Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●衆院選の惨敗と参院選という正念場: FEC自給圏・「浪費なき成長」と「暗闇の思想」

2013年03月31日 00時00分45秒 | Weblog


CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-March/023218.html)。

 感心し、大いに同意した論述です。この辺の事柄、上手くまとめられず、述べきれず・・・、でしたので、この論述を読んでスッキリしました。内橋克人さんの「浪費なき成長」やFECFEC)自給圏(Food、Energy、Care)、と松下竜一さんの「暗闇の思想」やね。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-March/023218.html

[CML 023368] Re: 「『原発ゼロノミクス』キャンペーンは、反原発運動をどこに導くのか」の掲載 富国強兵路線を見直すこと
・・・・・・
2013年 3月 25日 (月) 14:33:58 JST



紅林進です。

岩下さんが、「Gさんの政経問答ブログ」の<「原発ゼロノミクス」キャンペーンは、反原発運動をどこに導くのか?>http://yo3only.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-0f2a.htmlで、「原発ゼロノミクス」キャンペーンhttp://zeronomics.wordpress.com/を批判されていますが、それに関連して、以下若干、私の意見を述べさせていただきます。

私自身は、いわゆる「経済成長論者」ではありませんし、「脱成長論」にも共感する面も持っていますが、私自身は、「成長」や「発展」の中身・内容あるいは質を問題にすべきであって、GDPの量的拡大、さらには利潤の極大化を追い求める資本主義的な「経済成長論」には反対ですし、生産力の量的拡大を追い求める、旧ソ連型の「生産力至上主義」にも反対ですが、人間生活にとって有用な物資やサービスの充実・発展を図る、あるいは「人間的成長」も含めた、それを支えるその経済的基盤としての「拡大再生産」自体を否定すべきではないと考えます。

従って私自身は、「原発ゼロノミクス」キャンペーンの「アベノミクスより原発ゼロノミクスで経済成長!」というスローガンにも、それをタイトルとした、このキャンペーンの立ち上げシンポジウムhttp://zeronomics.seesaa.net/article/343179611.htmlのネーミングにも、違和感があることは事実ですが、しかし、「脱原発は経済にマイナスだという、「原子力ムラの連中がまき散らしている嘘の宣伝を打ち破る必要は強く感じており、経済の「成長」や景気の回復を願う人々をも含めて、「脱原発」の必要性を訴えてゆく必要性は私も強く感じています。

現在も引き続く、福島原発事故の現実を見て、多くの人々が、原発や放射能汚染に不安を抱きながらも、「脱原発すると電気が足りなくなる」「電気料金が上がる」「経済にマイナスだ」「企業が海外に行って、雇用が失われる」という、経済的にはまったく根拠のない、まやかしの宣伝に乗せられ、「脱原発」よりも雇用や景気という、自分の生活に直結する問題を重視し、あたかも自民党や維新・みんなの党などがそれを解決してくれるのではないか(実はこの分野においてこそ、民衆の生活を破壊し、格差を広げる者こそ、自民党や維新・みんなの党などの新自由主義的諸党なのだが)という、これら諸党の詐術(マスコミも荷担)に乗せられてしまって、先の総選挙でそれら諸党に投票してしまったという悔しい現実があります。

そしてマスコミも荷担した「アベノミクス」なる、破たんが目に見えている、物価だけ上がって、賃金は上がらず、格差だけが拡大するという、財政的にも破たんすることが明らかな、まやかしの経済政策(というより詐術)がマスコミも荷担して大喧伝されています。そのようなマスコミも大動員した、政権側のキャンペーンに対して、それを打ち破って、経済的にも、「脱原発」こそがその持続可能な発展を可能にするということを訴えるキャンペーンは必要と考えます。とりわけ7月の参院選に向けて、総選挙の二の舞を防ぐためにも急務です。(自民や維新を7月の参院選で再び勝たせれば、原発の再稼働だけでなく、憲法96条改憲→9条改憲が待っています。みんなの党も96条改憲など憲法改悪ということでは維新と組んでいます。)

私自身は、資本主義や新自由主義には、断固反対ですが、「市場原理」から言っても、彼らのいう「経済合理性」(私自身はそれに対しても批判していますが)から言っても、原発は彼らのいう「経済合理性」がなく、コスト的にも引き合わないものなのです。それを膨大な国家予算の投入や補助金、総括原価方式と地域独占による、独占的な電気料金制度で、電力資本の独占的利潤を保証して、初めて経済的にも可能となっているのが、日本の原発産業です。

みんなの党などの新自由主義政党は、新自由主義的な観点から、「脱原発」を言い、「電力自由化」や「発送電分離」などの「電力システム改革」を主張していますが、そして私自身はその新自由主義的な面に関しては批判を持っていますが、「脱原発」ということに関しては、一定の共闘する場面も必要と考えています。

世界的に見ても地震の超多発地帯にあり、地震の大活動期に入ったと言われる、今日の日本列島において、原発を一刻も早く、稼働をやめさせ(再稼働させず)、廃炉にもってゆくことは、一刻の猶予も待てず、そのためには、たとえ新自由主義的な人々であっても、彼らも含めてあらゆる勢力を結集する必要があると思います。(なお、そのことは彼らの新自由主義を批判しないということではないですし、憲法改悪や格差拡大政策を防ぐためには、自民や維新だけでなく、たとえ「脱原発」であったとしても、みんなの党も選挙で勝たせるわけにはゆきません。)

原発を一刻も早く廃止する、再稼働させないためには、当面はある程度、化石燃料に頼ることは仕方のないことだと私自身は考えます。気候変動問題は重要な問題であり、積極的に取り組まねばならないと思いますが、当面は、原発を一刻も早くやめさせるということが切迫した課題だと考えます。

しかし長期的には化石燃料に頼るのではなく、再生可能エネルギー(自然エネルギー)にシフトさせてゆくべきだと私は考えます。まさに戦争・侵略や他国の支配、植民地的な、あるいは新植民地的な支配は、資源の争奪、支配、収奪が大きな原因となります。

食の「地産地消」、「自給」とともに、エネルギーに関しても「地産地消」、「自給」が必要だと私は考えます。

再生可能エネルギー(自然エネルギー)こそは、まさにエネルギーの「地産地消」、「自給」を可能とします。

それは、石油や天然ガス、ウランを巡って、他国を侵略したり、収奪したり、戦争を起こすことを防ぎます。

同時にそれらをを購入するために、資金を海外に流出させることを防ぎ、資金を国内で循環させ、地域経済を活性化させます。国内の雇用も生み出します。

燃料費の高騰とそのための資金の海外流出を、原発再稼働のための口実に使おうと、電力資本や政府は必死になっていますが、再生可能エネルギーこそが、資金の海外流出を究極的に防ぎ、資金の国内循環、地域経済を活性化させます。

なお国内の原発がなくなればそれでよいのではなく、原発を輸出させないことも同時に、いや、日本の市民の責任としては、それ以上に重要です。

これだけの悲惨な重大原発事故を起こしながら、その原発を他国に輸出し、儲けようというようなことは許されませんし、それを許してしまうことは、この事故を防げなかった国の市民としても、許されないことです。日本の公害反対運動が国内では一定の成果を挙げ、環境規制を強化させたものの、公害企業の海外転嫁を許してしまったという側面もあると思います。

今や東芝、日立、三菱重工という日本の原発メーカーは、世界の原発産業の中心に位置します。東芝はGEと並ぶ米原発大手メーカーであったウェスチングハウスを傘下にし、日立は原発部門でGEと合弁会社を作り、三菱重工はフランスの原発メーカーであるアレバと提携しています。米国が日本政府に脱原発政策を採らせないよう圧力をかけたのも、日本の原発メーカーの協力なしには、米国の原発産業も成り立たなくなっているからです。このような資本の側の国際的な連携に対して民衆の側でも国際的視点と連帯で闘う必要があると思います。

                                       紅林進
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●所詮机上の空論、原発など動かさないことが最良の道

2013年03月30日 00時00分10秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013032290070957.html)。

 ネズミとタコによる事故程度でも対処できないのに? 所詮、机上の空論。

   『●ネズミ騒動、それともタコの足か? 原発の想定不適当事故!?

 大飯原発のこういう現実も、市民の避難のことなどまじめに考えていない「机上の空論」であることが分かる。

   『●こんな国に大飯原発を再稼働させて大丈夫か?

     「・・・バスに乗り、一路、大飯原発をめざす。文字通り「一路」、
      国道241号線という一本の道しかない。大飯原発のある
      大島半島と、小浜湾をまたがり本土とを結んでいる橋も一本しかない。
      しかも老朽化で大地震には耐えられないという。つまり大地震が起き、
      橋が崩落したり一本道が不通になれば、
      大島半島の住民は逃げ場を失う。そこで放射能もれの事故が
      発生したら・・・」

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013032290070957.html

2013年3月22日 07時09分
逃げる手段ない 避難計画 バス600台手配 現実離れ

 東京電力福島第一原発で、同時多発的な停電による使用済み核燃料プールの冷却停止事故が起きた。苦い記憶を忘れ、再び原発依存に迷い込むことへの警告のようだ。私たちは原発に頼ってしまっていいのだろうか。第十部では、重大事故から二年を経た原発の周辺事情を探る。

 十八日夜、テレビで福島第一の停電事故を知った京都府防災・原子力安全課長の前川二郎(52)は「事故収束を急ぐ現場で、いまだにこんなことが起きるのか。とんでもないな」と声を上げた。
 そして、二月の府の防災会議で自らが報告したシミュレーション結果を読み返し、「こう、うまくはいかないな」とつぶやいた。
 国の新指針で原発事故に備えた防災対策を進める区域がぐんと広がった。府内に原発はないが、関西電力高浜原発(福井県高浜町)の三十キロ圏に宮津市など七市町が入る。避難対象の住民は、従来の一万二千人から十倍以上の十三万人にまで急増した。
 どうすれば、これだけの人数を早く逃がすことができるのか。前川は頭が痛い。
 公共交通機関が少ない地域。住民の足は主に自家用車だが、各自が車で逃げれば大渋滞となるのは、福島事故で証明されている。
 そこで、前川は府内外からバスをかき集めて避難に使おうと考え、業者にシミュレーションしてもらった。
 バス六百台を集め、ピストン輸送すれば、十時間半で十三万人全員の避難が完了する-と答えが出た。
 ただし、バスは避難を決める前に集合場所の小学校に到着しているなど現実離れした条件だった。「そもそもバスを本当に確保できるのか?」。前川は、昨夏に部下二人から報告を受けた、バス会社幹部との協議内容を思い出した。
 ヤサカ観光バスは、京都指折りのバス会社で、府と災害時の協力協定も結んでいる。府側から原発事故時のバス活用を打診され、専務の中野茂(69)は「協力させていただく」と快く応じた。
 ただ、一つ条件を付けられた。「出せる台数は、府の防災計画に入れてほしくない」
 修学旅行シーズンの四~六月は、保有するバス七十四台のうち七十台までが出払っている。協力したくても、実際には何台出せるか分からないとのことだった。
 別のバス会社では、「協力したいが、運転手に『放射線量の高い所に行け』とは言えない」とも言われた。会社と組合の協議でも、誰が放射線量を測って健康管理をするのか。被害があった場合の補償はどうなるのか。運転手側からさまざまな疑問をぶつけられたという。結局、この会社では「個人の意見を尊重する」ことを申し合わせた。

    ◇

 こうした事情を見通すかのように、市町の中には、避難手段の主役からバスを降ろす動きも出てきた。
 宮津市は「バスは原発に近いほかの自治体に、まず投入されるだろう」と判断。自家用車による避難を基本にした。舞鶴市もバスは無理との意見が市民から多く寄せられ、自家用車も入れた。
 ただし、渋滞回避が大問題。宮津市企画総務室長の森和宏(59)は「隣近所で乗り合わせる調整をしてほしい」と自治会に求めたが、自治会代表の細見節夫(70)は「事前の調整は不可能。空きがあれば乗せるという、住民の助け合いの意識を高めるしかない」と難しさを口にした。
 舞鶴市は、地区ごとに時間差で避難を始める方式を模索するが、綿密すぎると、いざという時、もろさが出る欠点もはらむ。
 京都の防災計画づくりは、他の自治体より進んではいるが、実際に機能するかどうかは未知数の段階だ。(敬称略)

 <地域防災計画> 原発事故に備え、原発から30キロ圏内の自治体が、住民の避難先や避難手段の確保を検討してまとめる。福島事故の反省を受け、国の指針が改定され、防災対策を重点的に進める区域(UPZ)が原発8~10キロ圏から30キロ圏に拡大。計画をつくる自治体は15道府県45市町村から、3倍の21道府県136市町村に増えた。原子力規制委員会事務局のまとめでは、計画づくりを終えた自治体は半分以下の70にとどまっている。

(東京新聞)
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●ネズミ騒動、それともタコの足か? 原発の想定不適当事故!?

2013年03月29日 00時00分36秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、3月21日)、asahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup3月22日)、東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013032202000164.html)とコラム【筆洗】http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013032202000114.html)、最後にgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/141548)。

 ネズミによる配電盤襲撃やタコ足原因説など、当然「想定不適当事故」ですもの、バックアップシステムなんて想定していません!? それにしてもネズミやタコとはネッ・・・・・・。それで、再び、「全電源喪失ブラックアウト)」とは、呆れる。

   『●想定不適当事故: 1000万年に1回発生する事故どころか、発生確率は「ゼロ」
   『●原発人災の犯罪者デタラメ委員長が評価・審査するなどデタラメ過ぎる
   『●「想定不適当事故」と割り切ってきたくせに、いまさら遅いよっ!!
   『●小出裕章さんの謝罪
   『●見えない放射能をなぜ可視化するのか? ~未来への遺産・遺品・遺言として~
   『●プルサーマルの無意味さ再び: 核燃サイクルという幻想の破綻
   『●様々な意味で人災である
   『●”原子力発電”という箱を開ける覚悟と、(とりようの無い)開けた責任
   『●東京電力福島第1原発「人災」: 「事故は明らかに人災」と断定
   『●大飯原発再稼働の恐〝負〟の連鎖:
               40年間も動かした美浜原発2号炉をさらに10年稼働延長

   『●大飯原発再稼働についての首相の酷い会見
   『●いずこの原子力ムラ住人も・・・
   『●世界に向けて恥の発信=破滅への過程

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、3月21日】

2013/03/21
バックアップもなく丸一日停電した核燃料プール――今も一触即発の福島第一原発
執筆者: Yamaoka (5:35 pm)

 3月18日夜に発生した電源システム事故によって、福島第一原発の1号機、3号機、4号機それぞれの核燃料プール冷却機能が停止、丸一日かかってようやく復旧したのは大手マスコミ既報の通り。今回の一件で「福島第一原発の事故は収束したどころではないことが、改めて浮き彫りになった。
 今回の事故で停止したのは九つもの仮配電盤。驚くべきことにバックアップ体制がなかったため、非常用ディーゼル発電機など別の電源にケーブルをつなぎ代える作業に時間がかかり、復旧まで丸一日かかることとなった。
 核燃料プールの冷却が止まれば温度が上昇して水分が蒸発、やがて核燃料溶融という大惨事に至る。それに至るまでは4号機プールで4日はかかると言うが、復旧まで約29時間かかったことを考えれば、さほど余裕があったとは思えない。
 なぜバックアップ体制をとらなかったのか。2年前の大事故で、電源が確保できなかったことが大事故につながったことを、本当に教訓化しているのか疑わしくなってくる。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup、3月22日】

2013年 3月 22 日(金)付
福島原発停電―まだ事故は続いている

 東京電力福島第一原発で停電がおき、使用済み燃料を冷やす水の循環が長時間とまった。
 日単位で続くと、使用済み燃料が出し続ける熱で冷却用プールの水が蒸発し、燃料溶融や水素爆発を招きかねない。
 さいわい余裕のあるうちに復旧し、水温の上昇は最大で6度ほどにとどまった。
 だが、ひやりとした人が多かったのではないか。
 発生から2年たっても、原発事故が終わっていない現実を見せつけた。この不安は、すべての燃料を取り出すまで続く。それが原発事故の宿命だ。
 国と東電にはあらためて、不安定な要因を一つずつ取り除く努力が求められる。
 原子炉本体は、短時間の冷却停止で2年前に逆戻りしかねないからバックアップ電源が用意されている。燃料プールにはバックアップ電源がなかった。
 停電の原因はまだ特定できないが、ネズミのような小動物が配電盤をショートさせた可能性が浮かび上がっている。
 ビルの電気系統管理には専用の網をはるなどのネズミ対策が常識だが、停電を招いた仮設配電盤は2年前の5月に置いたままでその対策はなかった
 敷地内はいまも放射線量が高い。現場付近では毎時300マイクロシーベルトほどで、作業員は専用の防護服と全面マスクを着けなければならない。作業時間も制約される。
 原子炉注水用配管の強化など緊急度の高い作業を優先し、それほど急がない作業が後回しになることはやむを得ない。
 だからこそ「こうした事態はこれからも起きうる」(田中俊一・原子力規制委員長)。その戒めを忘れず、緊急事態にもあわてず対処する手立てや組織を整える必要がある。
 やっかいなのは、さまざまな工事によって現場の状況が日々変わることだ。今回も、津波対策工事のために通常は2系統にわかれている電源を共用していて、停電の範囲が広がった。
 複数の工事が同時並行で進むときには事故のリスクも大きくなる。常に原発全体の状況を把握する態勢が欠かせない。
 それにしても、東電による報道機関への発表が停電発生から3時間もたってからだった、というのはどうしたことか。国や自治体には速報していたが、夜間に広く知らせるには報道機関を通じた広報が欠かせまい。
 南相馬市長が東電に対して迅速な情報伝達を申し入れた。
 原発事故は今も続いている。多くの人が見つめていることを忘れてもらっては困る。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013032202000164.html

福島原発停電 体質が変わっていない
2013年3月22日

 一匹のネズミのせいだったという。東京電力福島第一原発を新たな危機に追い込んだ停電。そのもろさと公表遅れは多くの国民を不安がらせた。東電は、あの震災から何を学んできたのだろうか。
 福島第一原発で停電発生、使用済み核燃料の貯蔵プールが冷やせない-。多くの人の心の中に、二年前のあの悪夢がよみがえったに違いない。ましてや、つい一週間前に、日本中が東日本大震災から二年を振り返り、過ちは繰り返さないと誓いを新たにしたばかりの出来事だ。あれだけの事故を起こしておきながら、東電は変わっていない。そう思われても仕方ない。
 言いたいことは三つある。
 第一に、停電事故そのものについてである。原発事故を防ぐには、何よりも「冷やす」機能が重要だ。骨身に染みたこの教訓を、東電はおろそかにしていたかのようである。
 原発を冷やすには、複数の電源による強固なバックアップ体制が必要であること。これは震災が残した最大級の教訓だったはずである。ところが今回の停電は、3、4号機の使用済み燃料プールにつながる仮設の配電盤から、1号機や除染装置など計九つの装置へ逆に危険が広がった。いずれも安全確保の要になる設備である。仮設であろうと「備え」は必要だ。
 次に公表の遅れである。住民自身が生命と健康を守るには、迅速かつ正確な情報提供が欠かせない。原発事故時、情報不足が適切な避難を妨げ、被ばくした被災者は少なくない。それでも今回東電は、停電から三時間以上も事実を公表しなかった。福島県などに伝えたと言うが、重大性、速報性を考えるなら、報道機関を用いるべきではなかったか。
 三つ目は、公表の中身である。会見した東電幹部は、「事故」とは言わず「事象」と呼び、「原子力の世界では、放射性物質の影響が出るようなことがなければ事故ではない」と言い張った。住民の心情より原子力ムラの特別なルールを優先させる思考法も、どうやら変わってはいない。
 結局東電には、住民の側に立つ視点が育っていないようだ。
 放射能におびえ、不自由な暮らしを長く強いられる被災者の怒り、そして新たな事故の発生を恐れる国民の不安を共有できない限り、過ちは繰り返されかねない。信頼は戻らない。信頼が戻らなければ、原発再稼働の検討などありえない。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013032202000114.html

【コラム】
筆洗
2013年3月22日

中国初の統一王朝・秦(しん)が滅亡するきっかけとなったのは、農民らの反乱だ。皇帝は臣下に、乱をどうみるか尋ねる▼ほとんどの者が深刻に受け止めていたが、ある儒者が「明君の下で反乱など起きる訳がない」とお追従を言う。「此(こ)れただ群盗の、鼠窃狗盗(そせつくとう)するのみ。何ぞ之(これ)を歯牙(しが)の間に置くに足らんや」▼やつらは(ねずみ)や犬のようにこそこそ盗む者ども、問題にするに値しない、と。この言葉から、こそ泥を表す熟語「鼠窃狗盗」と「歯牙にもかけない」との慣用句が生まれたのだから、名言なのだろうが、これを信じた皇帝が情勢を見誤り、国を滅ぼしたというから、罪作りだ(諏訪原研著『十二支の四字熟語』)▼こそ泥呼ばわりしてはかわいそうだが、配電盤に忍び込んだが引き起こしたらしい福島第一原発の停電。使用済み核燃料の冷却装置などが止まった事故を、東京電力は「歯牙にもかけぬ」ようだ▼東電は今回の停電を「事故」と呼ばず「事象」と呼ぶ。「外部に放射性物質が出て影響が出るようなら事故だが、そうでなければ事故とは呼ばない」そうだ。反乱を反乱とみずに滅びた国を、思う▼停電の防御策が不十分だったのに、するべき指導をしていなかった原子力規制委員会もお粗末だ。規制する側と、される側のなれ合いを表す四字熟語は「猫鼠同眠(びょうそどうみん)」。がしっかり働かねば、危ない鼠がはびこる。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/141548

東電に廃炉を任せていたらいつか北半球は死の灰で壊滅
2013年3月21日掲載

福島第1原発 冷却復旧もまだ残る危機
<「タコ足配線」が原因とはシャレにならない>

 背筋が凍りついた人も多かっただろう。東京電力福島第1原発で停電が発生し、1、3、4号機の使用済み燃料プールの冷却設備などが約30時間にわたって停止した事故のことだ。

 事故原因は3、4号機の仮設配電盤の不具合とみられ、配電盤の端子と壁に焦げ跡が見つかった。東電は20日朝から、25人態勢で本格的な調査に乗り出したが、相変わらず後手後手のデタラメ対応である。

 何と言っても、冷却機能が失われた1、3、4号機の燃料プールには、使用済み燃料が2100本余り、共用プールにも6300本余りがそれぞれ保管されている。もし停電があと3日も続き、冷却する他の手立ても全て失っていれば、プールの水は蒸発。冷却不能で9000本近い燃料がメルトダウンしていた。高線量の放射性物質が再びダダ漏れとなり、最悪の場合、日本はもちろん、北半球に“死の灰”が降り注ぎ、「壊滅」状態に陥っていたかもしれないのだ。

 それなのに、二重三重の安全対策を施すべき燃料プールを冷やす電源がなぜ「仮設」だったのか。事故直後ならともかく、2年経ってもホッタラカシだったとは呆れるばかりだ

   「東電によると、福島原発では現在、津波対策工事が行われていて、
    ふだんは別々の送電網2系統が連結されていた。つまり、過剰電流で
    仮設配電盤がショートしたなら、『タコ足配線が事故原因』のようなもの。
    東電は日ごろ、一般家庭に『タコ足配線は火事の原因になる』と注意を
    呼びかけているクセに、何をやっているのか」(経済誌記者)

 仮設配電盤の近くには、ネズミのような死骸も見つかっていて、小動物が接触した可能性もある。しかし、原発は朽ちかけた古民家とは違うのだ。こんなズサンな管理で、今後40年ともいわれる長い廃炉作業に耐えられるのか。原子炉格納容器の設計に携わっていた元東芝技術者の後藤政志氏はこう指摘する。

   「重要なポイントは、復旧までに約30時間も費やしたことです。
    これはバックアップの態勢が整っていなかったということ。
    原発の冷却機能は本来、瞬時に回復するべきもので、
    遅くとも2、3時間以内に復旧しなければなりません。
    汚染水の処理タンクや配管にも仮設が目立ちますが、
    廃炉作業は40年も続くのに、いつまで『仮設』のままにしておくのか
    東電の対応は、アクシデントをまったく想定していなかったとしか
    思えません。今後の作業にも非常に不安を覚えます」

 東電の体質は事故当時とナ~ンも変わっていない。事故が起きれば、「想定外」と以前に聞いたような言い訳を繰り返すだけだ。次の過酷事故が起きるのも時間の問題だ
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●TPP、米韓FTAという先達に学ばないと・・・・・・

2013年03月28日 00時00分18秒 | Weblog


gendai.net(http://gendai.net/articles/view/syakai/141535)の記事。

 米韓FTAという悪しき先達があるわけで、なぜそこから学ばないのだろう。不思議でしょうがない。

   『●TPP、日本も同じ道を歩もうとしている
   『●TPP、呆れた一側面
   『●IMFと世界銀行: ワシントンコンセンサス、ブレトンウッズ体制を支えるもの達
   『●消費税増税についての「国際」機関のお告げを悪用されそうだ
   『●TPPまっしぐらと詐欺的東日本大震災復興策

 あの経団連などの言うがまま? それとも、3月24日付天声人語氏曰く「お金持ちを大切にし、より儲(もう)けられるよう取りはからえば、持たざる者にまで恩恵が滴り落ちてくるという理屈」、つまり、小泉純一郎氏や竹中平蔵氏らの「トリクルダウン」理論を再び持ち出すのか?

   『●内橋克人さんインタビュー: 〝貧困マジョリティー〟の形成  
                                 と『FEC自給圏』への志向
   『●日本維新の会は、小泉路線だってさ!
   『●ダブル党首選の街頭演説ネタ二題
   『●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(2/4)


 ちなみに、ご紹介。「高度なレベルでの協定締結」が何をもたらすのか?

 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
  【とあるメモ】から

  北米自由貿易協定(NAFTA)の問題点
    ・内国民待遇  →  水資源の商業利用に対して国内企業優遇の禁止
    ・将来見込まれる利益の損失  →  進出企業が現地政府を訴える権利 
    ・輸出決定  →  輸出量削減の制限・禁止のルール (人的・環境的実害が生じたら??)

    ↓

   米州自由貿易圏(FTAA)に拡大予定
    先進国が高い水準の自由化交渉実施・協定作成
      →  どこの国も加盟自由、誰でも署名可、途上国も加盟可
      →  投資が欲しい途上国は嫌でも加盟せざるを得ない
 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

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http://gendai.net/articles/view/syakai/141535

【TPPの真実】

【TPP参加悲観論】2ページに1つは間違える 超難解なTPP英語
2013年3月19日 掲載

韓国外交通商部エリート官僚は296カ所でミス

 「米韓FTA」の締結から1年が経った韓国国内は、しっちゃかめっちゃかだ。日本の「エコカー減税」にあたる低炭素自動車優遇措置が米国の介入によって延期になるなど、いくつもの法律、条例の変更を余儀なくされている。

 米韓FTAは「TPPのひな型」だ。悪名高きISD条項も盛り込まれている。「投資家が自由な経済活動を侵害された場合、国家を訴えることができる」というやつだ。もっとも、適用されるのは韓国内に限られる。韓国企業が米国内で活動する場合は、「米国の国内法が優先される」と序文にある。つまり、自由な経済活動をできるのは米国企業だけなのだ。韓国はなぜこんな喜劇的な不平等協定を締結したのか。途上国の開発経済が専門の立教大教授・郭洋春氏(経済学)が言う。

   「FTAの交渉にあたっていた韓国外交通商部の担当者が内容を
    理解しきれずに協定を結んでしまった可能性が否めません。
    韓米FTAは序文と24章から構成されていますが、韓国語の翻訳版からは
    296カ所の誤訳が確認された。英語の原文はA4サイズで700ページ。
    2ページに1つの割合で間違えていることになります」

 日本の外務省にあたる外交通商部で働く役人は高学歴のエリート揃いだ。しかし、FTAに書かれた英語は、秀才が繰り返し読み込んでも理解できないほど難解だという。

   「私も韓米FTAの英語の原文にあたりましたが、米国独特の法律用語
    多用され、二重三重の言い回しが使われていた。何回も目を通して
    ようやく『米国の国内法が優先する』と書かれていることが理解できました。
    何人かの学者に確認しても同じような反応です。つまり、英語が
    堪能なだけじゃ理解できない内容なんです。よほど自由貿易協定
    精通していて、高度な法律知識を兼ね備えていないと太刀打ちできない。
    恐らく、頭でっかちの外務省の担当者は“自分たちは大丈夫。
    韓国のようにヘマはしない”とタカをくくっているでしょう。
    そこが決定的に危うい。私は同じ轍を踏むとみています」(郭洋春氏)

 どこに地雷が埋まっているか分からない超難問英文を読解しなくてはいけないのがFTA。大学入試じゃあるまいし、「解けませんでした」では済まされない。
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●公約破りの自民党が推進するTPP、その旗を振るマスコミにも呆れる

2013年03月27日 00時00分30秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/141421http://gendai.net/articles/view/syakai/141496)。東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013031802000132.html)。そして、『田中龍作ジャーナル』の記事(http://tanakaryusaku.jp/2013/03/0006821)。

 まず、四つのつぶやき。

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AS‏@ActSludge
■CMLで知りました(http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-March/022813.html …) 『「自民党 TPP 断固反対」ポスターが爆笑を呼んでいる』(http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65845030.html …)/「自民党の選挙公約のポスターだ。「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」と書かれている」

AS‏@ActSludge
■どっちを信頼すれば??『「私を信頼して」 首相、地方組織にTPP理解求める』(http://www.asahi.com/politics/update/0316/TKY201303160428.html …)<==>CML『「自民党 TPP 断固反対」ポスターが爆笑を呼んでいる』/「自民党の選挙公約のポスターだ。「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない・・」」

AS‏@ActSludge
■よくこんな無批判にTPPに賛成できるものだ。アンケートの取り方もきっと恣意的で、新聞のスタンスそのもの。身の丈。自身の反映。原発以外、評価すべきところがなくなった朝日・・・ 『TPP参加表明「評価する」71% 朝日新聞世論調査』(http://www.asahi.com/politics/update/0317/TKY201303170178.html …

AS‏@ActSludge
■必読。三宅勝久(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%BB%B0%C2%F0%BE%A1%B5%D7 …)さんの記事 『米シンクタンクにみるTPPの本音 超危険「日本まるごと安売り計画」か/ニッポン丸ごと徹底的に自由化せよ ヘリテージ財団論文にみる恐るべき「TPP」の狙い』(http://ameblo.jp/loansharks/entry-11490414617.html …
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 旧与党の公約破りを批判していたのに、選挙公約のポスターに「ウソつかない。TPP断固反対。 ブレない。」と書かれている」にもかかわらず、自らそれを平気で破棄できるのだから、神経を疑う。それを批判できないどころか、TPP推進の旗振り役までマスコミが務めるのだから、これまた神経を疑う。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/141421

「TPP参加」大合唱 大新聞テレビの身勝手
2013年3月13日 掲載

ウラでは外資規制と再販制度維持ねだる
 ご都合主義は許しがたい。「交渉参加を決断する時だ」(毎日新聞)、「速やかに参加の手続きを進めて、国益を確保すべきだ」(読売新聞)……などと、TPP(環太平洋経済連携協定)参加を煽(あお)りまくる大新聞テレビのことだ。

 TPPで外資が日本市場に本格参入すればメディアだって自由競争の波にさらされる。それを覚悟の上で、それでも「国益」のために国民に参加を訴えるなら、まだ理解できるのだが、そうじゃない。例によって「オレたちだけは助けて」なのだ。

   「TPPに関する自民党外交・経済連携調査会が2月末に
    『TPP交渉参加に関する決議』を採択しました。その中に
    メディアについて、『放送事業における外資規制、新聞・雑誌・書籍の
    再販制度や宅配についてはわが国の特性を踏まえること』なんて一文が
    盛り込まれているのです。大新聞テレビが押し込んだのは明らか。
    つまり、オモテでは『TPP参加で日本経済を強くしろ』と声高に叫び、
    反対する農協などを暗に批判しながら、ウラでは狡猾な動き
    しているのです」(経済ジャーナリスト)

 大新聞の身勝手さは今に始まったことじゃない。消費増税についても、あれだけ「増税しろ」と大合唱しながら、いざ法案が成立した途端、「新聞に軽減税率を導入しろ」だ。JAもびっくりの圧力団体である。

 元共同通信社記者で、同志社大社会学部教授の浅野健一氏(新聞学)は「大新聞は世論を誤った方向に誘導し、世界を見えなくさせている」と言っていたが、ホント、その通り。TPPの不平等性や米国ルールの押し付けなどに目をつむり、我が身かわいさでTPP推進の安倍首相や財界の応援団に成り下がる――。いっそのこと外資に切り込まれて一度業界がメチャクチャになった方がいいんじゃないか。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013031802000132.html

首相 「農村と皆保険守る」
2013年3月18日 朝刊

 安倍晋三首相は十七日の自民党大会で、中韓両国との関係について、中国の習近平国家主席と韓国の朴槿恵(パククネ)大統領の名前を挙げて「三人が意思疎通していくことが地域の繁栄と平和に必要だ」と、関係改善に意欲を示した。

 先に交渉参加を表明したTPPについては「世界が開放経済にかじを取っている中、日本が取り残されてはならない。まさに国家百年の計だ」と理解を求めた上で、「強い交渉力で国益を守る。麗しい農村風景と国民皆保険制度は断固として守る」と訴えた。

 金融緩和など安倍政権が進める経済政策に関しては「日本を覆っていた雰囲気が大きく変わった。確実に景気は回復しつつある」と主張した。夏の参院選については「勝ち抜いて誇りある日本を取り戻す」と過半数確保への意欲を強調した。

 大会では「参院選で必ず勝利して、自民党を中心とした安定政権を構築する」との運動方針を了承。総裁選が上位二人の決選投票となった場合、党所属国会議員しか参加できなかったのを、各都道府県連にも一票ずつ配分を認める総裁公選規程改正を決定した。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/141496

【TPPの真実】
本当なのか安倍首相のTPP参加のメリット 聖域や国益など守れるハズなし
2013年3月16日 掲載

米隷従の自民安倍政権に米国との交渉力など全くなしと専門筋

 安倍首相が15日、TPP交渉参加を正式に表明したが、ぶったまげたのはその言い草だ。

 自民党は先の選挙で「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加に反対する」と明言。あたかも「TPPには慎重」の姿勢を装ってきた。6割を超える議員がTPP反対を売り物に選挙を戦い、勝ち抜いてきたのは周知の通りだ。

 ところが、安倍は「TPPがアジア太平洋の世紀の幕開けとなった。後世の歴史家はそう評価するに違いありません」「その中心に日本は存在しなければなりません」「TPPへの交渉参加はまさに国家百年の計であると私は信じます」と高らかに宣言したのである。

 もう筋金入りのTPP礼賛ではないか。会見では取ってつけたように「聖域」についても触れた。しかし、「守るべき項目をしっかりと胸に、強い交渉力を持って結果を出したい」と言っただけ。質疑応答で「(聖域の重要5品目の関税を)堅持できない場合、TPP交渉から離脱するのか」と突っ込まれると、「今ここで離脱するかどうかを申し上げるのは国益に反する」とゴマカした。

 最初から交渉参加ありき。それがものの見事に露呈した記者会見だったのである。

 東大大学院教授の鈴木宣弘氏は「民主党の公約破りをあれだけ非難してきたのに、自民党の公約破りは許されるのか有権者に対する信じがたい背信行為だ」と言ったが、本当だ。
 一事が万事で、安倍や政府が説明するTPPに関する話はことごとくデタラメだ。とにかく、米国に言われたから、TPPに参加する。国益は二の次三の次。そのために、二枚舌を弄して、国民を騙(だま)し続けてきたのが真相だ。


<国民皆保険は揺らぎ、食の安全もなし崩し>

 安倍は会見で「TPPはアジア太平洋の未来の繁栄を約束する枠組みだ」「日本の国益だけでなく世界の繁栄をもたらすものと確信している」とも言った。

 すべてウソッパチである。TPPについては医師会は連日、意見広告を出して反対している。JAは4000人デモ行進で反対した。未来の繁栄を約束するのであれば、なぜ、かくも反対運動が起こるのか。すべてが詭弁(きべん)だからである。前出の鈴木宣弘氏が言う。

   「医師会が反対してるのはTPP参加によって、国民皆保険が
    揺らいでくるからです。米国は長年、日本の医療制度を攻撃し、
    崩そうとしてきた。国民健康保険があると、米国の保険会社は
    商売がやりにくいし、日本の薬価制度は米の製薬会社には参入障壁に
    なるからです。企業にとって邪魔なものは排除する。政府が従わなければ、
    ISD条項で訴える。これがTPPですから、当然、国民皆保険もターゲットになる。
    TPPは皆保険崩壊を加速させることになるのです。農業についても同じです。
    米国は乳製品と砂糖を例外品目にしようとしたが、オーストラリア、
    ニュージーランドの反発で、認められそうにない。聖域なき関税撤廃が
    前提なのですから、日本の農業の聖域が守られるはずがないのです。
    米国は日本の厳しい食の安全基準も問題視している。TPPに参加すれば、
    農業が大打撃を受けて、地域経済、コミュニティーが崩壊するだけでなく、
    食料自給率は低下し、食の安全基準の緩和も余儀なくされ、
    国民の健康不安も増大することになります」

 バラ色の未来なんて、とんでもない話なのだ。


<これから参加する日本に交渉の余地なし>

 安倍や政府は「各国とも聖域はある」「交渉次第だ」みたいな言い方もしているが、これも大ウソだ。

   「遅れて交渉に参加したカナダやメキシコは、すでに決まっている条件に
    ついては口出しできず、今後、決まることについても先に交渉に
    参加している国の意向が優先されることになっています。そういう念書が
    交わされたのですが、日本も同じですよ。つい最近、シンガポールで
    行われた交渉で米国の担当官は『日本は交渉する時間も権利もないんだよ』
    と言ったといいます。交渉次第で聖域が守られるというのはマヤカシです」
    (鈴木宣弘氏=前出)

 そうこうしているうちに、事前協議で米国の自動車の関税維持や日本は米国車の安全基準を受け入れること、最低輸入台数の設定、学資保険の内容変更などを求められていることがバクロされた。もちろん、安倍政権はグニャグニャだろう。

 自民党は先の選挙で、自動車など工業製品の数値目標は受け入れない、国民皆保険は守る、食の安全は守る、ISD条項には合意しない、など6項目の公約を掲げた。これらが守れないなら、直ちに交渉から脱退すべきなのに、安倍は言を左右にしてしまう。

 国民には情報を開示しないまま、国益に反する秘密交渉が進んでいる証拠だ。いや、交渉ではなく、一方的な譲歩を迫られ、ドンドン、それに応じている。それが真相に近い。こりゃ、国民生活や日本の産業は大変なことになる。米国を筆頭に他国の草刈り場になってしまう。それがTPPの現状、惨状なのである。


<すべては安倍首相の政権維持のため>

 元外交官で、あまたの国際交渉を経験してきた孫崎享氏は「TPPで日本は得るものは何もない。ひとつの例外を除いて……」と言った。

 その例外こそがTPPの本質だ。
「米国の言いなりになって、政権維持をしてもらうこと。それしかメリットはありません。つまり、安倍首相のためだけのTPPです」

 そうなのだ。それほど、この交渉は不可解、奇怪で、国民にはいいことがひとつもないのである。孫崎享氏が続ける。

   「全体会議は7月で終わります。すでに条約は出来上がっているのも同然で、
    すぐにシャンシャンでおしまいになる。日本が聖域の交渉をできる余地は
    ないのです。日米首脳会談の合意文書には『すべてが交渉で決まる』
    かのような表現が出てきますが、これは『最初から聖域なし』と約束する
    わけではないという当たり前のことを言っただけ。交渉の余地がないのは
    政府も知っているはずです。それなのに国民には何も知らせず、
    後発国には出る幕がない交渉に参加する。これは白紙委任状と同じです。
    そうまでしてなぜ、参加するのか。安倍首相のメリットしか思い当たりません」

 だとすれば、今後の交渉の結末も見えてくるというものだ。これまでもウソをつき通してきたように、今後もウソとゴマカシで国民をけむに巻く。しかし、最終的には日本市場を丸ごと米国に手渡すわけだ。亡国政権の身勝手を断じて許してはいけない。
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http://tanakaryusaku.jp/2013/03/0006821

安倍首相、TPP交渉参加表明 99%に耳傾けぬ政府とマスコミ
2013年3月15日 19:12

     建築業手伝いの男性は「TPPは自分に関わってくる。
     このまま黙り続けたら破滅する」と警鐘を鳴らした。
     =15日、永田町。写真:田中撮影=

 安倍晋三首相が先ほど、TPP交渉への参加を表明した。政府は郵政民営化のスケールをはるかにしのぐ日本売りにいよいよ乗り出す。
 前原誠司・元外相は、米国が自動車と保険で日本に譲歩を要求してきたことを国会(12日、衆院予算委)で明らかにしている。農業分野でも聖域は設定されないことを東京新聞(14日付)が報じた。TPPが不平等条約であることを他社も知っているが報道しないだけなのだ。
 交渉参加を表明する安倍首相の記者会見に先立ち、市民たちが国会前で抗議の声をあげた。(主催:STOP TPP)
 参加者は主婦、教員、医師、労働組合員、市民運動家など多くの階層に及んだ。TPPが国民生活のあらゆる分野に及ぶことを示すものだ。
 マスコミは、TPPが農業や貿易だけの問題であるかのように喧伝しているが、そうではない。日本社会を蝕んでいる雇用の不安定に拍車をかけることにもなる。労働力の輸入自由化もTPPの一分野だからだ。
 首都圏青年ユニオンの神部紅・事務局次長は危機感を強める―「若者の2人に1人は非正規労働者。彼らは失業を挟みながら生活している。その間をフォローする保障がない。にもかかわらず(さらに雇用が不安定になる)TPP導入では話にならない」。

     平日にもかかわらず、あらゆる職業の人々がTPP反対の声を
     あげに集まった。後ろの建物は参院会館。=写真:諏訪撮影=

 医師(内科医)の藤末守さんは、国民皆保険に象徴される日本の医療制度が崩壊に追い込まれることを危惧する―
 「日本は薬価制度で薬の値段を決めている。オーストラリア、韓国も同様だ。しかし米国は製薬会社の言い値で決まっている。米国はそれをずっと日本に持ち込みたかった。それを実現するのがTPP。よく効く米国の薬が欲しい場合、高額の薬代を払わなければならなくなる。そこで米国の医療保険会社が出てくる。薬代はジワジワと上がり、日本の保険制度はジワリジワリと崩れていく」。
 教職員労組の代表は「(発がん性が指摘される遺伝子組み換え食品が大手を振って入ってくるようになれば)学校給食で子どもたちの食の安全が脅かされる」と訴えた。
 江東区の主婦(30代)は悔しさを隠しきれない。「きょうは確定申告の期限だったが、それどころではないと思い駆け付けた。自民党はTPPに慎重だと思い(先の総選挙で)投票したのに裏切られた」。
 JAの反対集会だとマスコミは賑々しく伝える。だがこの集会には1台のテレビカメラも来ていなかった。彼女は「マスコミは農業団体だけが反対しているようなイメージを出している。私のような一般の主婦が反対の声をあげていることも伝えてほしい」。
 「皆保険は守る。聖域は守る」と安倍首相は言うが、米国の強欲資本主義の前では世迷言でしかない。99%の悲鳴を伝えないマスコミと悲鳴を聞く耳を持たない政府。1%だけが生き残った後、日本はどうなるのだろうか。

 《文・田中龍作 / 諏訪都》
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●『DAYS JAPAN』(2013,APR,Vol.10,No.4)についてのつぶやき

2013年03月26日 00時00分01秒 | Weblog


DAYS JAPAN』(http://www.daysjapan.net/)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge

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■『DAYS JAPAN』(2013,APR,Vol.10,No.4) / 「本誌購読料の一部は原発被災地の子供たちの健康支援に使われます」、「一枚の写真が国家を動かすこともある」、「人々の意思が戦争を止める日が必ず来る」。9周年記念号。「汚染地図にみる子供たちの住むまち」。表紙はミクロな線量地図

■『DAYS JAPAN』(2013,APR,Vol.10,No.3) / 広河隆一さん【TOPICs福島/2年目の福島第一原発】。辛淑玉氏【TOPICs東京/反韓でも、そして反反韓デモ】、「コドモの国」、「殺せ」とまで言うヘイトスピーチ集団とある暴力集団。「思えばこの国は、・・・しゃぶり尽くして、ようやく自分を維持してきた」

■『DAYS JAPAN』(2013,APR,Vol.10,No.3) / 広河隆一さん【特集イラク戦争から10年 1.イラク市民の被害徹底検証】。山尾大氏【2.持ち込まれた「民主化」の今】。これも広河隆一さん、【原発事故で起こった本当のこと チェルノブイリ読本】。1986年の事故から27年、2040年の日本では?

■『DAYS JAPAN』(2013,APR,Vol.10,No.3) / 最終回で残念、伊原美代子氏【おばあちゃんと猫26[最終回] 変わらない朝の決まりごと】、「おばあちゃんが新聞をめくるたびに、顔を突っ込んだり手を出したり、いたずらをするフクマル。けれどおばあちゃんは真剣に新聞を読んでいます。/朝から賑やかな一人と一匹の、変わらぬ朝の光景です」

■『DAYS JAPAN』(2013,APR,Vol.10,No.3) / 斎藤美奈子さん【OUTLOOK/朝日も毎日も読売も皆で安倍訪米をたたえる国】、「メディアは権力のチェック機関であるという話は神話なのだろうか。・・・この国の新聞はいよいよ液状化してきた。・・・報道機関の自殺行為だ。自分で自分の首を絞めてどうするのだろう」

■『DAYS JAPAN』(2013,APR,Vol.10,No.3) / 山田養蜂場の広告頁、杉原千畝さんについて、「私のしたことは、外交官としては間違ったことだったのかもしれない、しかし、それは人間として正しい行動だった」、「一個の生きる人間としての勇気ある決断」
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●言葉が見つかりません・・・

2013年03月25日 00時00分39秒 | Weblog


東京新聞の二つのコラム「筆洗」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013030502000112.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013031102000155.htmlと記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013031302000105.html)。

 三つそれぞれの記事、何と言えばいいのか、言葉が見つかりません・・・・・。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013030502000112.html

【コラム】
筆洗
2013年3月5日

永六輔さんに初めての子どもが生まれた時、浅草のお寺の住職だった父の忠順さんはこう諭した。「父親になったんじゃない、父親にさせてもらったんだ。私も君に父親にさせてもらったんだからね」▼お父さんにさせてもらったことが、うれしくて仕方ない人だったのではないか。北海道湧別(ゆうべつ)町の岡田幹男さんは猛烈な地吹雪の中、小学校三年の長女を一晩中、胸の中に抱きかかえ、自らのぬくもりで幼い命を守った▼二年前に妻を亡くし、長女の夏音さんと二人暮らしだった。養殖業を手掛けながら、一緒に朝ご飯を食べるために漁の時間を遅らせることもあったほど子煩悩な人だった▼娘の好きなハンバーグをよく作った。お父さんの料理は豪快になりがちだが、娘のために焼いたハンバーグはどんな味だったのだろう▼<しごとからかえってくると/おとうさんは/わたしの木になってくれます。わたしは/おとうさんの木によじのぼります。…まもなく/イテッ/イテッ/イテッ/まき子はおもいなあ/といって/おとうさんの木は/おれてしまいます。そうすると/わたしのうちはゆうはんです>(山田まき子『おとうさんの木』)。この詩のように、父と娘だけでも温かい団らんの光景が浮かぶ▼北海道を襲った暴風雪で多くの人が亡くなった。春はもうすぐなのに、自然の猛威の前に無力であることが悔しい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013031102000155.html

【コラム】
筆洗
2013年3月11日

<お母さんがいたら、いろんなことができたね。ケーキとかつくったりできたよね。保育園から帰ると、お母さんが作ったおやつを食べさせてくれたね。3月10日まではいい日だったね>と、岩手の小学三年の女の子は書いた▼『3月10日まではいい日だったね』は、震災遺児らを支援する「あしなが育英会」が出した作文集だ。表紙は、あの一本松の絵。お父さんが行方不明になった九歳の少年が描いた▼彼は天に伸びる勢いの松を描いて、言葉を添えた。<がんばれ一本松 ぼくのお父さん どこにいるか みえないかな。 みえたら おしえて 一本松 おねがいするよ>▼東日本大震災で親を失った子どもは千五百人を超える。あしながの作文集を読めば、この千五百の心が抱えるだろう想(おも)いが、脈を打ち伝わってくる▼宮城の小三の女の子はあの日、母さんとけんかして、謝りもせず学校に行った。「母はもう怒ってないだろうな」と思いながら家へ帰る途中、地震が起きた。学校に戻り夜を明かした。みんなには迎えが来たのに、母さんは来なかった。死んでしまった▼二年前のきょうは金曜日だった。少女は、書く。<私はお母さんが見つかってから金曜日の2時46分に、ベルを鳴らしています。そしてお母さんに「ゴメンネ」を送っています。ちゃんと聞こえていたらいいです>。きっと、聞こえているよ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013031302000105.html

自殺12人 原発関連死 福島県内
2013年3月13日 朝刊

 東京電力福島第一原発事故に関連して、福島県内で少なくとも十二人が自殺した可能性のあることが、原発事故関連訴訟の弁護団や市町村、地元農業団体への取材で分かった。このうち震災関連死と認定されたと確認できたのは二人で、五人は申請していない。遺族が自治体に相談して断念した事例もあった。原発による死は、行政が定める関連死の枠外にも存在する。 

 本紙の集計では、福島県内で震災関連死と認定された千三百三十七人のうち、少なくとも約六割にあたる七百八十九人は原発事故の避難などに伴う原発関連死」だったことが判明している。本紙で把握した自殺者十二人のうち、少なくとも五人の遺族は関連死の申請をしておらず、この「原発関連死」の人数には含まれていないことになる。

 うち須賀川市の野菜農家の男性(64)は、福島産野菜の一部に国の出荷停止指示が出された翌日の二〇一一年三月二十四日に自殺した。遺族によると、男性は原発事故後福島の百姓は終わりだ」と話していたという。

 川俣町の女性(58)は夫婦で養鶏場に勤めていたが、原発事故で失職。計画的避難区域にある自宅に一時帰宅中の一一年七月一日、焼身自殺した。

 市町村への取材で、南相馬浪江富岡の三市町で自殺を関連死認定したことを確認できたが、人数は明かしていない。須賀川、二本松両市には遺族から、どういう場合に関連死に認定されるのかといった相談があったが、申請には至らなかったという。

 原発事故との因果関係の立証の難しさや、自殺を表沙汰にしたくない心理が申請を躊躇(ちゅうちょ)させる要因と指摘する専門家もいる。

 一方、遺族への取材によると、飯舘村で一一年四月十二日に自殺した百二歳の男性は関連死と認定された。村が全村避難を検討している段階だった。

 厚生労働省が震災後、自治体に例示した関連死認定の基準は、自殺について「発作的なものでなく、震災を契機としたストレスによる精神的疾患に基づくもの」を認定対象にしている。震災関連死に詳しい津久井進弁護士は「福島の場合、インフラや住宅の整備で復興への道筋が見えた過去の震災とは、将来に対する絶望感がまったく違う」と指摘。「医学的な要因だけでなく、社会的背景が原因の場合も認められるべきだ」と指摘する。  (飯田孝幸、大平樹)
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●「国家と教育」『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号)についてのつぶやき

2013年03月24日 00時00分50秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年3月22日、936号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge

 ブログ主の注目は、所謂「高知白バイ事件」についての記事。

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■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 珍しく金曜日に到着。ようやく開封。「国家と教育/暴走する自民党の「懲罰」路線」。横田一さん【自民党内は「6項目遵守」を決議/TPP、公約違反か交渉離脱か】。自民党選挙公約ポスター: 「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」!!

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 真野きみえ氏【水谷建設の新証言「5000万円の授受はなかった」!? 新証拠申請を却下した高裁】。東京高裁の飯田喜信裁判長の無茶苦茶さは「ゴビンダ氏に逆転有罪を科した」ことでも明白(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e7af4667d7aa977a9aef5d9d752cf599

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 黒島安央氏【教科書採択を巡り義家政務官が〝恫喝〟 竹富町に是正措置する構え】。義家弘介文部科学大臣政務官の言う、これこそ「見せしめ指導」という「体罰」かな(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%B5%C1%B2%C8)?? 

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 伊田浩之氏【「右傾化保守化ではなく集団化」 排外・人種侮蔑に抗議】、とても口にしたり、書いたりできない口汚いデモ。「とある暴力集団」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%A4%C8%A4%A2%A4%EB%CB%BD%CE%CF%BD%B8%C3%C4)ことウ「ざい特会」を中心としたレイシスト集団

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 田中龍作さん【「なかよくしようぜ」の風船500個を沿道に!! 東京・新大久保のヘイトデモに市民が対抗】、前記のレイシスト集団によるヘイトデモ、ヘイトスピーチに対して、木野寿紀氏らがツイッターなどで呼びかけたカウンター行動。平井康嗣編集長後記にも

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 本多勝一さん【風速計/『狂った果実』の延長線上の人生】、「ひたすら「売名」の手段としての〝政治家〟であり・・・」。小皇帝氏について、なかなかそれを皆さんが理解して下さらないのが哀しい(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%BE%AE%B9%C4%C4%EB

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 【西川伸一の政治時評/「札付き」保守派たちの情念に由来する「主権回復の日」で連休が始まるかと思うと憂鬱】。石原昌家氏【どこまで日本は沖縄を迫害するのか なぜ「屈辱の日」を「主権回復の日」に】、「「日本」が自分たちとは無縁な加害者としての存在としてしか意識できない心情の反映・・・」

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 【谷村智康の経済私考/昨年と変わりばえのない「震災から2年」報道 マスコミは被災地と復興計画の真実を見よ】、「パンダの子づくり報道には失笑した。だって、その前の日(3月11日)には、どのテレビ局も沈痛な面持ちで「震災から2年経ち・・・」」

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 樫田秀樹氏【「自分の信条を貫きたい」 猪瀬都政下初の卒業式】、田中聡史さんや根津公子さんらと、小皇帝氏お抱えの都教委による「10・23通達」。一方、あの元大阪「ト」知事の・・・村上恭介氏【「不起立は生徒の未来と自分への責任」 それでも「君が代」に屈せぬ教師たち

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 横関寿寛氏【堺市長の叛旗は橋下氏凋落の始まりか 橋下「大阪都構想」が嫌われる理由」】、「「都構想」の「ダークサイド」」、「大風呂敷のツケ」。元大阪「ト」知事の「ト」はトンデモの」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%C2%E7%BA%E5%AD%E0%A5%C8%AD%E1%C3%CE%BB%F6

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 高遠菜穂子http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%B9%E2%B1%F3%BA%DA%CA%E6%BB%D2)さん【死刑か終身刑か、「反テロ法」の撤廃求めて広がるデモ 負の遺産「宗教対立」が激化】、「厳しいメディア規制」、「共存社会に戻るには」

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 平田剛士氏【福島の森と海は今 第5回最終回/「福島の幸」を取り戻すまで】、「生物界の24の重要機能」、生態系サービスの変化。11の供給サービス、10の調整サービス、3つの文化サービス。内在的価値http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ba81cad971a91108269e4a1ba8870cf7

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / きんようぶんか「本」、中村富美子氏「煮えたぎる怒りを遺志として」、中沢啓治http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%C3%E6%C2%F4%B7%BC%BC%A3)さん『はだしのゲン 私の遺書』(朝日学生新聞社)書評

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 永尾俊彦氏【風力発電 エコか公害か?】、「「隠される」被害」、「二酸化炭素を削減?」、「コンバインドサイクルやコジェネ」、「バイオマスが有望」。低周波音被害について、飯田哲也氏の歯切れがいまいちかな??

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 今週の一押し記事、粟野仁雄さん【再審請求中の高知白バイ事故 「高知県警の証拠は偽造」とする決定的な鑑定書】、片岡晴彦さん。  中学生らの目の前で繰り広げられた冤罪事件http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%B9%E2%C3%CE%C7%F2%A5%D0%A5%A4)、捏造事件

■『週刊金曜日』(2013年3月22日、936号) / 中嶋啓明さん【「左右を超えた」対談 本誌の明仁礼賛記事を批判する】は、930号(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a0551b61a3f01433c38cf01ad2412d31)の坂本龍一×鈴木邦夫の両氏の対談について。「論争」は、例の【森美術館問題を考える】
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●TPP、日本も同じ道を歩もうとしている

2013年03月23日 02時06分07秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/141368)。

 身近な良いお手本が。そう、お隣の国。

 原発については日本が、中国や韓国のお手本になると思うのです。でも、自公が復権し、まと元の原発推進のひどい時代に逆戻り。悪しき反面教師。
 一方、TPPに関しては韓国がお手本になるはず。何が起こっているかをよく観察させてもらうべき。サムスンなどの表面ばかりでなく・・・・・・。安倍政権が原発推進へ回帰しようとしている愚かさ」と同程度に、記事にあるTPPについての「愚かさ」という言葉は使って構わないように思う。

   『●TPP、呆れた一側面

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http://gendai.net/articles/view/syakai/141368

【TPP参加悲観論】韓国の愚かさを真似するのか喜劇的な安倍政権
2013年3月7日 掲載

植民地化どころじゃすまない

 安倍首相は来週13日にもTPP参加を正式表明する。農業などは「聖域にできる」とし、反対世論を封じ込めるつもりだろうが、その結果、この国はどうなるのか。一番のお手本は「TPPのひな型」(米通商代表部)とされる「米韓FTA(韓米FTA)」を締結した韓国だ。

 今や、米国の経済的植民地と化しただけではない。独立国家の立法権(権限)すら侵害され、さながら統治領である

 韓国は二酸化炭素の排出量が少ない車の購入には補助金を出し、逆に排出量が多い車には負担金をかける制度を導入すべく、法整備を準備していた。

 ところが、これに米国がクレームをつけた。「米国大型車の輸入を阻む非関税障壁でFTA違反」というのである。そのため、法案は成立していたのに導入は延期となったのだ。

 「独立的検討機構」なる組織もできた。ここが国民健康保険適用の医薬品の採択や価格決定の再審査を行おうとしている。機構にはもちろん、米国関係者が居て、「米製薬会社が儲けるための拠点」なんて言われている。米韓FTAの専門家のソン・ギホ弁護士はこう話す。

   「韓国はジェネリック薬品の依存度が高い。ところが、機構の横ヤリで、
    外資系製薬会社の高価な薬の比率が増えると、健康保険制度が
    崩壊する恐れがあります。こうした事態を避けようと韓国政府は、
    独立的検討機構の権限の解釈をめぐって論争をしています」

 遺伝子組み換え食品の表示にも米国は噛み付いている。「学校給食への遺伝子組み換え食品禁止を明記したソウル市の条例も撤廃される懸念が浮上している。

 それやこれやで、米韓FTA履行のために、締結から1年間で改正をすることになった韓国の法律は63にも及ぶのだ分野は自動車・保険・医薬品・税法・著作権など多岐にわたり、今後もさらに多くの法令変更が必要になるとみられている。米国と同じルールを押し付けられ、独自の法律や条例が認められなくなり、その解釈をめぐって論争になると訴訟に発展する。一体、誰のための関税撤廃なのか。韓国の愚かさは、もはや、喜劇的レベルなのだが、日本も同じ道を歩もうとしている
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●「低線量セシウムは人体に無害」なら誰も苦労しない

2013年03月22日 00時00分16秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/politics/update/0313/TKY201303130479.html)。

 「低線量セシウムは人体に無害」・・・・・・それが本当なら、誰も苦労しないし、まず議員自身が実践すべきである。自民党・公明党の皆さんも原発を推進しようというのだから、まずそうされてはどうだろうか。人にやらせる前に、家族・親族とともにそこに住み、農作物を食べ、生活して見せるべき。

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http://www.asahi.com/politics/update/0313/TKY201303130479.html

2013年3月14日4時47分
「低線量セシウムは人体に無害」 維新・西田議員が質問

 日本維新の会西田譲衆院議員は13日の衆院予算委員会で、福島第一原発事故の放射能汚染について「低線量セシウムは人体に無害。医学を無視し、科学を否定する野蛮な『セシウム強制避難』を全面解除すべきだ」などと質問した。

 西田氏の質問に対し、党所属議員の事務所などに抗議があったため、小沢鋭仁国会対策委員長らが対応を協議した。党執行部は西田氏の質問内容を詳細に把握していなかったという。

 西田氏は原発事故で飛散したセシウムは「線量は微量だ。個人の外部被曝(ひばく)線量は年間実績でわずか数ミリシーベルト。しかし、これまで進められてきた政策を振り返ると、あたかも日本経済の発展を阻害すべく、反原発を宣伝する手段として、反医学的な福島セシウム避難を考案し、実行したように思われる」とし、被曝の影響は問題にならないと主張。安倍晋三首相に避難者の即時帰宅を認めるよう求めた

 除染についても「セシウムしかない福島県でなぜ除染が必要だと考えるのか。住民を排除して民間業者に委託する。何らかの政治的意図から採用したとんでもないやり方だ」と持論を展開。民間業者による農地の除染について「田畑を破壊する。農作物、特に稲にとってセシウムの被害はほとんど考慮に入れる必要はない」と問題点を指摘した。

・・・・・・。
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●オンカロと500%エネルギー自給率の島と自民党

2013年03月21日 00時00分10秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013031102000153.html)。

 とても良い社説だと思う。どこぞやの新聞のものとは大違いだ。私が思ったこと、オンカロ500%エネルギー自給率の島と、責任を一切果たすことなく、破廉恥にも原発推進に再び舵をきる自民党が支配するこの島国。「品格」や「資質」もないのか・・・。
 向かうべきは、フィンランドのオンカロではなく、3.11以前から内橋克人さんの示唆していた島国・小国・化石燃料無しのデンマーク

   『●オンカロと死の灰と、フィンランドとニッポン』 
   『●『浪費なき成長』読了
   『●『もうひとつの日本は可能だ』読了
   『●来るところまできた原発推進、3.11東京電力原発人災は
                        一体何の教訓をもたらしたのか?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013031102000153.html

【社説】
3・11から2年 後退は許されない
2013年3月11日

 風化が始まったというのだろうか。政府は時計の針を逆回りさせたいらしい。二度目の春。私たちは持続可能な未来へ向けて、新しい一歩を刻みたい。

 ことし一月、フィンランドのオンカロ(隠し場所)を取材した。使用済み核燃料を地中深くに埋設する世界初の最終処分場である。

 オンカロを運営するポシバ社の地質学者のトーマス・ペレさんが、その巨大な洞窟の道案内を務めてくれた。

 二〇二〇年ごろから核のごみを搬入し始め、八十年で処分と管理を終えて埋め戻し、入り口はコンクリートで固く閉ざして、元の自然に返すという。


ゼロベースで見直すと

 「地上には何の印も残さない。そこに何かがあるとは、誰も気付かないように。ここは忘れるための施設なんだよ」

 ペレさんのこの言葉こそ、忘れられるものではない

 忘れることで危険がなくなるわけではない。先送りするだけなのだ。いつかきっと誰かがそこを掘り返す。

 あれから二年、安倍政権には後戻りの風が吹いている。

 首相は一月の国会答弁で「前政権が掲げた『二〇三〇年代に原発ゼロ』の方針は具体的根拠を伴っていない。ゼロベースで見直す」と、脱原発の方針をあっさり打ち消した

 先月末の訪米時には、ゼロ戦略の見直しと原発維持を、オバマ大統領に告げている

 また施政方針演説では「妥協することなく安全性を高める新たな安全文化を創り上げます。その上で、安全が確認された原発は再稼働します」と、早期再稼働に意欲を見せた。

 安倍首相の発言に呼応して、霞が関も回帰を急ぐ。エネルギー基本計画を話し合う有識者会議から、脱原発派を一度に五人も追い出した

 核のごみでは、前政権が打ち出した直接処分の検討を撤回し、使用済み燃料からプルトニウムなどを取り出して再び使う再処理を維持しようという動きもある。再処理を維持するということは、トラブルだらけの核燃料サイクル計画を続けていくということだ。

 そういえば、忘れていたようだ。電力業界ともたれ合い、半世紀前から国策として原発立地を推し進めてきたのは誰だったのか安全性や核のごみ処理を置き去りにしたままで、世界有数の地震国に五十基を超える原子炉を乱立させたのは、ほかならぬ自民党政権だったのではないか。


どうしようもないもの

 政権の座に返り咲いた自民党こそ、福島原発の惨状を直視して、自らの原子力政策がどこで、どう間違ったのか、つぶさに検証すべきである

 検証も反省もないままに、国民の多くが支持した「原発ゼロ」の上書きだけを急ぐのは、とても危険なことではないか。

 福島第一原発の解体作業を阻んでいるのは、である。原子炉を冷やすのに一時間あたり約十五トンの冷水を注ぐ必要がある。このほかに毎日四百トンの地下水がどこからか流れ込んでくる。

 最新の浄化装置を使っても放射性物質を完全に取り除くことは不可能だ。敷地内を埋め尽くす巨大なタンクなどには、すでに二十七万トンもの汚染水がなすすべもなくたまっている。これだけを見ても「安全文化などとはほど遠い

 核のごみ、活断層、汚染水…。人間の今の力では、どうしようもないものばかりである。エネルギーとしての原子力は持続可能性が極めて低いという現実を、福島の惨事が思い知らせてくれたのだ。

 見方を変えれば原子力時代の終焉(しゅうえん)は、持続可能な社会への移行を図るチャンスに違いない。そのような進化を遂げれば、世界に範を示すことにもなる。

 オンカロを見学したあと、デンマーク南部のロラン島を訪れた。沖縄本島とほぼ同じ広さ、人口六万五千人の風の島では、至る所で個人所有の風車が回り、「エネルギー自給率500%の島」とも呼ばれている。

 デンマークは原発をやめて、自然エネルギーを選んだ国である。ロラン島では、かつて栄えた造船業が衰退したあと、前世紀の末、造船所の跡地に風力発電機のブレード(羽根)を造る工場を誘致したのが転機になった。


福島の今を忘れずに

 当時市の職員として新産業の育成に奔走した現市議のレオ・クリステンセンさんは「ひとつの時代が終わり、新しい時代への一歩を踏み出した」と振り返る。

 二度目の春、福島や東北だけでなく、私たちみんなが持続可能な未来に向けて、もう一歩、踏み出そう。そのためにも福島の今を正視し、決して忘れないでいよう
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●政権交代の意義が完全に消えた日

2013年03月20日 00時00分24秒 | Weblog


東京新聞の3つの記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013030502000115.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013030502000138.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013031002000117.html)。

 政権交代の意義が完全に消えた。虚しい数年間、徒労の数年間。「二〇三〇年代に原発稼働ゼロ」という甘々な目標でさえ投げ捨てた訳だ。自民党が復権して原子力ムラが復活しただけでなく、ろくな野党しか残っていない政治状況
 「」ってばかりもいられない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013030502000115.html

原発ゼロ政策 触れず 民主代行 揺れる党方針露呈
2013年3月5日 朝刊

 民主党の大畠章宏代表代行は四日の衆院代表質問で、原発問題を取り上げ、東京電力福島第一原発で働く作業員の支援策や地域の除染対策を質問した。しかし、党が大方針として掲げる二〇三〇年代の原発稼働ゼロに関するエネルギー政策には触れず、海江田万里代表が一月の代表質問で、安倍晋三首相のゼロ方針見直しの姿勢を批判したのとは対照的だった。

 大畠氏は、東日本大震災からの復興では「困難な状況だ」と全力を挙げる必要性を力説したが、原発問題は「関係者が汗を流している」と事故対策に触れたのにとどまった。

 大畠氏は日立製作所の原発プラント設計部門出身で党内有数の原発維持派とされる。党を代表して質問に立ったことで原発ゼロに一本化されていない党内事情をうかがわせた。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013030502000138.html

【社説】
民主代表質問 原発問い詰めぬ裏切り
2013年3月5日

 首相の施政方針演説に対する民主党の代表質問を聞いて耳を疑った。原発・エネルギー政策に関する言及が全くないのだ。自民党の原発容認政策を是とするのか。もはや重要とは考えていないのか。

 施政方針演説は首相が今後一年間、内閣をどう運営し、どんな政策を展開するのか、基本方針を明らかにするものだ。各党代表質問は国民に代わって、その方針をただす重要な機会である。反対なら厳しく指摘し、賛成なら支持を表明すればよい。

 その代表質問で何も言及しないとしたら、首相方針を支持したと受け取られても仕方があるまい

 安倍晋三首相は二月二十八日の施政方針演説で「安全が確認された原発は再稼働します」「省エネルギーと再生可能エネルギーの最大限の導入を進め、できる限り原発依存度を低減させていきます」と表明した。原発稼働継続の選択肢を排除していない。

 これに対し、民主党は衆院選で「二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」と公約した。原発ゼロを引き続き党の基本政策とするのなら、首相の原発容認政策を厳しくただしてしかるべきだ

 ところが、質問した民主党の大畠章宏代表代行は原発・エネルギー政策に全く言及しなかった

 海江田万里代表が一月の代表質問で、民主党政権時代に決めた三〇年代の原発ゼロを目指す「革新的エネルギー・環境戦略」を引き継ぐのか否かを首相に質問したから、十分だと考えたのだろうか。

 だとしたら、野党としての役目を放棄したに等しい。原発稼働継続を容認するのか否かは、国のエネルギー政策の根幹である。機会あるごとに何度ただしても、十分ということはあるまい。

 首相は海江田氏への答弁で、野田佳彦前内閣の戦略は「具体的な根拠を伴わない」と切り捨てた。なぜ代表質問で反論しないのか。

 大畠氏は原発を製造する企業の出身で、自身も原発プラントの設計技術者だ。その企業城下町を中心とする選挙区の選出でもある。

 議員個人の考えは多様で、民主党が一枚岩でないことは理解するが、個人の事情を党の政策よりも優先させるようであれば、民主党は代表質問の人選を間違えた。

 原発ゼロ実現は選挙公約だ。たとえ野党でも実現に努めるべきである。政権にすり寄り、野党になってまで有権者を裏切り続けるのなら、民主党に存在意義はない
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013031002000117.html

筆洗
2013年3月10日

 「わらう」は普通、笑うと書くが、全十三巻という超大型辞書『日本国語大辞典』を引けば、驚くほど多彩な「わらう」がある▼「听う」は口を大きく開けてわらうことで、「莞う」は感じよくほほえむこと、「嗤う」はあざけりわらうことだ。軍国主義が台頭し、言論弾圧が厳しさを増していた一九三三年、軍の空襲への備えを嗤った新聞人がいた▼その人、桐生悠々が書いた「関東防空大演習を嗤ふは日本の新聞史上、特筆すべき名論説として、記憶される。首都上空で敵機を迎え撃つ作戦など滑稽極まる。数機撃ち漏らせば、木造家屋の多い東京は炎上すると、彼は書いた▼<阿鼻叫喚(あびきょうかん)の一大修羅場を演じ、関東地方大震災当時と同様の惨状を呈するだらう…しかも、かうした空撃は幾たびも繰返へされる可能性がある>。この指摘が現実のものとなり、大空襲で東京の下町が壊滅、十万の犠牲者を出したのは、四五年三月十日のことだ▼桐生なら、この「作戦」をどう評するだろうか。原発事故に備えての「地域防災計画」が各地で作られつつある。原発三十キロ圏内には四百万人以上が住む。本当にその安全を守り切れるのか▼守るために、最も効果的かつ簡潔な作戦がある原発を動かさなければいいのだ。地震や津波と違って、原発事故はあくまで人災である。であるのに再稼働を決め込む政権を、「嗤ふ」。
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●政治的なトドメかな・・・・・・マスコミや裁判所によるこんなことが許されていいの?

2013年03月19日 00時00分09秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0313/TKY201303130123.html)ととても酷いasahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial.html、3月14日)。そして、とってもまともなgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/141435)。

 小沢一郎氏に関して、いつも朝日の社説が酷い。今回もと~っても酷い。こういうのをマッチポンプというのでしょう。「しごく当然の判断である」な~んて、よく言えたものだ。

 江川紹子氏の、とある日のつぶやき。

***********************
Shoko Egawa‏@amneris84

新聞は、なんで東電OL事件で一審無罪だったゴビンダさんを身柄拘束し、逆転有罪を書いた主任裁判官飯田喜信判事(現東京高裁裁判長)の辞任は求めないのかにゃ。冤罪作りの張本人が書いた判決をありがたがって受け止める
***********************

 この飯田喜信裁判官は当初から何の期待も持てなかったわけで、安田好弘さん憎しも加わり、当然予想された判決である。でも、先の衆院選でも敗れた小沢氏にとっては政治的なトドメかな・・・・・・。それにしても酷いマスコミや裁判所によるこんな行いが許されていいのか??

   『●小沢氏元秘書裁判の暗黒

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http://www.asahi.com/national/update/0313/TKY201303130123.html

2013年3月13日18時43分
小沢氏元秘書3人の控訴棄却 東京高裁 陸山会事件

 【小松隆次郎】小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」による土地取引事件で、政治資金規正法違反の罪に問われた衆院議員・石川知裕被告(39)ら元秘書3人に対する控訴審判決で、東京高裁(飯田喜信裁判長)は13日、いずれも有罪とした一審・東京地裁判決を支持し、3人の控訴を棄却した。

 石川議員を禁錮2年執行猶予3年▽池田光智被告(35)を禁錮1年執行猶予3年▽大久保隆規被告(51)を禁錮3年執行猶予5年――とした2011年9月の一審判決の量刑が維持された。石川議員は判決を不服として、上告した。

 高裁判決は、04年の土地取引の際に小沢氏が出した4億円の処理について、3人が陸山会の政治資金収支報告書にうその記載をしたと認定した。大久保元秘書については、西松建設からの違法献金事件でも有罪とした。

 さらに、石川議員が中堅ゼネコン「水谷建設」から5千万円の裏金を受け取ったと認定。それが石川議員の動機形成の一因になったと指摘した。

・・・・・・・・・。
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http://www.asahi.com/paper/editorial.html、3月14日】

2013年 3月 14 日(木)付
陸山会判決―政治への不信は続く

 以前にくらべ、社会にあたえる衝撃はずっと小さくなった。しかし、民主党のつまずきの石となった事件である。しっかり見届けなければならない。

 小沢一郎衆院議員の元秘書3人に対し、東京高裁は一審に続いて有罪を言いわたした。

 資金管理団体「陸山会」の土地取引にからみ、政治資金収支報告書にうそを書くなどした罪だ。小沢事務所が建設会社から5千万円の裏金を受けとっていた事実も改めて認定された。

 注目すべきは、判決が「報告書には、実際に金や不動産の取引があったときに、その個々の事実にもとづいて収入や支出を書かなければならない」とはっきり指摘したことだ。

 しごく当然の判断である。

 元秘書側は「土地を本登記したのは翌年であり、前の年に金の動きがあっても記載の必要はない」などと主張していた。

 そんなことで、政治資金規正法がうたう「国民の不断の監視と批判」が果たせるのか。「政治活動の公明と公正」を確保できるのか。大切なのは健全な常識をはたらかすことだ。

 事件が残した跡は大きい。

 疑惑がうかんでも、小沢氏は国会での説明をこばみ続けた。強制起訴されたみずからの裁判は、元秘書らとの共謀をうらづける証拠がないとして無罪になったものの、新たにつくった政党は衆院選で大敗を喫した。民主党も有効な手を打てないまま分裂の末に政権を失った。

 多くの有権者が、長く続いた混乱に嫌気がさし、この政治家たちに国の将来を託すことはできないと判断した。その帰結と受けとめるべきだろう。

 問われているのは小沢氏と民主党だけではない。

 事件を機に、政治家本人に責任が及ばないようにできている規正法の欠陥が指摘された。

 だが、それを正そうという動きは鈍い。一連の経緯を単なる「小沢氏変転の軌跡」に押しこめてしまうようでは、政治不信はいつまでも解消されまい。

 検察も痛手を負った。公判を通して、強引な取り調べや事実と異なる捜査報告書の存在が、次々と明らかになった。

 仕事にむきあう心構えを説いた「検察の理念」を定め、改革にとり組むものの、個々の捜査や裁判を通して見える姿に首をかしげることが少なくない。

 「検察は間違いを犯さない」という独善的な体質は、どこまで改まったのだろうか。

 政治と検察。ともに傷ついた両者が、今回の事件から何をくみ取り、姿勢を改めていくか。国民の目が注がれている。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/141435

陸山会控訴審判決 結論ありきのデタラメ
2013年3月14日 掲載

同じ証拠でも事実認定は真逆

<「検察の誘導」認めず>
 やはり結論ありきのデタラメ判決だった。13日、東京高裁で開かれた、「生活の党」の小沢一郎代表(70)=無罪確定=の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件の控訴審判決。飯田喜信裁判長は、衆院議員の石川知裕被告(39)ら元秘書3人をいずれも執行猶予付き有罪とした1審東京地裁判決を支持し、無罪を主張した弁護側の控訴を棄却した。

 「控訴申し立てを棄却します」――。主文言い渡しから始まった飯田裁判長の言葉は最後まで腑(ふ)に落ちないものだった

 高裁が1審を支持した明確な理由説明はほとんどなし。飯田裁判長は「原判決に疑問を生じさせる事由を見いだすことはできない」と繰り返すばかりだった。それでも、審理を尽くした上での判決なら理解できるが、昨年11月から始まった控訴審で、高裁は石川の弁護団が集めた87通に上る新証拠をことごとく却下。公判はたった2回で結審だ。これでマトモな裁判と言えるのか。確たる証拠もなく臆測で有罪判決を出した1審の「ミスター推認裁判長もヒドかったが、疑問だらけの判決内容に何の疑問も抱かないミスター追認裁判長もデタラメ過ぎるだろう。

   「メチャクチャなのは、無罪判決が出た小沢裁判の証拠を飯田裁判長が
    却下したことです。小沢裁判では、不動産の仮登記を提案したのは
    仲介業者側だったとして、業者の法廷証言も残っている。ところが、
    飯田裁判長はその証言を証拠採用せず、1審判決と同様、仮登記は
    石川側から持ちかけた、と認定した。同じ証拠なのに裁判長によって
    事実認定が異なったり、黒白が決まったりするのは公平中立な裁判とは
    言えません」(司法ジャーナリスト)

 飯田裁判長が却下した重要証拠はこれだけじゃない。1審で、石川に裏金5000万円を渡した――と法廷証言した水谷建設の川村尚・元社長は今回、弁護側に対し、証言は検察に誘導された内容だったことを認める意見陳述書を提出した。控訴審判決でも認定された「水谷からの裏金」疑惑が完全に吹っ飛ぶ陳述書だが、飯田裁判長はこれも握りつぶし、裏金の授受を認定したのである。これで1審判決に「合理的に疑う余地なし」なんてよく言えたものである

 選挙で国民の負託を得て当選した国会議員が、さしたる証拠も示されず断罪される――。石川の弁護人を務めた安田好弘弁護士は「司法が政治に介入して政治家を抹殺するファッショだ」と憤っていた。こんな司法の横暴を許していたら民主主義は崩壊だ。大新聞テレビは、「ほらみろ。小沢はやはりクロだ」と大ハシャギで報道しているが、よくよく考えた方がいい。
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●サンタナ武道館公演

2013年03月18日 00時00分08秒 | Weblog


zakzakの記事(http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20130313/enn1303131537015-n1.htm)。

   『●サンタナ来日!!

 先日、サンタナの武道館公演が行われたそうです。数週間前ですが、NHKのSONGSにもサンタナが出ていました。

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http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20130313/enn1303131537015-n1.htm

サンタナ、泣きのギターに1万人熱狂! 大興奮の武道館公演
2013.03.13

 大御所ロックギタリスト、カルロス・サンタナ(65)率いるサンタナが12日、来日40周年記念のコンサートを日本武道館で開き、約1万人の観客が、泣きのギターに熱狂した。

 来日メンバーはサンタナをはじめ分厚いホーン、パーカッションなど総勢11人の大所帯。往年のラテンのリズムで会場を熱くさせ、「ブラック・マジック・ウーマン」「哀愁のヨーロッパ」「スムース」などヒット曲の数々に、50代中心と思われるアリーナは総立ちに。

 「コラソン・エスピナード」では、2011年に再婚した妻でドラマーのシンディ・ブラックマンが登場し、カルロスと夫婦でセッションする一幕もあった。

 各メンバーのソロ・コーナーで突然、ポリスの「孤独のメッセージ」を披露したり、「さくらさくら」のフレーズがギターで飛び出すなど遊び心もたっぷり。ライブは2時間を超え、カルロスは「日本のストロングピープルは私の家族。アイ・ラブ・ユー」と何度も客席に呼びかけていた。

 サンタナの公演は、きょう13日午後7時から、東京国際フォーラムホールAで日本最終公演が行われ、当日券が午後5時から発売される。
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●「「3.11」から2年③ 東北復興と壁」/『週刊金曜日』(2013年3月15日、935号)について

2013年03月17日 00時00分35秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年3月15日、935号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge

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■『週刊金曜日』(2013年3月15日、935号) / ようやく開封。「「3.11」から2年③ 東北復興と壁」。これひさかつこ氏【五輪開催よりも雇用や福祉を 東京都の積立金は約400億円】。粟野仁雄さん【福井女子中学生殺害事件前川彰司さんの再審請求棄却 立証責任回避の違法な決定

■『週刊金曜日』(2013年3月15日、935号) / 横田一さん【〝公約違反〟の安倍首相に批判集中 各地でTPP反対デモ】。【青島顕の政治時評/時計の針を戻す自民に対して国民主導政治を掲げる勢力が必要なのに・・・・・・見当たらない】。【伊藤千尋の国際時転/ベネズエラ・・・

■『週刊金曜日』(2013年3月15日、935号) / ・・・人民に愛された革命家、チャベス大統領が死去 反米牽引役を失った中南米が迎えた大きな転機】。矢崎泰久さんの【発言2013】、「一票の格差・・・東京高裁は奥歯に物が挟まったように・・・。・・・死刑制度・・・隙を見れば執行する節操の無さは鬼畜にも劣る

■『週刊金曜日』(2013年3月15日、935号) / 山口正紀さん【裁判長の訴訟指揮も報じるべきだ 大崎事件再審請求】、「冤罪は警察・検察だけで作られるものではない。・・・マスメディアにも責任・・・。だが、だれより責任の重いのが、無実の訴えに耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう」
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