Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●『創(2009年5月号)』

2009年06月30日 07時27分40秒 | Weblog

『創』(2009年5月号)、5月に読了。

 「柳美里・特別寄稿 筑紫哲也さんとの「対論」」(pp.14-19)。
 「公共放送の内実を問う裁判 NHK受信料拒否裁判が間もなく結審」(p.26)。

 鈴木邦男さん「言論の覚悟 映画「靖国」後日談」(pp.90-93)。「冤罪で50年も牢獄に・・・「名張毒ブドウ酒事件」の奥西勝さん・・・」。
 森達也さん「極私的メディア論 第42回/自覚なき厳罰化」(pp.98-101)。徴兵された兵士を殺人「機」に。だって、殺せるわけがない。「つまり人は人を簡単には殺せない。/・・・最強の軍にするためには、兵士たちの人間らしさを奪うことが必要・・・」。
 
三井環さん「検察「裏金」告発の闘いはこれからだ! 第7回/死刑執行の現場」。

 重信房子さん「獄中特別手記/塀の中で体験した私のがん闘病記」(pp.121)。

 爺対談始まる。「月刊現代」廃刊のあおり。「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ対談 第1回/テレビなんて知らない」(pp.128-135)。
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●『不安社会を生きる』読了(1/2)

2009年06月29日 08時01分25秒 | Weblog

『不安社会を生きる』、4月に読了。内橋克人著。文春文庫。20026月刊。

 流れるような文章。しかし、その中身は決して心地良いものではない。言葉の端々に、内橋さんの強い怒りが感じ取れる。

 「利が利を生むマネー」による“マネー資本主義”批判(p.8)。地域通貨の対極の発想。賃金体系を総入れ替えする「分社化」(p.16)、ある意味国鉄もそうか?

 「単調なグローバル・スタンダード(国際基準=アメリカ基準に合わせることを至上とする)」であり、「市場競争原理至上主義」(p.69)。

 竹中小泉(p.34)に代表されるような、アメリカ後追いの路線(p.24)(今、ニュースで、目立ちたがりで、○行の、アホ知事に衆院選立候補を大牟田の親分さんが依頼しただの、ましてや、アホ知事が総裁選に立候補を依頼されただのと自慢げに語っている・・・何なんだこの国の政治は!! アホ府知事の資金集めパーティーに招待されたこのアホ知事は「(アホ府知事が)坂本龍馬に見えてきた。僕は勝海舟でいい」といったとか。厚かましいにもほどがある)。アメリカにおいて「オン・コール・ワーカー」(p.24)という失敗した雇用形態を、今、後追いしているこの国。悪しきカンバン方式が人間労働にまで及んでいる。「こともあろうに、このような意味での多様化を指して「選職の時代」の到来とはやしたてた経済企画庁長官がいたが、高度失業化社会において「職を選ぶ時代の到来」とは、よくもいったり、と私は考える。」(p.39) これは約10年前(!!)の内橋さんの怒気を含む言説。
 
「定期貯金をするのであれば、それを取り崩して株式を買いなさい。もっとリスクに挑戦して下さい・・・。/政策ミスを認めようとせず、徒(いたずらに)に国民をリスクに駆り立てるこのような政府を信用することができるだろうか。」(p.113)。
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●『不安社会を生きる』読了(2/2)

2009年06月29日 07時56分35秒 | Weblog
【内橋克人著、『不安社会を生きる』
 「日本には個人貯蓄が一千二百兆円もある・・・豊かな貯蓄を持っている国は日本以外にはない」という幻想、「個人の貯蓄の大きさを指摘する議論ほど、無意味なものはない」(p.107)。約半分は「個人事業者の事業用資金」、残り大半は約十数%の富裕層の貯蓄であり、「平均像としての貯蓄額は二百万円から四百万円の範囲に集中」。「リタイアした人びと・・・貯蓄総額の五〇パーセント以上を保有・・・当然ながら、その貯蓄は老後のための蓄えであり容易に消費に回されるものではない」。「消費の中核を担う二五歳から四五歳までの世帯では、貯蓄より借金の方が大きくなっている。/要するに、個人も借金漬けなのであり、高い貯蓄額の数字だけをもって日本人は豊かであるというのは幻想に近い。」
 「景気が回復するとは・・・国民一人ひとり、勤労者一人ひとりが自分の立場から見て、自分の働きにふさわしい報酬を得ることができるということではないだろうか」(p.109)。この不景気の世だからこそ、かみしめたい言葉。
 「小泉政権のすすめる不良債権処理策の実質が、企業の債務を国に移し、時を狙って、今度は、国の債務を一人ひとりの生活者の家計へと移し・・・」(p.177)。「「自己責任」は企業ではなく、もっぱら個人に押しつけられている。・・・/・・・従業員は・・・レイオフや解雇の対象となることを覚悟しなければならず・・・。/・・・しかし、「規制緩和は若干の痛みをともなう」とうたっているのだ・・・。/「若干の痛み」とは何を指しているのだろうか。/・・・九百三十四万人の失業者! 千六十四万人の新規雇用? いったいどのような根拠あっての数字だったのであろうか。そして、これが「若干の痛み」であろうか。/この驚くべき「非現実性」・・・/経団連・・・まさに生活者には自己責任を求め、自らはその埒外に立つという習性に発しているのではあるまいか」(pp.194-197)。

 再販制度(p.154)。「教育の機会均等」にならぶ「情報の機会均等」に貢献。

 「従来、国際通貨基金(IMF)、世界銀行は人道主義的支援が大きな精神的バックボーンだった。・・・アジアを救済するのあたり、支援と引き換えに市場化を要求するように変わってきた。・・・/・・・MAI(多国間投資協定)もアメリカの覇権を打ち立てようとする強い意志のシンボルだった」(p.217)。
 「・・・イスラムの金融機関は利子、利息の概念そのものを禁じている。・・・利が利を生むマネー資本主義に対するアンチテーゼがイスラムにはある。/・・・とってかわるのではなく、市場経済をより健全なものにする上で価値の高い対抗思潮だと思います。」(p.218)。自給自足圏の中でも安定した経済成長は可能かとの問いに、「ほどほどの成長は可能です。それを実践しているモデルは世界にたくさんあります。『浪費なき成長』です」(p.221)。いわゆるFEC。「BSE問題の発端、肉骨粉に関しても飼料穀物の輸入自由化にさかのぼる長い歴史検証をスキップすることはできない」(p.226)
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●『分断される日本』読了(1/3)

2009年06月10日 07時09分44秒 | Weblog

『分断される日本』、4月に読了。斎藤貴男著。角川文庫。200810月刊。

 何年もの間、同じことばかり書いておられる
(p.7)。『ルポ改憲潮流』、『機会不平等』、等。特に後者は、「機会格差」ではない。ある学者の言葉、「行政の人たちは、〝格差〟とは言っても、絶対に〝不平等〟という言葉は使いませんね。・・・〝不平等〟と言ってしまったら、そこには行政の失敗のイメージが生まれます」(p.12)

 「第1 構造改革の先にある「封建社会」」、「第2 監視カメラを覗くのは誰か」、「第3 格差拡大がホープレス社会を招く」、「第4 市民階層が分断されゆく」、「第5 この息苦しさは何だろう」
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●『分断される日本』読了(2/3)

2009年06月10日 07時06分39秒 | Weblog
『分断される日本』、斎藤貴男著】
 「対談 「分断社会」に抵抗するために 斎藤貴男×雨宮処凛

 高遠香田さんバッシングと石原都知事の人気
(p.2043112149174199243)三浦朱門江崎玲於奈、西尾幹二の差別的教育観、社会ダーウィニズム (p.224041)非正規職員へのセクハラ (p.24)
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●『分断される日本』読了(3/3)

2009年06月10日 06時59分12秒 | Weblog
『分断される日本』、斎藤貴男著】
 GISNシステム (p.5697)。戦争美化と戦争のできる国 (p.115155)。雇用の破壊 (p.143)。市場原理と新自由主義イデオロギーと構造改革 (p.151154161210)反戦ビラによる不当逮捕 (p.214)
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●『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』読了

2009年06月09日 07時50分34秒 | Weblog

『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』、4月に読了。町山智浩著。Bunshun Paperbacks200810月刊。

 
IDなど、暴走する宗教の様々な例。特に笑うに笑えないのが、「子どもにブッシュを拝ませる洗脳キャンプ ~受験地獄より怖いキリスト教原理主義教育~」(pp.18-23)

 ウォルマートとフェアトレード。貧困層を構造的に作り出し (p.107)、その手法を無批判に輸入しているこの国のあり方・・・ (p.116)。「アメリカン・ドリームって何?(p.117)

 「アメリカのトウモロコシ畑は日本の総面積より広い ~コーン偏重の農政は冷戦の遺産だった~」(pp.136-139)。「7割以上は家畜の飼料」。

 スティーヴン・コルベアとヘレン・トーマス記者 (p.200)
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●『貧困なる精神U集』読了(1/2)

2009年06月08日 08時00分30秒 | Weblog

『貧困なる精神U集 NHK受信料を拒否して四〇年 ~メダカ社会とジャーナリズム~』、4月に読了。本多勝一著。金曜日。20077月刊。珍しく誤字が多い。

 
「ああ言えば、こう言うNHK」には、「見ません、払いません」の一言 (p.44) で十分。

 NHK改竄問題について各所に (p.3539455667)。「中川昭一代議士と安倍晋代議士が放送前にNHK幹部を呼んで「偏った内容だ」などと指摘し、NHKがその後、内容を変えて放送したとされる事件」(p.56)
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●『貧困なる精神U集』読了(2/2)

2009年06月08日 07時51分31秒 | Weblog

本多勝一著、『貧困なる精神U集 NHK受信料を拒否して四〇年
                                 
 ~メダカ社会とジャーナリズム~』

 魚住昭さん、北海道のおじさんのやくざ的振る舞い (p.60)

 「・・・当然ながら、問題の核心はそんな「どこの国にも一定のパーセント」いる馬鹿馬鹿しい男にあるのではなく、そんな男を首長に選んだ側にある。つまりこの場合は東京都民の「民度」にある・・・」
(p.88)。「・・・この男の正体は、・・・前から分かりきっていること、いま改めて騒ぐほどのことではないし、・・・」(p.99)

 
インタビュー「加害報道 河野義行さんをめぐる松本サリン事件の誤認捜査と誤報」(pp.129-154)。「許せぬ『週刊新潮』」(p.151)

 「ジャーナリストとして生きる 熊谷伸一郎氏との対話」(pp.177-186)。本多さんの持論、新にすぐれたルポルタージュをモノにするためには、お金をかけるか、時間をかけるか、命を賭けるか (p.165p.186)

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