Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●原子力ムラ住人に思い知らせてやりたい!

2012年07月30日 21時51分51秒 | Weblog


asahi.com(http://www.asahi.com/paper/editorial20120730.html)および東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012073090070424.html)。どちらも、一昨日の日曜日の国会議事堂大包囲について。

 数十万の人が国会を取り囲んだ。暑い中大変だったことと思います。本当にご苦労様でした。相変わらず警察発表は、10分の1から20分の1の超過小評価。警察も、首相同様、民意を小さく小さく見積もりたいらしい。
 山口県知事選では大変に残念な結果だった。でも、大善戦。保守王国を支える元祖自民党、対抗馬をわざと出さない、あるいは、出す力の無い第2自民党。元祖自民党と既に一体化している第3自民党。こういった中での大変な善戦、素晴らしいことだと思いました。
 国会の周辺に集った皆さんの声、「国民の安心のために決断したという言葉が許せない正直に金もうけのためといえばいいのに」、「民主主義は民の声を聴く政治のはず声が届かないのはファッショだ」、「この猛暑でも電力は不足していない原発をゼロにし、再稼働も輸出も止めましょう」、国会の中にいる政治家、原子力ムラの住民に思い知らせてやりたい。原発なんていらないし、原発なんて無くても十分に幸せに暮らせる

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http://www.asahi.com/paper/editorial20120730.html

2012年7月30日(月)付
国会を包囲する人々―民主主義を鍛え直そう

 夕暮れの国会議事堂を、無数の灯(ともしび)が取り囲んだ。
 きのう、市民グループの呼びかけであった「国会大包囲」。脱原発を求める人々が、キャンドルやペンライトを手に「再稼働反対」を連呼した。
 ここ数カ月、毎週金曜の夕方には、首相官邸と国会の前でも何万という人々が抗議の声をあげている。
 1960年の安保闘争から半世紀。これほどの大群衆が、政治に「ノー」を突きつけたことはなかった
 「もの言わぬ国民」による異議申し立て。3・11と福島原発事故がもたらした驚くべき変化である。

■原発再稼働で拡大
 官邸前の抗議行動は、3月末に300人ほどで始まった。それが、6月に政府が大飯原発の再稼働を決めた前後から、みるみる膨らんだ
 「大包囲」に来た高知県四万十市の自営業の女性(60)は、再稼働を表明した野田首相の記者会見に憤る。「国民の安心のために決断したという言葉が許せない。正直に金もうけのためといえばいいのに」
 再稼働を急ぐ政府や電力会社は「本当のことを語っていない――。話を聞いた参加者にほぼ共通する思いだ。
 まず、「安全だ」という説明が信じられない
 当然だろう。事故原因も判然とせず、大飯では活断層の存在も疑われている。首相が「事故を防止できる体制は整っている」と力んでも、真に受ける人がどれほどいるのか
 「電気が足りなくなる」という説明にも疑問の目を向ける。
 足りない、足りないと言いながら、昨冬もこの夏も余裕があるではないか。再稼働の本当の理由は、電力会社の経営を守るためではないのか。
 参加者の中には、原発ゼロを実現するにはある程度時間がかかると考える人もいる。
 もし首相が「脱原発」の立場を明確にし、危険度の高い原発から順次廃炉にする行程を示していたら、ここまで怒りが燃え広がることはなかったのではないか。

■根強い体制不信
 ただ、問題は野田政権のふるまいだけにとどまらない。抗議の根っこにあるのは、間接民主主義のあり方に対する強い不信感である。
 兵庫県姫路市の女性(77)は「民主主義は民の声を聴く政治のはず。声が届かないのはファッショだ」と語った。
 こんな声は抗議の場のあちこちで聴かれる。
 有権者が、選挙で選んだ自分たちの代表(議員)を通じて政策を実現する。その間接民主主義の回路が機能せず、自分たちの声が政治に届かない
 そんないらだちが、人々を直接民主主義的な行動に駆り立てているのではないか。
 そして、これを決定づけたのが原発事故だった。
 これは天災ではなく、電力会社や政府による人災だ。メルトダウンの事実も、放射性物質の飛散情報もすぐに公表しなかった。そんな政府の情報をもとに報道するメディアも信用できない――。
 政治不信にとどまらず、新聞やテレビまで「体制側」とみなして批判の目を向ける。それほど不信の根は深い

■補完しあう関係築け
 直接民主主義の流れは、今後も強まるだろう。
 安保闘争のような大規模な政治行動は、高度経済成長とともに70年代以降、影を潜めた。
 いまは右肩下がりの時代。手にしていたはずの豊かさも、安全までも、ポロポロとこぼれ落ちる。さまざまなテーマで、政治の責任を追及する声がやむことはあるまい。
 そんなとき、官邸の壁を隔て、「体制」と「民衆」が相互不信に凝り固まって対峙(たいじ)していては何も生まれない。
 直接民主主義は、選挙と選挙の間の民意を映す方法としては有効だ。しかし、その声を政策に落とし込むのはあくまでも政党や政治家の役割である。
 国民との間の詰まったパイプを修繕し、新しい回路をつくることで相互補完の関係を築く。
 一連の抗議行動を呼びかけた市民グループのリーダーの一人は「大規模な抗議行動で、数を可視化することで議員が動き出した」と語る。
 抗議の人波が膨れあがるのにあわせて、与野党の議員が行動に加わるようになった。地方議員らが「原発の即時全廃」を掲げて「緑の党」を立ち上げた。
 中には選挙目当ての便乗組もいるだろうが、人々の声が政治を動かしつつあるのは確かだ
 抗議行動の主催者らは、官邸側に面会を申し入れているという。この際、老壮青の参加者も招き入れて、首相みずから話し合ってはどうか
 それを手始めに、不信に動かされる「負の民主主義」を、信頼と対話に基づく「正の民主主義」に鍛え直していくのだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012073090070424.html

脱原発の灯 国会包囲 
2012年7月30日 07時04分

 東京電力福島第一原発事故を受けた抗議行動「脱原発 国会大包囲」が二十九日夜、東京・永田町で行われた。参加者はろうそくやペンライトを手に「原発反対」「子どもを守れ」などと訴えた。 
 首相官邸前での抗議を呼び掛けてきたネットワーク「首都圏反原発連合」の主催。参加者は、東電本店前やJR新橋駅周辺をデモ行進した後、移動。人波は国会議事堂を取り囲み、集会のあった正門前は一時、歩道からあふれ道路を埋め尽くした。
 参加人数は主催者発表で二十万人。警視庁関係者は一万二千五百人程度としている。
 これに先立ち、同日午後三時半から東京・日比谷公園で行われた集会では、作家の落合恵子さんが「この猛暑でも電力は不足していない。原発をゼロにし、再稼働も輸出も止めましょう」と呼び掛けた。

(東京新聞)
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●山口県知事選挙の残念な結果を受けて、上関原発の行方が気になる・・・

2012年07月29日 21時05分55秒 | Weblog


東京新聞(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072901001550.html)とasahi.com(http://www.asahi.com/politics/update/0729/SEB201207290008.html)。

 期待していただけに、大変に残念な結果でした。やはり、甘くない。橋下元〝ト〟知事の「ブレイン問題」のことはもう言いますまい。飯田哲也さん、支援者の皆様方、果敢な挑戦に対して敬意を表しつつ、お疲れ様でした。
 それにしても、16時くらいの時点での投票率が40%程度だという風に聞きました。最終的にはどのくらいでしょう・・・。いろいろな事情があり、飯田さんは勝つことができず、それが山口県民の皆様方の民意でしょうから仕方がありませんが、投票に行かれない方が多いことにショックを受けます。
 当選された山本氏は、上関原発建設「計画の「凍結」を主張。告示日には「脱原発依存は当たり前。できるだけ原発に依存しない国に向かうのが国民の願い」と訴えた。しかし、その後は、エネルギー問題に触れることはほとんどなく、港湾や道路などインフラ整備による産業の再生や雇用創出を中心に訴えた」そうです。選挙戦も終われば、さっさと方針転換、なんてことがないことを祈るばかりです。

 この結果にへこたれず、引き続き原発廃止に向けて人々に訴え、努力してゆくしかない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072901001550.html

山口県知事に山本氏当確 政府の原発政策注視の姿勢 
2012年7月29日 20時28分

 任期満了に伴う山口県知事選は29日投票、即日開票の結果、無所属新人の元国土交通審議官山本繁太郎氏(63)=自民、公明推薦=が、NPO法人所長飯田哲也氏(53)ら無所属3新人を破り当選確実となった。

 中国電力が進める上関原発建設計画(同県上関町)への対応などが主な争点だった。原発計画の白紙撤回を唱えた飯田氏に対し、山本氏は凍結方針を表明。政府の新たなエネルギー政策の行方を見守る姿勢を示し、計画再開にも含みを残した。

(共同)
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http://www.asahi.com/politics/update/0729/SEB201207290008.html

2012年7月29日20時5分
山口知事に山本氏当選確実 脱原発の飯田氏ら破る

 山口県知事選は29日投開票され、無所属新顔の元国土交通審議官、山本繁太郎氏(63)=自民、公明推薦=が、脱原発を掲げる環境NPO代表の飯田哲也氏(53)ら無所属新顔3氏を破って初当選した。

 県内には、中国電力上関(かみのせき)原発(上関町)の建設計画があり、脱原発活動に長く取り組み、計画の白紙撤回を訴えた飯田氏が、どれほどの支持を集めるか注目された。上関原発は東京電力福島第一原発事故後に準備工事を中断したままだが、建設計画の是非を含めたエネルギー政策が論戦のテーマの一つになった。

 山本氏は計画の「凍結」を主張。告示日には「脱原発依存は当たり前。できるだけ原発に依存しない国に向かうのが国民の願い」と訴えた。しかし、その後は、エネルギー問題に触れることはほとんどなく、港湾や道路などインフラ整備による産業の再生や雇用創出を中心に訴えた。

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●経団連は原発推進・復活の第4案を希望?

2012年07月29日 00時00分26秒 | Weblog


asahi.comの記事の一部(http://www.asahi.com/politics/intro/TKY201207270722.html)。

 まずは、電力会社の燃料調達費を何とかさせることを命令したらどうか。
 電力の無駄使いを止め、今ある電力で幸せに暮らせる。省エネで十分に対処でき、夏場の数時間のピーク電力に対応すれば、原発など全くいらない。「浪費なき成長」(内橋克人さん)、「暗闇の思想」(松下竜一さん)。
 どうも、一般市民が3案とも否定する場合とは違うようだ。第1案の下、第0案ではないようで、経団連は第3案の上、原発完全復活・推進を目指す第4案を求めているように感じるのだが。
 東京電力 FUKUSIMA原発人災以降の(以降も)経団連の発言や行動は一般市民や労働者の屁の役にも立っていない。「財界総理」などという言葉はとっくの昔に死語と化している。本家の方の総理もアレですけどね。

    『●原子力ムラ村長を原子力規制委員会委員長に推す環境相のセンス
    『●財界の総理大臣はもはや大企業の単なる代弁者
    『●マガイ物ではないモノもある ~城南信金~
    『●TPP、呆れた一側面
    『●今に始まったことではないが、財界も腐ってる
    『●議論などする気もなく、原発推進に邁進
    『●新聞社間の争いの背後

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http://www.asahi.com/politics/intro/TKY201207270722.html

2012年7月28日03時00分
原発比率3案とも批判 経団連「経済に影響」

 経団連は27日、政府が示す2030年の原発割合の三つの選択肢に対する意見書をまとめた。3案とも実現可能性や経済への影響の点で、「問題が多い」と批判。原発の新設・更新を進めたうえで、再生可能エネルギーの導入や、省エネの現実的な見通しを示すよう求めた。経済界では3案への批判が強まっている。

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●『創』の新刊: 大熊一夫さんの新刊ルポ

2012年07月28日 00時01分10秒 | Weblog


少し古くなりましたが、出版社『創』のウェッブページに出ていた新刊の紹介記事(http://xc523.eccart.jp/h575/item_detail/itemId,269/)。

 名著『ルポ・精神病棟』の大熊一夫さん。最近は、イタリアの精神病棟についてのルポを執筆されていたように思う。今度は、高齢者福祉絡みの冤罪事件らしい。
 推薦者は、警察や検察のでたらめさを知る、あの村木厚子氏。

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http://xc523.eccart.jp/h575/item_detail/itemId,269/

つくりごと 高齢者福祉の星 岩川徹 逮捕の虚構』 
大熊一夫
   ISBN 978-4-904795-17-0
   2012年5月29日発行
   定価 1,575円


これは冤罪事件である。
犠牲者は、岩川と二階堂の二人。岩川は、秋田県旧鷹巣町(現・北秋田市)の元町長だ。
二階堂は、旧鷹巣町に隣接する合川町でつつましく暮らす平凡なじゅうみんである。この二人に、いったい何が起こったのか。
北秋田市の市長選をめぐる、岩川徹逮捕事件を、『ルポ・精神病棟』で知られるジャーナリスト・大熊一夫が丹念な取材で真相を解き明かした!

元厚生労働省局長 村木厚子氏推薦!
「私たちが、今、刑事司法の場で起きていることを直視しなければ、冤罪は繰り返されます

【目次より】
   「第一章 影の支配者」
   「第二章 黙秘します」
   「第三章 屈辱の三六八日」
   「第四章 五重苦を背負って」
   「第五章 孤立無援の法廷」
   「第六章 親友を売った男」
   「第七章 検察ストーリーの無理」
   「第八章 悔し涙」
   「第九章 メフィストフェレスたち」
           「村木厚子が残した「密室魔術の現実と提言30カ条」
   「第一〇章 弁護人が語る岩川裁判」
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●本当に大飯原発を再稼働させて良かったのか?

2012年07月27日 00時00分57秒 | Weblog


元記事はvideonews.comで、大飯原発直下の活断層についてのTHE JOURNALの記事(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/07/post_153.html)。関電社長の厚かましい高浜原発再稼働用要求についての東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072501001245.html)。最後に、下請けや孫請け原発労働者は、被爆量でも差別的待遇を受けているというasahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0726/TKY201207250872.html)。

 活断層である可能性を知りつ大飯原発を再稼働しておいて、その後こっそり火力を停止。さらにはぬけぬけと高浜原発再稼働要求って、関西電力社長の厚かましさ、厚顔さ。東京電力 FUKUSIMA原発人災直後から「すぐには問題ではない」とさんざん喧伝したことに何の恥じらいも、責任も取っていないムダノ経済産業相が、これまたぬけぬけと関電社長を批判するポーズをマスコミの前でとって見せることに、関電社長以上に気分が悪い。原発推進に向けて、二人で猿芝居でもしているのではないかと勘繰りたくなる

 誰も被爆などしてもらいたくない。誰かの犠牲の上に成り立つ社会システムの下で、生活などしたくはない。大飯原発の幹部らがのうのうと生活し、逆に原発下請や孫請け労働者が差別的に過剰に被爆させられている。これは原発人災のような非常時だけでなく、恒常的にそういう状態にあることが想像され、やはり原発を再稼働するなどあってはならなかったのではないか。大飯原発再稼働をきっかけに、高浜原発や川内原発伊方原発美浜原発などの名前が上がり、実に腹立たしい思いだ。

   『●非常時だけでない、恒常的な被爆労働・犠牲でしか
                         成り立たない原発という特殊な発電システム


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http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/07/post_153.html

大飯原発直下の活断層を直ちに調査せよ

マル激トーク・オン・ディマンド
587回(20120714日)
大飯原発直下の活断層を直ちに調査せよ
ゲスト:渡辺満久氏(東洋大学社会学部教授)

 夏の電力不足への懸念から、野田総理自らが責任を取ると明言した上で今月9日に再びフル稼働状態に入っていた大飯原発3号機の直下に、活断層が存在する疑いが浮上している。なぜ今になってと思われる向きもあろうが、12日には国会議員108人の連名で首相と枝野経産相に、大飯原発敷地内の活断層の再調査の要望書が提出されるなど、現実に事態は広がりを見せている。
 今回のゲストの渡辺満久東洋大学社会学部教授(変動地形学)は、2006年頃から日本各地の原発施設付近の活断層調査を行い、危険なものについては警鐘を鳴らしてきた。そして、先月27日に、有志議員らと大飯原発の施設に実際に入って観察をした結果、現在稼働中の原発の直下に活断層が存在する疑いが非常に高くなったと言う。2日後の29日、枝野経産大臣は、この問題を専門家会議で確認する考えを示しているが、7月3日の会議(「地震・津波に関する意見聴取会」)では、関西電力側が、関係資料が見当たらないとして、検討が次回聴取会へ持ち越されるなど、そもそも現行の原子力行政システムで、この問題にまともに対処できるかどうかさえ、疑わしい状況となっているのだ。
 大飯原発については、3、4号機を建設するための設置許可申請の際に、関電から保安院に提出されたとされる地質調査結果の「スケッチ」の中に明らかに活断層の存在が疑われるデータが含まれていた。しかし、当時の原子力安全・保安院も原子力安全委員会もこれを問題にせず、3、4号機の建設許可は降りてしまった。今回の福島第一原発の事故を受けて、再稼働を前にストレステストやバックチェック審査が行われたが、その審査には問題となった「スケッチ」は提出されていなかったことも、保安院と市民団体(グリーンアクションら)との間の交渉の中で明らかになったと言う。
 要するに審査をする側、すなわち保安院と安全委員会の監視機能も働いていなければ、審査を受ける側、つまり関電からも適切な情報提供が行われていないために、建設段階で活断層の存在が見過ごされたばかりか、今回の事故を受けたバックチェックでもその問題は浮上すらしなかったというのが、実情のようなのだ。
 言うまでもないが、断層とは地層の「ずれ」のことで、プレートがぶつかり合う圧力によって生じる。そのうち比較的最近「ずれ」が生じたと推定される断層を「活断層」と呼び、再びずれが起きる可能性が否定できないものと位置づけられる。現在の原発に関する安全指針では、過去約12.5万年以内にずれがあった断層を、再びずれが起きる可能性がある「活断層」と認定している。
 断層のずれが地震の原因であることはよく知られているが、活断層の真上に建造物があった場合、単に地震の揺れによる破壊では済まされない問題が生じると、渡辺氏は言う。地震による破壊には「揺れ」による破壊と「ずれによる破壊があり、仮に地震の揺れには耐えられる建造物であっても、それが立つ地盤が上下や左右に「ずれ」てしまえば、建造物へのダメージは単なる揺れよりも遙かに大きくなるというのだ。つまり、例え原子炉が強い揺れに耐えられるよう設計されていたとしても、それが立っている地盤そのものが隆起したり捻れたりすれば、原子炉やその他の原発関連施設が損傷を受けたり破壊される可能性が否定できないのだ。
 しかし、それにしてもなぜよりによって活断層の上に原発が建設されてしまうのだろうか。確かに日本は地震国で活断層は日本中至るところに広がっているのは事実だ。しかし、自らを「反原発派ではない」と語る渡辺氏は、活断層のない場所に原発を建設したければ、それが可能な場所はいくらでも存在すると指摘する。例えば、若狭湾周辺は日本でも最も活断層が多く集中する場所だが、そこが同時に日本の原発の3割近く(50基中14基)が集中する原発銀座であることはよく知られている。これではあたかも活断層が多い場所を選んで原発を建設しているようにさえ見えてくる。実際渡辺氏は、日本のすべての原発のうち、玄海原発を除くほとんど全ての原発が活断層の「上」または付近にあるのが現実だと言う。
 原発行政に不信感をお持ちの向きは、そろそろどこに問題の本質が隠れているかにお気づきのはずだ。日本のほとんどすべての原発が活断層の上に建設されてしまう理由は、渡辺氏が「普通の地質学者が常識的に見れば明らかな活断層」といえる断層が、電力会社の調査では見つからなかったとして報告されていなかったり、報告されていても、それを審査する側の原子力安全保安院、原子力安全委員会側の専門家たちが、それをそのままスルーしているからなのだ。そして、保安院、安全委員会の下でこの問題を審査する「有識者」らからなる専門委員会は、ほぼ例外なく電力会社や原子力産業との間で利益相反問題を抱える委員が多数を占めていたり、実質的に彼らによって牛耳られているのが実情であり、「とにかくいろいろ背負っている人が多すぎる」と渡辺氏は笑う。
 情報隠蔽+御用学者+利益相反=危険な原発。この問題は原発が内包する構造的問題をあまりにもくっきりと浮かび上がらせている教科書的事例であると同時に、その問題が3・11の事故を経験した後も、いまだに続いていることを示唆しているという意味で、われわれはあらためてこれを深刻に受け止める必要があるのではないだろうか。
 しかし、嘆いてばかりもいられない。直下に活断層が存在する可能性高い大飯原発は既に臨界状態でフル稼働している。関電や政府はボーリング調査には何ヶ月もかかるとの理由から今のところ調査には前向きではないようだが、渡辺氏は活断層の存在は1日や2日の調査で十分確認ができると言う。もちろん原発を止めることなく調査はできるのだそうだ。であるならば、一刻も早く大飯の調査を早急に行った上で、信頼できる新しい原子力行政の下で、全国の原発の活断層調査を早急に行う必要があるだろう。衝撃的な事実を淡々と指摘する孤高の地質学者渡辺氏に、ジャーナリストの神保哲生と哲学者の萱野稔人が、原発の活断層問題とその背景にある問題構造を聞いた。

今週のニュース・コメンタリー
•最高裁判決
児童ポルノ画像の掲載とリンクを「同視」してはならない理由

<ゲスト プロフィール>
渡辺 満久(わたなべ みつひさ)東洋大学社会学部教授
1956年新潟県生まれ。80年東京大学理学部卒業。90年東京大学大学院理学系研究科地理学専攻博士課程修了。理学博士。東洋大学社会学部助教授などを経て2002年より現職。共著に『活断層地形判読』、『活断層詳細デジタルマップ』など。

投稿者: 神保哲生 日時: 2012年7月14日 23:14
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072501001245.html

関電社長、次の原発再稼働に言及 「国は早く審査を
2012年7月25日 12時37分

 大飯原発4号機がフル稼働に達した25日、関西電力の八木誠社長が、“次の再稼働”について「高浜3、4号機が最有力」と発言した。時期は明言しないものの「(国には)できるだけ審査を早くしてもらいたい」とも口にし、電力会社トップの前のめりな姿勢を見せた。

 関電は、大飯原発3、4号機を含め八つの原発の安全評価(ストレステスト)の1次評価結果を経済産業省原子力安全・保安院に提出している。

 福井県おおい町で25日午前に取材に応じた八木社長は「電力需給ではなく、わが国のエネルギーセキュリティーを考え、安全性を確認できたプラントはできるだけ早く動かしていきたい」と強調。

(共同)
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http://www.asahi.com/national/update/0726/TKY201207250872.html

2012年7月26日7時8分
原発下請け被曝、電力社員の4倍 より危険な業務に従事

 原発で働く電力会社社員に比べ、請負会社など社外の作業員の放射線被曝(ひばく)が平均で約4倍の線量にのぼることがわかった。全体の9割近くが社外の作業員であるため、総被曝線量では約30倍になる。安全教育の水準に差があることに加え、より危険な業務に下請け作業員を当たらせたためとみられ、「下請け任せ」の実態を映し出している。

 電力各社は毎年、各地の原発で作業員が被曝した線量の分布を「社員」と「その他」に分けて経済産業省原子力安全・保安院に報告している。「その他」はメーカーや下請けなど「協力会社」の請負作業員らだ。

 最新の報告によると、福島第一、第二を除く国内すべての原発で、2010年度に放射線業務をしたのは延べ6万2961人で、被曝線量は平均1ミリシーベルト(総線量61シーベルト)だった。このうち、88%の5万5260人が「その他」で、平均1.1ミリシーベルト(総線量59シーベルト)。「社員」の平均0.3ミリシーベルト(総線量2シーベルト)を大きく上回った。

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●原子力ムラ村長を原子力規制委員会委員長に推す環境相のセンス

2012年07月26日 00時00分26秒 | Weblog


センスの無い規制委員会人事についての東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012072502000124.html)。こちらは、連合の情けない姿についての東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072401002338.html)。消費税増税のセンスの悪さについてのこれまた東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012072502000125.html)。最後も、週末デモに関して、これまた東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012072502000137.html)。

 原子力ムラ村長を原子力規制委員会委員長に推す環境相のセンスって? センスが悪すぎるでしょう。どういうこと、一体?

 連合の存在意義っていったいなんでしょうか? この人も、毎週末首相官邸周辺、その他で一体何が起きているのかを理解できていなようです。首相が何度も変わることで世界の笑いものになろうと、FUKUSIMA原発人災後に原発再稼働・原発輸出・原発建設・核燃サイクル継続で蔑まれるよりははるかにマシである。消費税増税で、市民の生活が破壊され、自殺者が増えるよりもまし。老朽化した、あの美浜原発でさへ動かしたくてしょうがないような恐ろしい国だ(東京新聞、「美浜原発2号機が運転から40年 再稼働は見通せず」)。「ストレステスト」なるものが、いかにいい加減で、恣意的で、茶番な計算ゴッコであるのかがよくわかる。
 そもそも連合は、経団連同様、大企業の代弁者なのか。市民や労働者のために存在するのではないのか?

 首相のセンスの悪さも救い難い。「いま消費税増税すべきではないが」「命を懸けて消費税増税します」、というセンス。ここ数か月や数十か月で、景気が回復し、「消費税増税」できる状態にでもなると思っているのでしょうか? 第一、増税するのならば、消費税増税は最もセンスが悪い。鳩山元首相の消費税増税反対や原発再稼働反対デモ参加を批判するが、確かに政治的行動であろうし、人気取りの行動かもしれないが、どちらのセンスが市民の支持を得られるものなのか? その意味では、東京新聞や日刊ゲンダイなど一部を除き、マスコミのセンスが最悪。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012072502000124.html

規制委員長 田中氏起用撤回を 脱原発派議員
2012年7月25日 朝刊

 脱原発を訴える与野党の衆参国会議員七人らは二十四日、国会内で緊急記者会見を開き、原子力規制委員会の委員長に原子力委員会の前委員長代理・田中俊一氏を起用する政府の人事案の撤回を求めた。
 会見に出席したのは民主党の川内博史、橋本勉、社民党の福島瑞穂、阿部知子、服部良一、吉田忠智、参院会派・みどりの風の谷岡郁子の各氏と、金子勝慶大教授ら有識者や市民団体など。
 橋本氏は「原子力委員長代理だった田中氏は原発推進の中心メンバー。規制と推進の組織を分けるために規制委員会をつくるのに、推進派を規制委員長にするのは矛盾だ」と批判。福島氏は「原発推進をするという政府の宣戦布告だ」と述べた。
 金子氏は「田中氏は原子力ムラの村長で、今もムラに居続けている人。人事案を作った細野豪志環境相は官僚のとりこになりつつある」と懸念を示した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072401002338.html

連合会長、首相再選を支持 BS番組で
2012年7月24日 22時18分

 連合の古賀伸明会長は24日夜のBSフジ番組で、9月の民主党代表選で野田佳彦首相の再選を支持する考えを明言した。「野田首相就任時から『党にとってラストチャンス』と言ってきた。5年で6人の首相が誕生した日本政治はよくない。続けるべきだ」と述べた。
 民主党最大の支持組織である連合トップの支持表明は、再選を目指す首相の後押しとなりそうだ。
 古賀氏は代表選について「党運営や政策論議を大激論すべきだ」と述べ、無投票は避けるべきだとの認識も示した。

(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012072502000125.html

今の景況消費増税厳しい」 首相、思わず本音?
2012年7月25日 朝刊

 二十四日の参院予算委員会で、野田佳彦首相が今のような経済状況で消費税率引き上げが可能かとの質問に「現時点のこの瞬間は厳しいのではないか」と答弁し、直後に訂正する一幕があった。
 たちあがれ日本の片山虎之助氏が「今の状況で消費税を上げる、上げないを判断するならどうするか」と尋ねたのに対し、首相は「まだデフレから脱却できていない」と指摘した。ただ消費税増税法案が成立すれば、政府が景気状況を踏まえて増税前に是非を判断する手順になっているため、すぐに「言葉足らずだった。現時点では(増税を)判断するのは難しいという意味だ」と言い直した。
 増税法案は、税率を二〇一四年四月に8%、一五年十月に10%に引き上げる内容。付則に名目経済成長率3%程度、実質で2%程度を目指すとした景気条項を設けたが、努力目標で強制力はない。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012072502000137.html

【社説】
反原発抗議行動に考える 人々の声が政治を変える
2012年7月25日

 毎週金曜日の夕方、首相官邸と国会議事堂前は数万人の群衆で埋め尽くされる。原発再稼働に反対する抗議行動。「人々の声」をどう考えたらいいのか。
 小雨が降って、夏とは思えぬほど冷え込んだ七月二十日。霞が関周辺の路上は夕方から人々が集まり始めた。高齢者や母子連れ、働き盛りの若者たち。身に着けたTシャツや小物、手製のプラカードには反原発運動のシンボルである鮮やかな黄色が目立つ。
 午後六時。スピーカーから「再稼働反対」のシュプレヒコールが鳴り響く。開始の合図だった。

淡々と冷静な女性たち
 抗議行動は四月に数百人で始まった。いま街頭に繰り出す人の波は名古屋、京都、大阪、広島など全国に広がっている。七月十六日、東京・代々木公園で開かれた集会・デモには猛暑の中、十七万人(主催者発表)が集まった。
 膨れ上がる参加者の人数とは対照的に、多くの人々は拍子抜けするほど冷静だ。歩道の石垣に腰を下ろしていた中年の女性が言った。「こういう運動で原発が止まるとは思わない。でも、いま声を上げなきゃと思って」。暗がりの中、黙って掲げた手製の電光式プラカードには「NO NUKES(核はごめんだ)」という文字が光る。
 代々木公園で「原発、いますぐやめろ」というコールが響いた。すると、年配の女性は「“やめろ”って言ったって、そう簡単にやめられるもんじゃないわよ」と独り言のようにつぶやいた。
 スピーカーの声はずっと叫んでいた。だが、彼女たちは激せず、あくまで淡々としている。
 日本で大規模な街頭デモが繰り広げられるのは、一九七〇年の安保反対闘争以来である。首相官邸前に限れば、六〇年の安保闘争以来、ほぼ五十年ぶりになる。どこが違うのか。

政治の主役は政治家か
 かつてのデモは暴力的な行動を伴った。警察・機動隊の阻止線を突破する。それが目標であり「戦い」だった。
 だが今回は、まったく異なる。官邸周辺を歩き、声を出す。黙ってプラカードを掲げる。白い風船をかざす。風船は新党日本の田中康夫衆院議員が現場で配り始め、シンボルになった。そして午後八時になると整然と帰って行く。
 代々木公園で女の子を連れた母親はこう言った。「私は最近までワーキングプアで、忙しくて声を出す暇もなかった。上のほうで政治やってる人たちは何してるの。市民を中心に考えてほしい。子どもの将来が心配です」
 年配女性は「私たちはもう、どうなってもいいけど、若い人がかわいそう。長いものに巻かれろじゃなくて、個人一人一人が声を出さなければいけない。今日はそう思って来たんです」と応じた。
 官邸や国会議事堂前に集まるのは、こういう人たちである。
 かつて六〇年安保闘争の最中、岸信介首相は「私には“声なき声”が聞こえる」と言って騒然とした国会周辺のデモを無視した。
 いま「声なき声」の人々は声を出し始めた。収束しない福島原発事故の怖さ、今後も長く続く被災者の苦しみ、福島だけでなく首都圏や東北にも広がる放射能汚染。そうした現実を肌で感じて抗議の輪に加わっている。
 人々の街頭行動は原発再稼働だけでなく、政治のあり方をも問うている。政治とは何か。あれこれと考えるより、次の憲法前文を読んだほうが早い。

   「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、
    その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者が
    これを行使し、その福利は国民がこれを享受する」

 憲法は国政を「国民の信託による」と記している。だがいつの間にか、人々の間に「政治は政治家や政党がするもの」であるかのような思い込みが広がってしまった。私たち新聞もそうだ。政治面に登場するのは、ほとんどが政治家や政党の話である。
 政治の主役は国民であるはずなのに、代理人にすぎない政治家が主役であるかのような錯覚が広がった。街頭に立つ人々は本末転倒に目を覚まし「再稼働反対」のスローガンに託して、異議申し立てをしているように見える。

国民の声が届かぬ官邸
 象徴的な場面があった。七月二十日夕、鳩山由紀夫元首相が官邸前に現れ、こうスピーチした。

   「私はかつて官邸の中にいたが、いつか国民の声が届かなくなっていた。
    これから官房長官に会って、みなさんの声を伝えます」

 人気取りと批判するのはやさしい。だが、人々が元首相を街頭に引っ張り出したといえないか。主役が代理人を使う。それは本来、政治のあるべき姿でもある。声が届けば、政治は変わる
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●非常時だけでない、恒常的な被爆労働・犠牲でしか成り立たない原発という特殊な発電システム

2012年07月25日 00時00分42秒 | Weblog


東京新聞のコラム「洗筆」(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012072302000122.html)。

 所詮、「発電機能付き湯沸し装置」であり、「たかが電力のために」、非常時だけでなく、恒常的被爆労働・犠牲でしか成り立たち得ない原子力発電という特殊な発電システムをまだ続けるという。しかも、巨大な「海暖め装置」であり、地球温暖化にも反している。大飯原発の再稼働に突っ走った関西電力や「地元」市町村首長、野田首相や枝野経産相、どんな権限があるのか知らないが仙谷由人氏などなど、東京電力 FUKUSIMA原発人災の何もが解決していない現在、再稼働の連鎖へと向けて舵を切っているけれども、正気でしょうか? 節水やごみ排出の抑制とは異なり、節電の意思は十分に続いている。関電が火力を停止してまで、原発を再稼働する意味は一体どこにあるのか? 再稼働の連鎖を恐れる。
 「経済弱者であるがゆえに被曝(ひばく)しながらでも働かざるをえない人々犠牲がなければ、平時の原発さえ成り立たないシステム」(高橋哲哉さん)、全くその通りである。特に、「経済弱者」「平時」というところが重要。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012072302000122.html

【コラム】
筆洗
2012年7月23日

 <銀の代わりに鉛を受け取ったような面(つら)>という諺(ことわざ)がある。期待していたのと似て非なるつまらぬものを受け取り、がっかりした顔つきのことをいう▼<金を化して鉛とす>は価値の高いものを低く変えてしまう例えだ。鉛という金属は、ことさら価値を低く見られているようで、少々気の毒に思える▼こんな諺もある。<鉛は刀となすべからず>。鉛では刀は造られない。そこから、物にはそれぞれ使い道があるという意味も生じた。その鉛の効用に目を付けた者がいた▼福島第一原発事故の収束作業を請け負う福島県の建設会社の役員が昨年末、作業員の身に着ける警報付き線量計を鉛板のカバーで覆うように強要していた。放射線の遮蔽(しゃへい)効果が高い鉛を利用して、累積被ばく線量を偽装しようとしたようだ▼作業員九人がこのカバーを使用させられた。被ばく線量限度を超えないようにするごまかしは、以前からあったという証言もある。下請け、孫請け、ひ孫請け…。末端の原発労働に近づくほど、日雇いや非正規労働者が増え、危険にさらされる▼「経済弱者であるがゆえに被曝(ひばく)しながらでも働かざるをえない人々の犠牲がなければ、平時の原発さえ成り立たないシステム」(東大大学院総合文化研究科の高橋哲哉教授)。作業員の犠牲で成り立つ原発の仕組みを知るほど、鉛をのみ込んだような重い気分になる。
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●無謀な原発再稼働・消費税増税に続き、オスプレイ上陸無視、TPP参加に意欲を示す首相

2012年07月24日 00時00分27秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072201001476.html)と、asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0723/SEB201207230004.html)。最後に、東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012072302000120.html)。

 打つべき手は打たず、一方、原発再稼働消費税増税TPP、〝危険なオモチャオスプレイ受入れなど、やらなくていいことばかりやるムダ首相。TPPなど、この種の一連の貿易協定で、幸せになった国ってどこかにあるのか? お隣の韓国は幸せになり、民衆は歓喜しているのか? 「なんでも市場に任せればOK」、水のような「コモンズ」も同様、で本当に大丈夫なんでしょうか?
 東京新聞社説のような「首相が心を入れ替え、消費税増税を棚上げする・・・・・・」、おそらくほとんど無理だと思います。ムダ首相の選ぶ道は、以下の通りかと。

   『●お笑い・元祖自民党総裁選に野田首相が立候補を、是非

 今朝ラジオで、映画「チャイナシンドローム」の話題が出ていました。同時代に見ている訳ではありませんが、ジャック・レモンの迫真の演技だと、当時、私は思いました。東京電力 FUKUSIMA原発人災を経て、見ておくべき貴重な映画です。写真の捏造などの場面も出てきます。

 これまで、オスプレイについて「危険なオモチャ」と書いてきました。危険じゃなければよいのか?、という問いが出てきそうです(近年、危険度は低下しているとの噂もありますし、この政府は「安全神話」が大好きですから)。いやそうではなく、戦争のためのオモチャであること、戦争のための事前練習を日本やその他の地域でやること自体に、私は反対します。「余所ン家」でそんなオモチャで遊ぼうという点、腹立たしさを増幅します。どうしてもやりたければ、「余所ン家」じゃなく「自分ン家」の「砂場」ででもやったらどうか? でも、そこで無理やり生活させられている弱者にとっては大迷惑でしょうから、やはり、「自分ン家」でも止めてくれ、ということですね。

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072201001476.html

首相、TPP参加の必要性強調 時期は明示せず
2012年7月22日 18時55分

 野田佳彦首相は22日、母校の早大・大隈講堂で講演し、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加問題について「日本もルールづくりに主導的に参加することが大事だ」と述べ、交渉参加の必要性を重ねて強調した。参加決定時期については明示しなかった。
 TPPに関し「これから発展していくアジア太平洋地域の需要を取り込んでいくことが日本の成長にもつながる」と指摘した。
 消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案を念頭に「決めるべきことを決める政治を果敢にやり遂げる決意だ」として、早期成立を目指す決意を示した。

(共同)
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http://www.asahi.com/national/update/0723/SEB201207230004.html

2012年7月23日8時19分
オスプレイ、岩国基地に陸揚げ 沖では抗議の海上行動

 沖縄に配備する予定の米新型輸送機MV22オスプレイ12機を積んだ民間輸送船グリーンリッジ(3万2326トン)が23日朝、山口県岩国市の米軍岩国基地に着いた。輸送船のハッチが開き、オスプレイが陸揚げされている。
 一方、岩国市沖では、オスプレイの陸揚げに抗議する海上行動があった。小型船が横断幕を掲げて、「オスプレイ出ていけ、ゴーホーム、ゲットアウト」とシュプレヒコールを上げた。
 オスプレイはプロペラ部分を折りたたんだ状態で陸揚げされた後、プロペラ部分を組み立て直し、機体やエンジンの点検をする。
 米側が、相次ぐ墜落事故の調査報告を日本に伝えた後、9月に米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)へ飛行させ、10月初旬から本格運用する計画だ。地元の山口や沖縄は強く反対している
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012072302000120.html

崖っぷちの民主 公約破り当然の帰結
2012年7月23日

 民主党から離党者が相次いでいる。消費税増税や原発再稼働など国民の期待を裏切った当然の帰結だ。自壊の危機にひんする民主党政権を立て直すには、政権交代の原点に返るしかあるまい。
 輿石東幹事長ら民主党執行部には小沢一郎元代表らの離党以上に衝撃的だったのかもしれない。
 消費税増税法案に反対した小沢氏ら衆参四十九人が離党して新党「国民の生活が第一」をつくったのに続き、谷岡郁子氏ら参院議員三人が離党して新会派「みどりの風」を結成した。
 野田佳彦首相の性急な原発再稼働を厳しく批判してきた谷岡氏らの離党は、消費税増税以外の政策課題でも、首相に反旗を翻す動きが出たことを意味する。
 谷岡氏ら三氏が抜けた後も民主党内には「脱原発」を求める国会議員約八十人が残る。参院は、あと三人離党すれば民主党は第二会派に転落するという状況で、衆院でも離党予備軍を抱える。
 離党者が続けば、民主党の国会運営はさらに厳しくなる。法案の成否は事実上自民党など野党に握られ、政権は「死に体」と化す。
 輿石氏が「崖っぷちに立っている危機的状況を共有しないと大変なことになる。政権が崩壊する」と訴えるのも、当然だろう。
 しかし、首相自身は危機感をどこまで持っているのか。このところの「暴走」は目に余る。
 消費税増税に続き、原発再稼働、集団的自衛権の行使容認発言、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備受け入れなど、自民党政権ですらためらったであろう政策を強行するのはどうしたことか。
 民主党が公約を破り、自民党を超える政策の実現に力を注ぐからこそ離党者が続出したのだ。
 有権者から政策の選択肢を失うような政権運営を続けるのなら、民主党に存在意義はない。解党して出直した方がよい。
 政治に国民の思いを再び反映させるには速やかな衆院解散が必要だが、首相は解散先送りをにじませ、解散の前提となる衆院「一票の格差」是正も手付かずだ。
 ならば残り任期の間、国民の力で民主党議員一人ひとりに政権交代の原点を思い起こさせ、それを忠実に実現させるしかあるまい。
 首相が心を入れ替え、消費税増税を棚上げする、社会保障の抜本改革に着手する、脱原発に向けた動きを確実にするというのなら、民主党にしばらくは政権を託す言い訳にもなろう。
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●お笑い・元祖自民党総裁選に野田首相が立候補を、是非

2012年07月23日 00時00分23秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012071602000110.html)。

 すばらしい! 「私説」とはいえ、感心し、大いに同意しました。隅から隅まで素晴らしいです。何も言うことはありませんので、『お笑い・元祖自民党総裁選に野田首相が立候補を、是非』、ご一読ください。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012071602000110.html

【私説・論説室から】
自民総裁選に出たら?
2012年7月16日

 二〇〇九年衆院選の民主党マニフェストに反する消費税増税に血道を上げる野田佳彦首相。造反議員が出たり、小沢一郎元代表らが離党したりと、民主党内での評判は悪いが、自民党長老議員には受けがいいという逆転現象が起きている。

 消費税増税に続き原発再稼働、集団的自衛権の行使容認など民主党らしからぬ政策に「自民党野田派」と揶揄(やゆ)する声も聞かれ、民主党創設者の鳩山由紀夫元首相は「屈辱的な言葉が飛び交っている」とお怒りだ。

 党分裂後の両院議員総会では「党を危機的な状況に陥れたのは首相本人だ。後進に道を譲り、九月の代表選には立候補しないでほしい」との声まで出た。

 ならば首相は党代表選と同時期に行われる自民党総裁選に出馬したらどうか。

 当選できれば首相の座を維持できるし、首相に同調する「野田派」議員を受け入れれば政権復帰というメリットも自民党にはある。何より、首相の進める政策は、民主党オリジナルよりも自民党の方が近い

 〇九年には東国原英夫宮崎県知事が自民党から衆院選立候補を要請された際、「次期総裁候補」とする条件を付けたこともある。このときは実現はしなかったが、首相と自民党が本気ならやれないことはない。

 「野田派」が自民党に移れば小沢氏らは民主党に復党すればよい。その方が政策的にはすっきりして、次の衆院選で有権者が迷わなくてすむ。 (豊田 洋一)
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●原発を稼働させるということ = 誰かの犠牲の上でしか成り立たない社会

2012年07月22日 00時00分06秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0721/TKY201207200768.html)。朝刊のトップニュース。

 朝刊を見て驚いた。呆れた。きっと下請け・孫請け会社に押し付けて、トカゲのしっぽ切り、そして電力会社は問題を矮小化。これは構造的・普遍的な原発を持つ電力会社の問題で、被爆労働なくして成り立たない労働問題、社会問題。
 こんなことをやっていても、「放射能の直接的な影響で死んだ人は一人もいない」らしい。電力会社はそう嘯いている。

   『●原発意見聴取会: 広告代理店に丸投げ
   『●ある原発労働者のつぶやき

 こういう社会におののかない原発再稼働派・原発推進派・原発輸出派の人たちの感性ってどうなのか? その平気さが理解不能である。

   『●第八回竜一忌、涙が出ました: 松下竜一さん「暗闇の思想」を語る小出裕章さん
   『●いま「暗闇の思想」を: 朝日新聞(地方版?)社界面トップ
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う

 再々々・・・度?、しつこく、再掲(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e1b263002193a77c5f47ca07c54ff5f2)。『松下竜一 未刊行著作集4/環境権の過程』より。

《「電気需要増加は必至ではないかという問いかけ・・・。・・・現在の電力に頼りきった文化生活そのものへの反省と価値転換であり、少数の被害者には目をつぶって成り立つ多数の幸福という暗黙裡の差別的発展への懐疑であり、さらに大きく根本的には、電力をとめどなく食いつぶしてやまぬ高度経済成長政策の拒否である」(p.107)。「・・・だれかの健康を害してしか成り立たぬような文化生活であるのならば、その文化生活をこそ問い直さねばならぬと。/じゃあチョンマゲ時代に帰れというのか、と反論が出る。必ず出る短絡的反論である。・・・ある電力で成り立つような文化生活をこそ考えようというのである。・・・/・・・ただひたすらに物、物、物の生産に驀進して行き着く果てを、私は鋭くおびえているのだ。/「一体、物をそげえ造っちから、どげえすんのか」という素朴な疑問は、・・・開発を拒否する風成で、志布志で、佐賀関で漁民や住民の発する声なのだ。・・・/・・・都会思考のキャッチフレーズで喧伝されるのなら、それとは逆方向の、むしろふるさとへの回帰、村の暗がりをもなつかしいとする反開発志向の奥底には、〈暗闇の思想〉があらねばなるまい」(pp.116-117)。
 内橋克人さんの〈浪費なき成長〉につながる〈暗闇の思想〉。》

 原発労働者の「鳴き殺し」については、

   『●鳴き殺し・被爆労働者
   『●原発被爆労働という〝原発ジプシー〟の労災

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http://www.asahi.com/national/update/0721/TKY201207200768.html

2012年7月21日5時37分
線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装

 東京電力が発注した福島第一原発の復旧工事で、下請け会社の役員が昨年12月、厚さ数ミリの鉛のカバーで放射線の線量計を覆うよう作業員に指示していたことがわかった。法令で上限が決まっている作業員の被曝(ひばく)線量を少なく見せかける偽装工作とみられる。朝日新聞の取材に、複数の作業員が鉛カバーを装着して作業したことを認めた。役員は指示したことも装着したことも否定している。厚生労働省は、労働安全衛生法に違反する疑いがあるとして調査を始めた。

   【関連記事】「見つからないように」「高線量のところ、お金が高い」

 朝日新聞は、福島県の中堅建設会社である下請け会社「ビルドアップ」の役員(54)が偽装工作したことを示す録音記録を入手した。昨年12月2日夜、作業員の宿舎だった福島県いわき市の旅館で、役員とのやりとりを作業員が携帯電話で録音していた。
 役員はその前日、作業チーム約10人に対し、胸ポケットに入るほどの大きさの線量計「APD」を鉛カバーで覆うよう指示した。だが3人が拒んだため、2日夜に会社側3人と話し合いがもたれた。役員は録音内容を否定するが、この場にいた複数の作業員が事実関係を認めている

・・・・・・。
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●原発意見聴取会: 広告代理店に丸投げ

2012年07月21日 00時00分30秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012071802000110.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012071802000115.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012071802000083.html)。そして、gendai.net(http://gendai.net/articles/view/syakai/137641)と、最後に、もう一つ東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072090070537.html)。

 昨夜も、官邸前をはじめ、日本中の多くの場所で、原発再稼働反対や原発No!の声が鳴り響いた。鳩山元首相まで現れ、直ぐにムダ首相に直談判することをスピーチ。でも、その後どうなったのやら? 脱原発依存ドンカン前首相は何の動きも見せないのは、なぜ?

 さて、原発意見聴取会。やはり、広告代理店に「丸投げ」だったようだ。これを丸投げといわずして、何を丸投げというのだろう。まったくの茶番で、ご意見聴取の既成事実づくりのムダな行事。呆れるのを、既に通り越している。
 電力会社社員の「放射能の直接的な影響で死んだ人は一人もいない」発言に怒りを覚える。原発労働者や酪農家の死は、「直接的」な影響ではないので、東京電力・電力会社には責任がないとでも言いたげで、知性を疑う。

   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」

相馬市の酪農家のこの悲痛な叫びを見ても、何も感じないらしい。何も聞こえないムダ首相やムダノ経産相のような「馬」さんや「鹿」さん同様、救い難い人たちである。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012071802000110.html

聴取会その場しのぎ対策 短時間・質疑なし変わらず
2012年7月18日 朝刊

 将来の原発比率をどれくらいにするか、政府が国民の声を広く聴く会で電力会社の幹部らが発言した問題で、政府は十七日、電力会社関係者には意見表明をさせないなどの対応策を明らかにした。しかし、質疑応答や発言者同士の意見交換などはなく、時間も二時間程度という対応は相変わらず。その場しのぎの対応に終始し、国民的議論を深めようとする姿勢は一向に見えてこない。
 この日、古川元久国家戦略担当相が明らかにした対応策は、(1)発言者から電力会社や関連会社の社員は除外する(2)発言者数は九人から十二人に増やし、0%案の発言者などに配分(3)二〇三〇年時点の原発比率0%、15%、20~25%案以外の比率についての発言も認める-の三点。(1)(2)は二十二日の札幌、大阪会場、(3)は二十八日の富山会場から実施するという。
 しかし、今回の意見聴取会が抱えている問題は、原発問題の当事者でもある電力会社の人が発言していいかどうかだけではない。事前に抽選で選ばれた人が一方的に意見を表明するばかり。政府に原発比率の案をただしたり、傍聴者も議論に参加してそれぞれの考えを理解したりして、国民的議論を深める運営になっていない。
 古川氏は「傍聴者はアンケートやパブリックコメントで意見を寄せてもらいたい」とかたくなな姿勢。
 発表者は十二人に増え、増えた三人の発言枠は、圧倒的に多い0%案の発言希望者に割り振られる。それにより、0%案の発言希望者が発言の機会を得る確率は、15%や20~25%案の希望者より大幅に低い問題は多少緩和される。だが、国民的議論をわずか二時間で済ませてしまおうという根本的な問題は改善されない。
 また、政府が、四十年廃炉や、原発の再稼働は安全かつ電力が足りない地域向けに限定するとの自らの約束を守るなら、三〇年時点の原発比率は15%はあり得ず、5%程度となるはず。しかし、政府は三案以外は出そうともせず、発言者が案を言うのはかまわない、との姿勢だ。
 仙台市の会場で傍聴した病院事務職平尾伸二さん(50)は、政府の対応に「シナリオを説明され、疑問に思ったことを聞く機会も与えられなかった。発表人数を増やしても、質疑や意見交換できなければ理解は深まらない」と話した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012071802000115.html

【社説】
原発意見聴取会 国民的議論に値せず
2012年7月18日

 福島原発事故を経て、私たちは変わらなければならないはずだ。国民的議論の上で未来のエネルギー政策を決めるというのも、その一つ。だが、政府も電力会社も、その体質は変わっていない。
 これが、国民的議論の実態なのだろうか。
 仙台市で開かれた二回目の意見聴取会から、迷走が始まった。東北電力の執行役員が「会社の考え方」として、堂々と原発推進論を開陳した。翌日の名古屋でも、中部電力原子力部の課長が「放射能の直接的な影響で亡くなった人は一人もいない」と述べた。
 聴取会は二〇三〇年の原発依存率について、あらかじめ政府が提示した0%、15%、20~25%の三案を支持する応募者の中から、各三人ずつを選んで意見を聞く。両会場とも、発言を希望した人は、0%支持者が圧倒的に多かった。
 全国十一カ所の意見聴取会は、普通の人の声を聞く貴重な機会であるはずだ。
 電力会社の幹部といえば、意見を聞いて参考にする立場である。それが、真顔で「会社の考え」を述べるとは、考え違いも甚だしい。消費者の心の内などわきまえない巨大電力会社の実態が、透けて見えるようではないか。
 選んだ政府も政府である。このように疑問と不信を招く聴取会にしたことに、政府の不実、不熱心すら想像される。電力会社の本店所在地に偏った会場の選び方といい、はじめに結論ありきの「やらせ」、あるいはただの「通過儀礼」ではないのかと、疑問を持たれても仕方がない。
 九州や北海道で開かれたプルサーマル発電の導入をめぐる公開討論会やシンポジウムなどに、電力会社社員が動員されたやらせ問題は、まだ私たちの記憶に新しい。
 そもそも、全国で百人足らずの意見を各八分間、しかも三者択一で聞いて、一国のエネルギー政策を決めようという基本姿勢に無理がある。同時に募集中のパブリックコメント(意見公募)が、どのようにいかされるのかも定かでない。
 政府は今後、電力会社の職員は意見表明をできなくし、発言者の数を若干増やす。だが、その程度では、もう国民の多くは納得しない
 国民的議論と言うのなら、今は結論を急がす、原発推進、反対、中立などさまざまな主体が運営する議論の場をもっと数多く開催し、不信の溝を丁寧に埋めていくしかない
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012071802000083.html

【コラム】
筆洗
2012年7月18日

 まるで、呪文のように原発推進派から吐き出される言葉がある。「放射能の直接的な影響で死んだ人は一人もいない」。福島第一原発の事故で放出された大量の放射能の影響が将来どんな形で出るのか、専門家の間でも意見が分かれているが、そんなことは関係ないらしい▼逆に想像してみたい。事故がなかったら、どれだけの人が死ななくて済んだか。国会事故調査委員会によると、事故直後の約三週間、避難区域になった二十キロ圏内の病院と介護老人保健施設で、少なくとも六十人が避難後に死亡したという▼農業や酪農の先行きを悲観した人、職を失った人、避難生活のストレスでうつ病になった人…。多くの人が自ら命を絶ったその姿は想像できないようだ▼将来の原発比率はどうあるべきか。政府主催の意見聴取会(名古屋市)でもこの呪文が飛び出した。個人の意見として「放射能で死んだ人はいないと言い切ったのは、20~25%案を支持した中部電力の課長だ▼仙台市の意見聴取会では、社の意見を代弁する形で東北電力の部長が原発の維持を強く訴えた。利害当事者側が「国民の声」を名乗ることに強い違和感を覚える▼これまでの聴取会は、選ばれた発言者が持論を述べるだけだった。政府が目指すという国民的議論からはほど遠い。「議論は尽くした」というアリバイ工作に利用されてはたまらない。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/137641

原子力ムラ墓穴 「原発ゼロ」断然強まる
2012年7月18日 掲載

エネ政策「聴取会」

<電力社員の「放射能で死者いない」が怒りに火

 いまさら遅すぎるというものだ。将来の原発比率をどうすべきか、国民から直接意見を聞く「聴取会」について、野田内閣が「今後は電力会社の社員は参加させない」とルールを変更した。
 16日まで、「排除は難しい」とエラソーに語っていたが、さすがに国民の強い批判に抗し切れなくなったのだろう。
 そもそも「聴取会」は、2030年時点の原発比率をどうするか、政府が提示した(1)0%(2)15%(3)20~25%の3案に対し、抽選で選ばれた一般国民、各3人、計9人が意見を述べるというもの。
 ところが、仙台(15日)、名古屋(16日)の2カ所で行われた「聴取会」では、それぞれ東北電力、中部電力の幹部社員が参加し、「原発推進」の20~25%案に賛成を表明。中部電力の幹部社員(46)は、「放射能の直接的な影響で亡くなった人はひとりもいない」「5年、10年たっても状況は変わらない」と言い放った。
 恐らく「原子力ムラ」の連中は、「聴取会」に参加して、「原発も必要か」と国民を洗脳するつもりだったのだろうが、逆効果もいいところだ。「ヤラセ」まがいのことをしたことで、国民の怒りに完全に火を付けた。もはや「20~25%」案はあり得ない。

   「聴取会で分かったことは、原発依存度0%を求める国民が圧倒的、
    という事実です。たとえば仙台会場では、意見表明を希望した
    93人のうち、(1)0%が66人、(2)15%が14人、(3)20~25%は
    13人でした。名古屋もほぼ同様です。これほど差があるのに、
    20~25%案に賛成する人を3人用意するために、東北電力の社員や
    首都圏在住者を参加させる結果になっています。それよりなにより、
    中部電力社員の『ひとりも死んでいない』という発言を聞いて、
    多くの国民は、原子力ムラの人間がまったく反省していないこと、
    とことん非常識だということを再認識したはず。国民は20~25%案は、
    絶対に許さないでしょう」(原発問題に詳しいジャーナリスト・横田一氏)

 国民の批判をかわしたい野田内閣は、22日に札幌と大阪で開く「聴取会」からは、9人だった発言者を12人に増やし、増やす3人は申請者が多い「0%」の意見を持つ参加者に割り振るという。
 しかし、原発推進の「原子力ムラ」と野田内閣は、裏でなにをするか分からない。徹底的にやっつけないとダメだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012072090070537.html

原発聴取会 業者任せ 開催回数や定員縮小 運営、分析も外注
2012年7月20日 07時05分

 政府のエネルギー・環境会議が将来の原発比率はどれくらいがいいか国民の意見を聴く会をめぐる問題で、当初の予定より開催回数が半分になったり、定員が百人以上減ったりしていたことが分かった。よく検討しないまま、運営を業者に外注した政府の実情が浮かんだ。 (小野沢健太)

 発注者は経済産業省資源エネルギー庁で、広告代理店の博報堂電通が入札に参加し、博報堂が七千八百五十四万円で落札した
 エネ庁は、入札の仕様書で、聴取会の開催場所は全国二十カ所程度とし、定員は各会場とも三百人程度としていた。
 しかし、実際の開催場所は十一カ所に半減し、中に入れる人も百~二百人に。合計すると、計六千人の国民が参加できるはずが、千百人~二千二百人にまで減った。予算が余った場合は博報堂が返還する契約という。
 「発注時はどのくらいの規模にするのかきちんと決まっていなかった。二十カ所なら予算が足りなくなることはないだろうと判断した」。エネ庁の担当者は、見切り発車的に発注したことを認めた。
 定員がぐんと減ったことについても、「契約後に会場の確保のしやすさなどを考慮し減らした」と説明する。
 聴取会を運営する博報堂と契約したのは今月二日で、初回のさいたま市での開催まで二週間もなかった
 会場での金属探知機による入場者チェックは仕様書通りだったものの、手話通訳を置くことが明記されているが、これまでの三会場にはいなかった。
 十五日の仙台市会場で、細野豪志原発事故担当相は「(参加者が書く)アンケートをすべて読み、思いを受け止める」と話していたが、アンケートの集計や分析は博報堂任せ本当に生の国民の言葉を読む気があるのか疑問が残る。

(東京新聞)
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●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」・・・・・・いま、その〝少年〟は?

2012年07月20日 00時00分50秒 | Weblog


asahi.com(http://www.asahi.com/paper/editorial20120718.html)と東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012071701002196.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012071802000109.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012071890071406.html)。

 北陸電力 志賀原発の真下に活断層が存在する可能性が指摘された。とんでもないところに原子炉が立っているわけだ。あの因縁の志賀原発である。金沢地裁での井戸謙一元裁判官の判決の妥当性が推定できる。至極真っ当な判決であることが分かる。

   『●改めて冷温停止「状態(「準」、「みたいな」、「なんちゃって」)」宣言と原発再稼働
   『●志賀原発訴訟第二ラウンド: 裁判所は信頼を回復できるか?
   『●原発裁判はどれも完敗: 井戸謙一元裁判官と小出裕章さんの対話
   『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、「司法」にも絶望するよな
   『●井戸謙一元裁判官再び: 最高裁は常に国側に、そして、努力は無駄に
   『●金沢地裁原発差し止め判決: 井戸謙一元裁判官

 大飯原発でも断層の調査が求められており、にもかかわらず、3号機の再稼働を強行し、さらには、4号機まで臨界に達した。こんなことを強行する政府や関西電力に呆れる。「地元」民の命など二の次で、原子力ムラの将来が安泰であれば良い訳である。お目出度い人たちである。電力が足りないって? 「たかが電力のため」に「地元」民の命を懸けるなどあまりに愚かな行為だし、実際には、火力発電所を停止するほど電力は余っている。再稼働の目的は反対派の「地元」民には無く、賛成派の原子力ムラ住人にとっては、再稼働すること自体が目的になっている。

 さて、以下は、東京電力FUKUSIMA原発人災後(3月31日)の綿井健陽さんの記事を紹介したブログである。

   『●何がメルトダウンしたのか?

「原子力郷土の発展豊かな未来」「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力正しい理解で豊かな暮らし」・・・・・・双葉町に掲げられている標語である。
 「原子力明るい未来のエネルギー」を考えた大沼〝少年〟は、いま、自ら25年前の標語を訂正したそうである。「原子力  破 滅  未来のエネルギー」と。いま、どんなお気持ちだろう。忸怩たる思いではないだろうか。記事は、「原発事故で故郷を奪われることが二度とあってはならない。日本に原発はいらない」という〝少年〟の言葉で結ばれている。再稼働反対の「声」が耳に入らぬムダ首相やムダノ経相には、この〝少年〟の言葉も届かないのだろうか?

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http://www.asahi.com/paper/editorial20120718.html

2012年7月18日(水)付
大飯4号機―再稼働は本当に必要か

 きのう関東甲信や東海、近畿、中四国で梅雨が明け、各地で最高気温が35度を超えた。夏本番、猛暑の到来である。
 電力事情が最も厳しい関西電力管内では、需要がピークの午後4時台で約2500万キロワットと供給力の89%だった。余力は約300万キロワット。原発約3基分に相当する。
 この夏、関電管内で需要が2500万キロワットを超えたのはきのうが初めてだ。昨年は同じ17日段階で5回あった。
 7月以降のピーク時の使用率も、おおむね供給の80~90%にとどまった。
 ここ半月ほどをみれば節電効果は着実にあらわれている。企業だけでなく家庭でも、人々が電気の使い方に気を配っている結果といえるだろう。
 こうしたなか、関西電力は18日、大飯原発4号機を再起動する。フル稼働になるのは早くて今月25日だという。
 すでにフル稼働している3号機とあわせ、計236万キロワットが原発から送られる。
 10~20%の余裕があるのに、当たり前のように再稼働を進めることには抵抗感がある。
 需給が最もひっぱくするのは、梅雨明けから4号機がフル稼働するまでの間だといわれている。だが、関電の予想では24日までの使用率は82~89%、その後も27日まで最大で82%だという。現状では計画停電なしですむ水準だ。
 一方、電力使用量がピークになるのは8月に入ってからだ。火力発電所がトラブルを起こすリスクも考慮する必要がある。
 だとしても、関電は節電意識が浸透しつつある現実に目を向け、需給予想を不断に見直すべきだ。そのうえで本当に4号機再稼働が必要か、最新情報をもとに考えるべきではないか。
 16日、東京・代々木公園では脱原発を訴える「さようなら原発10万人集会」が開かれ、全国から約17万人(主催者発表)が集まった。
 政府が大飯原発の再稼働を決めた6月以降、脱原発を求める声は全国に広がり、毎週金曜に首相官邸周辺である抗議行動の参加者も急速に増えている。
 この抗議行動の盛り上がりと軌を一にして、人々の節電意識も高まっている。それが猛暑下の電力の余裕につながっているのだろう。
 この夏の関西の需給状況は、政府による他の原発の再稼働判断にも影響を及ぼす。野田首相は「原発を止めたままでは日本社会は立ちゆかない」と言った。本当にそうなのか、政府は立ち止まって考えるべきだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012071701002196.html

再稼働の大飯、断層調査へ 志賀原発も、専門家から要望続出
2012年7月18日 06時20分

 再稼働で注目される関西電力大飯原発(福井県)と、北陸電力志賀原発(石川県)の敷地内を走る断層の活動性を検討する経済産業省原子力安全・保安院の専門家会議が17日開かれ、委員から現地での再調査を求める意見が続出再調査が避けられない状況となった。保安院は「意見は重く受け止める」としており、近く対応を決める。
 大飯原発は3号機が今月1日に原子炉を起動、9日にフル稼働になった。4号機は18日に原子炉を起動する予定。
 会議では、大飯原発内の破砕帯と呼ばれる軟弱な断層について「活断層の可能性を否定できる情報が出されていない」として、再調査を求める意見が相次いだ。

(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012071802000109.html

志賀原発直下「典型的な活断層」 「不適格廃炉可能性
2012年7月18日 朝刊

 北陸電力志賀原発1号機(石川県志賀町)の直下を通る断層が活断層であると指摘されている問題で、経済産業省原子力安全・保安院は十七日、専門家会議を開き、断層の断面図などを再検討した結果、「典型的な活断層の特徴がある」などの意見が相次いだ。保安院が再調査に踏み切る見通しになった。 
 原発の耐震安全審査指針では、活断層の真上に原発の重要施設を建てることを禁じており、再調査の結果によっては、志賀1号機は「立地不適格として廃炉を迫られる可能性がある
 志賀原発1号機原子炉建屋の南西角には、「S-1断層」と呼ばれる断層が走る。北陸電力は「浸食の影響などでできた断層で、地震とは関係ない」と従来の考え方を説明したが、三人の専門家が「典型的な活断層だ。あきれてものも言えない」と、地震で動く可能性を指摘した。
 一方、再稼働の準備が進む関西電力大飯原発(福井県おおい町)4号機の建屋直近の断層についても、再検討された。関電は新たに3、4号機増設の安全審査に使った写真を提出したが、いずれも断層の様子が分かりにくく「資料が不十分で安全と断定できない。さらに調査が必要だ」との意見が相次いだ。
 会議後、保安院の黒木慎一審議官は「複数の専門家から指摘を受けた。重く受け止める。月内に保安院の対応を決める」と発言。両原発の再調査が確実になった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012071890071406.html

26年目の訂正 「原発はいらない」 双葉町の標語考えた少年後悔
2012年7月18日 07時14分

 「原子力明るい未来のエネルギー」。福島県双葉町の中心街の入り口に掲げられた看板の標語だ。二十五年前、当時小学六年の大沼勇治さん(36)が町のコンクールに応募し、選ばれた。大沼さんは、一年四カ月の避難生活で「脱原発」を確信した思いを伝えたいと、今月十五日、一時帰宅した際、自ら標語を「訂正」した
 大沼さんは東京電力福島第一原発の事故後、身重の妻せりなさん(37)と地元を離れ、現在は愛知県安城市で避難生活を送る。町が原子力標語を公募したのは一九八七年。原発が町の未来をつくると信じた言葉が入選。第一原発から約四キロの自宅近くに鉄製の看板が電源立地交付金で建てられ、誇らしかった
 大学を出て就職などし、二十九歳で帰郷。不動産会社に勤める傍ら、看板の横にある土地にオール電化のアパートを建てて、東電社員にも貸していた。ずっと町の発展が原発とともにある「安全神話」を疑わなかった
 しかし事故後、町は警戒区域となり、全町民が避難。「平穏な暮らしが町ごと奪われた現実にさいなまれ、テレビで標語が紹介されるたびに胸を痛めた自らを責め悔いる日々から「原発の現実を話す権利はある」と考えた。脱原発を行動で示し、その姿を長男勇誠ちゃん(1つ)に将来伝えたいと思った。
 夫婦が一時帰宅した今月十五日、記者も同行した。防護服姿の大沼さんはまず、標語にレッドカードを突き付け「退場と叫んだ。その後、看板の手前で持参した画用紙を高く掲げた。すると、そこに書かれた「破滅の二文字が「明るい」に重なり新しい標語が読み取れた。「原子力破滅未来のエネルギー」。二十六年目の訂正の瞬間だった。
 大沼さんは「原発事故で故郷を奪われることが二度とあってはならない日本に原発はいらない」と話した。 (野呂法夫、写真も)

(東京新聞)
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●消費税増税についての朝日新聞社説に対する答え

2012年07月19日 00時00分24秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012062902000111.html)。原発ではこんなにまともなのに・・・・・・asahi.comの記事(http://www.asahi.com/paper/editorial20120704.html)。

 朝日によると守れもしない公約を作った方が悪いそうだ。それに対する答えが東京新聞の社説。消費税増税について、どちらの新聞の社説に説得力を感じるだろうか?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012062902000111.html

【社説】
分裂騒ぎの民主 国民への造反者は誰か
2012年6月29日

 小沢一郎民主党元代表が反対し、撤回を求めた消費税増税法案。野田佳彦首相は「造反」議員らの厳正な処分を表明したが、公約破りは首相の方だどちらが国民に対する造反かを見極めたい。
 二〇〇九年衆院選マニフェストを反故(ほご)にした首相が悪いのか、実現できない公約を作った小沢氏の責任がより重いのか。
 民主党内ばかりか自民、公明両党からも厳しい処分を求める声が相次ぐ小沢氏の方が分は悪そうだが、公約に期待して民主党に政権を託した有権者は、野田氏の方にこそ問題ありと言いたいのではなかろうか
 有権者は「生活が第一」「官僚主導から政治主導へ」「税金の無駄遣い根絶」「緊密で対等な日米関係」など、自公時代とは違う政権の実現を目指して票を投じた
 もちろんそれらは難題だ。官僚機構や既得権益層の厚い岩盤を穿(うが)つのは容易でない。だからこそ政権交代という権力構造の歴史的変化に実現を託したのではないか。
 民主党議員の多くは、それらの実現は難しいと言うが、どこまで死力を尽くしたのか抵抗が強いが故に早々に諦め、増税路線になびいたと疑われても仕方がない
 できない約束を作った方が悪いという指摘もある。実現困難だと決め付けるのは早計だが、仮にできない約束だとしても、それを掲げて選挙に勝ったのではないか
 実現に努力するのは当然だし、できないと考えるなら、作成時に疑義を申し出るべきだった。納得できないのなら民主党以外から立候補すべきではなかったか
 公約破りの消費税増税を正当化するのは信義に反する
 小沢氏は、民主党を離れないように求めた輿石東幹事長に対し、消費税増税法案の撤回を求め、話し合いは平行線に終わった。
 両氏はきょうにも再会談するが小沢氏らが新党結成に踏み切れば民主党が歴史的役割を果たせずに瓦解(がかい)する。残念だが、国民との約束を守れないなら仕方がない。
 そうなれば、民主党は政権政党としての正統性を失う。首相は消費税増税法案成立を強行せず、衆院を早急に解散すべきだ。そのためにも違憲・違法状態にある衆院の「一票の格差」を是正する必要がある。
 民主党が提出した一部連用制の導入案は複雑で、解散先延ばしが目的と疑われかねない。選挙制度の抜本改革は次期衆院選以降の課題とし、今国会では「〇増五減」案の実現を急ぐべきだ。
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http://www.asahi.com/paper/editorial20120704.html

社説
2012年7月4日(水)付

反原発デモ―音ではなく、声をきけ

 関西電力大飯原発の再稼働に、多くの人々が首相官邸前や原発周辺などに集まって反対の声を上げた。
 官邸前のデモについて野田首相は、「大きながしますね」と漏らしたという。
 賛否が分かれる問題では、どちらを選んでも反対の声は上がる。いちいち耳を傾けていたら物事を決めたり、進めたりできない。人々の声を音と表現する背景に、そうした意識があるなら、思い直してもらいたい
 党派に属さず、これまでデモや集会に参加したこともない。参加者にはそんな普通の生活者が多い。幅広い層が瞬時に呼応して集まり、ゆるやかにつながる。米国や中東でも見られたネット時代ならではの現象だ。
 思いは真剣だ。2歳の子を抱いて福井県おおい町の反対行動に加わった滋賀県の女性(43)は「いてもたってもいられずに来ました」と話した。
 日本ではなりを潜めていた大規模デモや集会が、福島第一原発の事故後に相次いでいる。それは、選挙を通じた間接民主主義が民意をきちんとくみとれない現実を映し出してもいる
 「誰だって機動隊と向き合いたくなんかありません」と、官邸とおおい両方に行った大学生の女性(19)。「関西電力や首相と直接話す機会があれば、みんなそちらを選びます」
 大阪市と東京都の議会は、原発の是非を問う住民投票の条例案をあっさり否決した。永田町では2大政党がともに再稼働を支える側にいる。そんななか、多くの人々が自分たちの意見が行き場を失わないよう、街頭に集まり、声をあげている。ルールを守れば、デモも集会も民主主義への大事な参加方式だ。
 それを、政治家や省庁が相変わらず「反対のための反対」としか見ないなら、政治や行政への不信は増幅されるだろう。
 原子力政策で国民的論議をめざす野田政権にとって、「ではすまない動きが今、目の前で起きている。むしろこの動きを、既存の政治回路ではとらえ切れない声を直接聴く仕組みづくりにつなげるべきである。
 反原発の側も、その動きを実際の政策の変化につなげる試みを強めてはどうだろう。
 「原発停止で電気料金があがっても、これくらいなら受け入れる」「節電をもっと進めるから、リスクの高い原発から廃炉に」といった話を、地域や集会などでもっと積み重ねる。その成果を束ねて、政府や電力会社に異論の声を届ける。
 そうしてこそ、は、政策への影響力を高められる。
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●反原発派の声に耳をふさぎ、歴史から何も学ばない愚かさ

2012年07月18日 00時00分33秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012071202000096.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012071202000095.html)。週末金曜日の首相官邸抗議行動についてのCMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-July/018311.html)。

 王様の耳はロバの耳、あるいは、裸の王様状態。単なる音や「節電不安」という取り巻きの心地よい「声」しか耳には入らないようだ。いったい首相官邸を何人が、何重に取り巻けば、原発再稼働反対・廃炉の「民の真の声」は、(FUKUSIMAというこんな身近な)歴史から何も学ぼうとしないムダ首相の耳に届くのだろうか。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012071202000096.html

節電不安の声も聞こえる 首相、ブログで再稼働正当化
2012年7月12日 朝刊

 野田佳彦首相は十一日、公式ブログで、関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働に反対するため毎週金曜日の夜に官邸前で行われている抗議活動について「反原発を訴える多くの方の声も聞こえる。老人ホームのお年寄り、商店主の方々、中小企業で働く方々をはじめ、計画停電や厳しい節電への不安を強く感じる方々の声も聞こえる」と語った。

 再稼働を容認する声があることを説明することで、自らの判断の正当性をアピールしたものだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012071202000095.html

【コラム】
筆洗
2012年7月12日

 借りてきた自転車で湖畔を駆けると、吹き抜けてゆく風が心地よい。初めて耳にする鳥のさえずりが、あちこちから耳に飛び込んでくる。ラムサール条約に登録された渡良瀬遊水地は「野鳥の楽園」だった▼四県の四市二町に接する三千三百ヘクタールは、山手線の内側のほぼ半分の面積。本州以南で最大の湿原を見渡すと、高い建物はほとんど視界に入らない▼貯水池(谷中湖)の北側に、村人が強制移住させられた旧谷中村の遺跡があった。共同墓地や神社、屋敷の跡…。洪水が肥沃(ひよく)な土壌を運び、肥料を必要としない豊かな土地は、渡良瀬川上流の足尾銅山の鉱毒によって「死の沼」になった▼明治政府は、衆院議員だった田中正造や村民が求めた銅山の操業停止を拒否。鉱毒の沈殿池がつくられることになった村は一九〇六年に廃村になり、村人はわずかな補償で追い出された▼議員を辞し、村に移り住んだ正造は、家屋が強制的に壊された後も村にとどまる。<赤貧の洗うが如(ごと)き心もて無一物こそ富というなれ>。鉱毒反対運動で資産を使い果たした正造を支えたのは旧村民たちだったという▼春の風物詩のヨシ焼きは遊水地の生態系の維持に欠かせないが、やはり国策だった原発の事故で二年続けて中止に。日本の公害の「原点」である旧谷中村の遺跡の前に立つと、歴史から学ばない愚かさを叱られている気持ちになる。
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http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-July/018311.html

[CML 018504] 警官が止めたところが抗議の場
T. kazu ・・・・・・
2012 7 12 () 06:38:52 JST



ni0615田島ですあした13日の抗議では、警官に足止め食らったところは、いたるところ「再稼動反対」の抗議の場、としましょう。迂回誘導地点でも、地下鉄構内でも。遠くにいかせられるくらいなら、そこを「再稼動反対」のばとしよう。警察とむだないさかいをしないように気をつけて。

<以下、たんぽぽ舎メールマガジンより>

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┗■2.警察は用意周到な規制をしてきた
 |  7/6官邸前抗議行動に参加して感じたこと
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 7月6日(金)の官邸前再稼働への抗議行動。先週の官邸前の車道を埋め尽くした解放区の実現に学び、警察は用意周到な規制をかけてきた。まず地下鉄の駅構内から、出口規制の一方通行のために警官を駅構内に多数配備。外に出ると、以前のような車道規制はしないでとにかく人の集まりを規制してきた。私は、デモの交通整理係りだったが、警察の言うなりに人の波を規制することに次第に怒りを感じてきた。

 首相官邸に向けた抗議行動なのに、官邸から遠く離れた、国会議事堂の反対側の歩道に押し込め、車道に一歩も出さないように細く長くあくまでも遠くに並ばせた。あの官邸前を埋め尽くした市民の連帯感を、どうやったら、味あわせないようにするかを徹底した。道路規制で官邸前に絶対近付けない。分断された市民は、早めに帰る人も出てきた。官邸前でどんな抗議が行われていたかは、帰宅後夜中に、ustreamの動画で見た。こんな規制のもと、警官と一緒になって交通整理するのはもう嫌だ!と、正直思った。
 これからも、来週の13日の金曜日、16日の10万人集会(50万人になるかも!!)と、警察側は、分断し小さく見せるために、血眼になって規制作戦をかけてくるだろう。
 誰かが民の心『民心』と言ったが、この『民心』を徹底して無視して、その逆の暴虐政治を行う野田政権は完全に狂っている
 基地を辺野古ではなく県外と言ってしまった鳩山や、浜岡原発を止めた菅元首相は、マスコミにたたかれてすぐに辞めさせられたこんなに国民に対して残酷な政治をする野田が、自分たちの利益を守るにために本当によくやってくれていると思っている政官財、原子力帝国、そしてその陰に隠れたアメリカの権力者達の強い意志を、私達が見極めていかなければ。
 デモ後の片付けをしている警察官が、「再稼働反対」と小さく言っているのを、聞いたという話がある。
 昨日のデモでもそういう雰囲気の場面はあった。警察官だって個人的には、野田内閣は嫌なのだと思う
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最後におまけ。本日のツイート。

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AS@ActSludge

梶原得三郎さん『さかなやの四季』(海鳥社)を購入。最近、ブログ(読学、)の名前倒れですが、時間を見つけて読書を楽しみ、何かを学び取りたいものです。本書の帯「どう生きるか、そのことを暮らしの中で考える。/35歳の時に松下竜一氏と出会い・・・」

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●なんだ、結局、やらせ「将来原発比率意見聴取会」じゃないのか? まさに茶番劇

2012年07月17日 00時00分01秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012071602000091.html)。

 まさか、九電やらせメール事件じゃあるまいし、東京電力FUKUSIMA原発人災後のいまさら、やらせやらせもどきやらせ「状態」とは、呆れる。
 このムダ政権は、やらなくてよい無駄なことばかりやっている。消費税増税大飯原発再稼働オスプレイ配備、そして今度はTPPに踏み出そうとしているように見える。数々の「やらせ」をすべり込ませて。そして、仙台に続いて名古屋でも。どんだけの競争率なのか!? どんだけのクジ運なのか。無作為抽選どころか、作為的抽出意識的指名じゃん。昨日の東京新聞、ブログでも引用したが、「運営を請け負っているのは大手広告代理店の博報堂で、発注者の経産省資源エネルギー庁は契約額を明らかにしていない」。また、「「放射能で亡くなった人は1人もいない」などと持論を展開」したそうだ。自殺した酪農家の方の霊が浮かばれない(『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」』)。

 主催者発表で17万人(警視庁7.5万人)が千代田公園を中心に集合。ムダ首相は「国民的議論を経て」というが、口だけであり、結論ありき、かつ、やらせ意見聴取会。茶番である。東京でさへ、17万人もの、これだけ多くの批判の声がある。
 ぜひ、fotgazet.comご提供のこの航空写真(http://fotgazet.com/news/000233.html)をご覧ください。また、綿井健陽さん撮影の映像はourplanetーtvに(http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1395)。

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日本ビジュアル・ジャーナリスト協会@JVJA_member

【正しい報道ヘリの会 7.16】 「さよなら原発10万人集会」 空撮写真(撮影 野田雅也) 非営利であればどなたでもご利用できます。 | オンラインPDFマガジン「fotgazet(フォトガゼット)」 http://fotgazet.com/news/000233.html @JVJA_memberさんから

2012年7月16日 - 20:43
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012071602000091.html

仙台聴取会 騒然 発言者に東北電と原発推進団体幹部
2012年7月16日 朝刊

 政府は十五日、将来の原発比率について国民の意見を聴く二回目の意見聴取会を仙台市で開いた。抽選で選ばれた九人の発言者の中に、東北電力や原発推進団体の幹部二人が含まれ、「原発が不可欠など従来通りの主張を展開し、会場から批判の声が上がった。

 聴取会は、政府が提示した二〇三〇年時点の原発比率(1)0%(2)15%(3)20~25%の三案に対し、抽選で選ばれた各三人が意見を述べる形式。この日は進行側の手違いで、0%案四人、15%案二人、20~25%案三人だった。

 このうち、原発の新増設を前提とする20~25%案に対し、東北電力の岡信慎一執行役員(企画部長)は「会社の考え方をまとめて話したい」と切り出し、電力の安定供給などを理由に、原発は必要と自社の主張を述べた。

 また、原子力推進を目的に企業や商工団体などで組織する東北エネルギー懇談会の関口哲雄専務理事(元東北電力執行役員待遇)は「政府の案は再生可能エネルギーを大きく見積もりすぎだ」と、原発の積極的な活用を訴えた。

 広く国民の意見を聴くはずの会が一転、原発推進団体の会と化し参加者からは被災者をばかにしているのかなど非難の声が上がった。司会者が「お静かに」を連発するが、会場の怒りは収まらず、一時中断した。

 会場にいた仙台市の男性会社員(35)は「推進の考えでも、一般の人の意見を聞きたかった」と憤っていた。

 事務局によると、聴取会には百七十五人の参加応募があり、抽選で百三十人を選んだ。うち意見表明を希望したのが九十三人で、0%案が六十六人、15%案が十四人、20~25%案が十三人

 これほど差があるのに、バランスを取ろうとするため、0%を支持した人はいずれも宮城県の人だったのに対し、15%と20~25%案は東北電力関係者二人のほか、東京都の会社員二人、神奈川県の会社員一人と、いびつな発言構成となった。

 岡信、関口両氏は取材に対し、会社や組織からの依頼で応募したことを否定した

 政府代表として出席した細野豪志原発事故担当相は「抽選で選ぶので仕方ない。福島で開催するときは一般の県民の声が聞けるよう選び方を考えたい」と話した。
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AS@‏ActSludge

名古屋でも中部電社員が発言 エネ政策の意見聴取:日経 http://s.nikkei.com/OxWlQx 「発言に立った中部電の男性社員は「個人として来た」と前置きし、「放射能で亡くなった人は1人もいない」などと持論を展開した。会場からは「うそつけ」「中電の回し者か」と怒りの声が上がった」

2012年7月16日 - 20:22
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