。

 「CLPには甘すぎるんじゃないか?」と批判を浴びるかもしれない。だが、何をするにもカネが必要な世の中において、もっとも苦しい時に踏ん張りきれるかは他人事ではない。「武士は食わねど高楊枝」なんていったところで、武士とて食わねば生きていけないのと同じように、ジャーナリズム・ジャーナリストも食わねば生きてはいけない現実が横たわっている。しかし、そんな世の中において、一つの言論機関としての矜持を持ってやっていく、しかも権力に寄生するのでなくいいたいことをあからさまにいい、欺瞞のベールを引き剥がしに行くこと、「書けない記事は一行もない」を貫くことの大変さは身に染みてわかるからこそ、CLPが特定政党から資金提供を受けていたことについては批判しつつ、その再起にはエールを送りたいと思う。貧困や差別をはじめ、その根源に向けて矢を放つメディアの存立基盤は、そうした報道姿勢なりを支えてくれる人々がいてこそで、安易にまとまったおカネに身を委ねてしまうと、そこからは相手が誰であろうと必然的に支配される関係になるほかない。いつも苦しいときこそが踏ん張り所なのだ

 飼い慣らしにくる誘惑もあるなかで、報道機関がビジネスとしてカネを追い求めたなれの果てが電通による広告支配であったり、今日の堕落状況であろう。読売新聞のようにみずから公衆の面前でスッポンポンになるようなのは珍しいとしても、権力に寄生し、カネにがんじがらめに支配され、政府広報みたくなっているのが「マスゴミ」とまで呼ばれ始めたメディアの姿なのだろう。決して噛みつくことのない飼い犬に成り下がったといわれても批判のそしりは免れない。そうしてエサをちらつかされればお手をやり、お座りをして、飼い主様に従順な飼い犬よりも、ことジャーナリストに関しては、相手が権力者であろうとかぶりついていく野良犬くらいが丁度良いのかもしれない。餌付けされたら、たちまちリードにつながれて自由は奪われるのだ。だいたい、その度にエサに目がくらんでモノ欲しさに負けるようでは、しまいには書ける記事なんて一本もなくなるのではないか? とも思う。   吉田充春
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/300221/2

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
吉田充春さん、大ファンよ!「いきなり脱ぎ始めた読売新聞」にしっくり来た
公開日:2022/01/21 06:00 更新日:2022/01/21 06:00

     (長周新聞のホームページ)

「読売新聞のようにみずから公衆の面前でスッポンポンになるようなのは珍しいとしても、権力に寄生し、カネにがんじがらめに支配され、政府広報みたくなっているのが『マスゴミ』とまで呼ばれ始めたメディアの姿なのだろう」(吉田充春・長周新聞記者)

 これは1月13日の長周新聞、『コラム狙撃兵』での吉田さんの言葉だ。コラムのタイトルは『いきなり脱ぎ始めた読売新聞』である。もちろん、大阪府と読売新聞の包括連携協定について述べている。これについて批判している人も多いが、吉田さんのコラムがいちばんしっくり来ちゃったな。

 そうなんだよね、大阪府というか維新と、在阪メディアのズブズブな関係は呆れ果て今さら批判するまでもない。が、堂々と連携協定を結ぶって一市民として「あいつ、いきなり脱ぎ始めたわという風に見える。それは街中で、おもむろに素っ裸になった人に出会ったような感覚である。メディアの矜持はないのか、と当たり前の批判を通り越えての。

 もちろん吉田さんは、権力批判をおこなうネットメディアの『Choose Life Project』についても、立憲から資金を受けていたことに苦言を呈している。しかしその上で、大事なことを述べている。

「(中略)ジャーナリズム・ジャーナリストも食わねば生きてはいけない現実が横たわっている。しかし、そんな世の中において、一つの言論機関としての矜持を持ってやっていく、しかも権力に寄生するのでなくいいたいことをあからさまにいい、欺瞞のベールを引き剥がしに行くこと、『書けない記事は一行もない』を貫くことの大変さは身に染みてわかるからこそ、CLPが特定政党から資金提供を受けていたことについては批判しつつ、その再起にはエールを送りたいと思う。」

 と。そして、メディアの存立基盤はそうした報道姿勢を支えてくれる人たちであると。同感だ。吉田さん、大ファンよ!
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●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…

2022年01月27日 00時00分24秒 | Weblog

[※ 「日本だけ賃下げ」(週刊金曜日 1353号、2022年01月21日) ↑]

(20220116[])
ワクチンへの過剰な期待には疑問だが…日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/この国を襲う新型コロナ第6波とスタグフレーションの出口】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/299761)。

 《だからこそ、迅速な判別が必要なのだ。ところが、オミクロン株を見分けるPCR検査キットはすでに流通しているのに、保険適用となっていない。機能不全に陥っている保健所に変異株ごとの対応を求めるのは無理がある。長期化が見込まれるコロナ対策は病院中心の医療対応にシフトしなければダメだ。検査・隔離・治療を病院一体で行うことが不可欠》。

 何故にそこまでPCR検査を嫌がるの?? 検査検査検査…・追跡・保護が基本でしょうに。さっぱり分からない、ニッポン。
 賃金は上がらず物価は上昇、ドアホノミクスの2%物価上昇目標が実質上、今頃、達成されたニッポン。最悪のタイミングで…。スタグフレーション。《日本もスタグフレーションに突入する可能性が高い不況下の物価上昇である。…このままでは日本は最悪の状況でスタグフレーションのド真ん中に引きずり込まれることになる》(金子勝さん)。

 (森永卓郎さん)《場当たり、小出し、後手後手の対策だけ》のキシダメ首相のニッポン。第5波での《場当たりの結果オーライ》のツケが今に。
 マガジン9のコラム【森永卓郎の戦争と平和講座/第98回:新年早々に経済失速か】(https://maga9.jp/220112-2/)によると、《こうしたなかで、岸田政権は、当初、外国人の入国を禁止する強い水際対策を採ることで、国民の支持率をアップさせた。私は感染拡大を遅らせるという意味では、この対策には、大きな意味があったと思う。しかし、そこには大きな穴があった。米軍基地だ。今回の感染拡大が沖縄や山口から広がったという事実は、明らかに米軍基地が震源になったことを意味している。岸田政権も、事実上そのことを認め、1月10日から、米軍が14日間の不要な外出を控えるという合意を得た。しかし、これだけ感染が広がってしまった以上、この対策だけで感染抑制が達成されることはないだろう》《結局、岸田政権がやることは、これまで通りの場当たり、小出し、後手後手の対策だけになる。実際、岸田政権は1月9日から沖縄、山口、広島に対してまん延防止措置を発動した。JNN(TBS系のニュースネットワーク)の世論調査でも、重点措置の対象を「もっと広げるべき」と答えた人が50%だったことから、これから対象地域が広がっていくことは間違いないだろう。飲食店やイベントに対する規制をかけることが、どれだけの感染抑制効果を持つかは十分わかっていない。感染症の専門家でも、疑問を投げかける人がいる。ただ一つ明らかなことは、飲食店やエンターテイメント産業に甚大な悪影響を与えるということだ。もし行動制限を強めるのであれば、きちんと補償をすることが必要なのだ。ところが、現時点では、今回の行動規制に対する補償をどうするのかという議論が、ほとんどなされていない。それどころか、補償に関しては、いまとんでもないサボタージュが行われているのだ》。

   『●《PCR検査もまともにやらず、あぶれた感染者を自宅療養の刑に処す
     とは、為政者としてはいったい国民の生命をなんだと思っているのか》
   『 ●日本は独立国なの? 岸田文雄首相は「在日米軍が原因と断定するのは
      難しい」と…正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/299761

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
この国を襲う新型コロナ第6波とスタグフレーションの出口
公開日:2022/01/12 06:00 更新日:2022/01/12 06:00
今だけ無料

 値上げラッシュで物価高騰が現実化してきた。日米金利差が広がり、1ドル=115円の壁をついに突破。円安進行で輸入物価はさらに上昇するだろう。日銀の目標「物価上昇2%」はやがて達成されるが、実現すれば利上げに動くのか。答えは「できない」だ。政府の国債費は膨張し、日銀が保有する国債の価値も毀損してしまうからだ。日本もスタグフレーションに突入する可能性が高い不況下の物価上昇である

 バッドタイミングで新型コロナウイルスの第6波が猛威を振るい始めた。岸田首相のやっているフリを提灯メディアは必死に持ち上げているが、感染急拡大はザルの水際対策による。入国後の宿泊施設での10日間待機は南アフリカ周辺諸国だけ。世界中に伝播しているのに、それ以外の国・地域からの入国者の待機期間は3日間か6日間。だが、誰も責任を追及しない

 コロナ報道はオミクロン株中心になっているが、デルタ株と完全に置き換わったわけではない。ウイルスが肺に達しにくく、重症化率が低いオミクロン株も感染者が膨大になれば、重症者数も増える。一方、デルタ株は免疫暴走を引き起こすため、重症化率が高い。当然、治療方法は異なるだからこそ、迅速な判別が必要なのだ。ところが、オミクロン株を見分けるPCR検査キットはすでに流通しているのに、保険適用となっていない。機能不全に陥っている保健所に変異株ごとの対応を求めるのは無理がある。長期化が見込まれるコロナ対策は病院中心の医療対応にシフトしなければダメだ。検査・隔離・治療を病院一体で行うことが不可欠だ

 3回目のワクチン接種も工夫次第だ。2回目までの接種完了者は8割近くに上る。さらに引き上げるには丁寧に合意を求めるしかない。そう考えると、リスクの高い人から前倒し接種するのに十分な供給量はある。中和抗体の低下を判別するには抗体検査が必要だが、これも保険適用されていない。要するに、政府にヤル気がないのだ。

 この国のコロナ対策の失敗は、厚労技官が医療保険財政の削減ばかりを考え、非科学的な古くさい感染症対策に終始していたことに起因する。抜本的に体制を変え、医療機関中心の科学的対応にシフトしなければ悪循環から抜け出せない。このままでは日本は最悪の状況でスタグフレーションのド真ん中に引きずり込まれることになる
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●《「本土復帰50年に予算の大幅減額とは驚いた。政府は…県内選挙を優位に進めるために『与党が勝てば予算はつく』という兵糧攻め》

2022年01月26日 00時00分56秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


 (2022年01月18日[火])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/沖縄玉城知事、オミクロン株の感染拡大は米軍由来と批判】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202201050000019.html)。

 《「管理態勢の不十分さを示しており、怒りを覚える。県内のオミクロン株の感染拡大が米軍由来であるとの意識が欠如している」と米軍の秘密主義とそれに対して適切な抗議や米軍に対して水際対策などを取らない政府を強く批判した。政府は沖縄いじめにうつつを抜かすよりも地位協定に言及すべきだ》。

 さんざん「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし。またしても番犬様が《震源地》化。それを見て見ぬふりのニッポン政府。番犬様に尻尾をフルだけ。それどころか、沖縄イジメ。

   『●結局、COVID19禍で苦しむ沖縄の人々の命や安全・安心な生活など、
     どうでもいい訳だ? 《米国への隷従》しかできない政府・自公お維
   『●番犬様が《震源地》化…《ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は
     何をしているのだろう》、そして、アベ様や最低の官房長官らは何を?
   『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
     基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》
    「とうとう、6日(木) 時点では981人と、1千人間近だ。もちろん過去最多。
     岩国や三沢でも同様なことが起きている模様…。
     「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし…
     またしても番犬様が《震源地》化。」

   『●長周新聞《何が「安全保障」だよ! 在日米軍基地から始まったコロナ
     第6波 検査も隔離もなく自由に出入国 沖縄や岩国で感染者過去最多》
   『●《PCR検査もまともにやらず、あぶれた感染者を自宅療養の刑に処す
     とは、為政者としてはいったい国民の生命をなんだと思っているのか》
   『●日本は独立国なの? 岸田文雄首相は「在日米軍が原因と断定するのは
       難しい」と…正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化
   『●《メディアが名実ともに戦争の道具にされていく》…《日本全土を米軍の
      鉄砲玉として…日本全土の基地化が進行》黙殺する《全国紙やテレビ》
   『●《これら基地の街における感染は紛れもなく米兵を通じてアメリカに
      おける感染爆発状況がそのまま日本国内に持ち込まれ…“爆発”》

 しかも、《「本土復帰50年に予算の大幅減額とは驚いた。政府は一連の県内選挙を優位に進めるために『与党が勝てば予算はつく』という兵糧攻めで露骨な嫌がらせをしてきているのだろう」(沖縄政界関係者)》。どこまで卑怯・卑劣なのだろう、この政府。自公お維コミに一票を投じれば、こんなイジメがいつまでも続く。標的の島が続くだけ。《与党が勝てば予算はつく》…こんな非道に負けないでほしい。

   『●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤
         できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】
   『●《沖大東島での実弾射撃、宮古島のミサイル部隊による対艦攻撃、
     電子戦部隊配備計画がある与那国島での電子戦などの各訓練が展開》
   『●《SACO合意とは、事件に対する沖縄県民の怒りをはぐらかし、沖縄の
      中で基地をたらいまわしする欺瞞でしかなかった》(目取真俊さん)
   『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
      水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》
   『●《メディアが名実ともに戦争の道具にされていく》…《日本全土を米軍の
      鉄砲玉として…日本全土の基地化が進行》黙殺する《全国紙やテレビ》
   『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
     基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》
   『●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、
       普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」
   『●沖縄タイムス《自衛隊と米軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同
     作戦計画の原案を策定…南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置く…》
   『●「思いやり予算」として小さく生んで、いまや「同盟強靱化予算」
    として大きく育った番犬様の「お財布」、とっても気前の良いニッポン
   『●日刊ゲンダイ【卑劣すぎる! 玉城知事憎しの岸田政権「沖縄振興予算」
       330億円削減の非情】…破壊「損」な辺野古にはドブガネしつつ…
   『●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権

       には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)

 まずは名護市長選。前回の悔しさ。『横田一さん前回名護市長選ルポ:「詐欺集団の安倍自民党が“フェイク演説”で市長ポストを騙し取った──」』。勝たせてはいけなかった市長渡具知武豊氏と負けさせてはいけなかった稲嶺進さん。今度こそは岸本洋平さんに勝ってもらわねば…(220123: 残念な結果になりました…まさに《『与党が勝てば予算はつく』という兵糧攻めで露骨な嫌がらせ》で名護市長選で再選してしまいました。悔しいなぁ)。
 日刊ゲンダイの記事【沖縄自民に激震!1.23名護市長選“オミクロンショック”直撃の可能性、現職の資質にも難アリ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299574)によると、《「自公推薦で現職の渡具知武豊氏と野党系推薦で名護市議の岸本洋平氏の一騎打ち。もともと、米軍普天間基地の辺野古移設問題が焦点となる中、今回、感染拡大が基地由来だと明らかになった。新基地推進の自民にとっては大打撃です。早速、市民から『地位協定を見直すべき』との声が上がっており、自民党関係者は頭を抱えています」(県政関係者)》《■現職市長はノンキに「選挙活動」 渡具知市長の「資質」にも疑問符がつく。オミクロン株が拡大する中、対策そっちのけで“選挙活動”に邁進していたフシがあるのだ。…ツイッターで初めて「オミクロン株」に言及したのは、5日午前。…クリスマスイブの24日には、自身が「幸せな聖夜の夜を過ごしてくださーい」などと語る動画を投稿する能天気ぶりだ》。

   『●「辺野古が唯一の解決策」という呪文を
    唱えることしか能の無いアベ様ら…消えた「辺野古」の「へ」の字?
   『●トンだ「負担軽減」!…稲嶺進さんは《異常事態だ。
      日本政府はわれわれを国民として見ているのか》と批判
   『●稲嶺進名護市長「やり方が普通じゃない。
        地方分権の無視だ。法治国家としてやることか」
   『●映画タイトルは、稲嶺進さんが「我々は、
    また命を救う《風かたか》になれなかった」という嘆きの言葉」から
   『●アベ様は「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、
        基地負担の軽減に全力を尽くす」…って、はぁ?

   『●稲嶺進さんの「この8年の実績と誠実な姿勢は、
       多くの市民が認めている」(目取真俊さんのブログ)

   『●名護市長選後の「アメとムチ」…勝たせてはいけなかった新市長と
                         負けさせてはいけなかった稲嶺進さん

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202201050000019.html

コラム
政界地獄耳
2022年1月5日7時57分
沖縄玉城知事、オミクロン株の感染拡大は米軍由来と批判

★昨年末、政府は22年度の沖縄関係予算案について2680億円程度とする方針を固めた。本年度比330億円減額となる。一括交付金は財務省の当初提示額が481億円だったが沖縄担当相・西銘恒三郎との折衝の結果762億円にアップした。今月23日にある名護市、南城市長選、2月27日の石垣市長選、4月24日の沖縄市長選、そして参院選を挟んで沖縄知事選と沖縄は選挙イヤーといえる。そして今年は沖縄本土復帰50年の年だ。

★「本土復帰50年に予算の大幅減額とは驚いた。政府は一連の県内選挙を優位に進めるために『与党が勝てば予算はつく』という兵糧攻めで露骨な嫌がらせをしてきているのだろう」(沖縄政界関係者)。一方、自民党は昨年末には幹事長・茂木敏充、選対委員長・遠藤利明が相次いで沖縄入り。テコ入れと情勢分析、知事選の候補者選定と動きが速い。それでなくとも観光立県でインバウンドの代表格である沖縄県はコロナ禍で大打撃を受け、観光客が多く訪れる繁華街・国際通りはシャッターの閉まっている店舗が増えている。

政府・自民党の仕打ちが県民にどう響くかはさておき、県知事・玉城デニーは2日に会見した。多くの米軍人や軍属が日米地位協定で旅券やビザに関する国内法の適用除外で米本国から基地に直接入国することが可能。キャンプ・ハンセンではアメリカ出国時のPCR検査が昨年9月3日以降、実施されていないことなどを念頭に「管理態勢の不十分さを示しており、怒りを覚える。県内のオミクロン株の感染拡大が米軍由来であるとの意識が欠如している」と米軍の秘密主義とそれに対して適切な抗議や米軍に対して水際対策などを取らない政府を強く批判した。政府は沖縄いじめにうつつを抜かすよりも地位協定に言及すべきだ。西銘大臣は増額で満足か。(K)※敬称略
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●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権 には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)

2022年01月25日 00時00分09秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


(2022年01月15日[土])
長周新聞の記事【米軍の在日特権こそ問題にすべき 日本を隷属下に置く日米地位協定 コロナばらまきで浮き彫りに】(https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/22538

 《全米で急拡大した新型コロナ感染を日本に持ち込む震源地となった在日米軍基地を巡って、国民の安全保障どころか米兵の特権ばかり優先し、日本中をコロナ感染の危機にさらし続ける対応に全国で憤りが噴出している。米軍基地内で感染力の強いオミクロン株のクラスターが発生しても「日米地位協定」が立ちはだかり、日本政府は米兵感染者の行動制限も隔離もできない。そのなかで米兵が基地外へくり出し、基地周辺から新型コロナ感染第六波が本格化している。自民党は「占領時の押しつけ憲法を変える」「国民を守ることができる憲法に変える」と改憲に強い意欲を示してきた国民の健康や安全を脅かし続けてきた日米地位協定については、1960年の制定以来一度も改定に意欲を示したことがない。一体この地位協定とは何か、日本に本当に必要なのか、事実に即して直視せざるを得なくなっている》。

   『●沖縄市民の民意: 民意を何度明確にすれば、
      アベ様や最低の官房長官らは理解しようとするのか?
    「「住民分断」「沖縄差別」に明確なNo!が示されたわけです。
     辺野古破壊にNo!、「在日米軍特権」問題(これこそまさに存在する、
     番犬様による「在日特権」でしょうに)にNo!、を突き付けました」

   『●「日米地位協定が米軍に“特権”を与えているからだ。
      「半分主権国家」…編集者で作家の矢部宏治氏」
   『●「在日米軍特権」…《事故の検証すらできない日本は
         むしろ、法的従属を“放置”した国家》<金口木舌>
   『●横浜米軍機墜落事件: 「米軍が現場を占拠し、
       警察は蚊帳の外。被害者のための救急車は一番最後に…」
   『●沖縄の心は踏みにじられっぱなし…「在日米軍特権」
       「日米共犯」の下、《牧草地から土をどっさり》と盗難
    「日米地位協定という「在日米軍特権」の「大変な思いやり」の下、
     同じことの繰り返し。今度は、《最も重要な物証》の墜落・炎上機体の
     持ち去りに加えて、《土どろぼう》、《牧草地から土をどっさり
     と盗んでいったそうだ。な~んにもしない「国難」様・
     「トンズラ総理」らも手を貸しているようなもので、沖縄では
     「日米共犯」がまかり通っている。2017年10月衆院選で、
     本土ではアベ様が「さらなる強硬手段に出る権力基盤を手に」し、
     一方、《強烈な異義申立》が続く沖縄は一切無視…。沖縄には
     法治主義は無く、放置主義。《眼中人無し》」

   『●巨大新基地建設による辺野古破壊…
     プーチン氏に《主権を行使できていない実例》と指摘されてしまう始末
    「一方で、プーチン大統領にまで《急所》を突かれる始末。日刊ゲンダイの
     記事【安倍政権の急所突く プーチン「辺野古問題」に言及の衝撃】…によると、
     《「日本は本当に主権国家なのか」――。ロシアのプーチン大統領から
     仰天発言が飛び出した。…驚いたのはその先で、基地問題で主権を
     行使できていない実例として、ナント、米軍普天間飛行場の辺野古移設に
     ついてこう言及した。「知事が基地拡大に反対しているが、(日本政府は
     何もできない人々が撤去を求めているのに、基地は強化されるみんなが
     反対しているのに計画が進んでいる」》。辺野古破壊への世界の「目」は、
     《日本は本当に主権国家なのか》? プーチン氏に《われるって、
     本土の「ホシュ」の皆さんは平気なの?」

   『●「不条理で不公平極まりない日米地位協定…
       基地周辺の住民に苦痛を強いて」いるのがアベ様ら
   『●「在日米軍特権」「日米地位協定」「日米合同委員会」
            …《米国の言うことを聞くお友達は日本だけ》
   『●松川正則宜野湾市長殿、普天間運用停止の
      新たな《期限》を設けたって無駄です…無惨な破壊「損」の辺野古
   『●番犬様との地位協定…《何のたがもはめず、米軍のやりたい放題を
                 許している》ニッポン、主権は何処に?
   『●阿部岳さん《法が誰にも平等に適用される「法治」が衰退し、
            権力者が法を曲げる「人治」がはびこっている》
    「《法が誰にも平等に適用される「法治衰退し権力者が法を曲げる
     「人治」はびこっている》。在日米軍特権放置国家。アベ様は
     法治国家と嘯くが、実際は、アベ様独裁による人治主義国家

   『●法治国家・主権国家? 「在日米軍特権」の下、炎上した番犬様ヘリ
     機体や《牧草地から土をどっさり》と盗難…「被疑者不詳」で捜査終了

 在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権 には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)。
 在日米軍特権には沈黙なウヨクの皆さん。ニセウヨクの皆さんの、なんというヘタレぶり。デマやヘイト、暴力で沖縄の市民をイジメるくせに、ニセウヨクの皆さんのなんという〝非国民〟ぶりか。

 ニッポンの市民を〝護る〟気など、番犬様には全く無し、それは「台湾有事」などの「有事」に於いても、そのような気はさらさらない。そして、いま、またしても番犬様が《震源地》化…。デタラメの限りを尽くしています、在日米軍特権に胡坐をかき。

   『●番犬様が《震源地》化…《ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は
     何をしているのだろう》、そして、アベ様や最低の官房長官らは何を?
   『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
     基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》
    「とうとう、6日(木) 時点では981人と、1千人間近だ。もちろん過去最多。
     岩国や三沢でも同様なことが起きている模様…。
     「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし…
     またしても番犬様が《震源地》化。」

   『●長周新聞《何が「安全保障」だよ! 在日米軍基地から始まったコロナ
     第6波 検査も隔離もなく自由に出入国 沖縄や岩国で感染者過去最多》
   『●《PCR検査もまともにやらず、あぶれた感染者を自宅療養の刑に処す
     とは、為政者としてはいったい国民の生命をなんだと思っているのか》
   『●日本は独立国なの? 岸田文雄首相は「在日米軍が原因と断定するのは
       難しい」と…正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化
   『●《メディアが名実ともに戦争の道具にされていく》…《日本全土を米軍の
      鉄砲玉として…日本全土の基地化が進行》黙殺する《全国紙やテレビ》
   『●《これら基地の街における感染は紛れもなく米兵を通じてアメリカに
      おける感染爆発状況がそのまま日本国内に持ち込まれ…“爆発”》

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https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/22538

米軍の在日特権こそ問題にすべき 日本を隷属下に置く日米地位協定 コロナばらまきで浮き彫りに
2022年1月11日

 全米で急拡大した新型コロナ感染を日本に持ち込む震源地となった在日米軍基地を巡って、国民の安全保障どころか米兵の特権ばかり優先し、日本中をコロナ感染の危機にさらし続ける対応に全国で憤りが噴出している。米軍基地内で感染力の強いオミクロン株のクラスターが発生しても「日米地位協定」が立ちはだかり、日本政府は米兵感染者の行動制限も隔離もできない。そのなかで米兵が基地外へくり出し、基地周辺から新型コロナ感染第六波が本格化している。自民党は「占領時の押しつけ憲法を変える」「国民を守ることができる憲法に変える」と改憲に強い意欲を示してきたが国民の健康や安全を脅かし続けてきた日米地位協定については、1960年の制定以来一度も改定に意欲を示したことがない。一体この地位協定とは何か、日本に本当に必要なのか、事実に即して直視せざるを得なくなっている。

 新型コロナ感染拡大の第六波は、紛れもなく在日米軍基地が盤踞する沖縄と岩国が発信源となった。1日の新規感染者が100万人ごえとなった米国から日本の基地へ移動するのに、国外出国時検査も日本到着時検査も一定期間の隔離措置もとらぬまま、無規制で米兵を受け入れていたからだ。在日米軍基地内で陽性者が出ても隔離措置もとらず、そのような米兵が基地外にくり出して飲食店で騒ぎ、飲酒運転をくり返すことで一気にコロナ感染が広がるのは当然だった。キャンプ・ハンセン近くではノーマスクの米兵が大人数で繁華街を訪れていたことも問題になっている。

 しかも米軍はコロナの種類を調べるゲノム解析もしていない。沖縄県が「ゲノム解析を自前でやる」と申し出ても米軍側は個人情報保護を理由に検体を渡さなかった。そのため二度のワクチン接種で防御できる株なのか、感染力の強いオミクロン株なのかどうかも特定できなかった。これは「米軍側の対策が遅れた」とか「検疫体制の不備」というレベルの問題ではない。米軍側には日本国内へのコロナウイルス流入を防ぐ対策も、コロナ感染の拡大から日本国民を守る対策も、まったくとる気がなかったことをまざまざと見せつけた。

 こうした現実を前にして、沖縄県の玉城知事は米海兵隊キャンプ・ハンセンで発生したクラスターを踏まえ「米軍が要因となったのは間違いない」「十分な感染予防の情報提供もままならない状況をつくり出しているのは、日米地位協定の構造的な問題」「米軍の感染拡大防止対策と管理体制が不十分。激しい怒りを覚える」と感情をあらわにした。しかし岸田首相は「アメリカ軍側の解析の結果を待っているところであり、現時点で断定するのは難しい」と米軍を擁護し「日米地位協定の改定等は考えていない」と明言。林外相も「米国の協力を得ながら対応してきており、地位協定を改定することは考えていない」とのべ、山際新型コロナ担当相も「現段階において日米地位協定の問題があるとは考えていない」と表明した。

 米軍基地が集中しており、年がら年中、日米地位協定に守られた米軍の横暴な実態を目のあたりにしている沖縄現地では、県知事も含めて米軍基地と米兵の特権を定めた地位協定の抜本的改定を求めている。だが自民党政府は日本国民より在日米軍を守ることを最優先し、日米地位協定には指一本触れさせない立場で一致している。


地位協定第九条 日本に検疫関与させず

 日米地位協定でコロナの検疫に直接かかわる部分は、米兵や米兵家族の出入国手続きを定めた第九条である。地位協定第九条では「合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族は、外国人の登録及び管理に関する日本国の法令の適用から除外される」と明記している。この「管理」に検疫も含むというのが政府の統一見解になっている。

 さらに日米政府は九条運用を巡って日米合同委員会で二つ合意している。一つは1996年に結んだ米兵やその家族の検疫に関する合意で「軍の飛行機や船で在日米軍基地に直接入国する場合は、米軍が検疫に責任を持つ」「民間の飛行機や船で入国する場合は、日本側による検疫を受ける」というものだ。これは在日米軍基地を経由して日本に入国するときは「米国側が責任を持つ」と規定し、基地入国時の検疫は日本側にはまったく関与させない体制にするものだ。

 もう一つは2013年に結んだとり決めで「基地内や周辺地域で感染症患者が見つかった場合は、米側の医療機関と日本の保健所のあいだで相互に可能な限り早期に通報する」という覚書だ。だがこれも出入国時の検査すらやっていない米軍基地が、早期に発見し通報することなどあり得ない。日本国民には出入国時の検査や隔離が義務付けられるが、米軍基地を経由すれば検査も隔離もなく自由に行き来できるという二重基準が横行していたことが暴露されている。

 このコロナ検疫にかかわる九条は、日米地位協定を構成するほんの一部分に過ぎない。日米地位協定全体の内容は二八条にわたっており、ここでは「基地の使用」「米軍の訓練や行動範囲」「経費の負担」「米軍関係者の身体保護」「税制・通関上の優遇措置」「生活に関する権利」等、在日米軍に対する全面的な特権を付与している。


地位協定第二条 自由に基地作れる規定

 二八条で構成する日米地位協定で認める特権の第一は、第二条で定めた日本のどこにでも基地提供を求め、自由に設置できるという特権である。独立国が2カ国間で結ぶ安全保障条約は本来、基地の名称や場所を記載するのがあたりまえだが、日米地位協定にはそうした規定すらない。それは既存米軍基地に加えて日本全土をいつでも米軍基地・施設として自由に使えることを定めた規定だからだ。しかも基地・区域内外の管理については「(アメリカが)すべての措置をとることができる」(第三条)と規定している。たとえ米兵が犯罪を犯しても、米軍基地内に逃げ込めば日本の法律が適用されず無罪放免となる治外法権を認めている。

 そのほか、外国軍隊である米軍の艦船や戦闘機が日本に自由に出入りし日本国内を移動できる特権(第五条)、日本の公共サービスを優先利用できる特権(第七条)、入国審査もなく米兵・軍属・家族が日本に出入国できる特権(第九条)、関税・税関が免除される特権(第一一条)、消費税や揮発油税が免除される特権(第一二条)、地方税や国税が免除される特権(第一三条)がずらりと並ぶ。米兵が刑事事件を起こしても、「公務執行中」となればアメリカが優先的に裁判権をもつ特権(第一七条)もあり、挙げ句の果ては殺人事件・器物破損・騒音被害・交通事故等の損害賠償を軽減・免除する特権(第一八条)まである。

 在日米軍を受け入れる基地費用負担については、第二四条で「日本国は、第二条及び第三条に定めるすべての施設及び区域並びに路線権(飛行場及び港における施設及び区域のように共同に使用される施設及び区域を含む)をこの協定の存続期間中合衆国に負担をかけないで提供し、かつ、相当の場合には、施設及び区域並びに路線権の所有者及び提供者に補償を行う」と規定している。

 極め付きは、あいまいかつ難解な条文で構成された日米地位協定の解釈や運用の詳細については「日米合同委員会」(アメリカ側代表=在日米軍司令部の副司令官、日本側代表=外務省北米局長)で決める(第二五条)、規定としていることだ。

 この日米合同委員会(傘下に日本の官僚などで作る部会がある)での合意事項や協議内容は「日米双方の合意がない限り非公表」となっており、日米政府にとって都合の悪いことは一切開示しない。それは日米地位協定の規定があっても、恣意的な運用がいくらでも可能な体制といえる。


頻発する事件・事故 捜査も処罰もできず

 こうした日米地位協定で定めた特権によって、米軍関係者が日本国内で事件や事故を起こしても日本側が十分に捜査できないなど屈辱的な事件が多発してきた。

 1995年9月には沖縄県で、米兵3人が12歳の小学生の少女を商店街で拉致し人気のない海岸へ連れて行き強姦する事件が起きた。沖縄県警が犯罪米兵の逮捕状をとり身柄を確保しようとしたが、在日米軍は3人の身柄を確保していながら日米地位協定第一七条の規定を根拠に、起訴前の身柄引き渡しを拒否した。沖縄県警のとり調べにも非協力的な対応を続けた。そのなかで沖縄県民の怒りが爆発し、在日米軍への抗議行動としては過去最大の約8万5000人が参加する県民大会開催へつながった。

 事件の反響を重く見た米国駐日大使が在日米軍に働きかけ、沖縄県警による犯罪米兵のとり調べは実現させる対応をとった。だが日本政府はこのときも「捜査は支障なくおこなわれていると聞いている。直ちに地位協定を見直すというのは議論が走り過ぎている」(当時の河野洋平外相)と主張し、米軍基地擁護に終始した。

 2004年8月にはイラク出撃に備えて訓練中だった米軍ヘリが米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)に着陸しようとして、隣接する沖縄国際大学に墜落する事件も起きた。ヘリ本体(約22㌧)は大学本館に激突して爆発炎上し、尾翼ローターは公民館近くの空き地に落下。墜落時に飛び散った破片は周辺民家(29戸)や車両(33台)に突き刺さった。ヘリ乗員3人が負傷したが、大学は夏休みで死者も負傷者も出なかった。しかし近くには保育所や民家がありいつ大惨事につながってもおかしくない状態だった。

     (沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落現場(2004年))


現場を封鎖した米軍

 そして異常なのはその後の対応だった。事件直後、米兵約100人が普天間飛行場と沖縄国際大学を隔てたフェンスを乗りこえ、大学構内に無断で侵入した。そして米軍より早く現場に駆け付け消火活動にあたっていた宜野湾市消防本部を立ち退かせ、道路も含む事故現場一帯を封鎖した。そして沖縄国際大学の教員、宜野湾市や県の職員、沖縄県警など日本側の関係者を約1週間、立ち入り禁止にした。そのあいだに米軍は単独でヘリの残骸や破片、部品、機体の油が付着した木や土をすべて回収し、証拠を隠滅して引き揚げた。そのため、どのような操縦で墜落したのか、放射性物質の影響はなかったのか、日本側は一切調べることができなかった。

 2005年には厚木基地の米兵が東京・八王子市で小学生3人をワゴン車でひき逃げする事件が起き、約1時間後に警視庁が逮捕した。だが「公務中」という理由で米兵は釈放されている。

 地位協定の問題をめぐっては米軍犯罪、米軍機の騒音、米軍機からの部品落下や燃料タンク投機、米軍基地から垂れ流すPFAS有機フッ素化合物)汚染水問題も含めて「地位協定があったおかげで日本国民の生命や安全が守られた」という前例など過去にないのが現実である。

 あまりに屈辱的な内容に対し、米軍基地を抱える15都道府県でつくる渉外知事会が日米両政府に協定の見直しを要求し、全国知事会も2018年と2020年に協定の抜本的な見直しを日本政府に提言している。そのなかで日米両政府は米軍基地内で自治体などに環境調査を認める環境補足協定や、米軍が裁判権をもつ「軍属」(米軍関係者)の範囲を縮小する補足協定を締結するなど、大勢に影響を与えない程度の手直しをしてきたが、協定自体を改定したことは一度もない。

 現在、日本には全国に計131カ所(2021年3月31日現在)の米軍基地がある。その存在根拠としたのが1960年に成立させた日米安保条約と日米地位協定である。日米安保条約では戦後日本を占領した米軍が引き続き日本に米軍基地を置くことを規定し、第六条で「アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」と明記している。さらに米軍の地位について「行政協定に代わる別個の協定及び合意される他の取極(とりきめ)により規律される」と記述した。この「別個の協定」こそ日米地位協定だった。

 そもそも行政協定は占領軍の特権をちりばめた協定であり、その精神を受け継ぐ日米地位協定は「在日米軍に多様な特権を認める協定」にほかならない。日米地位協定は、最初から日本国民を守るためにつくられた協定ではなかった。

 日本は表向きは独立した主権国家であり、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基調とする日本国憲法が適用される法治国家を標榜しているだが実際は「日米地位協定」で「例外」を作り、米軍やその関係者はどんな犯罪を犯しても処罰されない特権を持たせてきた。その性質は米兵が日本国内で引き起こした事件が日本側で裁判にかけて処罰することもできず、ことごとく無罪放免にしてきた過去の事例をみれば明らかである。日米地位協定を60年以上も温存し続けてきた結果が、在日米軍基地由来の新型コロナ感染第六波にもつながっている。

 日米政府の新型コロナ対応を巡ってクローズアップされた日米地位協定の問題は、日米安保条約で公然と認めている在日米軍基地の存在自体も含めて「日本の真の国防とは何か」「日米安保とは何か」を鋭く問う問題になっている。
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●三つの忸怩たる思い…ジャーナリストとしての思い、あぁ、アベ様のNHKをまたしても批判せざるを得ない思い、情けなきBPOへの思い

2022年01月24日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 筑紫哲也 NEWS23とメディアの未来 望月衣塑子が尋ね 金平茂紀が語る (週刊金曜日、2021年12月03日1356号)↑]]


(20220121[])
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/「河瀬直美が見つめた東京五輪」BPOは今度こそNHKの捏造テロップを徹底的に調べてほしい】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/300088)。

 《稚拙に過ぎてわかりやすく、視聴者らの指摘を受けたNHKが男性への取材をやり直し、過ちを認めたからまだしもだった。頬かむりされ続けていた日には、“そうか、五輪に反対したやつらは、カネで買収されているのか(何者に? 根拠はないが、たぶん中国に!)”というレッテルだけが残されていたかもしれないいつからNHKは、ネトウヨ放送局になったのか。いや、“アベちゃんねるに成り下がって久しい現実は、多くの視聴者の常識だ。あるいは、これぞ我が国における、正しい“公共放送”のあり方だとでも胸を張るつもりだろうか》。

 《NHK「五輪反対デモ参加者」証言》デマ、何年にもわたっていつまでもネット上を漂うのだろうなあ…忘れたころにまたぞろウンザリさせられそうだ。目に見えるよう。
 でも現実は、デマやヘイトをまき散らす悍ましい人たちこそ、《カネで買収》するような汚いことをやっている。

   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」番組について、
        想像を超えた制作会社の対応のあまりの酷さ
   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」宣伝…「目的がデマの拡散による
               沖縄の反基地運動への不信あおりにあった」
   『●東京新聞【首相街頭演説動員に5千円…安倍晋三元首相の応援演説でも
       「日当」5千円 衆院選・茨城】…《慣例化》してたのかぁ、納得ぅ
   『●《安倍晋三元首相の応援演説でも「日当」5千円》《慣例化》…
     デマやヘイトをまき散らす悍ましい人たちこそ、汚いことをやっている

 歴史修正主義者たちは、概してレイシストである確率が高い。

   『●小池百合子「ト」知事、追悼文は? 《…ようやくこう答えたのだった。
      「それは毎年送っておりません」…この回答はあまりに卑怯だろう》
   『●この《レイシスト・歴史修正主義体質》な小池百合子東京「ト」知事に
        「2,912,628票」「3,661,371票」も投じてしまった都民の皆さん

 《沖縄の基地反対運動を中傷し…辛淑玉が黒幕としてカネを出しているかのような印象操作》、沖縄デマ…アベ様らこそ、一体何をやっているのやら。デマやヘイトをまき散らす悍ましい人たちこそ、汚いことをやっている。


 さて、斎藤貴男さんの三つの忸怩たる思い…(1)ジャーナリストとしての忸怩たる思い、(2)あぁ、アベ様のNHKをまたしても批判せざるを得ない忸怩たる思い、(3)《拳を振り上げたまま退場…というぶざまを晒した苦い記憶》な情けなきBPOへの忸怩たる思い。
 《失われ尽くしつつあるマスコミの矜持と信用》…堕ちていく一方なのでは?


 ついでと言っては何だが、立岩陽一郎さん《政局を取材するわけではないのと、加えて社会部記者の最大の狙いは政界の汚職や不正だ》。
 日刊ゲンダイのコラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/社会部記者の最大の狙いは政界の汚職や不正だが…「1票の格差」の議論に違和感】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/300101)によると、《社会部の記者政治部とは異なり、個別の議員に張りつく取材はしない。政局を取材するわけではないのと、加えて社会部記者の最大の狙いは政界の汚職や不正だ。必然的に、与野党問わずに政治家から敬遠されるところがある。…2021年暮れは国会議員の文書交通費の問題で極めて限定的にだが、国会への関心が高まった。もちろん、それも大事だ。しかし国会の制度全体を常に市民が考える議論こそが必要だ。ちなみに、この国会の制度改革には憲法改正は必要ない》。

   『●暴言連発「あなたに答える必要はありません」「ここは
      質問に答える場所ではない」「その発言だったら、指しません」
   『●『i -新聞記者ドキュメント-』…《「i」…一人ががんばれば
     みんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる》(木下昌明さん)
   『●阿部岳さん《菅氏の会見でも食い下がる記者…。問い続けることが、
           あらがうこと。…対話という血管が詰まれば、民主主義が死ぬ》
   『●《東京新聞の記者が質問をしようと挙手しても菅氏が
     指名しない》…なぜに《官邸報道室長が司会役を務めている》のか?
   『●あぁ、やっぱりねぇ…、イジメを見て見ぬふり。内閣記者会
      政治部記者達が作り出す〝居ないことにされてしまった記者〟

 マガジン9のコラム【言葉の海へ 第194回:小さな記事から見えるもの(鈴木耕)】(https://maga9.jp/220119-3/)によると、《極小記事② NHKの字幕捏造…新聞はいまだに「不適切な字幕」などという言葉を使っている。これを「不適切」などという表現はまさに「不適切」だ。明らかに「言ってもいない言葉」を字幕で流したのだから、「捏造」と言うしかないではないか。NHKは番組の中で「反五輪デモ」を貶めるためにテロップを捏造した。「国策であるオリンピック」に反対する連中に対しては何をやってもいいとでも思っていたのだろう。つまり、NHKは「国策」には絶対的に従うということだまさに政府広報である。そんな放送局に、なぜオレたちがカネを払わなければならないのか、腹が立つ! それはともかく、やっとBPOが動いた。まだ、「NHKに報告を求めた」という段階らしいが、その報告がいい加減なものだったら、BPOとしても正式に動かざるを得なくなるだろう。徹底的に審査してほしい問題である》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/300088

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。


二極化・格差社会の真相
「河瀬直美が見つめた東京五輪」BPOは今度こそNHKの捏造テロップを徹底的に調べてほしい
公開日:2022/01/19 06:00 更新日:2022/01/19 06:00
今だけ無料

     (映画監督の河瀨直美氏とNHK(C)日刊ゲンダイ)

 マスコミ批判の原稿は書きたくない自分自身が禄を食む世界の問題を責めるほど、仲間たちに疎まれ、干されるばかり。読者にも、おまえもその片割れだろと笑われているように思う実際、天に唾した気持ちに苛まれることも少なくないから

 だが沈黙は、その問題に加担する態度に通じかねない。第一、言うべきことを言わないのでは、ジャーナリストを自称している意味がない

 またしてもNHKの不祥事だ。昨年末のBS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」で、五輪反対デモに参加したという匿名男性が、お金をもらって動員されていると打ち明けたとするテロップを流したが、今月9日、「字幕の一部に不確かな内容があった」として陳謝した。13日には前田晃伸会長も謝った。

 そのはず、男性がデモに参加した事実は確認されておらず、いつ、誰からいくら受け取ったのかを裏付ける取材さえ試みられた形跡がないのだ。つまり、でっち上げだと難じられても、反論できる余地がなかった。そんなイカサマテロップを、しかも放送前の試写を見た幹部たちが、なぜか見逃していたという。

 稚拙に過ぎてわかりやすく、視聴者らの指摘を受けたNHKが男性への取材をやり直し、過ちを認めたからまだしもだった。頬かむりされ続けていた日には、“そうか、五輪に反対したやつらは、カネで買収されているのか(何者に? 根拠はないが、たぶん中国に!)”というレッテルだけが残されていたかもしれない

 いつからNHKは、ネトウヨ放送局になったのか。いや、“アベちゃんねるに成り下がって久しい現実は、多くの視聴者の常識だ。あるいは、これぞ我が国における、正しい“公共放送”のあり方だとでも胸を張るつもりだろうか

 さすがにBPO放送倫理・番組向上機構)の放送倫理検証委員会が、審議の対象とするか否かの討議を開始した。同委員会の委員だった私は、2019年1月にやはりNHKがやらかした、米軍の辺野古新基地建設をめぐる虚偽報道について、審議しないのなら辞任したいと申し出た経緯がある。結論は先送りされて時が過ぎ、3月末に任期満了。拳を振り上げたまま退場、審議入りもなし、というぶざまを晒した苦い記憶が今も生々しい

 BPOにはどうか今回、きちんと審議し、厳しい意見書を公表してもらいたい。失われ尽くしつつあるマスコミの矜持と信用を、わずかなりと取り戻すためにも。
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●《これら基地の街における感染は紛れもなく米兵を通じてアメリカにおける感染爆発状況がそのまま日本国内に持ち込まれ…“爆発”》

2022年01月23日 00時00分10秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


(2022年01月15日[土])
ニッポンでは、番犬様を介して〝染み出て〟…酷い状況に。
 長周新聞の記事【アメリカ 世界最大の感染爆発のなぜ? 「経済優先」防疫体制緩和が招いた惨状】(https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/22527)によると、《こうした事態の抑え込みが必要だが、各国政府は経済活動への影響を少なくするために隔離期間の短縮などに踏み切り、感染拡大防止のために規制を厳しくするよりも、規制緩和へと舵を切っている。また、欧米各国政府が一様に「ワクチン接種」一本槍で感染拡大を防ぐことを呼びかける一方で、現実にはその間にも市中でオミクロン株の感染者が増え続け、その結果医療や教育、公共サービスの最前線現場へのしわ寄せが生じている》。

 「在日米軍が原因と断定するのは難しい」…あぁぁぁ、キシダメ首相よ。
 吉田充春記者による、長周新聞のコラム【誰が米兵を取り締まるのか/狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/22533)によると、《米兵が本国からPCR検査もせずに在日米軍基地にやってくることから、沖縄、山口、広島はじめとした米軍基地の所在地で、第6波の始まりともいえる新型コロナウイルスの感染が拡大している。空港検疫から漏れ出たであろう東京、大阪のような都市部における市中感染とは異なり、これら基地の街における感染は紛れもなく米兵を通じてアメリカにおける感染爆発状況がそのまま日本国内に持ち込まれ、首都圏に先んじて“爆発”しているのである。勝手に基地を出入り口にして入国し、ゲートの外側に自由に出てきて酒を飲み、市中にコロナを撒き散らす。確かスペイン風邪をばらまいたのも米軍だったが、とんでもない連中といわなければならない日本を守る気などさらさらないし、他国の公衆衛生を土足で踏みにじってなお居直っているのが米軍なのである》。

 日本は独立国なの? 主権はどこに? キシダメ首相、正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化しているのですが? 
 リテラの記事【沖縄で1400人超の感染爆発でも岸田首相は「在日米軍が原因と断定するのは難しい」 米軍にも言うべきこと言う韓国とは大違い】(https://lite-ra.com/2022/01/post-6141.html)によると、《「政府としては米軍側の全ゲノム解析の結果を待っているところであり、現時点で感染拡大の原因や感染ルートを断定するということは難しいと思っている」 なんと、この期に及んでも、沖縄の感染拡大の原因が米軍にあることを認めようとはしなかったのだ》。
 《誰が米兵を取り締まるのか》(狙撃兵)?

   『●番犬様が《震源地》化…《ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は
     何をしているのだろう》、そして、アベ様や最低の官房長官らは何を?
   『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
     基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》
    「とうとう、6日(木) 時点では981人と、1千人間近だ。もちろん過去最多。
     岩国や三沢でも同様なことが起きている模様…。
     「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし…
     またしても番犬様が《震源地》化。」

   『●長周新聞《何が「安全保障」だよ! 在日米軍基地から始まったコロナ
     第6波 検査も隔離もなく自由に出入国 沖縄や岩国で感染者過去最多》
   『●《PCR検査もまともにやらず、あぶれた感染者を自宅療養の刑に処す
     とは、為政者としてはいったい国民の生命をなんだと思っているのか》
   『●日本は独立国なの? 岸田文雄首相は「在日米軍が原因と断定するのは
       難しい」と…正気? どう見ても、またしても番犬様が《震源地》化
   『●《メディアが名実ともに戦争の道具にされていく》…《日本全土を米軍の
      鉄砲玉として…日本全土の基地化が進行》黙殺する《全国紙やテレビ》
   『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
     基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》
   『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
      水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》
   『●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、
       普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」
   『●沖縄タイムス《自衛隊と米軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同
     作戦計画の原案を策定…南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置く…》
   『●「思いやり予算」として小さく生んで、いまや「同盟強靱化予算」
    として大きく育った番犬様の「お財布」、とっても気前の良いニッポン

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https://www.chosyu-journal.jp/column/22533

誰が米兵を取り締まるのか
コラム 狙撃兵 2022年1月11日

 米兵が本国からPCR検査もせずに在日米軍基地にやってくることから、沖縄、山口、広島はじめとした米軍基地の所在地で、第6波の始まりともいえる新型コロナウイルスの感染が拡大している。空港検疫から漏れ出たであろう東京、大阪のような都市部における市中感染とは異なり、これら基地の街における感染は紛れもなく米兵を通じてアメリカにおける感染爆発状況がそのまま日本国内に持ち込まれ、首都圏に先んじて“爆発”しているのである。勝手に基地を出入り口にして入国し、ゲートの外側に自由に出てきて酒を飲み、市中にコロナを撒き散らす。確かスペイン風邪をばらまいたのも米軍だったが、とんでもない連中といわなければならない日本を守る気などさらさらないし、他国の公衆衛生を土足で踏みにじってなお居直っているのが米軍なのである

 山口県でも連日発表される感染者数のうち、そのほとんどが岩国に集中している。基地内でのクラスターが基地従業員に飛び火し、その日本人従業員の家族や周囲にも広がり、濃厚接触者を通じてジワジワと県東部をはじめとした県内各地にオミクロン株が運ばれている同じように広島で感染が拡大しているのも、米兵が基地ゲート前の岩国市川下では遊び足りず、近年は週末になると隣接の広島市にある歓楽街・流川まで大勢くり出すからで、案の定、その関係者に感染は集中しているクリスマスにはっちゃけたのが、年末年始を挟んで露見しているに過ぎないのだ

 これまでも、週末の広島市内たるや米兵の乗車するYナンバーで溢れ(飲酒運転など平気)、流川で大暴れしたり、婦女暴行事件を引き起こしたり、無銭飲食、駐車違反、ひったくり、覚醒剤の売買などやりたい放題である。おかげで、米兵お断りにしている店舗も多い。こうした街を荒らされた状況について、広島といえば“仁義なき戦い”の共政会の出番とでもいおうか、悪さをする米兵を一丁締めてくれるのかと思いきや、かつては米兵に発砲した事件もあったものの、今では「共政会の睨みも効かない…」といわれるほどの傍若無人さである。ならば警察が街の治安を守るのかというと、これまた米兵には示し合わせたように手を付けない広島県警といえば、駐車違反についても「共政会とYナンバーは取り締まらない」が市民のなかでは有名な話なのである。

 斯くして2007年には、当時19歳の女性を海兵隊員4人が集団暴行して、現金を奪って逃走する事件も起きた。女性から被害届を受けた広島県警は、女性が覚えていた車のナンバーをもとに犯人を特定したものの、米軍側は基地に逃げ込んだ犯人たちの身柄を引き渡さず、最終的に広島県警が逮捕状請求を取り下げ、広島地検も不起訴米兵たち4人は罪を問われず本国に逃げていったやっていることは沖縄と同じで、米兵は何をやっても無罪放免なのである

 今回の米軍由来のコロナばらまきについて、こうした日米地位協定の壁があって如何ともし難い…というような論調も一部あるものの、そのようにおかしな地位協定は「仕方がない…」と許容できるものではなく、変えなければならないものだ。しかし現状では、米軍基地からコロナたちがウヨウヨと市中に出てくることについて日本政府が毅然とした対応をとるのではなく、米軍には忖度するような振る舞いに終始しており、それ自体屈辱的である疫病禍の火の粉を撒き散らす行為は、明らかに安全保障を脅かし、主権を犯しているそれでもなお米国には強くいえないという従属関係について、問題にしないわけにはいかない。
                           吉田充春
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●日刊ゲンダイ【卑劣すぎる! 玉城知事憎しの岸田政権「沖縄振興予算」330億円削減の非情】…破壊「損」な辺野古にはドブガネしつつ…

2022年01月22日 00時00分31秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


(2022年01月14日[金])
日刊ゲンダイの記事【劣すぎる! 玉城知事憎しの岸田政権「沖縄振興予算」330億円削減の非情】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299873)。

 《観光需要に頼る地元経済も大ダメージで、業界団体が国に経済支援を求める中、岸田政権は血も涙もない。来年度当初予算案のうち、沖縄の観光や産業の振興などに充てられる「沖縄振興予算」を今年度から330億円も削り、2680億円まで減らす方針だ。削減率は実に10%を超える激減の理由は辺野古移設を巡る知事のスタンスだ。2013年に安倍首相(当時)は、辺野古沖の埋め立て承認を控えていた仲井真知事(同)に「沖縄振興計画」を打ち出し、21年度まで毎年、振興予算の3000億円台確保を約束。14年度は過去最大の3501億円となった。 ■玉城知事「憎し」で10%超カット

 ドブガネを続けつつ、なんだこの卑怯・卑怯なやり口は…。出来もしない番犬様用新基地のために美ら海に日々大量の土砂をぶちまける、新基地建設に関係なく普天間飛行場も返還されず、辺野古は単なる破壊「損」だ。しかも、ヒトデナシな《人柱》までやろうとしている。ドブガネせず、倹約を続ける政権が「沖縄にも等しく身を切る痛みを…」と言うのならまだしも、縁故主義で身内にカネを配りまくる政権が沖縄イジメとはね、呆れる。ダンマリの「本土」、ダンマリのマスコミの皆さん。

   『●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤
         できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】
   『●《沖大東島での実弾射撃、宮古島のミサイル部隊による対艦攻撃、
     電子戦部隊配備計画がある与那国島での電子戦などの各訓練が展開》
   『●《SACO合意とは、事件に対する沖縄県民の怒りをはぐらかし、沖縄の
      中で基地をたらいまわしする欺瞞でしかなかった》(目取真俊さん)
   『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
      水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》
   『●《メディアが名実ともに戦争の道具にされていく》…《日本全土を米軍の
      鉄砲玉として…日本全土の基地化が進行》黙殺する《全国紙やテレビ》
   『●<金口木舌>《コロナ感染再拡大後も米軍は詳細を説明せず、米兵は
     基地の街をマスクをせず闊歩している。これが復帰から半世紀の沖縄》
   『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
      水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》
   『●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、
       普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」
   『●沖縄タイムス《自衛隊と米軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同
     作戦計画の原案を策定…南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置く…》
   『●「思いやり予算」として小さく生んで、いまや「同盟強靱化予算」
    として大きく育った番犬様の「お財布」、とっても気前の良いニッポン

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299873

卑劣すぎる! 玉城知事憎しの岸田政権「沖縄振興予算」330億円削減の非情
公開日:2022/01/14 06:00 更新日:2022/01/14 06:00

     (国は2022年今年度から330億円削り、2080億円まで減らす方針
      (沖縄の玉城デニー県知事=左)/(C)日刊ゲンダイ)

 オミクロン株の猛威が止まらない。13日も1817人の感染が確認され、過去最多を更新した沖縄県。12日には医療従事者の欠勤数も600人を超え、救急受け入れを制限する医療機関が相次いでおり、コロナ病床の確保も困難となってきた。

 実際、自宅療養中の患者は5913人、入院・療養調整中は2904人と計9000人に迫る。自衛隊の看護官や准看護師が「災害派遣」に駆けつける状況で、医療逼迫は深刻である。

 観光需要に頼る地元経済も大ダメージで、業界団体が国に経済支援を求める中、岸田政権は血も涙もない。来年度当初予算案のうち、沖縄の観光や産業の振興などに充てられる「沖縄振興予算」を今年度から330億円も削り、2680億円まで減らす方針だ。削減率は実に10%を超える

 激減の理由は辺野古移設を巡る知事のスタンスだ。2013年に安倍首相(当時)は、辺野古沖の埋め立て承認を控えていた仲井真知事(同)に「沖縄振興計画」を打ち出し、21年度まで毎年、振興予算の3000億円台確保を約束。14年度は過去最大の3501億円となった。


■玉城知事「憎し」で10%超カット

     (「カネを摂れない」とレッテル張りだが沖縄の責任か?
      (オミクロン感染拡大で利用客が少なく、閑散とする那覇空港)
       /(C)共同通信社)

 しかし、14年末に辺野古移設反対の翁長知事(同)が誕生すると、翌年度は161億円削減。18年度からは4年連続で3010億円と約束のギリギリのラインを維持し、安倍元首相の約束が切れる来年度は3000億円を割り込むと予想されたとはいえ、いきなりの1割超ダウンとは露骨である

「昨年11月に辺野古沖の軟弱地盤対策の設計変更について、玉城知事は不承認。国との法廷闘争が長期化する見通しとなった後、夏の概算要求の2998億円から振興予算を大幅に削減したのは岸田政権によるみせしめ。この秋の沖縄県知事選を見越し、“カネが取ってこれない玉城知事では経済再生はできない”との印象を植えつけ岸田首相は『中央とのパイプ』を訴える知事にクビをすげ替える狙いです」(官邸事情通)

 カネで人心を分断する岸田首相沖縄に嫌がらせを続けた安倍・菅両首相と変わらない。いや、両政権以上に鮮明に基地問題と振興予算を絡める手口は、あまりにも卑劣だオミクロン禍に苦しむ県民を人質に取るような非情政権に沖縄はもちろん、本土の国民ももっと怒らなければダメだ。
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●「思いやり予算」として小さく生んで、いまや「同盟強靱化予算」として大きく育った番犬様の「お財布」、とっても気前の良いニッポン

2022年01月21日 00時00分47秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


(2021年12月31日[金])
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]思いやり予算と沖縄振興予算】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/883983)と、
【社説[思いやり予算合意] 見えない沖縄の負担減】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/883963)。
【<社説>思いやり予算増額 対米追従の犠牲強いるな】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1444347.html)。

 《在日米軍駐留経費負担の通称「思いやり予算」は皮肉の効いたネーミングで定着しているが、外務省は「同盟強靱(きょうじん)化予算言い換えると表明した。米側に過剰な負担をしているとの批判を避ける狙いがあるようだ》。
 《在日米軍駐留経費の日本側負担、いわゆる「思いやり予算」について、日米両政府は2022年度から5年間で総額1兆551億円とすることで合意した。単年度では約2110億円となり、本年度より100億円近く増える》。
 《日米両政府は2022年度から5年間の在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)を、総額1兆551億円とすることで合意した。年平均では2110億円で、21年度に比べ約100億円の増額となる。米国が求めた増額改定日本が受け入れた形だ》。

   『●4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の
     新基地建設中止》…自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味する
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
       ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
      供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない
   『●沖縄タイムス《大浦湾…2015年4月…「土木的問題が多い地層が
     厚く堆積している」…「長期の沈下が考えられる」と施工上の懸念も》
   『●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤
         できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】
   『●《沖大東島での実弾射撃、宮古島のミサイル部隊による対艦攻撃、
     電子戦部隊配備計画がある与那国島での電子戦などの各訓練が展開》
   『●《SACO合意とは、事件に対する沖縄県民の怒りをはぐらかし、沖縄の
      中で基地をたらいまわしする欺瞞でしかなかった》(目取真俊さん)
   『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
      水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》
   『●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、
       普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」
   『●沖縄タイムス《自衛隊と米軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同
     作戦計画の原案を策定…南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置く…》

 小さく産んで大きく育てる金丸信氏の頃の数十億がいまや数千億。5年間で1兆越え。歯止めのかからぬ上納金。ドイツやイタリア、韓国でもそんな巨費で「思いやり」? ついには「同盟強靱化予算」だそうだ。軍事費は巨大化し、沖縄どころかニッポンを「思いや」らずに、番犬様をオモテナシとはねぇ。

   『●番犬様の(ウラアリな)オモテナシは随分とお高い
    《そもそも、思いやり予算とは何なのか。日米地位協定では、基地地主の
     地代などを除いて、在日米軍の駐留経費は米国が負担することに
     なっている。しかし「78年6月に当時の故・金丸信防衛庁長官が
     『思いやりの精神で米軍駐留費の分担増に応じる』と発言。
     『思いやり予算』という変わったネーミングはここから取られた。
     要は、法的に義務がないけれど自発的に払います、という意味合いだ」
     と『週刊朝日』は説明する。当初は62億円だったが、拡大の一途を
     たどり、今年度予算では1890億円にもなる。この税金が1カ月
     つけっ放しのエアコン代や、あまり乗る人のいない各米軍基地と
     成田空港を結ぶリムジンバスの運行に使われていく。
     日本は「世界一気前のいい同盟国」といわれているそうで、
     思いやり予算ではなく、いっそ「お・も・て・な・し予算」とでも
     呼び方を変えてはどうか。こっちのほうがずっと実態に近い》

   『●《思いやり予算日本要請…必死に米軍を引き留めつつ、沖縄に負担を
     押し付け続ける日本政府の手法はかつての植民地主義をほうふつさせる》

 「思いやり」した末の非道…番犬様には《水際作戦》関係なし。しかも基地から自由に出入り…またしても番犬様が《震源地》化
 【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/辺野古ゲート前抗議行動と埋め立て工事の様子】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/768368ac6de81d688ed787c7e7d95ee3)によると、《キャンプ・シュワブでも基地従業員の1人がオミクロン株に感染したと報じられている。キャンプ・ハンセンのクラスターは23日午前の段階で227人に達しているが、同じ海兵隊基地としてキャンプ・シュワブの兵士とも訓練や日常的な交流がある。従業員が基地内で感染し、市中に広げていく危険性が大きくなっている。大阪に続き京都でもオミクロン株の市中感染が報じられている。沖縄のそれは米軍基地から広がっている点でヤマトゥとは違う。それが意味する問題の深さを問うべきだ》。
 日刊ゲンダイの記事【新型コロナ「水際対策」決壊!在日米軍基地の出入国は“フリーパス状態”の大甘】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299172)によると、《これでは防ぎようがない。すでに「水際」は決壊しているのではないか。松野博一官房長官は23日の記者会見で、日本に向かう米軍人らが出国時のPCR検査を行っていなかった、と明らかにした。松野長官などによると、沖縄県の米軍キャンプ・ハンセンで発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)をめぐる感染防止策の運用実態を米側に照会して判明。これを受け、林芳正外相は在日米軍のラップ司令官に「遺憾の意」を伝え、キャンプ・ハンセンに限らず、全ての在日米軍基地で対策を取るよう求めたという。在日米軍基地に直接到着する軍人やその家族らの検疫は現在、米側に委ねられており、ラップ司令官は出国前検査の実施を約束したというが、「今さら」感は否めないだろう》。

 軍事費、こんな巨費を投じている余裕がニッポンにあるのか? 自公お維に一票を投じた代償…あとの祭りだ
 東京新聞の記事【防衛費8年連続で過去最大、膨張止まらず 一般会計107兆円の22年度予算案を閣議決定】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/150819)によると、《政府は24日、一般会計の総額を107兆5964億円とする2022年度予算案を閣議決定した。前年度当初予算から1兆円近く増え、10年連続で過去最大を更新した。年金や医療、介護などの社会保障費が36兆円を突破。防衛費は5兆3687億円となり、安倍・菅政権から継続する形で8年連続の過去最大を更新した。(坂田奈央)》。



 デモクラシータイムスの映像記事【沖縄米軍200人超のクラスター 水際打つ手なし【半田滋の眼 No.47】20211222】(https://www.youtube.com/watch?v=U99l8HcsuFU)によると、《防衛ジャーナリスト半田滋の深層レポート。オミクロン株の市中感染が確認されましたら、沖縄では、基地従業員、市中にすむ米軍人からオミクロン株が確認され、さらにキャンプハンセンを中心に200人を超える感染者のクラスターが発生していることが判明しました。米軍は、地位協定で日本への入国手続きに関する法律の適用を受けません。検疫もなく、世界各地から直接在日米軍基地に数百人規模で日常的に転勤してきます。そして、基地のゲートから日本にでいるするのに、何の規制もなく、日本から検査を求めたり行動を制限する権限はありません。今回に限らず、この問題は、これから繰り返されるパンデミック現象を考えるうえで避けて通れません。まずは、沖縄の現状と問題の背景をレポートします。2021年12月22日 収録》《収録後に、松野官房長官が、米軍が検体を本土に送りゲノム検査をすること、地元自治体と協力して変異株検査をし結果を報告する と発表たとの報道がありました。しかし、これまでの対応を見ると、その約束が国民の感染予防に役立つだけの迅速さと詳細さをもって果たされるのか、疑念を持たざるを得ません》。

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/883983

[大弦小弦]思いやり予算と沖縄振興予算
2021年12月23日 07:30

 在日米軍駐留経費負担の通称「思いやり予算」は皮肉の効いたネーミングで定着しているが、外務省は「同盟強靱(きょうじん)化予算言い換えると表明した。米側に過剰な負担をしているとの批判を避ける狙いがあるようだ

▼本来、日本に思いやり予算の支払い義務はないが、政府は来年度から5年間に年平均約2110億円の負担で米側と合意した。この予算を含めた同盟維持のための経費は2021年度で総額6千億円を超える

ネーミングを考えるなら、政府が使う「沖縄振興予算」こそ変えるべきだ。他県より突出した予算でも別枠でもないが、基地の見返りで過度な予算を得ているという誤解を与えている

▼政府が「21年度まで毎年3千億円台」と県に約束した13年、当時の知事は「有史以来の予算」と絶賛し、新基地建設の埋め立てを承認した。そこから見えたのは沖縄振興のゆがみだった

▼約束が切れる来年度は10年ぶりに3千億円を下回る見通し。来秋の県知事選をにらみ、新基地建設に反対する現県政にゆさぶりをかけているのだろう

▼沖縄は来年日本復帰50年を迎えるのに、過重な基地負担と沖縄戦や米軍統治下から続く特殊事情に今も苦しんでいる思いやりなどなく札束で頬をたたくような政府を想像すれば、予算の増減に一喜一憂せず、新時代を自ら切り開く県民の気概を見せたい。(吉川毅
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/883963

社説[思いやり予算合意] 見えない沖縄の負担減
2021年12月23日 07:20

 在日米軍駐留経費の日本側負担、いわゆる「思いやり予算」について、日米両政府は2022年度から5年間で総額1兆551億円とすることで合意した。

 単年度では約2110億円となり、本年度より100億円近く増える

 負担増を求める米側に対し、日本側は中国や北朝鮮への抑止力強化につながるとして増額要求を受け入れた。

 合意を受け、岸信夫防衛相は「厳しい安全保障環境に、日米が肩を並べて立ち向かっていく決意を示すことができた」と語った。増額とともに様変わりを印象付けたのは同盟強化を強く打ち出した予算内容である。

 今回の合意では、新たに「訓練資機材調達費」の項目が盛り込まれた。

 自衛隊と米軍の連携力を高めるため、共同訓練に使う最新システムの調達費に充てられる。5年で最大200億円を支出する。

 米軍駐留経費に関し、日本は当初、日米地位協定で定められた施設の借料を負担していた。

 円高による米側負担増を背景に、1978年度に基地従業員の福利費を負担したのが思いやり予算の始まりで、87年度以降は新たな特別協定を結び、地位協定にない経費まで肩代わりするようになった

 特別協定は5年ごとに更新され、従業員の給与から光熱水費、訓練移転費など負担の範囲は広がっている

 ただ今回の合意は、自衛隊を含む抑止力・対処力の強化のための費用という点でこれまでとは質が大きく異なる

■    ■

 米中対立が深まる中、在日米軍の即応性向上や日米の高度な訓練の実施は何をもたらすのか。沖縄への影響が懸念される。

 地位協定に規定のない思いやり予算と合意議事録によって、米軍はさまざまな恩恵を受けている。本土の人たちは沖縄に基地を集中させることで安全保障の利益を享受している

 この構図があるために沖縄の負担軽減は一向に進まないのだ。

 2022年度の沖縄関係予算は約2680億円で、本年度比330億円の大幅減となる見通しだ。沖縄予算と思いやり予算が示す数字は象徴的でもある。

 今から四半世紀前、米軍普天間飛行場をはじめ県内11施設の返還が盛り込まれた日米特別行動委員会SACO)の最終報告が発表された。合意の狙いは沖縄の負担軽減と米軍の機能維持を同時に実現することにあった。

■    ■

 最終報告に深く関わった当時のペリー米国防長官が、辞任の送別会で語ったというのが次の言葉だ。

 「矛盾する内容で、神様だってできない」(大田昌秀著『沖縄の決断』)。本音だったのだろう。実際、沖縄の負担軽減は遅々として進んでいない。 

 政府は思いやり予算として定着する通称を、同盟強靱(きょうじん)化予算言い換えるという。

 変更するのであれば、沖縄の負担軽減に向けた道筋、実施計画も同時に示すべきだ。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1444347.html

<社説>思いやり予算増額 対米追従の犠牲強いるな
2021年12月24日 05:00

 日米両政府は2022年度から5年間の在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)を、総額1兆551億円とすることで合意した。年平均では2110億円で、21年度に比べ約100億円の増額となる。米国が求めた増額改定を日本が受け入れた形だ

 日本の財政が借金を膨らませている中で、米国の言うままに軍事支出を拡大する余裕はない。日米同盟強化の旗印は対抗する相手国の軍備増強をあおるなど、かえって安全保障上の危機を高め防衛関係費を際限なく膨張させる。対米追従から抜け出し、外交によって東アジアの緊張緩和に努めることが必要だ

 思いやり予算は、日米地位協定上は日本が負担する必要はないにもかかわらず、原則5年ごとの特別協定を締結して米軍に代わって日本が支出する駐留経費のことだ。日本人基地従業員の労務費から始まり、米軍基地内の光熱水費や訓練移転費にまで肩代わりする項目が拡大してきた。

 思いやり予算による駐留経費の負担割合は15年度に86%にも上っている米軍が駐留する韓国やドイツと比べて突出して高い。「居心地の良い国」として米軍の駐留を引き留め、在日米軍の多くが集中する沖縄の基地負担が続く一因となってきた。

 米軍は中国の軍拡に対抗するため、日本にさらなる財政負担だけでなく、同盟国として軍事的な役割の強化も迫っている。今回の思いやり予算の改定では「訓練資機材調達費」が新設され、自衛隊と共同で使用する在日米軍の機材やシステムなどの購入費も日本が支出することになった。

 訓練資機材調達費は5年間で総額200億円を上限とするとしているが、自衛隊が米軍の指揮の下で運用されていく中で、日本に肩代わりさせる経費の範囲が次々に広がっていく恐れがある。

 日本の長期債務残高は21年3月末の時点で1千兆円を超え、国内総生産(GDP)の2・4倍近い借金を抱えている。その比率は米国の2倍超であり、主要先進国の中で最悪だ。米軍の負担を肩代わりする財政状態ではなく、思いやり予算は削減すべきだ。将来は廃止を含め抜本的に見直す必要がある。

 日本政府は、本来は根拠がない米軍駐留経費への支出を、「思いやり」という詭弁(きべん)で押し通してきた。その「思いやり予算」の通称を、同盟強靱(きょうじん)化予算言い換えるという。「米国の財布というイメージを隠そうという言葉遊びだろう。「同盟」の言葉を連呼し、周辺国に対して勇ましく振る舞おうとする政治家の感覚に危うさを覚える。

 米軍は南西諸島周辺で同盟国との対中包囲の演習を激化させ、自衛隊も離島へ部隊配置を進める。日米一体の訓練増強に加担する思いやり予算の増額と変質は、沖縄に負担と犠牲をさらに強いるものだ。対米追従に歯止めをかけなければならない。
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●沖縄タイムス《自衛隊と米軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同作戦計画の原案を策定…南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置く…》

2022年01月20日 00時00分14秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


// (2021年12月30日[木])
マガジン9のコラム【三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌 第106回:宮古島にミサイル搬入と沖縄各地で加速する要塞化の動き】(https://maga9.jp/211222-3/)。

 《「今年のオリンピックが終わったら国内は一気にキナ臭くなる」と、私は去年の今頃から言い続けてきたが、果たしてそれは現実になってしまった。少なくとも私の住む沖縄をはじめ南西諸島は、格段に空気が変わってきた。11月の沖縄県内紙は、連日自衛隊の動きがトップを飾った。今回、これから主にリポートする宮古島への自衛隊ミサイル本体の搬入のみならず、自衛隊の大規模演習や米軍の参加、県内に次々と新しい基地拠点を増やす動きが明るみになった。数日前のシンポジウムでは「沖縄を戦場にしない県民の会」結成が呼びかけられるなど、決して大げさではなく「戦争前夜の危機」が叫ばれるようになってしまっている。一番問題なのは、それが全く、的確に報道されていないこと断片的で全体像が伝わってないこと。マガジン9読者の皆さんのように平和を巡る情報に敏感な人たちでさえも、相当独自に情報を取りにいかない限り、南西諸島の要塞化が何をもたらすのかイメージできないと思う。私自身の発信も弱いことも反省しつつ、今回はこの間の動きをまとめておきたい》。

   『●4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の
     新基地建設中止》…自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味する
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
       ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
      供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない
   『●沖縄タイムス《大浦湾…2015年4月…「土木的問題が多い地層が
     厚く堆積している」…「長期の沈下が考えられる」と施工上の懸念も》
   『●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤
         できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】
   『●《沖大東島での実弾射撃、宮古島のミサイル部隊による対艦攻撃、
     電子戦部隊配備計画がある与那国島での電子戦などの各訓練が展開》
   『●《SACO合意とは、事件に対する沖縄県民の怒りをはぐらかし、沖縄の
      中で基地をたらいまわしする欺瞞でしかなかった》(目取真俊さん)
   『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
      水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》
   『●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、
       普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」

 《弾薬庫は置かない》…平気で嘘つくよなぁ。ことごとく約束は反故にされ、市民はバカにされていて、やはりコンナモノを受け入れてはいけなかった。
 《虚偽説明》《だまし討ち》。《軍服》を着た集団が島民を分断、市民の内心をかき乱す。《石嶺香織さん…「…憲法に戦力は持たないと掲げているのに、こんな矛盾を子どもに説明できない。矛盾の最前線に立たされてしまった」》。宮古島に「標的の島」を押し付け。《石嶺香織さん…「…沖縄戦の記憶から弾薬庫が真っ先に攻撃されるのは明らか再び島が標的にされる」と訴える》。《敵の弾薬庫を狙わない作戦などない》…標的。《火器がある場所は必ず標的になる》。

   『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
          宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》
   『●虚偽説明…《宮古島では、島民の基地負担は
      ますます重くなっている。政府がやってるのはいじめそのもの》
   『●沖縄イジメ…《この74年間、沖縄戦以来、陸兵が軍服を着て
            宮古島を闊歩する姿など誰も見たことはない》
    「マガジン9の記事【三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌 
     第90回:島の色が変わった日 ~宮古島に陸上自衛隊がやってきた~】」
    《この74年間、沖縄戦以来、陸兵が軍服を着て宮古島を闊歩する姿など
     誰も見たことはない。だが軍事基地の島になることを望まない住民らの
     あらゆる抵抗も状況を止めることはできず、ついに陸上自衛隊始動の日が
     来てしまった》

   『●《弾薬庫は置かない》…平気で嘘つくよなぁ。ことごとく約束は
     反故にされ、市民はバカにされていて、やはり受け入れてはいけなかった

 《標的》…《基地を置くから戦争が起こる》(島袋文子さん)。
 沖縄タイムスの記事【南西諸島に攻撃拠点 米軍、台湾有事で展開 住民巻き添えの可能性 日米共同作戦計画原案】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/884619)によると、《自衛隊と米軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同作戦計画の原案を策定したことが分かった。有事の初動段階で、米海兵隊が鹿児島県から沖縄県の南西諸島に臨時の攻撃用軍事拠点を置くとしており、住民が戦闘に巻き込まれる可能性が高い》。

   『●《8月ジャーナリズム》と《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない。
     沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)

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https://maga9.jp/211222-3/

三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌
第106回:宮古島にミサイル搬入と沖縄各地で加速する要塞化の動き三上智恵
By 三上智恵 2021年12月22日


https://youtu.be/zwrFounRiac

 「今年のオリンピックが終わったら国内は一気にキナ臭くなる」と、私は去年の今頃から言い続けてきたが、果たしてそれは現実になってしまった。

 少なくとも私の住む沖縄をはじめ南西諸島は、格段に空気が変わってきた。11月の沖縄県内紙は、連日自衛隊の動きがトップを飾った。今回、これから主にリポートする宮古島への自衛隊ミサイル本体の搬入のみならず、自衛隊の大規模演習や米軍の参加、県内に次々と新しい基地拠点を増やす動きが明るみになった。数日前のシンポジウムでは「沖縄を戦場にしない県民の会」結成が呼びかけられるなど、決して大げさではなく「戦争前夜の危機」が叫ばれるようになってしまっている。

 一番問題なのは、それが全く、的確に報道されていないこと断片的で全体像が伝わってないこと。マガジン9読者の皆さんのように平和を巡る情報に敏感な人たちでさえも、相当独自に情報を取りにいかない限り、南西諸島の要塞化が何をもたらすのかイメージできないと思う。私自身の発信も弱いことも反省しつつ、今回はこの間の動きをまとめておきたい。

 まずは11月14日、ついに宮古島に運び入れられてしまったミサイルを巡る状況を動画で見て欲しい。元ゴルフ場だった千代田地区で宮古島駐屯地が2018年に動き出し、島の南東端に作られた大規模な弾薬庫を擁する「保良訓練場」が今年ほぼ完成したと言っても、ミサイルはまだ島に入っていなかった。もう入れ物ができているのだから時間の問題では、とか、島のリーダーが自衛隊基地建設を容認してきたのだから仕方ないのでは、といった冷めた見方もあるかもしれないが、少なくとも住宅地から250mという距離に大量の弾薬が置かれる保良や七俣という集落は、一貫して弾薬庫の受け入れを拒否してきた。島の活性化や安全などの理由で賛成する人たちが人口の密集する地域に多くいるからと言って、島の人は賛成していると外から言われるのは暴論だ

 弾薬庫は有事の際、真っ先に敵の攻撃目標になる。しかも、それだけではない。人為的なミスで暴発した場合、大惨事になる。保良の弾薬庫でその安全基準が守られていないことに対する住民の質問にも一切答えていない。保良では実際、戦前に大事故があった。日本軍が弾薬を保管していた場所で暴発が起き、兵士のみならず幼い子どもたちが爆死しているのだ。そんな恐怖を体験した地域に、再び弾薬と共に生活しろと強いるのは誰なのだろう。誰を守るために、誰が進めていることなのだろう?

 14日の早朝、まだ暗いうちにミサイルを積んだ戦車揚陸艦「しもきた」が、平良港の沖合に姿を現した。港のゲートではミサイル積載車を市街地に入れまいと抗議する市民がすでに集まっている。警察車両も待機している。突堤の先では、いつも石垣島で自衛隊基地を監視している男性が、黒く巨大な自衛艦が迫ってくる様子を撮影していた。近寄っていくと、目に涙を滲ませていたので、しばし言葉を失う。

 「覚悟して来たけど、悔しい。私たちのくらしは、なぜこんなにないがしろにされるのか?

 絞り出すような声で言った。宮古島でも石垣島でも、この6年、必死に反対してきた人々の存在がある。地道に集会を持ち、議会に要請したり、署名を集めたり、裁判に訴えたり、ありとあらゆる民主主義的な手段で、一日でもこんな日が来ることを遅らせようと努力を重ねてきたことを見てきただけに、私も胸がかきむしられるような思いだった。踏ん張っている石垣島が最も工事を遅らせているが、石垣島での駐屯地の造成工事もかなり進んできた。基地が完成し、弾薬が運び込まれる今日の宮古島の姿は、明日の石垣島なのだ。

 9時前、接岸した「しもきた」から危険物を搭載したことを示す「火」のマークを付けたトレーラーが姿を現した。間もなくミサイル積載車15台と、前後の自衛隊車両合わせておよそ40台の車列が整い、港のゲートが開く。宮古島市の職員がゲートを守るように立ちふさがる。自衛隊の車列の先頭は、桜のマークを付けたジープで、中にいる二人の若い隊員がマイクを握り、警告した。

 「通行の妨げになっています。危ないので道をあけてくださーい」。のっぺりとした声で繰り返す。

 これには既視感がある辺野古で、高江で、抵抗する県民に向かって防衛省の役人がメガホンで「道路に座り込む行為は、大変危険でーす」と壊れたレコーダーのように繰り返す光景。実際に人々を排除するのは機動隊だ。しかし、あれとは違う。一瞬、見慣れた構図のようだが、これは全然違う局面を迎えたのだと気づいた。迷彩服を着てミサイルを携えた軍人が、直接島の人たちに「そこをどけ」と言っているのだかつて国防の名のもとに島々に有無を言わせず乗り込んできた日本の軍隊が、どうやって島民の生活を破壊し、命の危機に陥れたかそれと同じ構図が今、再現されているのだ

 

 今回、直接座り込む人々に手をかけて排除したのは沖縄県警であるが、今後自衛隊員はミサイルを発射するキャニスターを備えた車両で島内を走り回り、撃っては移動するという訓練を繰り返すことになる。そんな島の道路を進む先々に、もし抵抗する住民がいたら、毎回毎回警察に来て排除してもらえないだろう。その次は直接、自衛隊員が抵抗する住民を引きずって道をあけさせるだろう。有事には、作戦を優先する自衛隊員と足手まといになる住民という、沖縄戦と何ら変わらない構図に陥ってしまう

 「説明もないままですか? せめてどれだけの火薬を持ち込むのか説明してください。お願いしているんです!」

 「警察のみなさーん。私たちは島の平和を守りたいだけ。暮らしを守りたいだけ。わかってくれますよね?」

 港に体を投げ出した人たちは口々に訴えるが、機動隊が一人ずつ排除していく。そこには、お母さんと小学生の娘の姿もあった。それは自衛隊ミサイル基地に反対してきたお母さんたちのグループの楚南有香子さん親子だった。

 車で待っていてもいいよ、という有香子さんと娘のやり取りがあり、最初は車の周りで遊んでいた娘さんだったが、座り込みが緊迫してくると自分からお母さんの隣に座った。ゲートが空き、排除が始まると、あまりの怖さに泣き出す場面もあった。それを見ていた、ミサイル車両の運び込みを見物している男性がヤジを飛ばした。

 「こんなところに子どもを連れて来て、泣かして。子どもを泣かせるな!」

 すると、泣いていた娘さんが彼に向かって堂々と言った。

 「お母さんが私を泣かしたんじゃない。あれが泣かしたんだ!

 そう言って自衛隊の車列を指さした。

 子どもを政治的な場に連れてくるなという、一見正当に聞こえる批判が沖縄の抵抗の場に何度も投げかけられてきたが、批判の主は、立ち上がらなければならない状況に置かれたことも、また人のために居ても立っても居られない気持ちで、衝突が起きるようなしんどい現場と知っていて出かけたこともない、何もしない人に違いない。そもそも政治的な場に行かないということ自体が政治的である。子どもに政治の実態を見せないということも悪質に政治的である。

 判断能力もない子どもを洗脳する云々と言うが、親はいつも判断能力のない子どもを連れて社会で生活をするものだし、子どもは親の背中を見て真似をして育つ。親のすることを理解しようとして社会を学ぶ。この娘さんは、私の知る限りかなりの時間、島の平和や子どもたちの未来を守るために、と街で訴え、ビラを配り、寝る時間を削って資料を作るお母さんを見てきている。その結果が、このミサイルが入る日なのだと十分わかっている。お母さんがどんな気持ちでその日を迎えたのか、十二分にわかっていたと思う。だから、怖くて携帯電話を見る格好をしながらでも、お母さんの側にいてあげようとしたのだと思う。それが虐待だろうか?

 デモが傍らを通っても知らないふりをし、困っている人たちのSOSにも関心を持たない親であれば、子どももどう関わっていいのかを学ぶ機会を奪われるし、政治的なことは黙殺するに限る、という親の生き方を身に着けるだろう。それは社会に関わらない、という政治的な姿勢を植え付けていることになる。いつか守りたいものができた時に、状況にひるまず闘う大人たちの姿を見たことがあるかないかが、その若者の行動を左右するだろう。そういう意味では、沖縄の子どもたちは周りに頑張る大人たちをたくさん見てきているという点において、どの地域よりもたくさんの財産をすでに貰っている。少なくとも私はそういう親子や、世代が交替し、若い人が力をつけていく場面をたくさん見てきた。誰にも奪われない財産が受け継がれていく瞬間を、見てきた。

 車列は昼過ぎには保良訓練場に到着し、ゲート前で抗議の声をあげる人々を越えて弾薬庫の側に収まって行った。保良の男性は言った。

 「いつも数人で、ゲート前で抗議したり監視したりしてきた。でも今日はこんなにたくさんに人が来てくれて心強い。これからまた反対、頑張ろうと。そういう気持ちになった」

 運び込まれて終わりではない。これ以上火薬を入れない。今あるものを撤去させる。防衛省の戦略を変更させてでも、宮古島の基地を使わない方向に持っていく。次々に目標を定めて抵抗する。諦めれば、さらにすごいものを押し付けられかねないのだ強い抵抗がなかった奄美大島では、自衛隊がライフル銃を携行して民間地で移動訓練をするまでになった。短期間で島の空気は一変した。落胆して終わりにすることも許されない厳しい状況だからこそ「勇気をもらったから続けられる」という言葉が出てくるのだ。

 オリンピックが終わり、岸田政権になってみると、この国はいきなり台湾有事ありき」「敵基地攻撃能力保持は急務」の路線を爆走し始めた。安倍元総理の台湾有事は日本有事」発言にメディアが大騒ぎしていないことにも驚く。「台湾有事」とは、一義的に中国と台湾の問題である。即座に日本が米軍と共に武力で呼応するのが相当であると国民にすり込むのはやめてもらいたい。それは、日本列島にミサイル防衛網を作ることで中国をけん制するという現在の日米の作戦上、必ず日本国土を戦場にすることになる。言い換えれば、「台湾有事には、日本を戦場にしてでも参戦すると宣言しているに等しいとんでもない

 そんな危うい空気の中で、9月~11月は陸自10万人を動員した大規模訓練が実施された。「南西諸島有事」つまり沖縄あたりが戦場になったことを想定して、それに対応する移動・輸送・後方支援の訓練が、全国各地で民間輸送機関や港湾施設も巻き込んで実施されたのだ。いよいよ尖閣あたりで何かあるのか? という空気が滲み渡っていくのは怖いことだ

 11月19日からは、陸海空の自衛隊員3万人が参加する自衛隊統合演習も実施された。この訓練には米軍5800人も参加。米軍主体の日米軍事演習に自衛隊が参加することはあったが、自衛隊の訓練に米軍が参加する形は初めてだ。それは、日本有事には自衛隊主体で対応すると内外に意思表示したに等しい。もちろん米軍がバックにいることが前提ではあるが、今沖縄にいる海兵隊は、来年度までにEABO(遠征前方基地作戦)に対応するMLR(海兵沿岸連隊)に再編され、「島々に分散型の拠点を配置して中国のミサイル影響下で機動性に富んだ作戦を展開するという方向」にシフトした。つまり、今南西諸島にある、固定された大型の基地は中国のミサイルによってハチの巣にされかねないので、そこは自衛隊に任せて、米軍は臨機応変に太平洋の島々を拠点に戦うということだ。

 だから、この統合訓練でも離島奪還を想定した水陸両用作戦に力点が置かれ、同時に自衛隊は、中城湾港や石垣港といった民間地を訓練に使った。動画にもある通り、普段は釣り人が行き交うようなのどかな中城湾港に、装甲車を含む80台もの自衛隊車両が次々と民間の輸送船から繰り出される光景は、まるで映画の撮影でも見ているように現実離れしていた。

 そして本部町の八重岳というお花見の名所で知られる山にも、自衛隊の車列が登ってきて大騒動になった。八重岳はかつて日本軍が陣地を置いていたため北部で最大の激戦地になり、2週間で700人近い兵隊が戦死。また、自衛隊が登ってきた道沿いには、300人の傷病兵が置き去りにされた野戦病院跡もある。戦後、本部町の渡久地政仁町長が、荒廃した八重岳の慰霊と復興の祈りを込めてカンヒザクラを植える運動を呼びかけた。その桜の枝を折るようにして自衛隊車両が通行することに猛抗議をした市民の勢いに負けて、八重岳での電子線訓練を自衛隊は断念した。自衛隊への抵抗が実を結んだ貴重な事例となった。

 しかし自衛隊が沖縄を拠点化する動きは加速している。沖縄本島東側の与勝半島にある米軍のホワイトビーチには、このところ自衛艦が頻繁に姿を現しているが、その近くにある陸自勝連分屯地には南西諸島の四つ目のミサイル部隊が来ることが明らかになり、しかも石垣・宮古・奄美のミサイル部隊を統括する役目を追う。合わせて先島有事の際に物資を送り込む兵站拠点として整備される。隣のキャンプ・ハンセンや、中途半端でも完成したあとの辺野古基地と共に、沖縄本島東海岸が自衛隊の一大拠点になることも見えてきた。

 さらに「屋良覚書」によって国と県の間で民間使用に限定する約束が交わされている下地島空港や、今回訓練で使われた石垣港も自衛隊の拠点にする意向も明らかになった。ここまでの動きに対して、報道も追いついていないし、沖縄の平和運動の方も、辺野古やPFOSなどの汚染案件はじめ米軍の問題を多数抱えながらとても手が回らない。しかし、この数年で、沖縄を二度と戦場にしないという当たり前の誓いが、崩されようとしている。少なくとも米軍基地問題と自衛隊問題を分けて考えているようでは、私たちは負ける。

 自衛隊が合憲か違憲かとか、今さらイデオロギー論争に回収される時間はなく、急患輸送や災害救助で助かっているという当然の声も、別次元で感謝し支えて継続していただくとしても、いま問題なのは「自衛隊の是非」ではなく「自衛隊が私たちの住む島々をどう使おうとしているかの問題であって「島々を二度と戦場にしない」ために「今のように自衛隊に私たちの生活の場である山も、空港も、港も訓練に提供し、やがて拠点に変えていかれたらどうなるのかという差し迫った問題にどう向き合うか、ということなのだ。

 今やこの国の国防を巡る方針は激変しており、戦争を避けたいのなら、自衛隊問題に踏み込むと選挙に不利、などと避けて通れない地平まで来ている。だとしたら来年の大事な選挙を抱える沖縄で今、何をしたらいいのか過去の縛りにこだわったり、お互いのやり方を批判し合ったりしている暇などない。皆が不得意な「国防」に真正面から向き合っていく英知がなければ、大げさではなく、私たちの生活の場は、戦場の島に逆戻りしかねないのだ
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●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」

2022年01月19日 00時00分29秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


// (2021年12月30日[木])
沖縄タイムスの記事【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)によると、《土木技術者で沖縄ドローンプロジェクトの奥間政則さん(56)=沖縄県大宜味村=は、新基地建設が進む名護市辺野古の現場を小型無人機ドローンで空から撮影し、監視し続けている。「多様な生き物がすむきれいな海が、どんどん埋められている現状を多くの人に知ってもらいたい」。専門家としての誇りを胸に、新基地建設に反対し続ける。土砂投入から14日で3年。辺野古で新基地建設反対を貫く住民、条件付きで容認する関係者も、それぞれ胸の内を語った。(北部報道部・當銘悠)》。

 《一目瞭然》、破壊され行く辺野古…無残の一言だ。2021年衆院選、自公お維を直接的・間接的に支持してしまう…、あとの祭りだ。

   『●4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の
     新基地建設中止》…自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味する
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
       ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
      供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない
   『●沖縄タイムス《大浦湾…2015年4月…「土木的問題が多い地層が
     厚く堆積している」…「長期の沈下が考えられる」と施工上の懸念も》
   『●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤
         できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】
   『●《沖大東島での実弾射撃、宮古島のミサイル部隊による対艦攻撃、
     電子戦部隊配備計画がある与那国島での電子戦などの各訓練が展開》
   『●《SACO合意とは、事件に対する沖縄県民の怒りをはぐらかし、沖縄の
      中で基地をたらいまわしする欺瞞でしかなかった》(目取真俊さん)
   『●本土と沖縄を一緒にするなとでも? 《…燃料タンクと数十センチの
      水筒という落下物によって事故の重大性を比較するのは無意味だ》

 2021年「今年の漢字」は「金(カネ)」。出来もしない新基地にドブガネ。9999万に一つも新基地が出来たとしても、普天間は返還されず、辺野古は単なる破壊「損」だ

 琉球新報の記事【識者51人が辺野古中止求め共同声明 知事の設計変更不承認を支持】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1439472.html?utm_source=ryukyushinpo&utm_medium=referral&utm_campaign=carousel)によると、《有識者らでつくる「普天間・辺野古問題を考える会」(代表・宮本憲一大阪市立大名誉教授)は14日、名護市辺野古の新基地建設計画を巡り、玉城デニー知事が決定した埋め立て設計変更の不承認処分を支持する共同声明を発表した》。
 行政不服審査国が「個人」になりすまし、国に救済を求め、国に判断を仰ごうというデタラメだ。

   『●目取真俊さん「裁判所が市民を守る立場にないなら、
     誰が市民を守るのか」!? 法的根拠もあいまいなまま長時間拘束
    《大久保正道裁判長…は、目取真さん側が刑事特別法による
     緊急逮捕は違憲ではないと判断した一審判決を不服とした
     控訴を棄却した…目取真さんは「裁判所が市民を守る立場に
     ないなら、誰が市民を守るのか」と批判し、上告する考えを示した》。

   『●非「地方創生」、「僕」(アベ様)が地方「僕」滅…
        沖縄の民意無視し、しかも再び八百長なその「手」で…
    「不服審査請求など論外だろう。そもそも行政不服審査法
     〈行政庁の処分その他公権力の行使にあたる行為に関する国民の
     不服申し立てについて規定する法律〉(大辞林)であり、一般国民の
     権利救済制度を使うこと自体がおかしいが「個人」になりすまし
     に救済を求めに判断を仰ごうというのだからデタラメ過ぎる
     安倍政権は3年前にも辺野古移設で同様の禁じ手を使っている

   『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙:
     「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」
   『●アベ様という「私人」の暴挙…平和の党と共に
      辺野古破壊が目的化し、「目的達成」のためには手段選ばず
    《行政の不当行為に対して国民が不服を申し立てる行政不服審査法」に
     基づく不服審査請求を石井啓一国交大臣(公明党)に行い、裁決が
     出るまで効力を一時的に失わせる執行停止も求めたのだ》

   『●《良心に従い職権を行使する独立した存在》ではない
     大久保正道裁判長である限り、アベ様忖度な「行政判断」が続く
   『●「腐臭を放つ「判決」」と臥薪嘗胆:
     「銃剣とブルドーザー」から「自衛隊と機動隊とヒラメ裁判長」へ
    「いまから、最「低」裁のコールが聞こえる。司法には何の期待
     も持てないでしょうね…。」

   『●辺野古基地サンゴ訴訟、最「低」裁上告棄却…《国が、地方自治体の
      裁量を不当に制限し、地方自治を侵害しているという事実》を無視

 琉球新報の【<社説>辺野古土砂投入3年 「唯一の解決策」ではない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1439343.html)によると、《米軍普天間飛行場の移設に絡む名護市辺野古の新基地建設問題で、政府が辺野古沿岸部への土砂投入を始めてから14日で3年となった》。
 沖縄の市民の民意を無視して3年。コロナ禍で、巨額なドブガネして土砂をぶちまけ続け、辺野古や大浦湾を破壊し続ける自公お維。

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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1439472.html?utm_source=ryukyushinpo&utm_medium=referral&utm_campaign=carousel

識者51人が辺野古中止求め共同声明 知事の設計変更不承認を支持
2021年12月15日 05:40
辺野古 新基地建設 設計承認 不承認

 有識者らでつくる「普天間・辺野古問題を考える会」(代表・宮本憲一大阪市立大名誉教授)は14日、名護市辺野古の新基地建設計画を巡り、玉城デニー知事が決定した埋め立て設計変更の不承認処分を支持する共同声明を発表した。環境や法律の研究者らを中心に、国内の知識人51人が名を連ねている。

 声明は、軟弱地盤改良に必要な調査や災害防止の配慮が不足しているなど、公有水面埋立法に照らした設計変更の問題点を指摘し、不承認とした県の判断について法的に見た不承認理由として必要十分と支持した。

 沖縄防衛局が行政不服審査法に基づく審査を国土交通相に請求する県への対抗措置を取ったことに対しても、「きわめて不当と批判し全ての工事を直ちに中止することを求めている

 沖縄側の世話人を務める桜井国俊沖縄大名誉教授は「国内の学者が一つになって玉城知事の不承認を断固支持し、今後の国との法律議論においても専門的な観点からサポートしていく姿勢を表明した」と話した。

 声明は白藤博行専修大教授(行政法)ら各分野の専門家のほか、作家の澤地久枝氏や哲学者の西谷修氏らの連名となっている。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1439343.html

<社説>辺野古土砂投入3年 「唯一の解決策」ではない
2021年12月15日 05:00

 米軍普天間飛行場の移設に絡む名護市辺野古の新基地建設問題で、政府が辺野古沿岸部への土砂投入を始めてから14日で3年となった。

 建設予定地を巡っては軟弱地盤が広がっていることが判明している。政府は地盤に問題があることを把握しながら公にせず、埋め立てに踏み切った。行政手続き上瑕疵(かし)があり、完成も見通せない。普天間の一日も早い危険性除去という前提が崩れている以上、「唯一の解決策」とは言えない。政府は直ちに工事を中止するべきである

 軟弱地盤の改良対応などによって工期は当初想定の5年から約9年3カ月と4年以上延び、米軍が使用するまでに少なくとも12年を要する。

 国の示す総工費は3500億円以上から約9300億円と2.7倍となった。専門家が「マヨネーズ並みの可能性」と指摘する軟弱地盤の状況によっては工費がさらに増す懸念もつきまとう。県は独自の試算で約2兆5500億円となると見込んでいる

 地盤の問題について政府が業者から報告を受けた2015年4月、前年の知事選で初当選した翁長雄志知事と当時の安倍晋三首相が初会談した。翁長氏が建設反対の県内の民意を訴えたのに対し、安倍氏は推進に向けて「丁寧な説明と理解を得る努力をしていく」と強調した。これ以降、政府は軟弱地盤について3年9カ月も隠し続けた

 計画に問題があり、見通しとずれが生じた場合、いったん作業をやめて比較衡量することは当然のことである。これまでの政府の対応にはこうした点が欠落している。もはや、辺野古新基地建設ありきでしかない。

 これをただすべき国会の論戦でこの問題が取り上げられることは減少した。軟弱地盤は海面下約90メートルに達する。政府は同70メートルまでの改良で問題ないとするが、根拠は判然としない。さらに税金が注ぎ込まれることも否定できない。沖縄だけの問題ではない

 サンゴ移植を巡る訴訟では最高裁判事2人が移植を許可しなかった県の主張を認めた。うち一人は「護岸工事という特定の工事のみに着目」して是非を判断することは「『木を見て森を見ず』の弊に陥る」と述べた。完工が見通せない工事を進めることに疑問符が付けられている。

 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)はことし3月、「完成する可能性は低そうだと実現を困難視する報告書をまとめた

 完成しても沈下や液状化の恐れが残る辺野古新基地である。玉城デニー知事は「完成の見通しが立たず、事実上、無意味な工事と断じた

 岸田文雄首相は移設問題について新基地建設が「唯一の解決策」と従来の政府方針を繰り返すが、自ら掲げる「聞く力」を発揮してもらいたい。直ちに工事を中止し、政府の持つ全ての情報をつまびらかにするべきだ
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●アベノカビマスク…《この問題で法律的に責任を問うのは難しい。しかし、…政治責任は大きい。…「政治責任に時効はない」はずだ》

2022年01月18日 00時00分04秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20211229[])
日刊ゲンダイの記事【倉庫に眠る「アベノマスク」8000万枚…年間保管料に血税9億円“無限ループ”の愚】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/298770)によると、《総事業費500億円を投じ、2億9000万枚も買い上げたアベノマスクサイズが小さかったり、感染予防に不適切な布製であるため、ほとんど引き取り手が現れず、倉庫に眠ったままだ。それでも岸田政権は有効活用に固執。14日の衆院予算委員会でも呆れた答弁を連発した。3月末時点のアベノマスクの在庫は8272万枚、107億円分。介護施設などへの随時配布により、10月末時点では8130万枚になっているが、7カ月でわずか142万枚しか減っていない。在庫一掃には33年かかる超スローペースだ。厚労省によると、昨年8月から今年3月の8カ月で6億円もの保管料がかかっている。1年に換算すれば9億円である。厚労省は、介護施設への配布に加え、災害備蓄、自治体や住民への配布などに活用し、在庫を減らそうとしているが、前途多難だ》。

   『●あとの祭り…アベノカビマスク《当初は配布の目的を「品薄対策」と
     しながら、…「再流行への備え」を強調。批判の回避に懸命》だったが…
   『●《折り重なった前政権までのさまざまな問題》(豊田洋一論説主幹)、
        アベ様案件をもう忘却? 自公お維を支持できないはずなのに…

 アベノカビマスクを有効活用ねぇ!? 廃棄以外の道って?? アベ様案件の一つ、アベ様は早く責任をとってくれよ。

 自公お維支持者の皆さん、すぐに忘却していていいのですか? ――― 数多のアベ様案件。たとえ汚い手を使ってでも刑事責任を逃れることが出来たとしても、(古賀茂明さん)《「政治責任に時効はない」はずだ》。
 週刊朝日のコラム【アベノマスクの本当の問題 古賀茂明/政官財の罪と罰】(https://dot.asahi.com/wa/2021121000069.html)によると、《だが、そんな安倍氏にも都合の悪い話がある。「アベノマスク」だ。2020年4月に唐突に発表された布製マスク全戸無料配布。当時の総理秘書官ら官邸官僚の発案で、安倍氏の了解のもとに官邸主導で進められた。直後に日本医師会会長に布マスクにウィルス防止の役割はあまりないと言われ、小さ過ぎるゴミや異物が含まれている調達企業の選定が不透明など悪評の極み。最後は配布断念となり、115億円が無駄となった。しかも、本件は、過去の話ではない。余剰マスク保管のために倉庫料などが毎月7500万円もかかり処分にも追加費用がかかるからだ》。
 しかも、(使う分だけを検品するのならまだしも)全く意味のない全品検品に何十億という多額のドブガネまで重ねてします...。言葉は悪いが、アタマオカシイのではないのか? さらには、《岸田首相は、アベノマスクについて「厚労省が検品を実施したところ、約7100万枚のうち約1100万枚、15%が不良品だった」と説明》…15%って、どんな技術大国の品質管理?

 ようやく認知された天下の愚策アベノカビマスク…これくらいは政治責任をとって見せてよ、自民党最大派閥安倍派会長のアベ様。
 日刊ゲンダイの記事【岸田首相「アベノマスク」強制廃棄の電撃発表! 血税485.5億円投入の成れの果て】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299085)によると、《マサカの展開だ。キングメーカー気取りの安倍元首相の顔色をうかがっていると揶揄されてきた岸田首相が“負の遺産”の処分を電撃発表。8000万枚超も在庫がダブつくアベノマスクの廃棄を決め、世間をアッと言わせた。岸田首相が標榜する「聞く力」を「従う力」とナメていた安倍元首相は完全にコケにされた格好だ。歯ぎしりする姿が目に浮かぶようである》。

 アベノカビマスク、自公は責任を取るべきでしょ? 政党助成金、議員の給与を返上しては如何か? 戦争やるための壊憲などやってる場合か。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「アベノマスク」廃棄 岸田文雄の勢い、安倍不要論に拍車】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202112230000086.html)によると、《★21日、首相・岸田文雄は国会閉会の会見で保管費用が6億円以上かかっている「アベノマスク」について「財政資金、効率化の観点から、布製マスクの政府の在庫について、ご希望の方に配布し、有効活用を図ったうえで、年度内めどに廃棄」とし懸案の日中関係は「言うべきことは言いながら安定的な関係を実現すべく努力を続けていく」「来年は日中国交正常化50年」とし、来年は積極的に外交を行うことも宣言した。また自民党「憲法改正実現本部」にも出席し、強い意欲を示した。自民党ベテラン議員は「これでは安倍の出番は何もなくなる。アベノマスクは失敗と言っているようなものだし、ますます党内の安倍不要論に拍車がかかる」と岸田の勢いに舌を巻く。党副総裁・麻生太郎、幹事長・茂木敏充との3派連合も盤石で安倍外しが進む》。

 あ~ぁ、自公お維なんかに投票するから。眠り猫として選挙に行かずに、自公お維を間接的に支持するものだから。あとの祭り。こんな腐った政権がまだ続くのかと思うと、嫌になってしまうよ、ニッポン。

   『●(中村敦夫さん)《善悪のけじめをつけるべき司法が崩壊し、
     民主主義の骨格である三権分立は、三位一体の八百長と化した》
   『●《民主主義の根幹を成す選挙にはそれだけ価値がある…1票は重い。
     責任ある行動が求められる》…選挙に行く以外に《悪政は拒否できない》

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https://dot.asahi.com/wa/2021121000069.html


アベノマスクの本当の問題 古賀茂明
政官財の罪と罰
古賀茂明
2021/12/14 07:00

     (倉庫に保管されている「アベノマスク」を含む布マスク)

 臨時国会が始まり、与野党の論戦が始まった。昨年の自民党総裁選で敗れた後、「岸田は終わった」と言われたが、今や、日本の政治は、その岸田氏を中心に動いている。菅義偉前総理も安倍晋三元総理も急速に「過去の人」になって行く感がある

 だが、最近の安倍氏の動きは、その流れに必死で抗っているかのようだ。

 11月には、党内最大派閥細田派を引き継ぎ、安倍派としてそのトップになった。岸田総理をわざわざ官邸に訪ね、岸田氏を支えると語り、菅氏と会食した事実を明かし、同氏グループとの連携をにおわせるなど、自己の影響力を誇示している。

 「モリカケ桜」に象徴される在任中の自身のスキャンダルは、どれ一つ真相が解明されていないが、総理が2回交替し、衆議院選挙も経たことで、遠い昔の話になった。刑事責任は問われないまま、順次時効が成立し、蒸し返されることもなくなるまさに「時」の効果だ

 安倍氏は、「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」といった、日本を戦争に巻き込む判断について党内議論をリードし、時の総理の手足を縛ろうとしている。マスコミはこれを大きく取り上げるが、過去のスキャンダルに関する彼の政治責任については、ほとんど問題にしようとしない安倍氏は自信を深めていることだろう

 だが、そんな安倍氏にも都合の悪い話がある。「アベノマスク」だ。

 2020年4月に唐突に発表された布製マスク全戸無料配布。当時の総理秘書官ら官邸官僚の発案で、安倍氏の了解のもとに官邸主導で進められた

 直後に日本医師会会長に布マスクにウィルス防止の役割はあまりないと言われ、小さ過ぎるゴミや異物が含まれている調達企業の選定が不透明など悪評の極み。最後は配布断念となり、115億円が無駄となった。

 しかも、本件は、過去の話ではない。余剰マスク保管のために倉庫料などが毎月7500万円もかかり、処分にも追加費用がかかるからだ

 誰がどう見ても使い道がないのだから、処分するしかないのだが、それができない背景には、自民党政府に特有の政治と行政の壮大な負のループが隠されている。まず、政府は間違いを認めない。間違いを認めないから、それが生じた原因、経緯について検証が行われない。検証が行われないので責任は取られずうやむやになるそして同じ過ちが繰り返される。という悪循環だ

 アベノマスク処分となれば、その間違いが決定づけられる。そうなれば、誰がどのようにして決めたのかが問われ、責任者が特定されて処分などの措置も必要になる。本件では、安倍総理と官邸官僚の責任問題だ。決定過程の安倍忖度政治もやり玉にあがるはず。総理は辞めても最大派閥の長として大きな影響力を持つ安倍氏の手前、岸田総理も火中の栗を拾いたくない。先送りしたいのが本音だろう。

 この問題で法律的に責任を問うのは難しい。しかし、国民の税金を人気取りのための思いつき政策に注ぎ込んで壮大な無駄を生んだ政治責任は大きい。納税者としては、余ったマスクは全て安倍氏に買い取って欲しいと思うくらいだ。少なくとも、安倍氏の政治責任ははっきりさせなければならない

 「政治責任に時効はない」はずだ。

※週刊朝日  2021年12月24日号から
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299085


岸田首相「アベノマスク」強制廃棄の電撃発表! 血税485.5億円投入の成れの果て
公開日:2021/12/22 13:50 更新日:2021/12/22 17:02

     (安倍元首相本人も2020年8月あたりに
      アベノマスクを封印(C)共同通信社)

 マサカの展開だ。キングメーカー気取りの安倍元首相の顔色をうかがっていると揶揄されてきた岸田首相が負の遺産の処分を電撃発表。8000万枚超も在庫がダブつくアベノマスクの廃棄を決め、世間をアッと言わせた。岸田首相が標榜する「聞く力」を「従う力」とナメていた安倍元首相は完全にコケにされた格好だ。歯ぎしりする姿が目に浮かぶようである。

   ◇  ◇  ◇

「未知のリスクである新型コロナへの対応は毎日が試行錯誤の連続です。国民のためにより良いと思えば経緯にとらわれず、迅速に対応を改めていくことも政治の役割です」

 2021年度補正予算が成立した臨時国会の閉会を受けて21日、岸田首相が会見。冒頭5分すぎ、こう前置きした上で切り出したのが、アベノマスクの廃棄だった。

「財政資金効率化の観点から布製マスクの政府在庫について、ご希望の方に配布し、有効活用を図ったうえで、年度内をメドに廃棄を行うよう指示を致しました」

 昨年のエープリルフールに安倍元首相が配布をブチ上げたアベノマスクは、飛沫の遮断性能に疑問がある布製の上、小さすぎて着用が小恥ずかしくなる代物だ。国民的不評でニーズが高まらず、会計検査院が先月発表した検査報告で8272万枚(115億円相当=3月末時点)もの在庫がダブついていたことが発覚。保管・配送費用にすでに約6億円が投じられ、年間で9億円に上るとみられている。「災害備蓄や地域住民への配布などで活用していただく」(松野官房長官)としていたが、引き受け手はほぼなし。不良在庫の山だったことも判明したから、廃棄処分しか道がないのが真相なのだろう。

 会見に先立つ参院本会議で20年度決算の概要報告と質疑を行った岸田首相は、アベノマスクについて「厚労省が検品を実施したところ、約7100万枚のうち約1100万枚、15%が不良品だった」と説明。ガーゼを裁断して縫製するだけの作業なのに、なぜそんなに不良品が納入されていたのか。議場は騒然となった。


■当初見積もり上回る総事業費485億円

     (アベノマスク事業に血税は一体どれほど投じられたのか
      (C)日刊ゲンダイ)

 ゴム成型メーカー関係者はア然としてこう言っていた。

「われわれは不安定な要素が多いゴムを加工して製品を作っているため、他業界よりも多めの不良率5%で製造ラインを流していますが、実際には2%程度に抑えています。品質向上は生産性向上に直結しますから。布マスク製造の不良品率で15%とは驚きます

 岸田首相の説明によると、厚労省や納入業者の検品費用などとして、新たに計20億9200万円を要したという。

 アベノマスク事業に血税は一体どれほど投じられたのか

 会計検査院の報告によると、厚労省による全戸向け、介護施設等向け、妊婦向け、それに文科省の学校向けに締結された調達契約は計3億1811万枚分で、計442億6338万円。

 事業スタートから半月足らずで汚れの付着や髪の毛の混入等の不良品が見つかったことによる保管・配送費等が6億96万円。さらに納入業者による検品とは別に、検品業務の委託で7億75万円。ザッと485億5709万円だ。当初見積もりの466億円を軽く上回る。

 参院本会議で野党議員が「在庫処分に要する期間は33年以上かかる計算だ」と追及していたが、浪費された血税はもとより、こんなくだらないことに国会審議の時間を割くのもアホらしい安倍一族に懺悔の身銭を切らせなければ、国民の腹の虫が治まらない。 
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●数多のお維案件の中でもかなり醜悪な一つ ――― リコール署名偽造事件《指示系統や資金の流れなどは依然としてつまびらかではない》

2022年01月17日 00時00分19秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


(2022年01月14日[金])
琉球新報の【<社説>署名偽造事件初判決 全容解明はこれからだ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1453811.html)。

 《愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)を巡る署名偽造事件で、名古屋地裁は12日、地方自治法違反(署名偽造)の罪に問われた広告関連会社の元社長に執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。「民意の捏造(ねつぞう)」という民主主義を破壊する犯罪に、被告らはどのような経緯で手を染めていったのか。指示系統や資金の流れなどは依然としてつまびらかではない》。

 数多のお維案件の中でもかなり醜悪な一つ…《「民意の捏造(ねつぞう)」という民主主義を破壊する犯罪》《直接民主主義や地方自治の根本をないがしろにする悪質な犯罪》愛知県知事リコール署名偽造事件、その《指示系統や資金の流れなどは依然としてつまびらかではない》。
 《…自らの政治主張のために運動を牽引(けんいん)宣伝してきた人ごとのような発言で、説明責任から逃げることは許されない。事件の全容解明はまだこれからだ》…お維にも言えること。お維は、なぜに、無言・無視なの?

   『●「広域行政一元化」なんて言い始めた《大阪の3バカが活動拠点を
     国政に移せば、日本は目も当てられなくなるだろう》(適菜収さん)
   『●リコール対象はコチラなのでは? 大阪市廃止「ト」構想の《関連経費
      として投入された公金は100億円を超える》、さらに公明党と密約
   『●《愛知県で民主主義の根幹を揺るがす事態が明らかになった。知事の
      リコールを求めた署名の八割余に無効》…リコールされるべきは?
   『●お維・田中孝博元愛知県議が、リコール不正署名事件で、大量の
     署名の書き写し作業の発注を認める…一方、河村たかし氏再選のトホホ

   ●大村秀章知事「河村氏と高須氏が首謀者。人ごとのような言い逃れは
      通用しない。河村氏はすべて事実を明らかにして責任を取るべきだ」
   『●大阪「ト」知事三代が大阪破壊 … 「身体が痛いおばあさんに手術を
      待ってもらう知事が、先の万博を胸にぶら下げてる…」(坂本篤紀氏)
   『●組織的な署名不正など無く公正な条件下でリコールされるべきはお維
          ――― 吉村洋文大阪「ト」知事「厳正に処罰されるべきだ」と宣う
   『●大阪「ト」知事三代の重大な責任 ——— 大阪市廃止大阪「ト」構想、
     カジノ、万博、お維関係者の数多の問題、そして、リコール不正署名
   『●《巨額の税金を“言い値”でフンだくられ、リターンは「遅さ日本一の
      命綱」…まるでパソナ支援金》(日刊ゲンダイ)…大阪「ト」知事三代
   『●《「中等症以下は自宅療養」の方針。…そんななかこれを「菅首相の
     大英断」と褒め称えた人物がいる。橋下徹・元大阪市長だ》(リテラ)
   『●「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪
     「ト」知事…「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」ねぇ?
   『●大阪の直接的・間接的お維支持者の皆さん、大阪「ト」知事三代らに
     イジメられることが快感にでもなっているの? それにしても酷い面子…
   『●「高須HD」の《一部の役員や社員が同社所在のビル内で署名の偽造を
      していた疑い》《女性秘書が、社員らに名簿の書き写し作業の指示》

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1453811.html

<社説>署名偽造事件初判決 全容解明はこれからだ
2022年1月14日 05:00

 愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)を巡る署名偽造事件で、名古屋地裁は12日、地方自治法違反(署名偽造)の罪に問われた広告関連会社の元社長に執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。「民意の捏造(ねつぞう)」という民主主義を破壊する犯罪に、被告らはどのような経緯で手を染めていったのか。指示系統や資金の流れなどは依然としてつまびらかではない

 署名運動の「顔」だった河村たかし名古屋市長と高須克弥・高須クリニック院長は、署名の水増しが行われていたとは知らなかったなどとして、事件への関与を否定している。だが、知名度の高い政治家や実業家として自らの政治主張のために運動を牽引(けんいん)宣伝してきた人ごとのような発言で、説明責任から逃げることは許されない。事件の全容解明はまだこれからだ。

 リコール運動は「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が発端だった。河村氏は展示内容を批判し、中止を主張してきた。高須氏は、トリエンナーレ実行委員会会長だった大村知事のリコールに向け、知事解職の賛否を問う住民投票に必要な署名集めを開始。河村市長も支援した。

 リコール運動事務局は2020年11月に、約43万5千人分の署名を提出した。だが、愛知県選挙管理委員会は8割超の署名を「無効」と判断した。刑事告発を受けた県警は昨年5月、元県議で運動事務局長の田中孝博被告らを逮捕し、広告関連会社元社長の山口彬被告も在宅で起訴された。

 このうち山口被告の公判で、同事件で初の判決が示された。名古屋地裁は、山口被告が佐賀市でアルバイトを集め、愛知県内の有権者71人の氏名を署名簿に記載させ、偽造したと認定した。

 判決は「本来存在しない民意を無断で作りだし、地方公共団体の長の地位を失わせようとした」と厳しく指摘し、「直接民主主義や地方自治の根本をないがしろにする悪質な犯罪だ」と断じた。

 懲役刑が相当としたが、山口被告が自首し、自身の役割を詳細に供述した事情も踏まえて執行猶予を付けた。一方、有権者の名簿を購入し、山口被告に偽造を依頼するなど不正を主導したとされる田中被告は、起訴内容について認否を留保している。

 不正が疑われる署名数は約36万2千人分にも上るどれだけの人が偽造に関わっていたのかこれだけの規模の工作を、河村氏や高須氏に知られずに実施することが本当に可能だったのか不明な点があまりにも多い

 河村氏は地方自治に携わる公職者だ。住民が直接意思を示す直接請求制度の信頼をおとしめる今回の事件を巡り、少なくとも道義的責任がある。高須氏については、自身の女性秘書も地方自治法違反(署名偽造)の疑いで書類送検されている。真摯(しんし)な態度で説明を尽くすべきだ
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