不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●田中正造さんと安倍晋三首相と小泉純一郎元首相

2013年10月31日 00時00分53秒 | Weblog


CMLの記事【田中正造は今も生きています】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-October/026991.html)とgendai.netの記事【どちらも利権絡み「安倍vs小泉」脱原発バトルのアホらしさ】(http://gendai.net/articles/view/news/145473)。

 田中正造さんを安倍晋三首相小泉純一郎元首相と比べてもしょうがないけれども・・・。

   『●田中正造「「私欲と奸悪」が原因の人災」
   『●田中正造さんと自公議員を比較しても仕方のないことだけれども・・・
   『●田中正造さん没後100年

 ま~、やはりというべきか、小泉氏の「反原発」言動の数々には利権絡みの裏があったということで、納得。「愉快犯」(「脱原発」で社民党首と会談 小泉純一郎元首相に“愉快犯”の見方もhttp://gendai.net/articles/view/news/145547)という声も・・・。そりゃ、「反原発」言動の数々は正論であるし、いまだに原発推進であるよりはマシ。でも、「反原発」という一点では支持できてもね~・・・・・・。

   『●Mr.風見鶏: 反原発をお前が言うか!?
   『●どんだけ面の皮が厚いんだか!!

================================================================================
http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-October/026991.html

[CML 027053] 田中正造は今も生きています
石垣敏夫 ・・・・・・
2013年 10月 14日 (月) 09:01:10 JST


2013.10.14

田中正造は今も生きています
石垣敏夫

10月13日栃木県佐野市で行われた「田中正造・未来への大行進」に参加してきました。
心をうたれたのは約150名の一般女性陣の踊り「ありがたや 正造さん」でした。
普通の盆踊りと同様リズミカルな踊りです。
しかし、歌詞は異なります。


ありがたや ありがたや 正造さん ソーレ ソーレ
あれあれ魚が 浮いている 渡良瀬川が はんらんし ヨイショ 
お米も野菜も 枯れている
足尾のお山の 鉱毒で ドッコイショ ドッコイショ みんなの為に 立ち上がり
国会議員で がんばった がんばった。

(以下お囃子略)

白いお髭の 三角目 いつも着物で わらじはき 蓑(みの)傘つけて 袋下げ
みんなの幸せ 守るため 命かけて直訴した。
国の計画 とめようと 谷中の村に 移り住み 自分のことは 考えず
一緒に村を 守ろうと 村人たちを 励まして がんばり通した 偉い人
日本一の 遊水池 ハート形の 池がある 昔々の 歴史あと
百年たっても 忘れない 命のかぎり つらぬいた お墓は六つも
あるそうな あるそうな。 


若い人では 関口由紀さんが自作の曲を明るくみんなと一緒に歌いました。


テーマソング「渡良瀬の夢」

助けてくれと 誰かの叫び声
騒音でかき消し なかったことにして
都合のいいことだけを 真実と呼んでいる
いがみ合うことに 精一杯で
たとえ目の前 倒れてる人がいても
気づかぬふりして 踏みつけて 通り過ぎて行く
一体いつまで大人たちは ああそんなことしているの
手を取り合うことでしか 生み出せない力がある
百年の桜よ 千年の川よ
万年のいとなみよ 今
愛する人の 明日を守るため
遙か時をたずねよう
青き山の心を 水の心を
響く大地の声を
共に感じよう 共に生きよう
渡良瀬の夢よ


私は東京での脱原発集会には参加できませんでしたが、田中正造の闘いが、脱原発の闘いと重なり、難しい説教を必要としない、上記の歌と踊りが庶民の歴史の中に浸透していることに心を強くしました。
また、感激したことは元「谷中村の強制避難民が北海道佐呂間の地に永住し、そこから今回この集会に笑顔で参加されたことです。既に4代目とのことでした。

(さいたま市在住)
================================================================================

================================================================================
http://gendai.net/articles/view/news/145473

どちらも利権絡み 「安倍vs小泉」脱原発バトルのアホらしさ
2013年10月25日 掲載

トヨタや経産省を意識したパフォーマンス

 講演会や新聞への寄稿で「脱原発」を唱える小泉元首相に対し、安倍首相が噛みついた。24日のテレビ朝日の番組(収録は23日)で、「政治的な勘もあるのだろうが、(火力発電燃料費の増加が)1年間で4兆円近い。今の段階でゼロを約束するのは無責任だ」と切り捨てたのである。

 「政治的な勘」「無責任」とは、なかなか、キョーレツな表現だが、小泉にしてみりゃ、「してやったり」だろう。安倍の言う通り、政治的思惑で、騒ぎを起こそうとしているからだ。

 それなのに、社民党の吉田忠智党首なんて、バカ正直に小泉に会談を呼び掛けて、「共闘」なんて言い出している。向こうは思惑がらみなのに、真に受けるなんて、アホみたいだ。

 いまさら言うまでもないが、小泉は新自由主義で格差を助長、拡大させたA級戦犯だ。スタンスは庶民よりも大企業で、政界引退後も財界が10億円を出して設立したシンクタンクの顧問に納まり、悠々自適。そんな男が突然、「脱原発」を言い出したところで、マユツバだ。

 小泉を「金融族」と断じている首都大学東京教授の宮台真司氏(社会学)は「首相時代から“利権”をバックに発言してきた人。とても真に受ける気になれない」とバッサリだったし、ジャーナリストの須田慎一郎氏はこう言った。

   「みんな大騒ぎですが発言を慎重に聞くと、将来的に脱原発といっているだけで、
    自民党の方向性とそんなに違うわけではない。また、脱原発というより、
    燃料電池が開発されれば蓄電できるわけですから電力需要がそれほどでは
    なくなることを念頭においているような気がします。小泉さんのシンクタンク、
    国際公共政策研究センターはトヨタ自動車などが金を出している。燃料電池の
    開発は自動車業界や経済産業省がバックアップしている。その辺から、
    『いつまでも原発じゃないだろう』という発言につながるのだと思います」

 原発よりも「電池に金を回せ」ということであれば、なるほど、利にさとい小泉ならではの“反射神経”だ。一方、小泉発言は石油業界がらみじゃないか、という見方もある。石油メジャーをバックにしたブッシュとの蜜月から来る連想である。

 いずれにしても、小泉が本気で国民の健康を考え、「脱原発」を叫んでいるのであれば、官邸に乗り込んで安倍とやりあえばいい。そうではないところが、パフォーマンスなのである
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●田中稔さんへの原発スラップ: 原子力ムラの目的は達成されたのかもしれない

2013年10月30日 00時00分37秒 | Weblog


田中龍作さんの『田中龍作ジャーナル』に出ていた記事【フリー記者を恫喝訴訟・SLAPPから守れ】(http://tanakaryusaku.jp/2013/10/0008074)。

 田中稔さんに関する原発SLAPPSLAPP=Strategic Lawsuit Against Public Participation、スラップ)。

   『●原発スラップを許すな!
   『●原発SLAPP(スラップ)=原発恫喝訴訟による原発批判への委縮効果を狙って
   『●『週刊金曜日』(2012年10月26日、917号)についてのつぶやき
   『●「差別を考える」: 『週刊金曜日』(2012年11月16日、920号)についてのつぶやき
   『●「二〇年後の日本を考えよう」『週刊金曜日』(2012年12月14日、924号)についてのつぶやき
   『●原発SLAPP続報: 原子力ムラを書いたら訴えられた
   『●「アベノミクスに騙されないための政治経済学」『週刊金曜日』(2013年3月29日、937号)
   『●「安倍晋三首相の本音」『週刊金曜日』(2013年5月31日、945号)についてのつぶやき
   『●田中稔さんへの原発スラップ: 核のヒカリあっての「東電の影」がようやく表に
   『●「どうなるのニッポン」『週刊金曜日』(2013年7月26日、953号)についてのつぶやき
   『●「ネットとデマと大震災」『週刊金曜日』(2013年8月30日、957号)についてのつぶやき
   『●田中稔さん原発スラップの実質的勝利の影で・・・

 烏賀陽弘道さんの時と同じ、狙いは「「証言集めや裏づけ作業などに追われ心身ともに疲れ果てた」「仕事にも身が入らず職場の同僚に迷惑をかけた」「家族にも心配をかけた」と田中氏」が仰っている点。その意味では原子力ムラは目的を達成したのかもしれない。

    『●『「朝日」ともあろうものが。』読了 (1/2)
     「烏賀陽さんのブログがあるのに気づいた。
       8月6日の記事(http://ugayaclipping.blog.so-net.ne.jp/2009-08-06)は
      感動的。8月11日の記事から(http://ugayaclipping.blog.so-net.ne.jp/2009-08-11)、
      33ヶ月にわたる苦痛の日々、SLAPPのあまりの影響の大きさが理解される。

       また、東京高裁への上申書
      (http://ugaya.com/column/090816kaisetsu7_SLAPPhigai.htmlの後半)
を読んで、
      正直、涙が出た。

================================================================================
http://tanakaryusaku.jp/2013/10/0008074

フリー記者を恫喝訴訟・SLAPPから守れ
2013年10月20日 21:47

  (SLAPP裁判の事実上の勝訴を祝う会が17日、開かれた。右が田中稔氏。
   隣は妻の惠子さん。=千代田区 写真:筆者=)

 大企業や政府などが資力に飽かせて個人を狙い撃つ恫喝訴訟(SLAPP)。日々の生活に汲々としているフリージャーナリストを黙らせるにはもってこいだ

 組織に所属していても記者個人に絞ってSLAPPを掛けてくるケースもある。田中稔氏がそうだった。田中氏は『社会新報』の記者だが、一個人として週刊金曜日に寄稿した記事をめぐり名誉棄損で訴えられ、6,700万円もの損害賠償を請求されたのである。一介のサラリーマン記者が背負える金額ではない。

 田中氏がSLAPPを掛けられた記事とは―
 週刊金曜日(2011年12月16日発売)に掲載された『最後の大物フィクサー』と題する記事で、警備会社社長を中心にした原発の利権構図をリポートした。警備会社社長側は「フィクサー」などとする表現が名誉棄損にあたるとして田中氏だけを告訴した。週刊金曜日を対象にはしなかった。

 かつての名誉棄損は媒体とライターの両方を訴えるのが普通だった。経済力のないライターだけを狙い撃ちするのがSLAPPの特徴だ。一個人として執筆したため、田中氏が所属する『社会新報』はバックアップしてくれなかった。

 訴えられた田中氏の苦闘が始まった。6,700万円という途轍もない金額が肩に重くのしかかった。法廷闘争に注がなければならない労力も生活を圧迫した。

 土地・建物・法人登記や企業調査資料など証拠提出書類は144点。準備書面など裁判所に提出した書類は1,200ページ以上にのぼった。

 「証言集めや裏づけ作業などに追われ心身ともに疲れ果てた」「仕事にも身が入らず職場の同僚に迷惑をかけた」「家族にも心配をかけた」と田中氏。

 記事中の「塀の上を歩き続けた」との表現は、名誉棄損の裁判上きわめて厳しいと弁護士に指摘された。「数百万円を払うことも覚悟した」。田中氏は苦悶の表情を浮かべながら話した。

 だが背水の陣でのぞんだ田中氏の地道な努力は報われる。フィクサーとされる警備会社社長側が裁判を取り下げたのである。8月半ばに予定されていた本人尋問の直前だった。原告の社長と被告の田中氏が初めて法廷に立つ。決定的な事実が飛び出すかもしれない、裁判のクライマックスだった。

 原告は知られたくないことがあったのか。今となっては知る由もないが、本人が法廷に立ち証言することもなく、裁判を取り下げたのである。

   (昨年8月、開かれた田中稔氏を励ます会。「国境なき記者団」東京代表の
    瀬川牧子氏(右)は原発SLAPPを国際世論に訴えた。=阿佐ヶ谷 写真:筆者=)


~仕掛けた方が恥をかく/法整備も必要~

 フリージャーナリストの烏賀陽弘道(うがや・ひろみち)氏は2006年、ジャニーズのヒットチャートについて雑誌に載せられたコメントをめぐって音楽情報会社からSLAPPをかけられた。音楽情報会社は5,000万円の損害賠償を烏賀陽氏にだけ求めた。

 裁判は2審で和解したが、1審は敗訴。東京地裁は烏賀陽氏に「音楽情報会社に100万円を支払うよう命じた」のである。

 烏賀陽氏は33か月に及ぶ裁判で約1,000万円を損失した、という。弁護士費用と失った仕事を合わせた金額だ。田中氏同様、訴訟に多大な労力を費やした

 田中氏の事実上の勝訴について烏賀陽氏は「7年間でこれほど状況が変わるものか」と喜んだ。米国のSLAPP事情に詳しい烏賀陽氏によれば、カリフォルニア州にはSLAPPを禁じる法律があり、米国の80%の州ではSLAPPと断定された場合、弁護士費用は原告(SLAPPを起こした側)が負担しなければならない

 消費税やTPPに関する報道が象徴しているように、マスメディアは政・財・官におもねりがちだフリーランスが権力の監視役を果たそうにもSLAPPによる口封じがある

 「日本でもSLAPPを抑止する、SLAPP被害を防止する法律が必要」と烏賀陽氏は指摘する。日本で法整備を期待することは難しいが、田中氏や烏賀陽氏の裁判例が示すようにSLAPPは掛けた方が社会的なイメージを損ねる。

 とは言えSLAPPの前にフリー記者は無防備だ。彼らを守る枠組みはないものか。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「知られざる素顔と「自我作古」 筑紫哲也」 『週刊金曜日』(10月25日、965号)について

2013年10月29日 00時00分22秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年10月25日、965号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、【森達也〉対談〈田島泰彦特定秘密保護法案反対 一色に染まるスピードが速くなった社会の危険性】。

************************************************************************************
■①『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 「知られざる素顔と「自我作古」 筑紫哲也 創刊20周年特別企画」。山秋真【中国電力・上関原発にかかわる漁業補償金めぐり 「人間関係を壊す」と抗議」。祝島(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ecd3fa99474e82c8e9103b809bbb23a6)には頑張ってもらわないと

■②『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 中島岳志さん【在特会ヘイトスピーチ】、「過度な「特権」など存在しない。歴史的経緯を無視した片寄った解釈によって、あたかも不当な「特権」を握っている印象をふりまいているだけだ」。「犯罪教唆の暴言」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f00bcec5ab16103b4852ed458cc72bf3

■③『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 【森達也〉対談〈田島泰彦特定秘密保護法案反対 一色に染まるスピードが速くなった社会の危険性】、「この国はいま、異物を認めようとしない(森)」。「・・・身近で必要な情報が一層隠される」」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/971506e2ffcb9da364fc2098b209d9f9

■④『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 横田一さん【TPP内部文書が示す驚愕の中身 著作権保護規定に盛り込まれたネット規制】、「TPP締結後、ネット上の著作権侵害で逮捕される恐れが出てきた」。「騙す○○○、騙される○○○」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/4095fb5e2bf2816951de8c47e28d227b

■⑤『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 石坂啓さん【「まったくもォ」】、「民主党の政権交代を・・3・11を、福島原発を、そしてまさかの第二次安倍内閣を、筑紫さんを通して見ることはできなかった」。石坂さんとピョンタと総理(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/98732c3fbf99caac055e0e25ce59d6b1

■⑥『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 村上義雄氏【『朝日ジャーナル』のころ・・】、「『朝日新聞』の同期、『週刊金曜日』の編集委員同士、同様に駿馬の本多勝一さんが、つぶやいていていた。「どうしてもテレビが好きなのかなあ」 悔しそうだった」。「本多勝一とか筑紫哲也とか変わり過ぎが入ってきた・・」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bd6253a53226d7dbebe93320944d47d3

■⑦『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 佐高信さん【「少数派」「沖縄」「憲法」――三つのこだわり】、「筑紫の立場で、『週刊金曜日』の編集委員になることは、プラスになることではない。しかし、本多勝一とともに創刊時からこれを続けている」

■⑧『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 中山千夏さん【「少女」は見た】、「ああ顔ごとキャラが売れてしまっては、まともな取材は不可能だ。・・本多勝一が人前に出るとき変装するのは(効果はともかく)ジャーナリストの作法としてまったく正しい」

■⑨『週刊金曜日』(2013年10月25日、965号) / 山口正紀さん【反対運動に水を差す報道も 特定秘密保護法】、「たとえば米軍幹部も知る自衛隊の装備計画を、日本の国会議員が知ろうとしたらら逮捕? いったい、どこの国の「秘密」保護法ですか。それもヒミツです!」 
************************************************************************************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行

2013年10月28日 00時00分34秒 | Weblog


当時の森英介法相の執行命令の下、2008年10月28日朝、飯塚事件 久間三千年元死刑囚の死刑が執行された。当時の弁護士たちは、「贖罪」のために今も、異例の死刑執行後の再審請求を続けている。

 ウィキペディアによると、
 --------------------------------------------------------------------------------
  【http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%AF%E5%A1%9A%E4%BA%8B%E4%BB%B6

   
飯塚事件(いいづかじけん)とは、1992年(平成4年)発生した2人の女児が
  殺害された事件。状況証拠しか .... 2008年1028、当時の法務大臣である
  森英介によって死刑執行の命令が出され、福岡拘置所においてK(当時70歳)の
  死刑が執行され死亡した。
 --------------------------------------------------------------------------------


   ●NNNドキュメント’13: 『死刑執行は正しかったのか
                        飯塚事件 “切りとられた証拠”』』 

 NNNドキュメント’13によると、足利事件と飯塚事件、両事件のDNA型鑑定時期・鑑定方法・鑑定人が同じ。そして、科警研のDNA型鑑定(MCT118法)について、

   2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
   2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
   2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず

・・・・・・そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日にDNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべきだったのに・・・・・・。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である。

 また、科警研の元のネガフィルムがようやく公開されると、科警研がトリミングしており、「真犯人の可能性があるDNA型」が恣意的に(死刑判決の根拠になった)科警研鑑定書のフィルムから切り取られていた。もしトリミングされていなければ、久間三千年さんのDNA型とはまったく一致しないことが明らかだったはず。これは、足利事件のキーパーソン筑波大学法医学・本田克也教授の意見である。

 さらには、血液型判定も間違いであったらしい。現場で見つかった犯人の血液型はB型で、久間さんもB型だとされていたが、犯人の血液型は、単独犯である限り、AB型である、と先の本田教授は断言。 実は、事件直後、福岡県警科捜研は犯人の血液型をAB型としていたが、その後、科警研がB型とした経緯があった。これまでDNA型鑑定(MCT118法)がおかしいということのみが言われていたが、血液型判定までもがおかしかったわけだ。

 こんな明らかな見込み捜査で、しかも目撃内容や証拠もいい加減・・・・・・、なぜ、そんなに急いで死刑執行したのか? 「確定死刑囚の事件ひいては死刑制度への論争に波及するのを恐れ、執行に踏み切ったという見方」であるのならば、言葉を失う。

 --------------------------------------------------------------------------------
  【http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%AF%E5%A1%9A%E4%BA%8B%E4%BB%B6

   ジャーナリストの青木理は、そもそも物証自体の提出経緯が極めて唐突に
  出てきて証拠自体が微細なものであることなどを挙げているほか、司法、警察への
  取材の蓄積や経験から、死刑は「確実」な件のみ執行をするという法務省の
  慣習を考えると、同時期に省および検察内部でDNA鑑定への信憑性が
  問題化していた足利事件が、確定死刑囚の事件ひいては死刑制度への論争に
  波及するのを恐れ、執行に踏み切ったという見方をしている。
 --------------------------------------------------------------------------------

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)」: あとは野となれ、山となれ

2013年10月27日 00時00分09秒 | Weblog


東京新聞の記事【「原発を重要電源に」と電事連 継続には増設必要と強調】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013102501002363.html)。

 電気事業連合会(電事連)ってこんな組織です。

   『●浜岡原発〝一時〟停止のみでいいのか?
     「それ以前に行われた主張や発言が「3・11」を境に、一気に“浮世離れ”
      したものになった感じがするケースは、少なくない▼これなど、
      その最たるものだろう。今年二月に出た電気事業連合会の冊子
      『原子力発電四季報・冬号/2011』の特集。海外への
      原発輸出戦略を扱い、タイトルは高らかに「日本の原子力技術が
      世界から注目されています」▼その後、福島第一原発で起きたこと、
      それへの東京電力などの対処のお粗末さを考えると、哀(かな)しくさえある。
      記事の趣旨とは正反対の不安な視線で「日本の原子力技術は世界から
      注目され」たのだから」

   『●原発マネーに群がる ~読売が最悪~
   『●核・原子力汚染された雑誌群
     「◇名産をダシに使う「潮」の卑劣な手口
       ワースト1位は「潮」(うしお)。創価学会系の雑誌である同誌は、
      毎月必ず見開きカラーページで原発PR広告を掲載。広告主は
      電力10社による業界団体「電気事業連合会」(以下、電事連)である」

   『●東京電力福島第1原発「人災」: 「事故は明らかに人災」と断定
   『●破綻した核燃サイクル: なぜ核分裂性プルトニウムをため込むのか?
   『●嘘吐きと本音
     「「電力各社でつくる電気事業連合会(電事連)の幹部が、
      使用済み核燃料の再処理事業は、原発に使用済み核燃料が
      たまって稼働できなくなるのを防ぐため、と明言
」していたそうで、
      これは、「国も電力会社も、再処理はウラン資源を節約し、
      エネルギー面の安全保障のためだと再三強調してきた」ことが
      あった訳である」

   『●東京電力原発人災が続くさ中に「会費」なるものを払うというその無神経さ
     「原発事故直後にもかかわらず東京電力が18億円もの不透明な拠出
      していた電気事業連合会。一貫して原発推進を唱えているが、
      資金の使途や具体的な活動内容は一切明らかにしていない

   『●破廉恥な行為: 「首相自ら途上国への原発セールスに駆け回る」

   『●打つ手なし、それでも原発を続けたいという。アホである

 そして、関西電力(関電)八木誠社長って、こんな人。

   『●とうとう大飯原発を再稼働 ~パンドラの箱再び~: やるべきでないことばかりやるムダ内閣
     「▼全国各地の抗議活動を無視し、関電はきのう、大飯原発3号機の
      原子炉を起動させた。八木誠社長は株主総会で「原発は重要な電源。
      脱原発は全く(考えに)ないと言い切り、なし崩し的な再稼働への意欲
      隠していない▼未来のエネルギー政策は、経済界だけではなく、
      国民の声に耳を傾けて決めなければならない

   『●本当に大飯原発を再稼働させて良かったのか?
     「大飯原発4号機がフル稼働に達した25日、関西電力の八木誠社長が、
      “次の再稼働”について「高浜3、4号機が最有力」と発言した。時期は
      明言しないものの「(国には)できるだけ審査を早くしてもらいたい」とも口にし、
      電力会社トップの前のめりな姿勢を見せた」

   『●東京電力人災が続く中、なに寝ぼけてんだか!?
     「「今後とも原発を活用していくためには、信頼性、安全性の向上に
      不断の取り組みが不可欠だ」などと訓示し、
      停止原発の再稼働にも意欲を示した」

   『●関西電力大飯原発再稼働は必要なかった、ならば即座に停止して廃炉に
     「こうした試算を示す一方で、七日に大阪市で記者会見した八木誠社長は
      「発電所のトラブルが重なる可能性も否定できない」と述べ、
      再稼働は妥当だったと強調」

   『●原発再稼働を狙った恣意的料金アップ?
     「原発を再稼働しないと財務体質が悪化する-。八木誠関電社長は
      赤字を計上した中間決算を念頭に値上げ理由をこう説明した。
      東京電力の福島第一原発事故を境に一時は全原発が運転を停止し、
      再稼働できたのは関電大飯原発の二基にとどまる」

   『●東京電力原発人災が続くさ中に「会費」なるものを払うというその無神経さ
     「その「電事連会長の八木誠・関西電力社長は、「2030年代に原発ゼロ」
      という民主党政権の見直しを安倍政権に迫った。会長は、原発政策に
      動きがあるごとに「原発推進」の声明文を発表し」ており、
      マッド経営者と言わざるを得ない」

   『●もんじゅ周辺の住民はそんなことを望んでいるの?
     「関西電力八木誠社長が高浜原発(福井県)について、プルトニウムと
      ウランを混ぜたMOX燃料を使う「プルサーマル発電」を前提に再稼働を
      申請すると表明した」

 さて、「電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)」は処分場が在ろうが無かろうが、処理方法が確立されていようがなかろうが、知ったこっちゃない・・・・・・、ようです。

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013102501002363.html

「原発を重要電源に」と電事連 継続には増設必要と強調
2013年10月25日 19時12分

 電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は25日の記者会見で、12月にも策定される国のエネルギー基本計画に関して「原発を重要電源と位置付けてほしい」と述べ、安定的なエネルギー供給には原発が必要と強調した。加えて原発継続のためには「新増設や(既存の原子炉を新型炉に置き換える)リプレースが必要」と強調した。

 基本計画は政府・自民党で議論が本格化しており、原発の新増設やリプレースをどう示すのかが焦点。八木会長は「止まるプラントがあるので、新陳代謝がないと原発比率が下がっていく」と指摘した。

(共同)
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●湯浅誠さん達の試み: 真に「苦境にある」人が救われない社会でいいのか?

2013年10月26日 00時00分03秒 | Weblog


asahi.comの記事【天声人語】(http://www.asahi.com/paper/column.html?ref=com_top_tenjin、10月13日)。

 マスコミや一部の政治家の言動に踊らされていはいけない。湯浅誠さんの言葉、「「もし生活保護がなければ、彼らを納税者に育てることができただろうか」。湯浅さんの言葉に納得させられる。12月に出す次号では、高校時代に生活保護を受け、いまは市役所職員として困窮者への対応にあたっている人を取り上げる」。

   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って・・・冷たい国だ
   
     「真に生活保護を欲している人の中で一体何%の人が「仕事をせず、
      遊んで暮らしているという」のか? マスコミや一部の政治家の言動に
      踊らされていはいけない。「「生活保護受給者らしく」生活しているか、
      パチンコをしていないかどうかを監視し、隣近所に通報密告)を
      奨励している自治体があります」・・・・・・監視社会なんて、ゾッとする。
      「オーウェルの「一九八四年」・・・まで、あと一歩ではないか」」

   『●「60万人雇用増の正体」: アベ(ホ)ノミクスの現実
   『●「アベノミクスの化けの皮」『週刊金曜日』(2013年7月5日、950号)についてのつぶやき
   『●『自然と人間』(2013年7月号、Vol.205)についてのつぶやき
   『●炭坑王一族の末裔による凄まじいまでの暴言・差別意識
   『●「敗戦特集」『週刊金曜日』(2013年8月9日、955号)についてのつぶやき

================================================================================
http://www.asahi.com/paper/column.html?ref=com_top_tenjin、10月13日】

2013年10月13日(日)付
天声人語

 市役所の前に並ぶ中高年男性らの姿がテレビ画面に映る。顔にはモザイクがかかっている。やがて扉が開き、人々はドッと中に入っていく。カウンター越しの現金受け渡し。すると画面が切り替わり、パチンコ店や酒場の資料映像が……▼これはあくまでイメージである。しかし、生活保護といえば不正受給という悪印象が日本社会にかなり広がってしまった。現状を変えたい。貧困問題にかかわってきた社会活動家の湯浅誠さんは、そう語る▼一部に不心得者がいても、多くは苦境にある。肩身の狭い思いも強いられる。問題を厄介にしているのはあのモザイクではないか。「顔が見えない」人に私たちは心を開きにくい。警戒感や不安が拭えず、時に敵意すら抱く。ならば、「顔が見える」ようにしていこう▼そう考えた湯浅さんと仲間たちは先月、「はるまちという季刊誌を創刊した。生活保護を受けている人や過去に受けていた人が、本名で、写真も出して体験談などを語る。第1号では、北海道の21歳の青年2人が自立するまでを振り返っている▼「もし生活保護がなければ、彼らを納税者に育てることができただろうか」。湯浅さんの言葉に納得させられる。12月に出す次号では、高校時代に生活保護を受け、いまは市役所職員として困窮者への対応にあたっている人を取り上げる▼5千部刷った。置いてくれる書店などを募集中だ。10号までは続けるという。モザイクはいらないという当事者たちの勇気に拍手、である。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●飯塚事件の久間三千年さんと福岡事件の西武雄さん

2013年10月25日 00時00分14秒 | Weblog


西日本新聞の記事【「えん罪の実例知って」 玉名市で再審無罪の米国人講演 [熊本県]】(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/47235)。

   『●冤罪死刑囚の死を待ち、責任を逃れようとする冷酷な人々
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず

 名張毒ぶどう酒事件の奥西勝さん・・・・・・冷たい国の冷たい司法は・・・・・・。

 飯塚事件久間三千年さんと同様、冤罪で死刑にされてしまった福岡事件西武雄さん。取り返し様のないことを司法はしてしまったのではないか?

   ●『冤罪File(2010年3月号)』読了
   
     「2008年10月28日、無実を訴えながら死刑執行された
      久間三千年(くまみちとし)さんに対する「殺人問題」、
      取り返しのつかない、その手遅れな再審にも重大な影響」
     「池添徳明氏「コラム/「福岡事件」題材に裁判員裁判劇/
      関東学院大生ら無罪評決」(pp。68-69)。博多駅近く。
      一審段階で戦後初めて死刑判決が言い渡された事件。
      射殺を認めた石井氏は1975年に恩赦で無期懲役に減刑、その後、
      仮釈放。西武雄さんは「一貫して容疑を否認し無罪を主張したが、
      石井さんに恩赦減刑の決定が伝えられた同じ日に、
      死刑が執行された」。熊本県玉名市の生命山シュバイツァー寺、
      古川龍樹代表」

   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
    
     「免田事件財田川事件狭山事件片岡晴彦さん高知白バイ事件
      布川事件氷見事件袴田事件名張毒ぶどう酒事件足利事件
      三井環さんの事件、毒カレー事件など職業裁判官の怠慢の例は
      数え上げたらきりがありません。ましてや、福岡事件西武雄さん
      飯塚事件久間三千年さんといった無罪な人を死刑・私刑にして
      しまった可能性(控え目に表現しています)さえあります。村木厚子さん
      志布志事件の裁判結果などは極々稀な例です」

   『●東電OL殺人事件元被告マイナリさん、冤罪15年間への償いはできるのか?
  
     「▼〈叫びたし寒満月(かんまんげつ)の割れるほど〉の一句を思い出す。
      無実を訴えながら死刑を執行された西武雄さんが獄中で詠んだ」

================================================================================
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/47235

「えん罪の実例知って」 玉名市で再審無罪の米国人講演 [熊本県]
2013年10月20日(最終更新 2013年10月20日 00時07分)

 福岡市で1947年に2人が殺害された「福岡事件」の再審を目指す活動を進めている玉名市立願寺の生命山シュバイツァー寺(古川龍樹住職)で19日、誤った刑事裁判や再審制度の問題点について考える講演会があった。米国で殺人罪に問われ再審で無罪になったフェルナンド・バミューデズさんとカーティス・マッカーティさんが、それぞれ体験を語った。

 バミューデズさんは、虚偽の目撃証言を基に銃殺事件の被告として有罪判決を受け、2009年に無罪になるまで18年間服役した。講演では「警察や検察は誤りを防げたはずなのに、正しい捜査をしなかった。人間は誤る。無実の人が苦しまないよう、実例を伝えていきたい」と話した。

 マッカーティさんは検察官の証拠隠しや虚偽鑑定が証明されて死刑判決が覆り、07年に釈放された。「(誤った判決のため)真犯人が処罰されなければ、被害者がさらに被害を受けたことになる」と訴えた。

=2013/10/20付 西日本新聞朝刊=
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「エレファント・イン・ザ・ルーム」: 原発再稼働・輸出という、「危険なゾウ」の暴走

2013年10月24日 00時00分47秒 | Weblog


asahi.comの二つの記事、【福島第一、頻発する作業ミス 現場管理能力が低下か】(http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY201310130071.html?ref=com_top6_2ndと【作業員「線量パンクでポイ捨て」 福島第一、下がる士気】(http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY201310130069.html。東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101402000135.htmlと【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101902000128.html)。

   『●東電原発人災対策がお粗末すぎる・・・・・・、そして「推進」しか出来ない原子力「規制」委員会

 「大変に困難な現場作業であることは理解できるが・・」、これはもはや東京電力の体質。

   ●東京電力の体質は変わらず

 「・・・・・・タコ、ネズミ、イタチ、モグラと・・・・・・」につづいて、原発再稼働・輸出という「危険なゾウ」を野に放とうとしている。でも、「非国民と罵」しられても、「「故郷への反逆者」と罵ら」れても、この「危険なゾウ」を野に放してはいけない。

   『●「状態はコントロール」「完璧にブロック」されているので、東電は柏崎刈羽原発を再稼働するつもりらしい
   『●打つ手なし、それでも原発を続けたいという。アホである
   『●東電原発人災対策がお粗末すぎる・・・・・・、そして「推進」しか出来ない原子力「規制」委員会

================================================================================
http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY201310130071.html?ref=com_top6_2nd

2013年10月13日19時15分
福島第一、頻発する作業ミス 現場管理能力が低下か

 福島第一原発で相次ぐ作業ミスについて原子力規制庁の池田克彦長官は4日、東電の広瀬直己社長に「初歩的な確認の不足で引き起こされた。現場管理能力が著しく低下している」と詰め寄った。ほかの発電所から作業員を回してでも、福島第一原発で適切に作業管理をするよう指示した。

   (作業員「線量パンクでポイ捨て」

 東電は、柏崎刈羽原発(新潟県)の6、7号機について新基準適合申請をしているが、池田長官は「(福島で)こういう状況が続く中、柏崎刈羽の安全管理を適切に行うことができるのか」と疑義を呈した。

 しかし、ミスはその後も止まらない。7日、経験不足の作業員が配電盤の操作を誤り1号機原子炉の注水が一時低下。9日には作業員が誤ったホースを外し、6人が汚染水を浴びた

・・・・・・・・・。
================================================================================

================================================================================
http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY201310130069.html

2013年10月13日19時15分
作業員「線量パンクでポイ捨て」 福島第一、下がる士気

 【根岸拓朗、笠井哲也、岡本進、木村俊介】東京電力福島第一原発で9月以降、単純な作業ミスによるトラブルが続いている。放射線量の高い現場で働き、汚染水まで浴びた作業員もいる。ミスの背景に何があるのか。

   (福島第一、頻発する作業ミス

 「浴びちゃったな」「きょうも高かったな

 第一原発の出入り口「入退域管理棟」。その日の仕事を終えた作業員たちが、渡されたレシートのような紙を見てつぶやく。無言で数字を見つめる人もいる。

 記された数字は、被曝(ひばく)量。1日で2ミリシーベルト近く被曝する作業員もいるという。一般の年間追加被曝限度の2倍近い。

 建屋周辺は今も毎時100ミリシーベルト超の場所がざら。作業ごとに浴びる線量を想定して計画を立てて現場に向かうが、1年間の被曝限度50ミリシーベルトを超えると、その年は現場では働けなくなる。

 「被曝線量がパンクすれば、ポイ捨てされるだけ」。10年以上、第一原発などの原発で働いてきた30代の男性は、そう自嘲する。

 事故前は原子炉建屋内などの作業でチームの責任者も務めた。事故直後、避難先から志願して戻り、原子炉に水を入れるために建屋にホースを運んだ。被曝量が1時間で10ミリシーベルトを超え、「死ぬかと思った」こともある。

 五輪に沸き返る東京の様子や、消費税増税がメディアをにぎわす一方で、第一原発の報道はトラブルばかりで、作業員の声はほとんど報じられない。被災地に著名人が慰問に訪れても、作業員には会わずに帰る。

 「今は社会全体で応援してくれる空気が感じられない。モチベーションがどんどんなくなる」とぼやく。

 入退域管理棟で働くベテランの男性は、汚染水絡みのトラブルが相次いだ夏ごろから、作業員の肌や下着の汚染が増えたと感じる。

 防護服に全面マスクを身につけてはいるが、マスクを外す際に汚れた手袋で首筋に触れる人もいるという。「事故後にゼネコンが集めた作業員は経験も知識も浅く、防護服も上手に脱げない」

 しかも、第一原発は通常の発電所と違い、がれき撤去やタンクの据え付けなどで少しずつ様子が変わっていく。事故前の作業経験が通用しない現場もあるという。

・・・・・・・・・。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101402000135.html

【コラム】
筆洗
2013年10月14日

 「部屋の中のゾウ」。こんな英語の表現がある。ゾウが部屋の中にいる。狭い部屋にゾウが窮屈そうに立っている光景はユーモラスだが、その意味は怖い▼巨大なゾウが部屋にいれば中の人間はゾウの存在をいやでも知る。ゾウの存在を知りながら気づかないフリをしている状態をエレファント・イン・ザ・ルーム」というのだそうだ▼いつ暴れだすかもしれないゾウが部屋の中にいるのは危険な状態だ。なんとかしなければならないが、どうやってゾウを部屋の外へ追い出せばいいのかが分からない。解決方法のない恐怖を打ち消すため、「危機ではない」とゾウを見なかったことにする心理。分からなくもない▼米国の債務上限問題の期限が十七日に迫る。この日までに与野党で話をつけて、政府の債務上限を引き上げなければ、米国債は債務不履行(デフォルト)に陥る可能性がある。世界最大の経済大国のデフォルトは世界経済全体にリーマン・ショックをはるかに超える大混乱を引き起こす危険がある▼「結局、政治決着するさ」「デフォルトなんて起こらない」。落ち着いた声も聞く。こちらの取り越し苦労ならば結構だが、こうした声がゾウを見ないフリをしているだけの楽観論でないことを祈る▼東京で十三日、大規模な脱原発集会があった。参加者には別の危険なゾウがはっきりと見えているのだろう。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101902000128.html

【コラム】
筆洗
2013年10月19日

 あの時、父に正確に何と言ったかは覚えていない。だが、その時の気持ちは覚えている。「この非国民が…」だ▼安田純治さん(82)は、軍国少年だった。一刻も早くお国の役に立とうと一九四四年に十二歳で航空機乗員養成所に入った。硬骨の弁護士だった父ははっきり口にこそしないが、戦争に否定的だった▼純治少年が飛行士を目指すと言った時も、父は「そうあせるな」と引き留めた。少年は心の中で父を非国民と罵(ののし)りつつ、「それでは間に合わない」と志を貫いた▼戦争が終わって大人たちは突然、民主主義者になった。故郷の福島に帰り、途方に暮れていた安田さんは終戦の年の秋、新聞を読んでいて衝撃を受けた。軍国主義に抗(あらが)って獄につながれていた政治犯が、釈放されたとの記事だった▼「絶望的な状況の中で反戦を唱えていた人がいた。時流に抗した人がこの国には存在したのだ」。その時の思いが安田弁護士の背骨だ。三十年前には「故郷への反逆者と罵られながら、福島原発の設置認可取り消し訴訟の弁護団長を務めた。難しい裁判とは分かっていたが、福島にも原発に反対する人がいたという証しを残したかったからだ▼その時の裁判で指摘した原子炉の水素爆発が、現実に起きた。いま安田さんは、原発事故で故郷や仕事を失った人が起こした訴訟の弁護団長を務める。元軍国少年の闘いは続く。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11)の最新号についてのつぶやき

2013年10月23日 00時00分41秒 | Weblog


DAYS JAPAN』(http://www.daysjapan.net/)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 ブログ主のお薦め記事は、編集部【国際フォトジャーナリズム祭(VISA)報告 ビザ・ドール(金賞)受賞、林典子インタビュー】。

   『●広河隆一さん『DAYS JAPAN』の編集長公募

************************************************************************************
■①『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 「本誌購読料の一部は原発被災地の子どもたちの健康支援に使われます」「一枚の写真が国家を動かすこともある」「人々の意志が戦争を止める日が必ず来る」(http://www.daysjapan.net/

■②『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 【TOPICs福島県/それでも避難指示解除準備か 中間貯蔵施設設置へ】、「大熊町と楢葉町・・8月の再編で「避難指示解除準備区域」に指定変更された場所も多く、そこでは、将来的な住民の帰還を目指している」

■③『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / フランソワ・ペザン氏【女性兵士の30%が被害 多発する米軍内性暴力】。家庭内暴力、レイプ被害救援活動・・辛くなる記事が続く

■④『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 編集部【国際フォトジャーナリズム祭(VISA)報告 ビザ・ドール(金賞)受賞、林典子インタビュー】。セルジオ・レマツォッティ氏【自殺を助ける医師 スイス 自殺志願者受け入れ】、これも辛い記事

■⑤『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 斎藤美奈子さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0c58925fcace3ecc668bc445318ce9e0)【OUTLOOK 原発の再稼働をめぐる秋の陣の悲喜こもごも】、「・・なぜだか急に評価を上げている(?)のが小泉純一郎首相である。・・正論。『だから前から言ってるじゃないの』である」

■⑥『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 斎藤美奈子さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0c58925fcace3ecc668bc445318ce9e0)【OUTLOOK 原発の再稼働をめぐる秋の陣の悲喜こもごも】、「・・オンカロを視察したのがキッカケ・・でも、だからと言って過度な期待は禁物だ。・・表層の言説に惑わされちゃダメ。先はまだまだ長いのである」

■⑦『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 藤田祐幸氏【原爆と原発 年間1ミリシーベルト基準は、日本の原爆被ばく者の「命のデータ」から生まれた。】、「原発は1年間に原爆の1000発分の放射能」「途方もない放射性廃棄物の寿命」
************************************************************************************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず

2013年10月22日 00時00分07秒 | Weblog


東京新聞の記事【奥西死刑囚の再審認めず 名張毒ぶどう酒事件 7次請求】http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013101702000247.html)とコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101802000136.html。asahi.comの記事【再審の壁―手続きの整備が必要だ】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2、10月19日)とコラム【天声人語】http://www.asahi.com/paper/column.html?ref=com_top_tenjin10月19日)。最後に江川紹子氏のブログの記事【名張毒ぶどう酒事件・最高裁の棄却決定に思う】(http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20131019-00029050/)。

   『●冤罪死刑囚の死を待ち、責任を逃れようとする冷酷な人々

 またしても、最高裁は再審の扉を閉じた。上記ブログの通り。血の通わぬ冷たい国の冷たい司法。

   『●名張毒ぶどう酒事件という冤罪
   『●『創(2009年5月号)』
   『●『冤罪File(No.10)』読了
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
   『●強大な氷山の一角としての冤罪発覚
   『●冤罪: 筋弛緩剤事件の守大助氏
   『●「疑わしきは罰する」名張毒ぶどう酒事件、あ~っため息が・・・
   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
   『●「希望にすがるな 絶望せよ」/
          『週刊金曜日』(2013年2月22日、932号)についてのつぶやき

   『●愚挙: 検察の異議が認められて福島事件の再審開始が取り消しに
   『●「アベノミクスに騙されないための政治経済学」
   週刊金曜日』(2013年3月29日、937号)

   『●『自然と人間』(2013年5月号、Vol.203)についてのつぶやき

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013101702000247.html

奥西死刑囚の再審認めず 名張毒ぶどう酒事件 7次請求
2013年10月17日 夕刊

 三重県名張市で一九六一年、農薬入りの白ぶどう酒を飲んだ女性五人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」の第七次再審請求特別抗告審で、最高裁第一小法廷は、殺人罪などで死刑が確定した奥西勝(まさる)死刑囚(87)=八王子医療刑務所収監中=の再審開始を認めなかった昨年五月の名古屋高裁決定を支持し、弁護団の特別抗告を棄却する決定をした。十六日付。 

 奥西死刑囚の当初の自白通り、毒物が農薬「ニッカリンT」かどうかが争点だったが、桜井龍子(りゅうこ)裁判長は「毒物は自白通りのニッカリンTであっても矛盾はなく、自白の信用性に影響はない」と判断した。

 事件から半世紀余り。犯行を裏付ける直接証拠はなく、司法判断は無罪から死刑へと揺れた。奥西死刑囚は再審請求を繰り返し、第七次再審請求ではいったん再審開始が決まったが、その後覆され、今回の最高裁決定で再審を開始しないことが確定した。あらためて再審請求するにはさらなる新証拠の提出が求められる。

 弁護側は事件当時の鑑定で、現場に残されたぶどう酒からニッカリンT特有の副生成物が検出されなかった点に着目し、「毒物は別の農薬で、自白の信用性が根底から崩れた」と主張した。だが、昨年五月の名古屋高裁は独自鑑定の結果、「鑑定方法によっては副生成物が検出されない」と再審請求を棄却した。

 第一小法廷も「高裁の鑑定は科学的根拠を示している」と判断。事件当時、一般的だった方法で鑑定すると、副生成物が検出されるという弁護側の主張にも「弁護側の指摘する方法で当時の鑑定が行われた形跡はない」と結論づけた。

 第七次再審請求は、二〇〇五年に名古屋高裁が「ニッカリンTを入れたとの自白の信用性に疑問が残る」として再審開始と死刑の執行停止を決定したが、〇六年に同高裁の別の部が取り消し。最高裁は一〇年に「毒物の審理が尽くされていないとして審理を差し戻したが、同高裁は昨年五月、再審開始を認めなかった。奥西死刑囚は肺炎にかかり、昨年六月に名古屋拘置所(名古屋市)から八王子医療刑務所(東京都八王子市)に移送された。その後は寝たきりの状態が続き、今年に入り一時、呼吸困難で危篤状態に陥った。

 決定は、第一小法廷の四裁判官全員一致の意見。検察官出身の横田尤孝(ともゆき)判事は審理の参加を辞退した。

 <名張毒ぶどう酒事件> 1961年3月28日夜、三重県名張市葛尾の公民館で開かれた地元の生活改善グループ「三奈の会」の懇親会で、白ぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡、12人が中毒症状を訴えた。奥西死刑囚は「妻、愛人との三角関係を清算するため」、自宅から用意した有機リン系の農薬ニッカリンTをぶどう酒に入れたと自白し、翌月3日、殺人容疑で逮捕された。64年の津地裁判決は無罪、69年の名古屋高裁は逆転死刑。72年に死刑が確定したが、翌73年から再審請求を続けた。確定判決によると、奥西死刑囚は事件当日、会場で偶然1人になった10分間に、ぶどう酒の王冠を歯でかんで開け、竹筒に入れたニッカリンTを混入した。
================================================================================

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101802000136.html

筆洗
2013年10月18日

 その映画は、三十五歳の男が川岸を家族と散策する場面で始まる。妻と二人の子と。男は上機嫌で歌いだす。♪母は来ました 今日も来た この岸壁に 今日も来た とどかぬ願いと 知りながら▼幸せな時。だが、それは夢だ。老いた男は、四十年以上すごしてきた三畳一間で目覚める。一九六一年に三重県名張市で起きた毒ぶどう酒事件で犯人とされた奥西勝死刑囚(87)は、拘置所の独房から冤罪(えんざい)だと訴え続けている▼その生涯を描いた東海テレビ製作の映画『約束』で、仲代達矢さん演じる死刑囚は、拘置所の屋上の運動場で叫ぶ。「死んでたまるか、生きてやる」。それは無実を信じ続けた家族の心の叫びでもある▼母タツノさんは、貧しい暮らしに耐えながら面会に通い、手紙で励まし続けた。「してない事はしたというな。しんでもしないというてけ」「ほしいものがあれば母ははだかになってもかってやるから手紙でおしえてくれ」▼タツノさんは一九八八年に世を去り、親類に引き取られ育った長男も六十二歳で病に倒れた。高齢の父を気遣い「おやじには、(無罪を勝ち取り)出てきてから知らせてくれ」と言い残して▼証拠の多くは弁護団の根気強い調査で突き崩されてきた。だが、最高裁は固い扉を開けようとせず、七度目の再審請求も棄却した。死刑囚の心の叫びが、ひときわ高く聞こえるようだ
================================================================================

================================================================================
http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2、10月19日】

2013年10月19日(土)付
再審の壁―手続きの整備が必要だ

 裁判で有罪が確定したあとでも、その結論を覆すような新証拠が見つかれば、改めて審理する。それが再審である。

 三重県で52年前に起きた名張毒ブドウ酒事件で、最高裁は死刑囚の再審を認めなかった。

 もともと自白と状況証拠で有罪となった事件である。一審は無罪。名古屋高裁もいったんは再審の開始を認めた。複数の裁判官が有罪に疑いをもった。

 弁護側が出した新証拠は、犯行に使われた農薬は、死刑囚が自白したものとは別だった可能性がある、というものだった。

 だが、最高裁は、再審を開くほどの証拠ではないと判断した。一方で、農薬が別物だった可能性は依然残る。再審を始めるのに必要な新証拠のハードルはどこまで高くすべきなのか、すっきりしない結論だ。

 最高裁は1975年、「疑わしきは被告人の利益」とする原則が、再審開始の判断にも適用されるとの決定を出した。その理念に立ち返り、再審のあり方を再考すべきではないか。

 確定判決は尊重されるべきだが、誤りだった場合は救済されねばならない。まして死刑になれば、取り返しがつかない。

 そもそも再審を始めるかどうかの審理は事実上、有罪か無罪かの判断に結びついている。だが、その手続きには具体的な規定が乏しく、裁判所の裁量が大きい。証拠の取り扱いや被告人の権利をめぐる公判のようなルールがなく、非公開のなかで判断されている。

 刑事訴訟法ができた当時、再審は例外的と考えられていた。だが75年の決定をうけ80年代、4件の死刑確定事件が再審で無罪となった。近年も、足利事件布川事件東電社員殺害事件など、再審無罪が相次いでいる。再審の可否をめぐる手続きについて整備すべきだろう。

 さらに、再審の可能性を見すえた証拠の保存や開示のあり方についても議論が必要だ。

 今回は、重要な証拠だった毒ブドウ酒が保存されていなかったため再鑑定できず、当時の鑑定方法も分からなかった。

 事件から時間がたつほど新証拠を見つけるのは難しくなる。一方で、DNA鑑定など技術の進歩により、証拠の価値は時とともに重みを変える。

 重要な証拠が検察側の手に埋もれていることもある。これまでの再審請求審では、裁判所が検察側に促して出てきた証拠が大きな役割を果たした。

 とりわけ死刑事件については、求められた証拠を確実に開示しない限り、刑の執行への理解は得られまい。
================================================================================

================================================================================
http://www.asahi.com/paper/column.html?ref=com_top_tenjin、10月19日】

2013年10月19日(土)付
天声人語

 事件につけられた名称が、その時代と、流れた歳月を物語ることがある。たとえば「徳島ラジオ商殺し事件」はテレビ時代の到来前に起きた。「名張毒ブドウ酒事件」もブドウ酒という言葉が時代がかって響く。どちらも戦後の事件・裁判史に太字で刻まれるできごとだ▼ラジオ商事件では、故・富士茂子さんが夫殺しの汚名を着せられて懲役刑に服した。無実を叫び、事件から32年後に再審無罪が言い渡されたのは、富士さんが69歳で他界した後だった▼毒ブドウ酒事件の奥西勝死刑囚は87歳になり、人工呼吸器をつけた病床から無実を訴えている。事件はガガーリンが人類初の宇宙飛行をした1961(昭和36)年に三重県名張市で起きた。一審無罪、二審有罪をへて、死刑確定後の収容は41年におよぶ▼ようやく開きかけた再審の扉も、16日の最高裁の棄却で、また固く閉じられた。後になって証言者の偽りが分かったラジオ商事件とは状況は違う。しかし自白を軸に状況証拠と心証で下された裁きは、冤罪(えんざい)を生んできた一つの「型」といえる▼裁判官には専門家としての判断があろう。とはいえ、確定判決を守り抜くことで裁判の威厳が保たれるとは思えない。「疑わしきは被告人の利益にに徹してこそ、司法の高潔は保たれるのではないか▼弁護団は8次となる再審請求をするという。残された時間との戦いにもなろう。真実を知る身ではないけれど、「遅れた正義は無いに等しい」という言葉が、胸に浮かんでは消える。
================================================================================

================================================================================
http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20131019-00029050/

名張毒ぶどう酒事件・最高裁の棄却決定に思う
江川紹子
2013年10月19日 16時27分

なぜ?今?

名張毒ぶどう酒事件で、最高裁が棄却決定を出したとの速報を見て、頭の中に大きな疑問符が浮かんだ。弁護団が最高裁に書面を出した、と聞いたばかりだったからだ。

  (小池義夫弁護士が描いた元気な頃の奥西勝さんの似顔絵。よく似ている)

検察官の主張に対する反論と、科学者3人の意見書や資料など、合わせて100ページほどを弁護団が投函したのは、9月30日という。最高裁に届いたのは10月1日だろう。再審請求棄却の決定は10月16日付。時間的に、弁護団の書面を吟味したり、議論したうえで判断した、とは思えない。

決定の内容を読んで、あ然とした。

焦点となっている毒物に関して、弁護側主張を検討した形跡がまったくないのだ。単に、検察側意見書によれば再審不開始の名古屋高裁決定は正しい、と言っているだけで、弁護側主張のどこが、なぜ違うのか、という理由にまったく言及していない。

そして、弁護人から決定が出るまでの経緯を聞いて、今度は呆然とした。

弁護団は書面を送付する際、裁判官と調査官の面会を求める上申書を提出していた。調査官とは、最高裁裁判官の仕事を補佐する役割で、地裁などで裁判官として実務経験豊富な判事が務める。

ところが何の音沙汰もないので、弁護団長の鈴木泉弁護士が10月11日に最高裁の担当書記官に電話をした。「調査官と裁判官に聞いて連絡します」と言われ受話器を置くと、わずか15分後に電話がかかってきた。「調査官、裁判官とも面会しないとのことです」という断りだった。

第7次再審請求で1回目の特別抗告審(最高裁第3小法廷・堀籠幸男裁判長)の時には、調査官が何度も面会に応じ、弁護団は難しい科学鑑定の中身を口頭で補足説明する機会を得ていた。ところが、今回の第1小法廷(櫻井龍子裁判長)では、調査官の面会も、ただの一度も実現していない、という。


裁判所の都合が優先

しばし呆然とした後、ようやく働き始めた私の頭でこれらの事実を咀嚼し、冒頭の疑問に自ら出した答えは、次の2つだった。

(1)最高裁にとっては、とにかく奥西勝さんが生きているうちに裁判所の結論を出すことが最優先だった。

(2)その結論、すなわち再審を開始しないという結果は、あらかじめ決まっていた。

奥西さんは昨年5月に名古屋高裁刑事第2部(下山保男裁判長)で再審開始を取り消す決定が出されてから体調が急激に悪化。6月に八王子医療刑務所に移されたが、今年5月には2度も危篤状態に陥った。第7次再審請求審は、以下のような経過を経て、すでに11年以上が経過していた。


2002年4月 第7次再審請求
  ↓
2005年4月 名古屋高裁刑事第1部(小出ジュン一裁判長)の再審開始決定
          注:「ジュン」はかねへんに、つくりは亨
  ↓
2006年12月 同高裁刑事第2部(門野博裁判長)の再審開始取消決定
  ↓
2010年4月 最高裁第3小法廷(堀籠幸男裁判長)の差し戻し決定
  ↓
2012年5月 名古屋高裁刑事第2部(下山保男裁判長)で再度の再審開始取消決定
  ↓
最高裁第1小法廷(櫻井龍子裁判長)


最初に再審開始決定が出ており、最高裁第3小法廷の判断も「科学的知見」を重視するものだっただけに、本人や弁護団が期待しているだけでなく、マスメディアからも島田事件以来の死刑再審かと大いに注目されていた。最高裁の結論が出る前に、奥西さんが亡くなるようなことがあれば、裁判所が批判にさらされるのは必至だ。

そんな事態を防ぐため、とにかく生きているうちに、再審を開くつもりはないという結論を示して第7次再審請求審を終わらせるーー明示的か暗黙のうちかは分からないが、これが、最高裁第一小法廷の基本方針だったのではないか。それでも、検察側主張に対する弁護側反論を待たずに結論を出すわけにはいかない。なので、弁護側の書面が届くのを待って、(「これでよろしいですね」という形ばかりの確認くらいはしたかもしれないが)あらかじめ用意してあった決定文を印刷し、発送したのだろう。

つまり、事案の真相解明とか、人の命や尊厳などより、裁判所の都合が優先された、ということだ。


結論ありき、が「普通」

再審は開かせないーー名張毒ぶどう酒事件の再審請求は、こうした裁判所の結論ありきの姿勢との戦いだった。

  (2012年5月、名古屋高裁の差し戻し抗告審の「不当決定」に憤る鈴木弁護士に)

たとえば、第5次再審請求審で、唯一の物証であったぶどう酒の王冠についた傷が奥西さんの歯型と一致するという有罪判決の認定は、木っ端みじんに打ち砕かれた。それでも名古屋高裁は、王冠の傷は奥西さんの歯型に類似しているという旧鑑定にも「それなりの証明力が認められる」とか「自白の補強証拠の一つとなりえないとはいえない」などと有罪方向での評価を与え続けた。

そもそも、証拠とされた王冠が、本当に事件に使われたぶどう酒のものだったかどうかも、疑わしいところがある。事件の現場となった公民館からは、証拠として出されている王冠以外にも、たくさんの酒類の王冠がみつかり、警察が押収し、検察に保管されている。再審弁護団の初代弁護団長は、「(王冠が)ざくざくあった」と述べていた。だが、それは未だに開示されていない。

第7次請求審で再審開始決定を取り消した門野決定は、「…ではないかと考えられる」「…のようにも思われる」「…も無視できないように思われる」「…としてもおかしくないように思われる」などと想像や推理、推測、憶測を幾重にも重ねて、科学者の意見を退けた。そして、「当然極刑が予想される重大犯罪であり、そう易々とうその自白をするとは考えられない」と、「自白」に寄りかかって判断をした。無実の人の虚偽「自白」や目撃者が虚偽や誤解に基づいた「証言」によって、これまでたくさんの冤罪が作られてきた教訓は、そこでは全く忘れ去られていた。

どれだけ有罪の事実認定が疑わしくなっても、とにかく確定判決を死守するという結論は動かないのだ。これが、多くの裁判官の対応だった。私には異常に思えたが、裁判所の世界では、これが「普通」なのだろう。


「普通」につぶされる「まとも」な判断

それでも、時々まともな裁判官は現れる

ここで私が言う「まとも」とは、

1)再審請求審においても、「疑わしきは被告人の利益にという刑事裁判の鉄則が適用される、とした白鳥決定を意識する

2)自白などの供述に頼るより、客観的な証拠、とりわけ科学的知見を重視する

という姿勢を意味している。

第7次再審請求審で再審開始を決定した小出コートは、1)の意味で「まとも」だったし、科学的知見を重視して判断をやり直すように求めた最高裁第3小法廷は、2)の意味で「まとも」だった。もちろん、いずれも弁護側の主張を丸飲みしたわけではない。たとえば小出決定は、それぞれの証拠の意味するところを的確に把握し、事実認定のうえで新たな視点を提供しているかどうかで採用不採用をきっぱり分別。そのうえで、確定判決に合理的な疑問が生じている以上、再審を開くべき、という明解な論旨だった。

ところが、そういう「まとも」な判断が出るたびに、それを他の「普通の」裁判官たちが潰しにかかる。その繰り返しだった。門野コートは自白に依存し、下山コートに至っては、検察官が主張もしていない化学反応を自ら考え出して、せっかく開きかけた再審開始の扉を、再び閉ざした。

その挙げ句の果ての、今回の最高裁の決定だ。

再審は、過去の裁判を見直す作業でもある。裁判所の判断が誤っていたかもしれない。見逃した事実があるかもしれない。そんな謙虚な姿勢で証拠を見直し、様々な意見に耳を傾けるのでなければ、間違った裁判は正せない。

残念ながら、今回の最高裁にそうした謙虚さは欠片も見られなかった。無辜を救済する使命感も全く感じられなかった。伝わってきたのは、「裁判所は間違わない」との無謬神話を維持する強固な意志と、裁判所の対面や都合を優先する姿勢ばかりだ。


裁判官は選べない。ならば…

   (毒ぶどう酒事件被害者の霊を慰める観音像)

私が名張事件と関わって、もう20年以上になる。その間、他の再審請求事件についても、取材をしたり、関心を持って見てきた。

確かに、足利事件、氷見事件(富山強姦・同未遂事件)、東電OL殺害事件などで再審無罪判決は出ている。ただ、これらの事件は、DNA鑑定や真犯人の逮捕によって、犯人が別人であることが明らかになったケースだ。そうでもなければ再審が開かれないのでは、冤罪の犠牲者を救うことは難しい。実際、冤罪と思われる事件でも、再審の扉はなかなか開かれず、いったん開かれた扉も、すぐにまた閉じられてしまう。

圧倒的多くの「普通」の裁判官が過去の裁判所の判断を見直したがらない中、時折「まとも」な裁判官が現れたり、「まとも」な判断がなされたりする。それは他の事件でも同じだ。

けれども、被告人も再審請求人も、裁判官を選ぶことはできない。格別に幸運で、「まとも」な裁判官や「まとも」な判断に続けて出くわせば、雪冤を果たせるかもしれない。けれども、そうでない多くの場合は、救われない。これが今の日本の司法の現状だ。

その結果、奥西さんは名古屋高裁の逆転死刑判決以来、44年間も獄につながれている。

かといって、裁判所が自ら変わっていく、ということは全く期待できない。ならば、これ以上「運」に任せるのではなく、こんな事態がまかり通っている仕組みを変えていくべきだ。

そこで提案が3つある。

1)現在の裁判で認められている程度の証拠開示を認める

今なら、名張毒ぶどう酒事件は、裁判員裁判対象事件となり、公判前整理手続きの過程で検察側の証拠が幅広く開示される。過去の冤罪事件では、検察側はしばしば、自分たちの筋書きに反する証拠を隠していきた。たとえば、東電OL事件では、被害者の口や胸部にゴビンダさんとは異なる血液型の唾液が付着していたことを、検察側は長く伏せてきた。布川事件では、犯人とされた2人とは違う男を被害者宅付近で見たという女性の証言が、やはり長く隠されてきた。

名張毒ぶどう酒事件は、検察側が証拠提出した関係者の調書類だけでも、不自然極まりない変遷がある。それ以外の調書や王冠の”発見”過程などが明らかになれば、事件の真相に近づくことができるかもしれない。

最近は、証拠開示に前向きな裁判官も出てきている。しかし、そういう裁判官に当たるかどうかは運次第。それではいけない。どんな裁判官に当たってもいいように、現在、裁判を行うのであれば認められる程度の証拠開示は、再審請求審でも認められるよう、制度として定めるべきだ。


2)検察官による異議申し立ては認めない

今回の最高裁決定は否定したが、「疑わしきは被告人の利益に」の原則を再審請求審でも適用するとした「白鳥決定」は、維持すべきだと思う。

名張毒ぶどう酒事件については、一審の津地裁は明解な無罪判決を書いている。そして、第7次再審請求審の名古屋高裁小出コートは、いくつもの論点を検討して、有罪判決に「合理的疑い」を抱いた。少なくとも、6人の裁判官が関わった2つの裁判体で、奥西さんを犯人とする検察主張や有罪判決に対し、「合理的疑い」を抱いた事実は大きい。

ましてや、死刑判決である。「合理的疑い」をさしはさむ余地が少しもないほどに有罪立証が固められていなければならないはずだ。それに対し、再審請求審において、3人の裁判官が「合理的疑い」を抱いた。この時点で、検察側の異議申し立ては認めず、すぐに再審を開いたらどうか。

現状では、事実上「再審開始=無罪判決」となっているため、いったん再審開始決定が出ても、検察官は異議を申し立てて、それを阻止しようと努める。その発想を変え、「再審開始=起訴時に戻って裁判をやり直す」として、検察側の主張はそのやり直し審で十分主張すればよい。裁判のやり方も、事件当時の訴訟法ではなく、現在の法律に基づいて行う。法制度は「改正」、つまりよりよく改められてきたはずで、何も以前の悪い制度で行うことはないだろう。

このようにすると、再審で有罪判決が出されることもありうる。それを承知の上で、検察側異議申し立てを認めずに、再審開始のハードルを少し下げることが必要だと思う。


3)再審請求審に市民が参加する

前述したように、「普通」の裁判官たちは、過去の裁判所、すなわち先輩たちがなした判断の間違いを正すことに、非常に消極的である。間違いを認めると、裁判所の権威に関わるとでも思っているらしい。

そうであるならば、過去の裁判所の間違いを正す機会を作る役割を、職業裁判官たちに任せたままにしておくことは、間違いなのではないか。

裁判をやり直すかどうかの判断には、過去の裁判所に何のしがらみもない市民が関わるべきだ、と私は思う。市民だけで判断をする検察審査会方式にするのか、裁判官により多くの市民が加わる裁判員方式がいいのかは議論すればよい。いずれにしても、再審の扉を開く鍵を、裁判所だけに託しておくことは、人の道に反している、とすら思う。


大きくうなずいた奥西さん

奥西さんには、17日のうちに弁護士2人が結果を伝えた。気管を切開していて、言葉を語ることはできないが、この日の意識は清明で、右手をやや上げて弁護士を迎えた、という。2弁護士によると、状況は次のようなものだった。

伊藤和子弁護士が、奥西さんの右手を握った。野嶋真人弁護士が、こう切り出した。

「最高裁の決定が届きました」「僕らの力が及ばず、ごめんなさい」

これで全てを察した奥西さんは、石のように固まって、うつろな表情で天上を見つめた。「僕らは絶対諦めません」「弁護団はこれからも今まで以上にがんばる」「次の準備をしています」…

2弁護士がそう繰り返し呼びかけると、奥西さんはうなずいた。

「8次(再審請求)をやりますよね」

野嶋弁護士の声に、2度、うなずく奥西さん。

   (八王子医療刑務所に移ってからの奥西さんの似顔絵。小池義夫弁護士が描いた)

「僕らを選任してくれますか」

さらに大きなうなずきが返ってきた。そして、必死に何か喋ろうと口を動かす。しかし、声にはならない。野嶋弁護士が口元に耳を寄せたが、聞きとることはできなかった。

以前は、面会のたびに、「皆さん、ありがとう。がんばります」と言葉が返ってきた。野嶋弁護士が「『ありがとう。がんばります』と言ってくれているのですか?」と聞いた。奥西さんは、やはり大きくうなずいた。

裁判所や法務当局は、奥西さんの獄中死を待っているのかもしれない。それに抗うかのように、奥西さんは懸命に命の灯火をともし続けている。

制度を変えるには時間がかかるだろう。

だが、奥西さんの命の時間はそう長くない。

本当に、なんとかならないものだろうか。

弁護団は、急ピッチで第8次再審請求の準備を進めている、という。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「日本を売る秘密交渉 TPP」 『週刊金曜日』(10月18日、964号)についてのつぶやき

2013年10月21日 00時00分33秒 | Weblog


週刊金曜日』(2013年10月18日、964号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、片岡健氏【和歌山カレー事件に冤罪の可能性 「ヒ素は別物」か!? 中井鑑定に疑義唱える論文の波紋】と明石昇二郎さん【特捜チーム編成で、本腰操作となるか 福島県警、告発状を正式受理】。

************************************************************************************
■①『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 「日本を売る秘密交渉 TPP」。明石昇二郎さん【特捜チーム編成で、本腰操作となるか 福島県警、告発状を正式受理】、「強制捜査も視野」「検察審査会での審査に〝追い風〟」。もはや犯罪(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/b708c5d7e03c776fc0cff5e1012bff09) 

■②『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 渡部睦美氏【帰還迫られる福島・田村市で放射線調査 除染道路の4割が効果なし】、「・・きれいな部分だけ縫って歩くように生活しろということになる」。不可能・・?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/70ea694eaba6c83b3973a0be001acbca

■③『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 【さらん日記 by さらん】、安倍首相・・「状況はコントロールされています」「作業員のいる所が非汚染地域です」。笑えない・・。その小泉純一郎氏がいまや反原発派・・複雑な心境(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/091a616455465e404a8e248e93708b77

■④『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 藍原寛子氏【福島で松川事件無罪確定50周年集会】。国鉄三大謀略「事件が、一九四九年の七月から八月にかけて立て続けに起きた」http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e848ac49e72ce1f445810e32d40bb9b0

■⑤『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 宇都宮健児さん【風速計/国を亡ぼすカジノ解禁】、「二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向け、カジノ解禁を目指す動きは活発になっている」そうだ。他にやることあるでしょうに(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/07968cccb4abad0a01affdd3c37e0b4e

■⑥『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 【西川伸一の政治時評/消費税の逆進性は「顕微鏡的」格差で実は公平な税なのか 「望遠鏡的熟議」が必要では?】。いろんな考え方の学者がいるものである・・

■⑦『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 植草一秀氏【かんぽ生命に見る米国の日本支配の策動 安倍首相の公約違反を許してはならない】、「国民皆保険が危ない」「「六つの公約」も破棄か」。「ウソはつく。TPP交渉参加。ブレる。」「日本を壊す!? 自民党」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/4095fb5e2bf2816951de8c47e28d227b

■⑧『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 内田聖子氏【「結論ありき」で中身はボロボロ TPP「年内妥結」声明も綻びはじめた米政府と財界】。横田一さん【公約違反の〝西川発言〟に党内対立は確実 自民、突然の方針〝転換〟 やはり裏切られた「聖域五項目」】 

■⑨『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 岩月浩二氏【国民主権から外国投資家主権へ ISD条項は憲法を破壊する】、「基本的人権を蹂躙し多国籍企業の利益優先」「憲法の基本原則の侵害は許されない」。「「高度なレベルでの協定締結」が何をもたらすのか?」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ffeb37f2332f233ad4b25e13236e914d

■⑩『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 猪熊弘子氏【待機児童問題、保坂展人世田谷区長バッシングに異議あり 認可保育所の「質」の確保こそ大切】。そんな問題が起こっているとは知らなかった・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/191c9a1189110383040769a382fc976d

■⑪『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 石川文洋(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6825289b60b19442e4ab8d25aab34a58)さん【オスプレイ強行配備から一年 米軍機が飛ばない沖縄の日へ】、「米軍機のない光景」「軍隊は住民を守らない」「若い世代への期待」

■⑫『週刊金曜日』(2013年10月18日、964号) / 片岡健氏【和歌山カレー事件に冤罪の可能性 「ヒ素は別物」か!? 中井鑑定に疑義唱える論文の波紋】、「この鑑定論争は、人一人の命を左右しかねない。誇大表現や事実の歪曲がないフェアな議論が望まれる」。ようやく週金でも記事化(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2d453d51ac165ff784049f039ae886b4
************************************************************************************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●音圧計でも持ち出しそうな勢い、たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令・・・アホらしい

2013年10月20日 00時00分34秒 | Weblog


asahi.comの【天声人語】(http://www.asahi.com/paper/column.html?ref=com_top_tenjin、9月21日)。

 東京「ト」教委と同じですね、大阪「ト」教委。目視に飽き足らず、音圧計でチェック、なんてことをやりかねない。

   『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話
   
   『●『創(2009年8月号)』読了(2/2)
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(2/3)
   『●ト知事たちのハタとウタ
   『●大阪元〝ト〟知事、重いツケ、将来への大きな禍根
   『●日の丸訴訟、君が代判決
   『●「東京都立三鷹高校元校長」対「東京都教委」
   『●我が身を省みらずに遠吠えする元新聞記者らしき人と
              校長の検閲に喝采を送る元弁護士らしき人のイサカイ
   『●元大阪〝ト〟知事は単なる目立ちたがり屋!? 「あざとい」・・・
   『●ト知事たちのハタとウタ
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~

 「自主性が大切と普段から説いてきた先生が、信念を封じて口パクをする。想像したくない光景だ」・・・・・・残酷で、胸が締め付けられる。そして、「先生がお互いに監視しあう」・・・・・・、一体どこが教育改革なのか? 教育壊革である。

================================================================================
http://www.asahi.com/paper/column.html?ref=com_top_tenjin、9月21日】

2013年9月21日(土)付
天声人語

 歌い手が録音に合わせて口だけ動かす。俗にいう「口パク」である。オバマ大統領の2期目の就任式で、歌手のビヨンセさんが披露した米国歌がそうだった。北京五輪の開会式での「天使の歌声」もそうだった。音楽業界では珍しくないらしいが、それが学校の入学式や卒業式という場であったらどうだろうか▼大阪府教委が府立高校に通知を出した。式で君が代を斉唱する時、教職員が本当に歌っているかどうか、「目視」で確認せよ、と。去年、府立和泉高校長が教員の口の動きを監視させ、物議を醸した。その校長が教育長になり、全校に広げる▼式場で教頭らが目を光らせ、歌っていない者がいたら、名前を府教委に報告する。判断の基準は形式的な「口元チェック」ではなく、「公務員として誠意ある態度かどうか」だという。漠然とした話だ▼例えば「感極まって歌えなかった」場合は目こぼしになるかも知れないという。そんなことまで考える情熱があるなら他のことに注いではと思う。自主性が大切と普段から説いてきた先生が、信念を封じて口パクをする。想像したくない光景だ▼起立斉唱を義務づける条例がある以上、守るのは当然と考える人も少なくないだろう。だが、君が代をどう考えるか、歌うかどうかは個人の思想・良心の自由にかかわる。最高裁も去年の判決で教員へのいきすぎた処分に釘を刺している▼先生がお互いに監視しあう。教育の場が荒廃しないか。多感な生徒の心に暗い影を落とさないか。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●西山太吉さん密約事件が示すもの: 「一人歩きし、拡大解釈され、時の権力によって必ず乱用される」

2013年10月19日 00時00分13秒 | Weblog


田中龍作ジャーナル』の記事【秘密保全法 「黒塗りさえ出なくなる」】(http://tanakaryusaku.jp/2013/10/0008020)。

 「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」(佐高信さん、10月13日『サンデーモーニング』)。また、「西山事件が示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。その時の権力によって必ず乱用される」(岸井成格さん、同番組)。

   『●三十数年前の映画 ~『密約 ―外務省機密漏洩事件―』
   『●白々しかった歴代首相・関係者(1/2)
   『●白々しかった歴代首相・関係者(2/2)
   『●白々しい歴代首相・関係者
   『●密約破棄
   『●『密約 ~外務省機密漏洩事件~』読了
   『●〝沖縄密約〟東京高裁判決、原告側の逆転敗訴
   『●『沖縄密約』文書破棄という歴史の冒涜 ~「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国~
   『●沖縄密約と日曜劇場『運命の人』
   『●『運命の人』というフィクション・ドラマと沖縄密約事件についての
                                    ノンフィクション

   『●『運命の人』余話 ~あるフィクサー的政〝界〟記者の反論~
   『●続『運命の人』余話 ~ある元政〝界〟記者の筋違いな激怒、はさておき~

 「公務員法でも政と官がその気になれば、ジャーナリストなんぞ簡単に逮捕できるということ」だったが、それ以上の強力な「猛毒」を安倍首相や自公議員は欲しいらしい。自公議員への投票者や支持者は、そんな「猛毒」をどう思っているのでしょう?

================================================================================
http://tanakaryusaku.jp/2013/10/0008020

秘密保全法 「黒塗りさえ出なくなる」
2013年10月10日 20:12  

   (「情報操作ではなく情報犯罪だ」。西山太吉氏は密約の存在を
    認めようとしない日本政府を厳しく批判した。
    =10日午後、参院会館講堂 写真:筆者=)

 時の政府や霞が関に不都合な情報を表沙汰にしたら、権力はこう仕打ちをしてくる。代表的な事件の当事者がきょう、国会内で秘密保全法の危険性を訴えた―

 元毎日新聞記者の西山太吉氏(1931年生まれ)。沖縄返還に絡む日米両政府間の密約をスクープしたが、国家公務員法違反(教唆)で逮捕された。

 西山氏は情報公開の精神なき日本政府の姿勢を厳しく批判した。格好の例としてイラク戦争への協力をあげた。

   「日本のイラク戦争参加は情報開示請求しても真っ黒。(航空自衛隊は
    表向き国連の人道支援に協力するとしていたが)実は69%が武装米兵を
    運んでいた。それを隠していた。建前と実際が違う。
    日米同盟関連(の情報)はいつもそうだ」。

   「(海上保安部の船に激突した)中国漁船のビデオなど秘密でも
    何でもない。すり替えだ。(政府は)日米同盟の中味が出てくることが一番怖い」。

   「特別秘密など外務省に行ったらゴロゴロある。部内秘といったもの。
    日米同盟以外に秘密はない。なぜ特別秘密指定が要るのか?
    (公務員法で十分)」。

 原発運転差し止め訴訟で秘密の壁に向かい続ける海渡雄一弁護士は次のように危機感を示した―

   「ウィキリークスに情報を漏らした米軍のブラッドリー・マニング2等兵は
    禁固35年、英紙などに情報漏えいした元CIA職員のスノーデン氏は
    死刑にならないだけでロシアに亡命。日本もアメリカと同じような国に
    なってゆく。(秘密保全法は)アメリカと情報共有するための立法だ」。

   (秘密保全法は上程されれば数の力で簡単に通りそうだ。危機感を
    持った人々で満席となった。立ち見も出て約300人が参加した。
    =写真:筆者=)

 沖縄返還協定(1971年締結)で、基地の一部を返還する米国は現状回復費用の400万ドルを地主に支払うこととされていた。だがこれは表向きで、実際は「日本政府が費用を全額肩代わりする」―密約が日米間で交わされていた。この密約を外務省からスッパ抜いたのが毎日新聞記者(当時)の西山氏だった。

 本来米国が支払うべき土地の現状回復費用を日本国民の税金で賄う。理不尽な密約を西山記者は世に知らしめたのである。だが国民の利益にかなうことは、時の権力者には不都合だった。

 西山記者に機密文書を渡した外務省の女性事務官は国家公務員法違反で逮捕され、西山記者も教唆(そそのかし)で逮捕される。沖縄返還を自らの偉業としたかった佐藤栄作首相(当時)の逆鱗に触れたのである。

 外務省も極秘の密約があることを伏せておきたかった。公務員法でも政と官がその気になれば、ジャーナリストなんぞ簡単に逮捕できるということだ

 公務員法であれば1年以内の懲役だが、秘密保全法では10年以内と俄然厳しくなる。正義感の強い公務員がまれにいる。彼らからの内部告発や協力で行政の不正が明るみに出たりしてきた。

 だが10年間を獄中で棒に振るとなれば、簡単に行政の不正を外に出せなくなる。家族もいるし自分の人生もあるからだ。厳罰化だけでも威力十分だ

 秘密保全法は来週火曜日(15日)から始まる臨時国会の目玉となりそうなだけに、関心は高く会場の参院会館講堂は超満員となり立ち見も出た。超党派(共産、みんな、社民、生活、無所属)の国会議員20人(代理人含む)が出席した。

 講演に耳を傾けた杉並区の主婦(50代)は「区議会議員の政務調査費を情報開示請求したら黒塗りしか出てこなかった。秘密保全法が通ったら黒塗りさえも出てこなくなる」と話す。

 区議会のレベルまで秘密指定が掛かるかどうかはともかく、「由らしむべし知らしむべからずの社会が訪れようとしている
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●国鉄三大謀略「事件が、一九四九年の七月から八月にかけて立て続けに起きた」

2013年10月18日 00時00分07秒 | Weblog


西日本新聞の記事【「松川事件は終わらない」 無罪確定50年で集会】(http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/45903)。

 「戦後最大の冤罪事件と呼ばれる「松川事件」」、「元被告らが「真犯人が見つかるまで、松川事件は終わらない」と訴えた」そうだ。松川事件を含む国鉄三大謀略「事件が、一九四九年の七月から八月にかけて立て続けに起きた」。大事なことは、「結果的にはこの事件が当時の権力者、支配者の側に大きなプラスをもたらした・・・。それまで政府は革新勢力に押されていたのだが、事件は・・・、日本の局面を大きく変えた」ということ。

   『●『美談の男』読了
     「冤罪が判明(冤罪の疑いが濃厚)した三鷹事件松川事件八海[やかい]事件。
      下山事件、帝銀事件(p.90)」

   『●『日本の公安警察』読了(1/2)
     「GHQの策略・謀略。「一九四九年は、いわゆる公安事件が続発した
      年だった。下山事件(七月五日)、三鷹事件(七月一五日)、松川事件
      (八月一七日)・・・・・・。いずれをとっても謀略の色が濃く、
      ・・・「キャノン機関」が実行に関わったと指摘されるなど、今も多くが
      謎に包まれている事件ばかりだ」(p.52)」

   『●『下山事件〈シモヤマ・ケース〉』読了(1/6)
     「国鉄三大ミステリー、あるいは、陰謀事件。「初代国鉄総裁である
      下山定則が、常磐線の線路上で轢死体で発見された下山事件
      車庫にあった無人電車がいきなり暴走して運送店に突っ込み、
      多くの死傷者を出した三鷹事件、そして列車転覆してやはり死傷者を
      多数出した松川事件、この三つの事件が、一九四九年の七月から八月に
      かけて立て続けに起きた」(p.13、63、135、139)。」
     「家永三郎さんは「・・・松川事件について、・・・「結果的にはこの事件が
      当時の権力者、支配者の側に大きなプラスをもたらした・・・。それまで
      政府は革新勢力に押されていたのだが、事件は・・・、
      日本の局面を大きく変えた」」(p.64)」

   『●『新聞記者 ~疋田桂一郎とその仕事~』読了(1/2)
     「元毎日新聞の西山記者 (p.156)、「妹たちのかがり火」
      仁木悦子さん (p.160)、松川事件の広津和郎さん (p.205) などの名も」

================================================================================
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/45903

「松川事件は終わらない」 無罪確定50年で集会
2013年10月12日(最終更新 2013年10月12日 20時34分)

   (無罪確定から50年を記念する集会を前に記者会見する元被告の
    (左から)阿部市次さん、岡田十良松さん、赤間勝美さん、
    本田昇さん=12日、福島市の福島大)

 戦後最大の冤罪事件と呼ばれる「松川事件」で、被告全員の無罪が確定して50年を記念する集会が12日、現場に近い福島大(福島市)で開かれ、元被告らが「真犯人が見つかるまで、松川事件は終わらない」と訴えた。

 集会には約800人が参加し、4人の元被告が紹介されると、大きな拍手が起きた。登壇した元被告の阿部市次さん(90)は「無罪を勝ち取った後も、冤罪事件はたくさんあった。これを防ぐには司法の改革と、国民の大きな世論が必要だ」とあいさつ。赤間勝美さん(83)は「真犯人を捜し出すまで、元気でいたい」と力強く述べた。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●東京電力原発人災「被ばくに関する正確な情報が伝えられなかった・・・身近で必要な情報が一層隠される」

2013年10月17日 00時00分42秒 | Weblog


東京新聞の記事【「秘密保護法案」秘密肥大化 意のまま 田島泰彦教授に聞く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013100402000122.html)。

 盗聴法とか・・・、

   『●「希望にすがるな 絶望せよ」/『週刊金曜日』(2013年2月22日、932号)についてのつぶやき
   『●「これでもコントロールできているのか」 『週刊金曜日』(9月27日、961号)についてのつぶやき

 共謀罪とか・・・、

   『●『月刊誌3冊』読了(3/5)
   『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、「司法」にも絶望するよな
   『●海渡雄一さんの原子力「規制」委員会人選批判
   『●「「愛国」と戦争 安倍政権の軍事改革徹底批判」 『週刊金曜日』(9月20日、960号)について

あの時の教訓ってい一体どこに行ったの??

 田島泰彦氏の発言で気になるのは、「日本は今でさえ、本来なら国民が知るべき情報が出てこない。原発事故で・・・「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」や被ばくに関する正確な情報が伝えられなかったのがその表れだ・・・身近で必要な情報が一層隠される」という部分。
 ホント~にロクでもない事ばかりする政権!

   『●「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」、騙す阿呆に、騙される阿呆

================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013100402000122.html

秘密保護法案秘密肥大化 意のまま 田島泰彦教授に聞く
2013年10月4日 朝刊

 安倍政権は「特定秘密」に指定した情報を漏らしたり、取得したりした場合、最高懲役10年とする「特定秘密保護法案」の原案をまとめた。臨時国会に法案を提出し、成立させることを目指している。ただ、過度な厳罰化と「秘密」の定義の拡大によって、国民の「知る権利」が脅かされかねない。情報の公開と規制の問題に詳しい上智大の田島泰彦教授に問題点を聞いた。 (聞き手・金杉貴雄)


 -法案では、情報漏えいに罰則を科すのは防衛や外交など四分野の「特定秘密」に限るとしているが。

 限定的に聞こえるが、実際はすごく広範に指定できる。例えば、原発や放射能などの情報は、スパイやテロ活動の防止にあたるかもしれない。環太平洋連携協定(TPP)も外交に関連し、指定されてもおかしくない。指定は政府側が随意に、誰にもチェックされず決めることができる


 -厳罰化の影響は。

 情報を得る方も最高懲役十年だ。共謀や教唆だけで罰則が適用される。記者のほか、情報公開を求め、調査活動をする市民や研究者まで厳罰の対象になり、国民全体に大きな影響がある。


 -政府は「外国と情報共有のため厳罰化が必要だ」と主張するが、国民の「知る権利」との関係は。

 各国は情報公開や表現の自由への取り組みの上に、情報保護の法律がある。日本は今でさえ、本来なら国民が知るべき情報が出てこない。原発事故で(放射性物質の拡散状況をコンピューターで予測する)「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」や被ばくに関する正確な情報が伝えられなかったのがその表れだ。(法案が成立すれば)身近で必要な情報が一層隠される


 -法案は「知る権利」に抵触するのでは。

 政府が何をしているのか情報がなければ、民は是非を判断できず、民主主義は機能しない。「知る権利」は表現の自由国民主権のための基本的人権の一つという考えが主流だ。
 情報公開や知る権利を前提にして、国家の「秘密」をできる限り少なくするのが、むしろ民主主義国の大きな流れだ。秘密を肥大化させていくのは、世界と時代に逆行する。


特定秘密保護法案> 政府原案では、国の安全保障に著しい支障を与える恐れがある情報を「特定秘密」に指定。(1)防衛(2)外交(3)特定有害活動の防止(スパイ行為などを指す)(4)テロの防止-に関する事項が対象で、行政機関の長が指定する。漏えいは最高懲役10年で、従来の国家公務員法の守秘義務違反(懲役1年)、自衛隊法の防衛秘密漏えい(懲役5年)と比べ大幅に厳しくなる。不正に取得した場合も懲役10年、共謀やそそのかし、扇動も懲役5年とする。特定秘密の取り扱いは、適性評価による調査をクリアしたものに限定する。

<たじま・やすひこ> 専門は憲法、メディア法で、表現の自由や国民の「知る権利」に詳しい。神奈川大短期大学部教授を経て1999年から現職。著書に「共通番号制度のカラクリ」「秘密保全法批判」(ともに編著)など。61歳。
================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする