エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

過去は変えられないけれども、決して死なない。

2015-12-10 08:11:54 | アイデンティティの根源

 

 

 
日本の拷問:「度を越さない、身体的心理的抑圧 moderate physical and psychological pressure」
  ガザの弁護士ラジ・スラーニさんは、お話の中で、弁護士になって間もなく、イスラエルに逮捕され、刑務所の独房にぶち込まれた後、激しい拷問を受けた、と言います。しか...
 

 精神分析の場も、楕円形です。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の第4章、「自我と人品 : 結びの覚書」p97の、第3パラグラフの9行目途中から。

 

 

 

 

 

クライアントは、様々な症状に苦しんでいるんですが、その症状は、今現在に停滞することでもあると同時に、人生のずっと前の舞台に特徴の、核になるビョーキを、発達の中で治してこなかったこととも関係します。ですから、自由連想によって、クライアントが、以前の発達の舞台や発達の状態に固有のいろんな葛藤を、思い出してもらって、象徴的に隠れた形で、生きなおしてもらいたいんですね。

 

 

 

 

 

  「昔のことは忘れなさい」と慰めを言ってくれる人もありますね。そういう場合だって、あるでしょ。でもね、心理の立場から申し上げれば、過去を忘れることが出来たとしても、過去があなたのことを忘れない、ということなんですね。怖いでしょ。

 ですから、過去は忘れないことが知恵になることがあります。ユダヤ教では、「過去」=「眼のまえ」ということになっていて、知恵が深い教えになっているんですね。

 心理的支援では、いつでも何度でも、生きられなかった過去を、≪いまここ≫で生きなおすことが中心テーマになります。

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