エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ: エリクソンの叡智の言葉 : 「大事なことは、こころで見なくちゃ」の意味するもの

2016-09-29 08:30:49 | 間奏曲

 

 

 
権力に抵抗するためには、自由が必要だ
   ルターは自由でしたから、今まで通りをやるよりも、自分の感じをどうやったらピッタリと言葉や行動で表現することを大事にできたわけですね。それが、あらゆる創造性の源にな......
 


 

 エリクソンの叡智に満ちた言葉を。Chilhood and Socirty から。

 

 

 

 

 

 子ども達は、人を大事にしますし、人から大事にしてほしいと願っています子ども達は、「失敗しちゃった」と苦々しく言うよりも、「出来たぁ」と大喜びして言う方が好きですよ。ですから、子どもを見た目で判断しちゃいけないんですね。

 

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食べるの怖い! 発達トラウマ障害(DTD)の苦しみ

2016-09-29 07:27:09 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
権力に抵抗するためには、自由が必要だ
   ルターは自由でしたから、今まで通りをやるよりも、自分の感じをどうやったらピッタリと言葉や行動で表現することを大事にできたわけですね。それが、あらゆる創造性の源にな......
 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人。

 p.293、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 研究によれば、酷いトラウマを負わされた人たちは、対人関係に対して、問題のある見方をしている場合が多いと言います(ラニウス等、2011,ニートリスバックとマーカー、2009,シャープ、フォナギーとアレン、2012)。特に、人の行動の意味を著しく誤解しやすいものです(人の微笑みの意味を間違える、ということではありません)。あるいは、人が気持ちや行動の意味を取り違えてしまうことがよくあります(「あの人がニコニコしているのは、私のことを襲うつもりなんだわ」と思い込んでしまうことです)(フリーウェンとレイン等、2008, ナザロフ等、2013, ニートリスバック、マーカー、リュースラーとハーカー、2010)。このように人を誤解して行けば、言うまでもなく、トラウマを負わされた人たちの対人関係に悪影響がありますでしょ。たとえば、トラウマを負わされた人たちは、人と関わろうとする際に、非常に苦労したり、強い恐怖を感じたりする場合がありますね。さらには、トラウマを負わされた人たちは、「悪く受け取る」場合もありますよね。つまり、自分が主体的に関わる経験を理解したり、人の意図を組んだりすることが、とても苦手で、いずれも恐怖を感じてしまいます

 

 

 

 

 

 食事をしたり、教室に入ったりすることは、「普通」のことだと、皆さんも思いますでしょ。でも、発達トラウマ障害(DTD)が割に重たい子どもの場合は、このいずれも「怖い」「いけないこと」と感じているんですね。食べることが「怖い」場合は、摂食障害ですし、教室に入ることが「怖い」と、勉強になりませんでしょ。

 発達トラウマ障害(DTD)が、いかに恐ろしい心の病であることが解かりますでしょ。赤ちゃんの頃に邪険にしたり、仕事に明け暮れて、赤ちゃんと接する時間が乏しいことが、いかに罪深いか、分かりますでしょ

 

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「神も仏もあるものか!」と嘆きたいような・・・

2016-09-29 07:11:19 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
幼稚園卒、再び
   子どもが自分で決めて、自分でやる部分と、大人の手と知恵を借りて良い部分の境をハッキリと、子どもと大人が約束することが、子どもが自分の感じを法則にできるかどうかの試......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog 「犬として育てられた少年」。p158の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 東テキサスのケースワーカー達は、彼らとラッペ夫妻が子ども達から聞き出した証言に基づいて、人殺しの悪魔教団の実態が白日の下に晒された、と言っていました。その報告書には、生け贄の人殺し、死んだ赤ちゃんたち、血の杯、人喰いが報告されていました。8人の悪魔教団のメンバーが収監され、裁判を待っていました。そこで問われたのは、児童虐待ばかりではなく、集団レイプと、17歳のチアリーダーの高校生を生け贄で殺したことも含まれていました。逮捕された1人は、その失踪したチアリーダーを調査する担当の警官でした。悪魔教の専門家2人や特捜部検事が子の事件に関わって、起訴に持ち込もうとしていたところでした。

 

 

 

 

 この子ども達は、どこまで傷つけられなくてはいけないのでしょうか? 罪のない子どもが、あまりにも無慈悲な悪行に晒されたり、殺されたりする時、「神も仏もあるものか!」と嘆きたくなりますね。

 この悪魔教団のケース、ボビーのケースはまさにそのようなケースのようですね。

 

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解離(転換)と壁紙の思い出: マリリンの悲しい思い出

2016-09-29 06:11:35 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
改訂版 良い子 悪い子
   円熟した大人=物事を見抜く洞察力+秩序も大事にする鷹揚さ    心の眼、すなわち、一隻眼と、心の耳が、とっても大事。 p349第3パラグラフ。  ......
 

 ヴァン・デ・コーク教授の恩師のジュディス・ハーマン教授 Judith Hermanが、昔出したTrauma and Recoveryが、2015年にエピローグを付けて再版されました。そのエピローグで、今翻訳しているヴァン・デ・コーク教授のこの本は、「記念碑的な書籍」と、恩師も認めてくれている書籍であることが解かりました。 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.133の、3番目のパラグラフから。 

 

 

 

 

 マリリンが自分の記憶と繋がりを取り戻し出した時、子どもの頃の寝室の壁紙がフラッシュバックで思い出されました。壁紙は、8歳の時に父親からレイプされた時に、マリリンが自分の意識を集中させていたものだ、とマリリンは解かりました。父親から性的虐待されることは、マリリンはとても怖くて、我慢の限界を超えていましたから、その体験を、記憶の引き出しから追い出す必要があったわけです。結局、マリリンはこの男、この父親と共に暮らさなくてはなりませんでしたし、この父親はずっとマリリンを性的に虐待し続けたのでした。マリリンは、母親に庇って欲しいと頼んだことも思い出しました。しかし、マリリンが母親のもとに走り寄って、母親のスカートに頭を隠して、隠れようとした時、母親は強く抱いてはくれませんでした。その時、母親は黙ったままでした。他の時は、母親は泣いたり、マリリンを怒鳴ったりして、「お父さんが怒りますよ」などと言ったんですけれどもね。怯えた子どもは、自分を守ってくれる人が一人も見つからずに、シェルターに助けを求めたわけです。

 

 

 

 

 

 マリリンが性的虐待の体験を解離(転換)していたのは、その体験がとても怖かったので、通常の記憶の引き出しに仕舞えなかったから、というようなことは、よくあるパターンです。

 家族の中で1人の闇が深いと、家族全員が闇の中にひきづりこまれることはよくあることですね。父親が自分の子どもを性的に虐待するような人の場合、それに見合う奥さんをちゃんと見つめている、ということは、無意識の恐ろしいほどの「慣性」、「変わらない性質」です。

 家族の中だけの力では、すなわち、外からの何らかの介入がない限り、これ「慣性」、「変わらない性質」が変わることは、非常に稀でしょうね。

 

 

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