エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

喉から手が出るほど欲しい希望

2016-09-07 06:58:36 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
話し言葉によって、≪自分を確かにさせる≫時代
 ルターは、本当にラッキーでした。 Young Man Luther 『青年ルター』p.224の第2パラグラフの9行目途中から。     ルターは、......
 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども温度や、ストレス反応が上手なことが、まず、発達トラウマ障害(DTD)の子どもの予後を決めるというのが、ブルース・ペリー教授のご意見です。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.151の、第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 これは、頭の良い子には温もりが必要じゃない、ということではありません。むしろ、ぬくもりを得られずに来た子どもでも、頭の良い子であればあるほど、ぬくもりに欠けた状況に対処しやすい、ということです。繋がりを作るために必要な繰り返しが少なくて済めば、頭の良い子ども程、人々と愛情や喜びを結びつける易くなりますし、それは、この繋がりを作り出すのに必要な温もりのある生の体験が最低限である子どもにも、当てはまります。このような資質のお陰で、その子ども達は、家庭では当たり前のやり方が、何処でも当たり前のことでは必ずしもないと分かりますし、それが分かれば、子ども達が喉から手が出るほど欲しい希望を手に入れることができますね。

 

 

 

 

 子どもは普通、自分の家庭でされていることが、何処の家庭でも、よそでもされていることと誤解しがちです。家庭でされていることが恵まれている場合は、さほど問題ではないのかもしれませんが、酷い虐待や酷いネグレクトをされている場合は絶望的になりますね。ですから、家庭以外、すなわち、よその家庭、保育所、幼稚園、学校、児童施設、病院などで、温もりのある大事にされた経験が、子どもが、喉から手が出るほど欲しい希望を手に入れる上で、不可欠になりますね。

 

 

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