Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●『創 (9・10月号)』読了

2008年10月31日 07時56分25秒 | Weblog

『創 (2008910月号)』、9月に読了。

森達也さん『極私的メデェア論』第36回「「死神」騒動」。朝日新聞コラム「素粒子」と鳩山元法相との一連の騒ぎ。オウム関係者の文章を引用したこの森さんの文章に対して、とあるジャーナリストが森さんへ罵声。翌月の『 (200811月号)』にその経緯が。

斎藤貴男さん『「非国民」のすすめ』第38回「学生運動への相次ぐ弾圧」。連載タイトルは、本と同じ名前なのに今更ながら気づく (1)
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●『人はなぜ学歴にこだわるのか。』読了

2008年10月30日 07時57分30秒 | Weblog

『人はなぜ学歴にこだわるのか。』、9月に読了。小田嶋隆著。知恵の森文庫 (光文社)20054月刊。小田嶋さんの初めての書き下ろし (元本はメディアワークス刊/2000)

「・・・旧弊な身分制度社会の桎梏から近代の人間を解放する役割を果たしてきたはずの学歴システムが、いつの間にやら階級固定の道具になっている現実・・・」(p.19)。「・・・子供の学力は、低年齢であればあるほど、親の教育水準および経済状態をストレートに反映・・・」(p.66)。「・・・学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない・・・」(p.168)。斎藤貴男さんの『機会不平等(1) と同じ指摘。

「学歴問題は、環境問題にも似ている」(p.56) [学歴社会反対・環境破壊反対に] 「誰もが賛成しているが、具体的な場面において人々が何をやっているのか・・・」。
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●『日常茶飯語 プチおさらい』読了

2008年10月29日 07時52分15秒 | Weblog

『日常茶飯語 プチおさらい』、9月に読了。べつやくれい著。小学館。20058月刊。

DAYS JAPAN (12) の「しろねこくん」以来のファン。

「カルタでおさらい まちがい文句」、「穴うめでおさらい あるあるフレーズ」、「解釈でおさらい 思いこみのワナ」、「ドリルでおさらい あやしげな熟語」。著者曰く、「まちがったことわざ・慣用句をたくさん発見したり作り出したりしたので、それをお知らせしている本」だそう。

「泣く子と『地蔵』には勝てない」、「灯台『元暮らし』」、「意気『健康』」、などなど。しろねこくん達のイラストとともに。

K (ないしはT) 文庫にて。
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●『誘拐』読了(1/3)

2008年10月28日 08時02分11秒 | Weblog

『誘拐』、9月に読了。本田靖春著。ちくま文庫。200510月刊。

解説は佐野眞一氏。「吉展ちゃん事件」を取り上げた、「戦後ノンフィクションを代表する傑作」(p.358)、「わが国の事件ノンフィクションの金字塔」(p.361)。「・・・のような誰からも忘れられた人間に何一つ手を差し伸べてこなかったこの国の政治の無策さに、あらためて激しい怒りを覚えることだろう」(p.361)。「高度成長の光がまったく差さない陰画世界の、さらに暗い彩り・・・世間から完全においてけ掘りにされたそうした影の部分に目をこらした作家がいただろうか」(p.360)。非正規雇用で使い捨てていく現在の政治状況下で記者たちはどうだろう?

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●『誘拐』読了(2/3)

2008年10月28日 08時01分07秒 | Weblog
 【本田靖春著、『誘拐』】
容疑者が売血 (1) を生活の糧の一部にしていたことなども。被害者の家庭への悪戯電話 (p.92)。「さらに打ちのめそうとするいわれのない憎悪の持ち主が、社会には少なからず潜んでいる・・・脅迫者に次いで・・・家の人々を苦しめたのは、もろもろの宗教の狂的な信心 (2) (3) であった。これが、入れかわり立ちかわり、押し掛けてくる」(p.204)

犯行時の描写 (pp.334-336) の無残さ、一方で、死刑 (pp.339-347) 制度への疑問、葛藤。
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●『誘拐』読了(3/3)

2008年10月28日 07時59分54秒 | Weblog

 【本田靖春著、『誘拐』】
警察情報に全面的に依存した記者クラブ批判
(p.350)。新聞に躍る犯人逮捕で「解決」の活字は、「・・・それは社会全般に通じる解決を意味しない。・・・社会の暗部に根ざした病理現象であり、犯罪者というのは、しばしば社会的弱者と同義語であることを私に教えた」(p.351)。そのことを、昨今の事件に際して、現在の記者は学んでいるだろうか? 一方、安田好弘さんが弁護士からの視点として同様なことを述べている。

「新聞は「法と秩序」を否定するものではないが、記者に与えられた役割は、捜査員の職務とはおのずから別物である」
(p.351)。本書により、「遺族が「・・・これで犯人の側にもかわいそうな事情があったことが理解できた(4  遺族の応酬感情への共振) という趣旨の感想を述べられたと聞き、・・・やっと救われた気持ちになった。・・・年来のマスコミ不信を口にされ、それがずっと私の心にのしかかっていたからである」(p.354)

「何と因果な仕事を、と思いがちである」(p.355)。魚住昭さんの「」発言 (5) につながる。

文庫版のためのあとがきの末尾、「きわめて不幸なかたちで人生を終わった二人の冥福を改めて祈りたい」(p.355)

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●『視点をずらす思考術』読了(1/2)

2008年10月27日 08時09分36秒 | Weblog

『視点をずらす思考術』、8月に読了。森達也著。講談社現代新書。20082月刊。

森さんの本は書き出しが面白い。今回も前書きというか、言い訳というか。「付けたしのエピローグ」も。

1章「社会の多数派からずれる」。「進化の過程で群れて生きることを選択した人類は、そもそも羊の要素を持つけれど、特に日本人はその傾向が強い。組織との相性がいいのだ、言い換えれば個が弱い」(p.37)

2章「国家を懐疑するまなざし」。第3章「多面的矛盾に満ちた「現代の不安」」。
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●『視点をずらす思考術』読了(2/2)

2008年10月27日 08時08分33秒 | Weblog

【森達也著、『視点をずらす思考術』】
4章「あえてメディアをずらしてみる」。「こうしてメディアは権力を自らのうちに充填・・・鳥インフルエンザの感染元となった会社の会長夫妻を、容赦ない攻撃で自殺にまで追い込み、・・・拉致された日本人に対しての自己責任を声高に唱え、・・・パナウェーブの危険性を煽り、返す刀で・・・タマちゃんなどとニックネームをつけて狂奔 (1: タマちゃんを食べる会!?) する権力だ。・・・その帰結が今の社会だ。街には監視カメラがはびこり、自衛隊は・・・多国籍軍の一翼を担い、・・・国歌を歌わない教師を処分し、・・・「戦争反対」の落書き・・・建造物損壊容疑で逮捕する社会だ」。(pp.127-128)

5章「脱線をおそれないアウトサイダーたち」。魚住昭さん (2) (p.145。『野中広務 差別と権力』のエピローグにて、野中氏の詰問に答えての (ジャーナリストとして書かずにおれない)」発言)・森巣博さん・PANTAさん。

6章「日々の暮らしのなかのモノの見方」。「結論を先延ばししたっていいじゃないか」(p.174)

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●『上野英信の肖像』読了(1/2)

2008年10月24日 07時57分10秒 | Weblog

『上野英信の肖像』、8月に読了。岡友幸編。海鳥社。198911月刊。

上野さんの炭鉱のルポを読んでいるが、その悲惨さに唖然。通勤途中、涙が出そうで困る。

敗戦後、京都大学中退、筑豊の炭鉱へ (p.35)。「筑豊に労働者の文化センターを」という構想の具体化として「筑豊文庫(p.73)。筑豊文庫創設の頃の新延の写真 (p.7475)。セイタカアワダチ草の別名は川筋根性草” (p.152153)
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●『上野英信の肖像』読了(2/2)

2008年10月24日 07時55分57秒 | Weblog

(『上野英信の肖像』)
千田梅二版画『せんぷりせんじが笑った!(p.58)。森崎和江、石牟礼道子さん (p.61)。石牟礼さん「わたくしにとっての筑豊」(p.95)。若き松下竜一さんとの写真 (p.92)

南米への農業移住という名の棄民 (p.105)、それは筑豊からも・・・。

町立病院にて1987年永眠、享年六十四 (p.155171)

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●『国家に隷従せず』読了(1/2)

2008年10月23日 07時58分37秒 | Weblog

『国家に隷従せず』、8月に読了。斎藤貴男著。ちくま文庫。200412月刊。解説は森達也さんで、そのタイトルは「解説 斎藤貴男と森達也は犬猿の仲である。」

江崎や三浦の優生学 [ユージェニクス] 的発想 (p.141313)、社会ダーウィズム。監視社会の未来 「サラリーマン8315709619君の日常」(p.66)。「教育現場に持ち込まれた「EM」」(p.264)

司法・教育・行政システムの破壊 (p.315)
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●『国家に隷従せず』読了(2/2)

2008年10月23日 07時57分30秒 | Weblog


言論の自由に対する勘違いが多すぎる。国会議員、果ては司法まで。「権力者やその代弁者ら・・・それは「言論の自由」の名に値しない。・・・国家権力や多数派、強者に対して反対を表明する野党的存在の自由、少数派の自由、弱者の自由でなければならない」(p.343) (1: 4回目)。「直方・・・証生さん・・・殺された。・・・それでも怒りも悲しみも口にしてはならない銃後の教訓が存分に生かされた言葉を聞いて、・・・菜穂子さんたちを叩き続けた人々マスメディア小泉政権の面々らは、さぞや狂喜乱舞していることだろう」(2) (p.361)

『カルト資本主義』(3)・『機会不平等』(4) で述べられている通りに事態は悪化 (pp.26-28)

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●『イタリアで大の字 ~さおり&トニーの冒険紀行~』読了

2008年10月22日 07時56分47秒 | Weblog

『イタリアで大の字 ~さおり&トニーの冒険紀行~』、8月に読了。小栗左多里&トニー=ラズロ著。ヴィレッジブックス。20074月刊。

VeneziaFirenzeToscanaRoma&近郊、NapoliSardegana。料理、文化、芸術・・・紀行。『ハワイで大の字』に続く第2弾。

K (ないしはT) 文庫にて。
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●『創 (8月号)』読了(1/2)

2008年10月21日 07時52分21秒 | Weblog


『創 (2008年8月号)』、8
月に読了。

『論座』休刊 () (その後、講談社の『現代』も・・・)。それ以上に、本号では、「宮崎勤死刑囚 突如執行の衝撃」。

綿井健陽さんの「『自動車絶望工場』体験記」。長岡善幸さんの「ブームの『蟹工船』は実際どのくらい売れているのか」。

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●『創 (8月号)』読了(2/2)

2008年10月21日 07時51分03秒 | Weblog

雨宮処凛さん「G8サミットと万国のプレカリアート (アキバ犯人含む)」からのの孫引き (pp.92-93、原本は『G8サミット体制とは何か』(栗原康、以文社))G8サミットの政策のベースは新自由主義。
1. 輸入農産物の自由化 (関税障壁の撤廃など)
2. 公共部門の民営化 (鉄道、郵便、医療、水道、教育に民間企業が参入)
3. 労働の柔軟化 (労働法制の基準緩和、非正規雇用の推進)
4. 規制緩和 (資本規制、安全基準、環境規制などの緩和)
5. 警察国家化 (テロ対策、移民管理の強化)
どっかの国・・・。

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