東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012012490071540.html)。
世田谷区の保坂展人区長に期待していたが、予想通りだ。大東京都の小皇帝知事という絶望的な存在の前に、一筋の光を見出す思いである。今後も大いに期待できるはず。都民ではないので何もできないが、、また、大変なことだとは思うが、応援している。
『●その後の保坂展人さん』
『●世田谷区長保坂展人さんに期待する』
『●パンドラの箱を開けたのは誰だ?』
『●FUKUSIMAでも変わらないNIPPON』
================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012012490071540.html】
世田谷区 電力入札へ “東電離れ”加速
2012年1月24日 07時15分
東京都世田谷区は二十三日、新年度から区役所庁舎や区立小中学校など百十一施設で使用する電力について、競争入札を実施すると発表した。これまでは東京電力のみから購入していたが、東日本大震災による原発事故で電力供給が不透明になる中、供給体制を多様化することにした。経費削減の狙いもある。
入札は二月下旬に行い、電力自由化で参入が進む特定規模電気事業者(PPS)に参加してもらう。電力の入札は、都内では立川市や国立市などが導入しているが、二十三区では初めて。対象は消費電力が多い区役所本庁舎や支所、区民会館、小中学校などで、区施設全体の一部。東電の料金が割安な夜間電力が多い老人ホームや体育館などは経費削減につながらないため除外した。
競争入札によって、年間六億七千万円の電気料金の3%にあたる二千万円の削減ができると見込む。さらに東電が事業者向けの電気料金を値上げした場合、値上げ分を含めて一億一千万円の節約になるという。
保坂展人区長は「リスクのある原子力への依存から脱して、再生可能エネルギーへシフトする流れがある。電力は一社独占体制が強いが、入札で経費削減と電力制度の改革を促したい」と話した。
PPSは電力自由化に伴い電力小売りに参入した事業者。企業の余剰電力を買い上げる事業者や、自前の発電施設を持つ事業者がある。電力調達コストや人件費の削減で、電力会社より安く供給できるという。送電線は自由化されておらず、既存の電力会社に使用料を払って送電している。ガス・石油会社や商社などが事業展開している。
(東京新聞)
================================================================================
ドラマ『運命の人』、録画していた第2話まで見た。見ていて、だんだん息苦しくなってきた。やはり、政治家に、しかも、あのような致命的なミスを犯す政治家・ヨコミゾ代議士に情報を提供してしまったことが非常に不味かった。ニュースソースを明らかにしてしまうような事態・・・。
サハシ総理というのが、意味もなく佐橋滋氏とダブってしまって。
特に理由はないのだけれども、また、本を読んだことはないのだけれども、どうも原作者をあまり好きになれない。
情報提供者も、また、西山太吉記者やそのご家族も過酷な運命がまっているわけで、見ていてますます息苦しくなっていく。ましてや、「ひそかに情を通じ」などと沖縄密約問題を矮小化し、西山記者を守ろうともしなかったマスコミ。「責任を問われ、裁かれるべきであったのは、沖縄返還交渉において米国政府と密約を結び、国会においても欺瞞に終始した佐藤栄作内閣と外務省首脳であったはず」なのに。
『●『密約 ~外務省機密漏洩事件~』読了』
『●三十数年前の映画 ~『密約―外務省機密漏洩事件―』』
asahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial20120122.html)。
今井一さんたちのおかげか、〝ハシズム〟橋下徹氏のお膝元大阪市では予想を越える署名が早々に集まり、選管の審査に附されている。関西電力の大株主である大阪市、しかも、その市長は反原発派らしいので、原発住民投票の実現は大いに期待できそうだ。反原発の結果となるかどうかはさておいて。
一方、〝東京に原発を!〟を公言する〝空疎な小皇帝〟石原慎太郎都知事のお膝元でははかばかしくないようだ。石原氏のお嫌いな朝日新聞は極偶に反原発らしき論調も見れる(わざと「ら」抜き)ので、そんな〝アカくって〟〝左モドキ〟新聞に社説で言われた日には、センチメンタルさの欠片もなくヒステリーに差別言説を振りまく都知事には逆効果かも。でも、都民の皆様には、是非、請求に必要な有権者数以上の大量の署名をしてもらい、都知事の鼻先に突きつけて下さらないかな。3選か、4選か訳が分からなくなってしまいましたが、それだけ何度も選んできた都知事の鼻先に何とか「原発住民投票の実施」を突きつけてもらいたいものです!
================================================================================
【http://www.asahi.com/paper/editorial20120122.html】
2012年1月22日(日)付
原発住民投票―都民の関心、示すとき
原発に、イエスかノーか。
東京で住民投票をしよう。
この署名活動が、いまひとつ盛り上がらない。
呼びかけているのは、市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」。東京電力の大株主の東京都と、関西電力株を持つ大阪市に、住民投票を実施するための条例づくりを直接請求しようという活動だ。
すでに1カ月間の署名期間を終えた大阪市では、請求に必要な「有権者の2%」を上回る、6万人あまりを集め、選管の審査を待っている。
だが、東京では期間2カ月の3分の2が過ぎても、まだ必要な21万余の半分に届かない。
この少なさは、どうしたことなのか。
署名の趣旨は「原発反対」でも「推進」でもない。
原発の是非を自分たちで決めるために、住民投票をしようというのだ。
つまり署名の数は、関心の強さをはかる物差しになる。
首都圏の電力は原発事故前、3割近くが原子力で賄われていた。その消費者の都民が、わずか2%の関心すら示せなかったら、福島県をはじめ原発の地元住民はどう思うだろう。
一方では、関心はあるのに、どこで署名できるのかがわからないという人も多いようだ。
東京の有権者は1千万人を超える。新宿駅前などに常設の署名場所があるが、隅々までは行き届かない。
しかも、署名集めを担う「受任者」は、自分の住む市区町村の有権者からしか署名を集められない。こんな地方自治法の規定も、活動の壁になっているのは確かだ。
リーダーの発信ぶりの違いも大きい。
大阪の橋下徹市長は、住民投票そのものには懐疑的だが、市長選で「脱原発依存」を掲げていた。それで関心を持った市民も多かったろう。
これに対して、東京の石原慎太郎都知事は「エネルギーをどうやって補給するかの設計図もない時点で、センチメンタルともヒステリックとも思える」と突き放すだけだ。
だが、住民投票こそが、この「設計図」を市民がみずからの問題としてとらえ、考えていくきっかけになるはずだ。
原発の行く末をみんなで考える。そのための住民投票をするには、もっと署名が要る。
大震災を機に、エネルギー政策が根幹から問い直されているいまこそ、都民は消費者としてもの申そう。そのために、首都で住民投票を実現させよう。
================================================================================
CMLに出ていた「福島原発緊急会議/みどりの未来」の杉原浩司氏の記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-January/014312.html)の一部をコピペさせていただきます。また、東京新聞の社説も(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012012002000044.html)。
ストレステストそのものが茶番であるが、それについての原子力安全・保安院の意見聴取会もひどかった。猿芝居だ。テレビニュースで、後藤政志さんら2人が抗議されていたが、全く聞き入れられていない雰囲気だった。
ストレステストが再稼働前提のテストであり、それに沿う〝作文〟結果が報告されるのは分かりきっている。原子力ムラを支える原子力安全・保安院がストレステストの意見聴取をしてもね~、意味ないでしょ。後藤さんが非公開でやってはならないと抗議されていた。そりゃそうだ。でも、公開でこんな恥ずかしい議論なんて出来るはずもない。
================================================================================
【http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-January/014312.html】
[CML 014460] Fw:【ドキュメント】ストレステスト審査~市民を締め出して強行(OurPlanet TV)
・・・・・・。
東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/みどりの未来)です。
18日のストレステスト意見聴取会は本当に予期せぬ展開となりましたが、
傍聴者が発言し、御用学者や官僚、電力会社の社員たちは野次を飛ばすこ
ともなくおとなしく「傍聴」していました。完全に構図を逆転させ、市民
側が圧倒したと思います。
なお、18日の密室での「無効」な意見聴取会に出席したのは岡本孝司(進
行役)、佐竹健治、高田毅士、山口彰、渡邊憲夫、奈良林直の6委員でし
たが、時間の都合で奈良林、山口両委員が途中退出、最後まで参加したの
はわずか4人に過ぎなかったとのこと。ここには枝野経産相に加えて、普
段は出てこない深野弘行保安院長も顔を出したようです。なんとか体裁を
整えようとしたようです。
以下、お時間のある時にぜひご覧ください。[転送・転載歓迎/重複失礼]
………………………………………………………………………………
皆様
OurPlanetTVの白石です。
昨日の大飯原発のストレステストの意見聴取会。
福井の方々、関西の方々、原発立地の方々に全容を知って頂きたく、30分程度の映像ドキュメントにまとめました。ぜひ拡散お願いいたします。
<転載転送歓迎>
================================
【ドキュメント】ストレステスト審査~市民を締め出して強行
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1300
原子力発電所の運転再開の判断の前提となる「ストレステスト」の結果を専門家が議論する原子力安全・保安院の意見聴取会。18日は、関西電力大飯原発3・4号機のストレステスト結果について審議する予定だったが、事務局側が、市民の傍聴を認めなかったことから、会議は混乱。4時間遅れの20時過ぎに、別室に会場を移して再開し、市民の傍聴を認めない形で、「ストレステスト(耐性検査)」の1次評価を「妥当」とする審査書案をまとめた。
この日、議事進行の混乱を恐れた保安院は、会場に傍聴者を入れず、会場からの中継画像を別室のモニターで視聴する方法を取ったが、傍聴を求める市民20人ほどが反発。開会予定時間の午後4時すぎ頃、意見聴取会が行われる経産省別館11階の会議室に入り込み、同じ会議室内で傍聴させるよう求めた。
また、同会議は、司会進行役をしている岡本孝司(東京大学工学研究科原子力専攻)教授をはじめ、阿部豊(筑波大学大学院システム情報工学研究科)教授、山口彰(大阪大学大学院工学研究科)教授が、それぞれ、三菱重工業から200万円、500万円、3,385万円の献金を受け取っているとされている。
このため、市民らは、会議の中立性が疑われるとして、3人をメンバーから外すよう求めたがこうした要求に対して、委員の沈黙が続き、3時間余り会議が開かれない異常な状態が続いた。
この間、警察が廊下に待機するような緊迫とした状態となり、事務局は、対応を協議するため、委員に対して別室に移動するよう呼びかけると原発に批判的な立場をとる井野博満東京大名誉教授や元プラントメーカー技術者の後藤政志さんらは「公開は絶対の原則」と主張。事務局の指示をボイコットする事態となった。
午後7時30分頃、保安院の職員は、再度、会議室に現れ、会議を再開すると宣言。市民の傍聴を許さず、別会場で開催すると伝えると、市民らは「枝野大臣を連れて来い」と訴えるなど、会場は騒然とした。
また、井野教授と後藤さんは「傍聴者を認めれば会議に出席したい」とし、公開されない会議は無効であると訴えたものの、保安員側は「傍聴を認めないのが省の方針」として譲らず、2人は会議の参加を拒否。結局、約3時間30分遅れで、意見聴取会は本館17階の別室で再開したものの、出席予定の8人の委員のうち、他の2人の委員も大幅な時間変更が理由で途中退席したため、最後まで残ったのは4人のみだった。
福島第一原子力発電所の事故後、原発の再稼働の前提として導入されたストレステスト。保安院は、国内14基の原発の評価結果を電力会社から受理しているが、再稼働に向けて審査結果をまとめたのは大飯原発が初となる。
23日に来日するIAEAの審査に間に合わせるために、会議を急いだものと見られる。
傍聴を求めた市民らは、一部のマスメディアが、「反原発派が乱入」「委員を監禁状態」などと事実と異なる内容を報じていることについて、正しい報道をして欲しいと訴えた。
================================================================================
================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012012002000044.html】
【社説】
原発テスト 疑問には答えていない
2012年1月20日
関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)再稼働への安全評価が妥当とされた。だが、その不透明な審査には、大いに疑問が残る。なぜ国民にもっと丁寧な説明が、できないのだろうか。
安全評価(ストレステスト)は、福島第一原発の事故後に導入された。定期検査で停止した原発を対象に、再稼働を認めるかどうかを判定する一次評価と、全原発を対象に総合的な安全性を調べる二次評価の二段階に分けられる。
一次では地震や津波の衝撃に、原発がどれだけ余裕をもって耐え得るかを審査する。欧州連合(EU)のテストと違い、飛行機事故やテロは考慮しない。二段階評価といいながら、再稼働は一次で決める理解しづらいやり方だ。
どんな地震や津波にどれだけ耐えうるか、肝心の報告書は、コンピューターによる解析に基づいて電力会社が用意する。試験の問題を受験者自身が作成し、自己採点して合否を決めるようなもの。条件の数値を変えれば結果も容易に変えられる。地震の想定などが甘すぎるとの指摘も多い。
報告書を審査する経済産業省原子力安全・保安院は、福島第一原発事故を通じて、チェック機能の弱さをさらけ出し、間もなく原子力安全庁に吸収される機関である。独自の審査基準を示し、評価を下したわけでもない。第一、福島第一原発の事故原因が究明されない段階で、原発の安全性を正しく評価できるわけがない。
原子力行政全般につきまとう密室性も変わっていない。保安院は、重要な節目になる専門家会合の傍聴を一般には認めなかった。原発に対する疑問や不安に全く答えようともせずに、結果をただ受け入れろ、と言われても、多くの国民が納得できるだろうか。
現在、稼働中の原発五基も、四月にはすべて定期検査に入る。この期に及んで保安院は、国民の安全よりも電力会社の負担増に配慮して、再稼働の実績づくりを急いでいるようにしか思えない。
再稼働の是非は、最終的には地元自治体の了承を経て、首相らが政治的に判断する。
福井県の西川一誠知事は「再稼働の判断材料には不十分」と話している。大方の住民、近隣県も同じ意見に違いない。
四月に発足する原子力安全庁が、福島第一原発事故の原因を踏まえて明確な審査基準を示し、科学的な根拠と論証に堪えうる検証を積み直すべきである。
================================================================================
東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012011701001988.html)と社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012011902000066.html)。
40年というバカげた危険な数字でも呆れています。現実には、40年までは動かしていいよ、という解釈がなされるでしょうね、きっと。ましてや、60年という数字までが出てきました。電力会社の言いなりに、国がそれにお墨付きを与えて、原発人災のリスクを平気で上げようとしています。こんななし崩しな状況、何で我が国はいつもこうなってしまうのでしょう・・・。こんななし崩しを許しておいて、社説にある「安全、安心を求める国民」というのは本当だろうか、と疑念がわく。
================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012011701001988.html】
原発、最長60年運転も容認 延長20年の規定、政府案
2012年1月17日 17時57分
政府は17日、原発の運転期間を40年に制限するのに伴い、例外的に認める運転延長を「20年を超えない期間で1回限り」とすると発表した。この規定を盛り込んだ原子炉等規制法の改正案を通常国会に提出する予定で、原発の「寿命」は最長で60年となる。
細野豪志原発事故担当相は6日、運転期間を原則40年にすると発表し「延長の可能性は残っているが、40年以上の運転は極めてハードルが高くなった」と説明した。ただ、運用次第では延長規定が“抜け道”となる懸念もある。
延長を認めるのは「原子炉に劣化が生じても安全性が確保されること」を条件としている。
(共同)
================================================================================
================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012011902000066.html】
【社説】
原発最長60年 国民の安全は二の次か
2012年1月19日
原発の寿命とは、そんないいかげんなものなのか。四十年といっていたはずが、半月もたたぬ間に最長六十年まで延びた。しかも基準は米国にあるという。安全への決意は一体どこへ行ったのか。
原発の寿命は原則四十年。例外的に延長される余地はあるものの細野豪志原発事故担当相は「四十年以上の運転は極めて難しくなった」と言い切った。無理な延命は危険である、との認識に立つ見解ではなかったか。
その原発相が外遊中に「実質六十年は運転可」とも受け取れる、延長期間の上限が示された。一体この政府はどうなっているのかと疑いたくなるような、激しい方針のぶれである。
電力会社は、原発の老朽化を認めていない。「高経年化」と呼び変える。部品さえ交換すれば、老朽化はありえないという、極めて特異な考え方に立っている。
たとえば関西電力 美浜原発のPR施設には、老朽化は古くなって役に立たなくなったこと。高経年化は時間の経過を意味するもの。安全性、信頼性維持活動を行っている以上、老朽化に至ることはない、との掲示がある。
事故を起こした福島第一原発の1~4号機は、運転開始から今年で四十一~三十四年という古い原発だ。老朽化が事故の一因になった恐れは十分ある。
最長六十年は、米国にならって決めたという。安全の物差しが外国頼みとは、一体どういうことなのだろう。米国の技術者が、マークI型原子炉の欠陥を指摘したときには、一顧だにしなかった。
世界で最も長く稼働中なのは、四十五年の英国オールドベリー原発だ。米国にも、世界にも、いまだ五十年を経験した原発はない。米国ではコストが合わなくなった一九六〇年代以前の原発は、大半が運転を止めている。
私たちは、四十年の寿命が示された時、「四十年可の保証にするな」と主張した。寿命の根拠が明確に示されていない上、技術への過信が呼び起こした事故が、多くの人を今もなお、苦しめているからだ。その過信を正せずに、将来さらに重大な事態を招くのを心底恐れるからである。
だから、もう一度繰り返す。電力の供給不安を訴える電力業界への配慮より、安全、安心を求める国民の、作業員たちの期待に応えるために、原発の延命には、厳しく歯止めをかけるべきである。
私たち消費者にも、新時代に踏み出す覚悟はある。
================================================================================
WP『小出裕章(京大助教)非公式まとめ/京大原子炉実験所助教 小出裕章氏による情報』(http://hiroakikoide.wordpress.com/)に出ていた記事(http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/01/10/tokyoshinbun-jan1/#more-2779)。
懲りずに原発推進の旗を振る者達がまだ蠢いている。東京電力原発人災以来、地下に潜っていた者たちが、近頃は、堂々と地表に出て来て、やれ原発再稼働だ、原発工事再開だ、原発輸出だ、と〝オラビ散らかして〟いる。指摘するまでもなく、ストレステストなどという茶番でお茶を濁し、お金(マネー)儲けのために原発を再開しましょ~うョ、と『暗闇の思想』派に精神的ストレスを与え続けている。
そんな懲りない推進派でさえへもが、近ごろ、小出裕章さんを無視できなくなっているようだ。廃炉に向けてのボディーブローがジワジワと効き始めていると信じたい。
記事中の「活躍は「小出ブーム」といっても過言ではない」とか、「ネット上にはファンサイト」というのは、東京新聞の記者も見誤っていると思う。武田邦彦氏じゃあるまいし。
================================================================================
【http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/01/10/tokyoshinbun-jan1/#more-2779】
1月9日 今までにない広がりで原発を考えてくれるようになった。ここまで来たんだから、今度こそは止めたい 小出裕章(こちら特報部)
2012年1月9日(月)、東京新聞の「こちら特報部」が小出裕章氏を扱った記事を掲載しました。
※コメント欄にてしんちゃんさまより教えていただきました。ありがとうございました。
以下転載。
=====
1月9日(月) 東京新聞 「こちら特報部」の記事を転載します。(1)
「脱原発のココロ」
ー「ムラ」も無視できぬ存在ー
昨年10月30日、東京都港区のJR浜松町駅近くの喫茶店。京都大学原子炉実験所助教の小出裕章(62)は約2時間、日本原子力学会会長で東京大学大学院教授の田中知(61)らと向き合った。
東京電力福島第一原発事故後、原発の危険性を訴え続けて40年の小出は「不屈の研究者」として広く知られるようになった。一方の田中は、原発を推進することで互いに利益を得る企業や研究者の排他的集団「原子力ムラ」の中心人物だ。
「原子力の学問をどうしたらいいか」と問われた小出は諄々と説いた。
「原子力を推進するような学問はすべてやめるべきだ。ただ、今回の事故処理、
使用済み核燃料、各原発の廃炉の問題などが残ってる。これらの負の遺産を
乗り越えるための専門家を育成する必要がある」
面談を申し入れたのは田中側だ。小出は多忙を理由に一度は断るが、再三の申し入れに根負けし、上京した際に時間をつくった。
田中は、面談の狙いについて「東大グローバルCOEの活動の一環で、いろんな人の意見を聞いている」と説明する。グローバルCOEとは、大学院の先端研究拠点を文部科学省が重点支援する事業のこと。田中らの拠点の名前は「世界を先導する原子力教育研究イニシアチブ」だ。小出の主張は届いたか。田中は「今はノーコメント。シンポジウムなどで成果を公表する機会はあるかもしれない」と言葉少なだ。
小出自身もかつては原子力学会に所属していたが、30年前、関西電力の副社長が会長に就任したのを機に脱会した。学会誌から名指しで批判され、小出の反論文を載せる載せないでもめたこともある。いわば因縁の相手だ。
小出は皮肉まじりに田中らの意図を推し量る。
「東大は原子力を推進してきた学問の中心、学会は安全神話一辺倒の集まり。
私のことは無視すればよかったが、事故が起きてからは、そうもいかなくなった。
彼らも、ものすごい危機感を感じている。懲りずに推進の旗を振ろうとするだろうが、
少なくとも私の意見も聞いたという形を作らざるを得なくなった」
「こちら特報部」は福島事故発生翌日の昨年3月12日、いち早く小出に電話取材した。小出は「政府や電力会社の説明はウソだった。もういいかげん、原発はやめろと言いたい」と声を荒げた。4月9日の特報面では単独インタビュー記事を掲載した。
ー講演の参加者急増1000人規模ー
その後の活躍は「小出ブーム」といっても過言ではない。
毎週末は講演で全国各地を飛び回る。既に3月末まで予定はいっぱいだ。事故前も月に2、3回は講演をこなしていたが、参加者は十数人、多くても100人程度。それが事故後は千人規模も珍しくない。講演内容などをまとめた「小出本」は16冊も発行され、ネット上にはファンサイトも登場した。マスコミの取材は引きも切らない。
「とてつもなく忙しくなった。自分の仕事も手が付けられない状態だ」
助教は昔で言うところの助手。事故前まで、助手よりも教授の方がありがたがられた。それが一転、事故を過小評価した「御用学者」の権威は失墜。放射能の恐怖におびえる人たちは、小出の言葉に救いを求めた。ついには、原子力学会会長までが「小出詣で」に出掛けたのだ。
<デスクメモ>
厚遇されないとわかっていても、自ら正しいと信じる道を歩む。そういう生き方はなかなか実践できるものではない。まして、それを貫こうとすればなおさらだ。しかし、清貧さなくして、心理は探求できるものなのだろうか。”万年助手”を良しとする科学者には、確かに「ムラ」は似合わない。
「今度こそ止めたい」
ー「収束宣言」でも事故は進行中ー
自身は「小出ブーム」をどう見ているのか。
「事故を引き起こした東京電力と政府は犯罪者だ。犯罪者が自らの罪を
きっちり言うことなどあり得ない。小さく、小さく見せようとする。情報は隠す。
それは3・11から今日まで全く変わっていない。だから私のような人間の話を
聞きに来る。ありがたいとは思うが、こんなことにならなければ良かったと思う」
英雄視されることを極端に嫌う。
「運動の指導者になれとか、もっと政治とコンタクトを取れとか、さまざまなことを
言ってくる人がいるが、政治もヒーローも大嫌いだ」
事故後、原子力政策や再生可能エネルギーに関する政府の審議会や委員会のメンバーに、原発に批判的な学者が起用されるようになったが、小出は「あまり興味がない。私には声はかからないし、かかってもやらない」と素っ気ない。
”万年助手”の清貧な雰囲気に変化はない。大阪府熊取町の京大原子炉実験所研究室は昼なお暗く、エアコンは「スイッチを入れたことがない。たぶん壊れている」。学内には「御用学者」のレッテルを貼られた教授もいるが、
「そういう人たちは私とすれ違う時は横を向いている。事故後も相変わらずだ」。
1979年の米スリーマイル島事故、86年の旧ソ連チェルノブイリ事故、99年の東海村臨界事故・・。大事故のたびに反原発運動は盛り上がるが、いずれも尻すぼみに終わってきた。今度こそ勝てるのか。原発を止められるのか。
「今までにない広がりで原発を考えてくれるようになった。ここまで来たんだから、
今度こそは止めたい。でも、政府や電力会社の圧倒的な力の前に、
私は負け続けてきた。今、この戦いに勝てるのかと問われれば、大変不安だ」
首相の野田佳彦は昨年12月16日、「事故収束」を高らかに宣言した。政府と電力各社は、原発の再稼働をあきらめていない。
「事故は進行中だ。溶けた核燃料は原子炉格納容器の底を突きぬけているかもしれない。
東電の発表によれば、格納容器床面のコンクリートを最大65センチ溶かしているが、
外殻の鋼鉄まで37センチ余裕があるという。これは単なる計算にすぎない。
仮定の置き方で答えはいくらでも変わる」
「火力発電所と水力発電所があれば電力は足りるのに、政府と電力会社は
毎日のように「停電するぞ、節電しろよ」というウソの宣伝を流し続けている。
多くの人が、まただまされようとしているように感じる」
ー「何かしたい」思いを行動にー
「収束宣言」の翌日、北九州市内で小出の講演会が開催された。ある女性が質問した。
「3・11以来、何かしなければいけないという気持ちがあったが、何もしていない。何かできますか」
小出はこう答えた。
「こういう集会に行くと「どうしたら原発をなくせるか」と聞かれるが、
知っていればやっている。私は、原子力の学問の場にいる人間として
やらなければならないことを続ける。歌のうまい人は歌えばいい。
署名もデモも一つの手段だ。これだけは自分がやりたいと思うことを、
皆さんがやるようになった時、原発は必ず止まる」
(敬称略、佐藤圭)
==以上、転載おわりです==
================================================================================
THE JOURNALの記事(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/01/post_137.html)。videonews.comの神保哲生さん。
井戸謙一氏と海渡雄一氏がゲスト。
国や電力会社に楯ついて反原発の判決を下した稀有な裁判官が井戸謙一氏。井戸氏以外の裁判官は、東京電力原発人災を目の当たりにして、どんな気持ちだろう。是非聞いてみたい。冷徹に何も感じないほど冷めているだろうか。無辜の被告に、かつて冤罪死刑判決を出したことで苦しみ抜いた熊本典道元裁判官のようなまともな感覚を持った裁判官が日本にはどれほどいるのだろうか。市民感覚を取り入れるということで、最高裁がやらせタウンミーティングまで開いて導入した裁判員制度だけれども、そんなもので裁判官が変わるほど、司法はまともではない。
================================================================================
【http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/01/post_137.html】
原発事故の裁判所の責任を問う
マル激トーク・オン・ディマンド
第561回(2012年01月14日)
原発事故の裁判所の責任を問う
ゲスト:井戸謙一氏(弁護士・元裁判官)、海渡雄一氏(弁護士)
「被告は志賀原発2号機を運転してはならない」
2006年3月24日、金沢地裁の井戸謙一裁判長は、被告北陸電力に対し、地震対策の不備などを理由に、志賀原発2号機の運転停止を命じる判決を下した。しかし、日本で裁判所が原発の停止を命じる判決は、後にも先にもこの判決と2003年1月の高速増殖炉もんじゅの再戻控訴審の2度しかない。それ以外の裁判では裁判所はことごとく原告の申し立てを退け、原発の継続運転を認める判決を下してきた。また、歴史的な判決となったこの2つの裁判でも、その後の上級審で原告は逆転敗訴している、つまり、原告がどんなに危険性を主張しても、日本の裁判所が最終的に原発を止めるべきだと判断したことは、これまで唯の一度もなかったのだ。
水掛け論になるが、もしこれまでに裁判所が一度でも、原発に「待った」の判断を下していれば、日本の原発政策はまったく違うものになっていたにちがいない。その意味で日本では裁判所こそが、原発政策推進の最大の功労者だったと言っても過言ではないだろう。
それにしても、なぜ日本の裁判所はそこまで原発を擁護してきたのだろうか。
原発訴訟を数多く担当してきた弁護士の海渡雄一氏は、過去の原発訴訟でいずれも「専門技術的裁量」と呼ばれる裁判所の判断が、原告の前に立ちはだかった壁となったと指摘する。
専門技術的裁量とは、原発のように高度に専門的な分野では、裁判官は技術的な問題を正確に判断する能力はない。そのため、裁判所は基本的には専門家の助言に基づいて行われている政府の施策を尊重し、そこに手続き上、著しい過誤があった場合にのみ、差し止めを命じることができるというもの。過去の裁判で、原発の耐震性や多重事故の可能性などが争点にのぼっても、裁判所は常にこの専門技術的裁量に逃げ込むことで、原発の本当の危険性を直視することから逃れてきた。
また、女川原発訴訟の最高裁判決で、原発に関する情報を国や電力会社側が独占しているとの理由から、原発の安全性の立証責任は国や電力会社側にあるとの判断が示されているにもかかわらず、それ以降も裁判所はその判断基準を無視して、常に危険性の証明を原告側に求めてきた。
要するに、裁判所としては基本的に政府や電力会社の言い分を信じるしかないので、もし原告がどうしても原発が危険だというのであれば、それを具体的に証明して見せるか、もしくは行政の手続きに著しい不正や落ち度があったことのいずれかを証明しない限り、原告には一分の勝ち目もないというのだ。
その基準が唯一逆転したのが、冒頭で紹介した2006年の志賀原発差し止め訴訟だった。この裁判で裁判長を務めた井戸氏は、原告が提示した原発の耐震性に対する懸念に対して、被告の北陸電力が十分な安全性の証明ができていないとの理由から、原発を止める歴史的な判決を下している。しかし、この訴訟も上級審では原告の逆転敗訴に終わり、結果的に原発訴訟での原告の連敗記録をまた一つ更新してしまった。
その後弁護士に転じた井戸氏は、過去の原発訴訟で最高裁が原発の停止につながるような判断を政策的な配慮からことごとく避けてきたため、それが下級審にも影響していると指摘する。国策でもある原発政策に、裁判所は介入すべきではないとの立場からなのか、原告が有利に見える場合でも、裁判所は専門技術的裁量だの危険性の立証責任を原告側に課すなどして、最終的には原告の申し立てを退け、原発の運転継続を後押ししてきた。
その集大成とでも言うべき浜岡原発訴訟では、裁判所自ら原子炉が断層の真上にあることや、近い将来この地域で大規模な地震が起きる可能性が高まっていることを認めておきながら、「抽象的な可能性の域を出ない巨大地震を国の施策上むやみに考慮することはさけなければならない」として、あくまで国の政策に変更を求めることを拒否する姿勢を裁判所は見せている。
ちなみにこの裁判で原告側が、地震によって2台の非常用ディーゼル発電機が同時に故障する可能性や、複数の冷却用配管が同時に破断する可能性などを指摘したことに対し、中部電力側の証人として出廷した斑目春樹東京大学教授(当時)は、「非常用ディーゼル二個の破断も考えましょう、こう考えましょうと言っていると、設計ができなくなっちゃうんですよ」「ちょっと可能性がある、そういうものを全部組み合わせていったら、ものなんて絶対に造れません」と証言している。そして、その後原子力安全の総責任者である原子力安全委員長に就いた斑目氏のもとで、2011年3月11日、福島の第一原子力発電所でまさに複数の非常用ディーゼルが故障し、複数の冷却用配管の同時破断が起きたことで、メルトダウンに至っているのだ。
「原発訴訟では原告側の証人を見つけることが常に最も困難な作業だった」と過去の原発訴訟を振り返る海渡氏は、3・11の事故以降、原発訴訟に対する裁判官の態度が変わってきたという。これまで原告が主張するような重大な事故はまず起こらないだろうと高を括っていた裁判官も、福島の惨状を目の当たりにして、ようやく目が覚めたのかもしれない。
しかし、これまで原発を裁判所が後押ししてきたことの責任は重い。なぜ日本の裁判所は政府の政策を覆すような判決から逃げるのか。歴史的な原発停止判決を下した元判事の井戸氏と数々の原発訴訟の代理人を務めてきた海渡氏と、原発事故の裁判所の責任とは何かを考えた。
・・・・・・・・・。
<ゲスト プロフィール>
海渡 雄一(かいど ゆういち)弁護士
1955年兵庫県生まれ。79年東京大学法学部卒業。81年弁護士登録。日本弁護士連合会(日弁連)刑事拘禁改革実現本部事務局長、国際刑事立法対策委員会副委員長、共謀罪立法対策ワーキンググループ事務局長などを歴任。2010年より日弁連事務総長。著書に『原発訴訟』、『監獄と人権』など。
井戸 謙一(いど けんいち)弁護士・元裁判官
1954年大阪府生まれ。79年東京大学教育学部卒業。同年、神戸地裁判事補、甲府地裁、福岡家裁、大津地裁、金沢地裁、京都地裁、大阪高裁などで判事を歴任。2011年退官、同年より現職。
投稿者: 神保哲生 日時: 2012年1月14日 23:52 |
================================================================================
WP『小出裕章(京大助教)非公式まとめ/京大原子炉実験所助教 小出裕章氏による情報』(http://hiroakikoide.wordpress.com/)に出ていた記事(http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/12/31/mainichi-dec26/#more-2762)。
そりゃぁ、政治に絶望もするでしょう。何十年と原発を廃止するために研究を行い、世間に訴えてこられ、政治家にもメッセージを発してこられてきたであろう小出裕章さんですから。ましてや、東京電力FUKUSIMA原発人災以降、マスコミも政治家も、電力会社も何も変わらないのですから、絶望もより一層深いものだろうと想像できます。
================================================================================
【http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/12/31/mainichi-dec26/#more-2762】
12月26日今のような政治ではどんな委員会をつくったところで何も変わらない。私は受けません。1対1の公開討論ならどこへでも行きますが 小出裕章
2011年12月26日(月)、小出裕章氏のコメントが毎日新聞の掲載されました。
=====
風知草:辰年に待つ波乱=山田孝男
福島原発震災に翻弄(ほんろう)され続けた今年、専門家に話を聞いてまわった中でも印象深いひとりが京大原子炉実験所の小出裕章助教(62)である。
世評は刻々変わった。「異端者」から「先覚者」を経て「反原発派の一論客」へ--。小出の評判の変遷は、原発推進と脱原発の間でフラつく日本の現実を映し出している。
年の瀬に小出を思い出したのにはワケがある。先週、旧知の政府関係者が、新エネルギー政策の決定過程に「小出さんみたいな人を巻き込めないか」と漏らしたのである。小出に確かめると、こう答えた。
「私は政治には絶望していましてね。
今のような政治ではどんな委員会をつくったところで何も変わらない。
私は受けません。1対1の公開討論ならどこへでも行きますが」
実際、政府の委員会、調査会に集う有識者は3・11以前からかかわってきた原発推進派が多い。新たに脱原発派も招かれて話題になったとはいえ、多勢に無勢。まして事務局は経済産業省、文部科学省の官僚と電力会社からの出向者が握る。政府関係者が「小出さんも入ってくれれば」と気をもむほど人選は偏っているのである。
いま政府は、東京電力の経営刷新と、電力システム全体の改革という両面からエネルギー政策の見直しを進めている。東電は、電力安定供給を理由として国が株式の3分の2以上を保有する国有化の方向性が見えてきた。最終結論は来年3月期決算までに明らかになる。
一方、電力システム改革の最大の論点は原発である。政府は来春、エネルギー政策の具体的な選択肢を国民に示し、夏には結論を出すという。
だが、無理だろう。選択肢は示せても、結論はまとめきれまい。普天間をこじらせ、八ッ場ダムにてこずる民主党の手に負える問題ではない。
最大のハードルは国民の納得だ。政府・与党内には国民投票実施論もあるという。だが、来春から来夏といえば、首相が最もこだわってきた消費増税法案処理のヤマ場。二正面作戦は成り立つだろうか。
議論が盛り上がらず未消化のまま「原子力ムラ」主導で進めば、どうなるか。霞が関でこんな見立てを聞いた。
「電力供給の原子力依存率は30%(3・11前の水準)でいい。
それでも従来の目標(50%)より低いから『減原発』だ。
もんじゅはやめてもいいが、再処理工場は守る。
使用済み核燃料からプルトニウムを抽出し、MOX
(ウラン・プルトニウム混合酸化物)に加工して英仏並みに輸出していく……」
この未来図は絵空事だ。全国の原発は次々定期検査に入っており、再稼働のメドは立っていない。政府の事故「収束」宣言を誰も信じていない。この不信は、政府や経済界の一方的な説得によって解消されるというようなものではない。
都会の電力浪費のために田舎がリスクを負う不公平に対する、断固たる拒否感が津々浦々から噴き出している。原発立地自治体の中には交付金を返上するところも出始めた。
民意の鳴動を侮り、「原子力ムラ」にゲタを預けて進むのが野田政治だとすれば、小出ならずとも絶望せざるを得まい。政策を決める識者の人選を改めるべきだが、聞き入れられそうにない。辰(たつ)年の火ダネは消費税だけではない。(敬称略)(毎週月曜日掲載)
================================================================================
東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012011601002390.html)。
何億とカネをつぎ込んで作った放射性物質予測システム。随分と時間が経って避難するタイミングを逸してから、しぶしぶ日本の市民に、しかも、小出しで公開しておきながら、〝番犬様〟〝世界の警察官・検察・裁判官〟の米軍やアメリカ政府には人災直後に素早く情報を提供していたとさ。大使館情報で在日米国民をさっさと出国・退避させた訳だ。東京電力原発人災で被災・被爆した住民には何の役にも立たなかった訳で、大量の税金を使っての何のためのソフト開発・システム開発だったのか?
一方、滋賀県が要望したにもかかわらず、それを利用させないそうだ(●原発事故ハザードマップを知らしめてはいけない!?)。一体、この国の政府はどこを向いているのか? 〝番犬様〟〝世界の警察官・検察・裁判官〟のためか?
================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012011601002390.html】
拡散予測、米軍に提供 事故直後に文科省
2012年1月16日 22時21分
東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月14日、放射性物質の拡散状況を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による試算結果を、文部科学省が外務省を通じて米軍に提供していたことが16日、分かった。
SPEEDIを運用する原子力安全委員会が拡散の試算結果を公表したのは3月23日。公表の遅れによって住民避難に生かせず、無用な被ばくを招いたと批判されているが、事故後の早い段階で米軍や米政府には試算内容が伝わっていた。
(共同)
================================================================================
東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012011601002296.html)。
最初に、記事のタイトルを見て、何を言っているのか理解できませんでした。何かの悪い冗談かと思いました。どうやら、本気らしい。呆れる。
震災で壊れたのではない。原発は人災で壊れたのである。電力会社、原子力ムラの住人の責任だ。何の罪も無い市民、特に子供を被爆させておいて、どの口がこんな事を言えるのか?
================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012011601002296.html】
原発事故「全取締役に責任なし」 株主に東電が通知
2012年1月16日 21時43分
東京電力の福島第1原発事故をめぐって歴代役員に損害賠償を求めて提訴するよう請求していた株主に対し、同社監査役が16日までに不提訴理由通知書を送付した。「津波対策や、発生から事態収束に向けた対応について、全ての取締役に責任は認められない」としている。
株主側代理人の河合弘之弁護士が記者会見し明らかにした。内容を検討し、歴代役員に計約5兆5千億円を会社に賠償するよう求める株主代表訴訟を今月末にも東京地裁に起こす準備を進める。
河合弁護士は「通知書には東電への批判的観点が全くなく、監査役は本来の役割を果たしていない。怒りを禁じ得ない」と話した。
(共同)
================================================================================
WP『小出裕章(京大助教)非公式まとめ/京大原子炉実験所助教 小出裕章氏による情報』(http://hiroakikoide.wordpress.com/)に出ていた記事(http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/12/28/cinema-dev30/)。そのドキュメンタリーのWPはこちら(http://311everydayliving.com/)。
もっと早くに、FUKUSIMAでの東京電力人災事故以前に、小出裕章さんが注目されていれば、状況はずっと違ったものになっていたでしょう。でも、過去にはさかのぼれないので仕方ありません。この人災以後のわれわれの行動が問題でしょう。原子力ムラにつくのか、それとも、それ以外の例えば「暗闇の思想」派につくのか。
================================================================================
【http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/12/28/cinema-dev30/】
12月30日(金)まで小出裕章氏出演ドキュメンタリー映画「3.11 日常」
2011年12月24(土)〜12月30日(金)の期間に、小出裕章氏が出演のドキュメンタリー映画「3.11 日常」が公開されています。
■映画タイトル
「3.11 日常」(3.11 日常 OFFICIAL SITE)
■キャスト・スタッフ
キャスト:小出裕章、水野美紀、中川敬、高橋健太郎、関口詩織、岡本直也、山本雅昭、米原幹太
監督:わたなべりんたろう
■ストーリー(あらすじ)
2011年3月11日の東日本大震災・福島第一原子力発電所事故発生後の世界における生き方を問い、反原発活動を行ってきた京都大学原子炉実験所・小出裕章助教へのインタビューを中心に構成したドキュメンタリー。震災直後に被災地でボランティア活動を行った女優の水野美紀、ボランティア演奏を行った「ソウル・フラワー・ユニオン」の中川敬ら著名人への取材も収められている。
■公開期間
2011年12月24(土)〜12月30日(金)
※連日夜21:00より1回上映
■上映時間
1時間20分
■料金
1800円
■会場
池袋シネマ・ロサ ※会場地図 cinema rosa.net -劇場案内-
■わたなべりんたろう監督のメッセージ
『4月末に物資支援及びボランティアで南三陸に行き、そのときに被災地の様子は映像で収めきれないが何かできないかと思い、ツイッターで知った長年に渡って反原発の活動を一貫しておこなっている京都大学原子炉実験所の小出裕章助教を中心にしたドキュメンタリーを制作することにしました。
小出助教を取材撮影しましたが、見切り発進だったのでフリーペーパーで知ったクラウドファンディング(ネットで資金を募る方法)で資金を調達しました。
他に、水野美紀さん(3月に被災地でボランティア活動をおこなう)、ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬さん(阪神大震災と同じく、被災地でボランティア演奏をおこなう)、高橋健太郎さん(3.11以降、従来の音楽関連から変わり、原発/放射能関連のツイートを多く発信)、19才~22才の若者ハンスト(経済産業省前で10日間おこなう)も取材撮影して完成させたドキュメンタリーです。
100名以上の方々の協力をいただき完成させることが出来ました。音楽にソウル・フラワー・ユニオン、ミト(クラムボン)の音楽などを許可をいただき使用しています。
手作り感溢れる作品ですが、少しでも多くの方に観ていただけたらと思っています。
(わたなべりんたろう)』
================================================================================
asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0116/OSK201201160026.html)。また、随分以前のgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/133100)。
引用しませんが、今井一さんらが考えている原発住民投票の必要性の背景はココ(http://www.magazine9.jp/other/imai/index.php)に。
原発住民投票には賛否があります。電力会社や政府、マスコミの偏った情報をもとに住民サイドが意志表明してしまわないかが心配です。
でも、大阪市でこれだけの署名が集まったことは画期的です。とてもすごいこと。〝ハシズム旋風〟の橋下徹市長の今後の動きに注目が集まります。一方、〝小皇帝〟ぶりが続く〝東京に原発を〟の石原慎太郎都知事のお膝元ではどうなるでしょう? こちらも目が離せません。
================================================================================
【http://www.asahi.com/national/update/0116/OSK201201160026.html】
2012年1月16日11時5分
原発住民投票、署名は6万1千人分 大阪市選管に提出
東京都と大阪市で原発の是非を問う住民投票を目指す市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」は16日、大阪市民から集めた投票のための条例制定を求める署名を同市の各区選挙管理委員会に提出した。グループによると、署名は約6万1千人分に達したという。
署名は有権者数の50分の1以上が必要で、大阪市の場合は4万2673人分になる。提出された署名は各区選管が20日以内に審査し、その後、一般公開する縦覧が7日間ある。市全体で必要数を上回ったと認められれば、グループは橋下徹市長に条例の制定を直接請求し、市長は意見書を添えて市議会に付議する。一方、東京では署名集めの期間が2月9日まである。
グループ事務局長でジャーナリストの今井一さん(57)は「仮に2~3割が無効とされても大丈夫な数字。請求できることは間違いない」と自信を示した。
================================================================================
================================================================================
【http://gendai.net/articles/view/syakai/133100】
住民らで「原発の是非」を問う動きが加速する
2011年10月13日 掲載
政府はあてにならない!
<12月から東京で住民投票に向けた署名活動>
原発をめぐる市民の動きが徐々に広がっている。
国内にある54基の原発のうち、現在稼働しているのは11基。来年3月までに残りの原発も定期検査で停止する予定で、その後再稼働しなければ、来春にはゼロになる。
11日、茨城県東海村の村上達也村長が、東海第2原発について、「30キロ圏内に100万人が住んでいる」「原子炉の老朽化も進んでいる」などを理由に細野原発事故担当大臣に廃炉を求めた。
これまで、福島県知事や新潟県知事などが原発の再稼働を認めない方針であることを表明している。
一方で中国電力が上関原発を計画する山口県上関町長選では、原発推進派の町長が再選されたし、北海道泊原発も運転を再開している。自治体の温度差は大きいのが実情だ。
そんななか、東京や大阪などの住民自らが住民投票を実施して「原発の是非」を問おうという動きが注目されている。そのためには住民投票条例を制定する必要がある。条例制定を自治体の首長に請求するには、有権者数の50分の1以上の署名が不可欠。東京都でいえば約21万超の署名を集めなければならない。
この活動の母体となる市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」は、12月1日から署名集めを始め、年末までに署名の提出を目指すという。現在は、署名集めをする人を募っているところだ。
事務局長でジャーナリストの今井一氏に聞いた。
「署名集めする人の募集は、東京で2万人、大阪で5000人を考えています。
街頭で配ったチラシの返信も来ており、手ごたえも感じています。
原発の存在、稼働は都民だけでなく立地先の住民や周辺住民など多くの人の
暮らしや命に関わります。原発をどうするのかという重大なことは、都や国、
電力会社の判断のみで決めるのではなく、都民が決めるべきです。
また、東京都は東電株を2.66%(5位)保有し、大阪市は関西電力の
8.9%(1位)を保有する大株主です。私たちは、主権者、電力消費者として
原発に関与する責任と権利があります」
無責任で何事もスローモーな政府に任せられない以上、住民サイドが突き上げていくしかない。
================================================================================
CMLに出ていた記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-January/014109.html)。
良心的な弁護士に頑張ってもらわないと、司法も腐敗しきっている。でも、どうせ、最高裁で国側や電力会社側が勝つに決まっているので、あまりに虚しいのだけれども・・・。
================================================================================
【http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-January/014109.html】
[CML 014256] 海渡雄一さんに聞く原発と司法 朝日新聞12月12日
・・・・・・
2012年 1月 12日 (木) 12:55:49 JST
朝日の朝刊に 海渡雄一弁護士のインタビュー掲載。
参考にどうぞ。
朝日の原発記事としては「プロメテウスの罠」(第6シリーズ連載中)のほか
「原発とメディア」(夕刊連載 現在64回)が自社を中心に検証記事をまじめにやろうとしているようです
また全国版ではありませんが、茨城・東海村の原発誘致を追う「原子のムラ」が元日から始まっています
-------------------------
■中越沖地震の後 勝訴信じ込み 立証尽くさず悔い
――東京電力福島第一原発の事故が起きたとき、どのような感情を抱きましたか。
「無念と後悔の気持ちに襲われました。もんじゅ訴訟が最高裁で勝訴できていれば、もし浜岡原発訴訟の一審で勝っていれば。その後の原子力安全行政が変わり、事故を防ぐことができていたかもしれない、と」
――無念はわかりますが、後悔というのは?
「浜岡原発訴訟では、一審の結審後の2007年7月に中越沖地震が起き、東電柏崎刈羽原発で3千カ所以上の損傷が明らかになりました。当然私たち原告側は追加立証のため、弁論の再開を申し立てましたが、裁判長が『再開すれば自分たちの任期中に判決を出すのが難しくなる。中越沖地震に関しては公知の事実として判決で取り上げることも可能だ』と取り下げを促しました」
――それで受け入れたのですか。
「私たちは『勝てる』という感触を得て勧めに応じましたが、判決は敗訴。しかも、判決理由では中越沖地震による原発の損傷について一言も触れられていませんでした。『だまされた』と思いました。中越沖地震に関する立証を尽くして次の裁判長に判断を求めるべきでした」
――そういう駆け引きがあるものなんですね。でも、そもそもなぜ勝訴を信じたのでしょう。
「M6.8の中越沖地震から間もない時期です。M8以上が直下で起きる可能性がある浜岡原発を、動かしていいという判決が出るはずがないと、原告側だけでなく、メディアも信じていました。判決当日、各テレビ局が原告勝訴を前提とした特別番組を準備し、上空をヘリコプターが多数飛んだほどでした」
――もんじゅ訴訟では、名古屋高裁金沢支部が設置許可無効の原告勝訴判決を出しました。伊方原発訴訟最高裁判決の示した基準に基づいて「国の安全審査に看過しがたい過誤と欠落がある」としたのですが、最高裁で逆転敗訴となりました。
「最高裁では口頭弁論が開かれたので、何らかの見直しが行われることは覚悟していました。無効判断についての新たな法的見解を示し、事実関係について審理し直すため、高裁に差し戻すのではないか、などと予想していました。実際には、最高裁として新たな法律論なり、理論的な立場を示すこともなしに、高裁が認定していない事実を新たに書き加えて、高裁判決を覆したのです」
――1976年、最高裁行政局が地裁、高裁の判事を集めた「会同」と呼ばれる会合で、原発について「事故で実際に被害が起きる可能性は非常に少ない」とか、原発訴訟では住民の訴えを起こす資格(原告適格)を限定的に解しても弊害は少ないなどと述べていたことが後に明らかになりました。
「『会同』での発言は伊方、福島第二、東海第二の各原発訴訟で一審審理が進められていた時期です。伊方訴訟で国側の証人が原告側に論破されるなど、国側が劣勢に立たされていました。思想統制と言えないまでも、国側を負けさせてはいけないというような、一定の雰囲気を裁判官の間に作る役割は果たしたでしょう」
■最高裁で逆転勝訴 必ず国側勝たせる 悪いメッセージ
――86年のチェルノブイリ事故のあとでさえ、日本では脱原発へ進まなかったのはなぜでしょう。
「反原発運動はかつて反体制運動の一環と見られていました。事故後、冷戦が終わり、原発訴訟への“しばり”は取れた。最高裁自らが伊方原発訴訟で『安全審査の目的は万が一にも事故を起こさせないことにあり、現在の科学的知見に基づいて安全性を立証する責任は被告側にある』とする判断基準を示したんです。もはや反体制運動ではないという、雪解けのようなものだったのではないでしょうか。この基準は原告勝訴にも道を開いたと読めますから」
「ところがもんじゅ訴訟の控訴審判決で原告が現実に勝って、最高裁はあわてたのでしょうね。最高裁での逆転敗訴の判決は、下級審に対する悪いメッセージとなりました。結局最高裁はどんなことをしても国側を勝たせる判決を出すんだろうと思って、浜岡原発訴訟の地裁判決も書かれたのではないでしょうか」
――司法だけでなく、国民の間でも脱原発の機運は広がりを欠いた印象があります。
「私たちが反省すべきは、原発反対運動が細部に入りすぎ、専門的なところで闘おうとしたことです。そうでないと、国や電力会社と論争できないという事情はありました。しかし、もっとわかりやすい言葉で人々に語りかける必要があった。わかりやすく、しかも説得力ある論理が構築できるかどうか。これからの課題です」
「国や電力会社の原発推進キャンペーンが圧倒的に大きかったせいもあります。一方で、原発に批判的な意見を持っているだけでマスコミには出られない状況もありました。被曝(ひばく)労働者の労災に関する民放番組に生出演させてもらったことがありますが、ディレクターから『原発の是非については絶対に触れないでください』と言われました」
――原発も地元の賛成なしには立地できません。選挙という民主主義的手続きを経て、なお多くの原発が立地したのはなぜでしょうか。
「誘致した地域では疑問を持つ住民の運動が必ず起きています。最初からもろ手を挙げて賛成したところなどありません。地縁・血縁のしがらみがある中で、反対を続けた人は村八分も覚悟しなければなりませんでした。カネも絡みます。自由な討論を重ねられるという民主主義の前提となる環境がなかった」
――原発訴訟を担当した裁判官の多くはメディアの取材に「原子力のような高度な科学技術に関しては私たちは素人で、その是非について判断は不可能」と述べています。
「私は、高校程度の物理と化学を理解する能力と意欲さえあれば判断できると考えています。もんじゅ訴訟の控訴審の裁判長は審理に先立って『これから勉強します。素人的質問をマスコミも傍聴している口頭弁論でするのは恥ずかしいので、(非公開の)進行協議という形で行いたい』と提案しました。結果的に月1回午前10時から午後5時まで、原告側と国側の専門家に裁判官が質問する形で約10回実施しました」
「初めは初歩的な質問しかできなかった裁判官も、鋭い質問を繰り出すようになり、国側の専門家が答えに窮する場面も出るようになりました。この方式は裁判官の理解が深まり争点が明確になっていいので、他の原発訴訟でも採用を提案しましたが、被告側の反対でなかなか実現しませんでした」
――福島第一原発の事故以降、裁判所に変化はありますか。
「全体に熱心になったな、という印象です。事故の直後は、緊迫感がありましたね。浜岡原発訴訟では本訴とは別に運転停止の仮処分申請もしていましたので、まず運転を止めてから裁判を続けるよう要望しました。5月2日の進行協議の日に、裁判所は中部電力にこの申し入れに関して次回期日の5月26日までに役員会を開き、回答するように指示しました」
――裁判所にしては異例の機敏な対応ですね。
「当時の菅首相の要請で浜岡原発は14日に停止されましたが、裁判所として精いっぱいの対応でした」
――裁判所は、行政を厳しくチェックすることを避けてきたように見えます。「司法の独立」のために何が必要ですか。
「裁判官の選ばれ方に問題がある。司法研修を終えてから裁判官の世界だけにいると、上司の意見や最高裁の動向に敏感になりがちで、行政に対して厳しい判断を下すことは難しくなります。米国やカナダで実施され、新たに韓国でも導入される法曹一元、つまり、司法修習を終えたら全員弁護士になり、10年ぐらい経験した中から評判のいい人を裁判官にする制度にすべきです」(聞き手・山口栄二、磯村健太郎)
◇
1955年生まれ。81年弁護士登録。もんじゅ、浜岡原発など原子力関連の訴訟12件を担当。2010年から日弁連事務総長。近著に「原発訴訟」。
------------------------------
================================================================================
久しぶりに。WP『小出裕章(京大助教)非公式まとめ/京大原子炉実験所助教 小出裕章氏による情報』(http://hiroakikoide.wordpress.com/)に出ていた記事(http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/12/31/tanemaki-dec30/)から。
〝おしどり〟のお二人も登場。ちょっと感動的でした。
タイトルの通り。3・11FUKUSIMAでの東京電力原発人災で我々は十分に学んだはずで、それでもまだ気づかない・気づけないのであれば、「騙されること」が罪であり、「騙されることの責任」を負う日が来ることになるだろう。それは破滅の日かもしれない。
================================================================================
【http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/12/31/tanemaki-dec30/】
12月30日 放射能の問題でもなければ原子力の問題でもない 弱者が虐げられているという、そのことだけですよ 小出裕章(MBS)
2011年12月30日(金)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。
今年最後の放送です。近藤さんとの会話が充実していると思います。騙された側の責任について、「騙されたから仕方がないと言ってしまうと、また騙されるという歴史が続いてしまいます」と述べています。その他、学問の話など、これまでの放送では語らなかった本音が聞けると思います。
番組内容
2011年12月30日【金】
いよいよ年末SP“人生、変わった2011”
世間はすっかり年末モード。でもたね蒔きジャーナルは全員出勤、いつも以上の熱気です。レギュラーメンバー総出演。そしてリスナーの皆さんからのリクエストにより平松邦夫前大阪市長、おしどりさん、小出裕章さん、山本太郎さん、朴一さんら豪華ゲストが次々に出演!上田・河本両アナが中継にも出ています。「今年、人生が変わったこと」をメールやFAXでお寄せ下さい。「人生変わった大賞」には豪華プレゼントも。よろしくお願いします!
録音
▼20111230 [1/2]たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章 – YouTube
▼20111230 [2/2]たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章 – YouTube
内容文字おこし
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65783081.html
================================================================================
山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事(1月12日、http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/)。
小沢一郎氏の裁判の件、gendai.net(http://gendai.net/articles/view/syakai/134586)でも見通しは暗い。どのマスコミも小沢氏へのバッシング続きだ。例えば、朝日新聞の社説(http://www.asahi.com/paper/editorial20120113.html)。そこまで小沢氏が憎いのだろうか。理解し難い。ニーメラーの詩でも思い出したらどうか。
================================================================================
【アクセスジャーナル(1月12日、http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/)】
2012/01/12
<解説>検察と裁判所との「小沢一郎有罪」デキレースの暗黒システム
資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された小沢一郎元民主党代表(69)の被告人質問は1月11日に終わった。これで実質的な審理は終了。3月に結審し、4月下旬に判決になる見通しだ。(冒頭写真=「日刊ゲンダイ」1月13日付記事)
当初、小沢氏は一審無罪判決を得た上で、政治的に大きく動くとの見方が優勢だった。だが、昨年末辺りから「小沢氏自身、有罪になる可能性は十分あると思っている」(関係者)とのことで、ならば判決前に一挙に動くとの見方が有力になっている。
この見方、関係者によれば、小沢氏本人が一番“黒”だと心のなかでわかっていて、だから、その通りになると危機感を持ってのことではない。簡単に言い切ってしまえば、「米国追従、官僚主導をいままで通り続けたい法務省=わが国政府にとり、小沢が権力を取ったら政治家主導で行かれるから都合が悪い。何が何でも有罪にしなければならない」からで、現在の司法システムは、恣意的にそうできるカラクリになっていると、小沢氏はここに来て強く認識するに至ったからだという。
これはいったい、どういうことなのか?
日本国憲法は司法権の独立を謳っており、立法、行政(法務省や検察庁)、司法(最高裁判所を頂点とする裁判所)の3権は分立していることになっている。
例えば、小沢氏は本当は“白”だと思っているのに、行政(法務省)は“黒”判決を欲しており、その意を酌んだ判決を出さない裁判官は出世できない、左遷させられるようではまともな裁判は期待できないだろう。
一般国民は、この司法権の独立を守るため、裁判官の人事は、裁判官とは分けて、裁判所の事務方が少なくとも建前上は独立に公平にやっていると思っているのではないだろうか。
ところが、実際はといえば、「判検交流」を通じて判決を出す裁判所側と、起訴を決める検察側は事実上一体化しており、デキレースが可能になっている。毎年、40名前後の裁判官が法務省の訴訟部門や検察庁に出向している。
「検察庁も法務省からは独立したかたちを取っているが、
結局は一体の関係。しかも組織的には検察庁は法務省の下部団体の
位置づけながら、いまも検察庁から133名もの検事が法務省の要職に
出向しており、逆に検察が法務省を牛耳っているのが事態ですよ」
(ベテランの政治家)
ところで、裁判所において、裁判官の人事権も含めた司法行政権の実質、最高権力者は最高裁判所事務総長なるポスト。そのポストに就くのは事務方ではなく裁判官、それも裁判の実務だけでなく、最高裁判所事務総局の局付、課長などを長く経験したいわゆる「司法官僚」と呼ばれるキャリアの長い裁判官がなっているのは実情だ。
最高裁判所事務局次長や、各高等裁判所事務局長といった他の要職もそうだ。
例えば、現在、この最高裁判所事務総長の地位にある山崎敏充氏の前職は千葉地裁裁判長。その前の大谷剛彦氏は最高裁判所事務総局次長だった(ジャーナリスト・大谷昭宏氏の実弟)。
・・・・・・。
================================================================================