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権力に抵抗するためには、自由が必要だ
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ルターは自由でしたから、今まで通りをやるよりも、自分の感じをどうやったらピッタリと言葉や行動で表現することを大事にできたわけですね。それが、あらゆる創造性の源にな......
Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること 意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人。
p.293、第2パラグラフから。
研究によれば、酷いトラウマを負わされた人たちは、対人関係に対して、問題のある見方をしている場合が多いと言います(ラニウス等、2011,ニートリスバックとマーカー、2009,シャープ、フォナギーとアレン、2012)。特に、人の行動の意味を著しく誤解しやすいものです(人の微笑みの意味を間違える、ということではありません)。あるいは、人が気持ちや行動の意味を取り違えてしまうことがよくあります(「あの人がニコニコしているのは、私のことを襲うつもりなんだわ」と思い込んでしまうことです)(フリーウェンとレイン等、2008, ナザロフ等、2013, ニートリスバック、マーカー、リュースラーとハーカー、2010)。このように人を誤解して行けば、言うまでもなく、トラウマを負わされた人たちの対人関係に悪影響がありますでしょ。たとえば、トラウマを負わされた人たちは、人と関わろうとする際に、非常に苦労したり、強い恐怖を感じたりする場合がありますね。さらには、トラウマを負わされた人たちは、「悪く受け取る」場合もありますよね。つまり、自分が主体的に関わる経験を理解したり、人の意図を組んだりすることが、とても苦手で、いずれも恐怖を感じてしまいます。
食事をしたり、教室に入ったりすることは、「普通」のことだと、皆さんも思いますでしょ。でも、発達トラウマ障害(DTD)が割に重たい子どもの場合は、このいずれも「怖い」「いけないこと」と感じているんですね。食べることが「怖い」場合は、摂食障害ですし、教室に入ることが「怖い」と、勉強になりませんでしょ。
発達トラウマ障害(DTD)が、いかに恐ろしい心の病であることが解かりますでしょ。赤ちゃんの頃に邪険にしたり、仕事に明け暮れて、赤ちゃんと接する時間が乏しいことが、いかに罪深いか、分かりますでしょ。
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