桔梗おぢのブラブラJournal

突然やる気を起こしたり、なくしたり。桔梗の花をこよなく愛する「おぢ」の見たまま、聞いたまま、感じたままの徒然草です。

独りぼっちのクリスマス

2010年12月25日 23時20分24秒 | 地域猫

 独りぼっちのクリスマス ― と思っていました。
 負け惜しみではなく、別に独りぼっちだって構やしないのだけど、一緒にケーキを食べたり、酒を呑んだりできる仲間がいたら、むろんそっちのほうが愉しいのに決まっています。



 冬至の日、前ヶ崎にある香取神社近くの梨畑で見かけた黒白の仔猫殿です。
 香取神社に出没している小春のほうは、一か月に一度しか会うことがないのに、こちらは初めて会った日からクリスマスイヴの日まで三日つづけて顔を見ました。
 これはクリスマスイヴの日の画像です。径を挟んでいる民家の前に帆立貝の殻が棄ててあったので、それを食器にすることにしました。

 何に使うのか、梨畑の端っこに50センチ角ぐらいのマットが置いてあり、三日ともそこで日向ぼっこをしていました。
 三日目。
 私が坂道を上って見えるところにくると、ニャーと鳴いて立ち上がるようになりました。どこをねぐらとしているのかわかりませんが、周りには民家が四軒と梨畑があるだけです。食べ物を得る環境としてはどうも厳しそうなところです。
 腹を空かせているのでしょう。おやつを与えると、むしゃぶりつくようにして食べます。痩せている上に、毛並みに少し乱れがあるみたいです。栄養が足りないのかなと感じました。
 まだ仔猫なのに、親猫のいる気配は感じられません。独立したばかりなのでしょうか。
 我が庵から歩いて二十分とちょっと距離のある場所ですが、できるだけこの方面に散歩に行くようにして、おやつを置いてやろうと思いました。

 クリスマスイヴの日、私のあとを追ってきたいような素振りをみせました。私が立ち去ろうとすると、食べていたおやつはそっちのけにして、ニャーニャーと鳴きながら歩いてくるのです。
 トートバッグを拡げて待っていればそのまますんなりと入ってきて、連れ帰ることができるように思えましたが、考えるまでもなく、我が庵に連れて帰ることなどできません。

 ♂か♀かわかりませんが、痩せているせいか、耳が大きく見えます。耳がイヤに目立つので、うさ伎(うさぎ)という名で呼ぶことにしました。

 痩せうさ伎 負けるな 桔梗 ここにあり

 そして今日、クリスマス ― 。
 今年のクリスマスもまた独りぼっちかと思い、別段独りぼっちだからといってどういうこともないとは思うのですが、ふだんとは違って、街が華やいで感じられるので、どうしても独りぼっちであることを意識してしまうようです。
 しかし、散歩に出ようとして、ふと閃いたことがありました。うさ伎がいればクリスマスパーティを開こう。そうすれば独りぼっちのクリスマスではなくなる、と思いついたのです。



 いそいそと家を出て、うさ伎のいるのとは逆方向の北小金駅南口へ遠回り。ちょっとした買い物をしたので、ついでに東漸寺に寄りました。

 買ったのはショートケーキ二つと200ミリリットルの牛乳パック。牛乳を注ぐ容れ物がないと気づいて、プラスチック容器に入ったウェットキャットフード(いなばの魚カップ)を買い足しました。
 犬ならいざ知らず、猫がショートケーキなんか食べるかなぁと思いましたが、苺は私がもらうことにして、クリームぐらいは舐めるだろうと考え、ちょっと迷った末、購入することにしたのです。



 今日午後の富士川上空です。今冬一番の寒気が入り込んだというだけあって、晴れてはいましたが、風が冷たい。川べりはなおさらです。



 うさ伎が日向ぼっこをしている梨畑です。
 いるかな? と思いながら坂を上りました。ところが、ガッカリ……。
 姿はありませんでした。敷かれていたマットもなくなっていました。

 寒いせいか、今日の私の体調はいま少しよくありませんでした。五分ほどあたりをうろつきながら待ってみましたが、姿は見えません。冷たい風が吹く中でいつまでも立ってはいられないので、帰りにもう一度寄ることにしていったん引き揚げました。
 香取神社に寄って、相変わらず姿を見せぬ小春のために、ひと摘みの餌を置いて……。

 今日の散策の目的地は行念寺。二十一日に行ってお参りし、蜜柑をもらったお寺です。
 少し遠いと思っていたお寺ですが、近道があるのを見つけたので、もう一度行こうと思い立ち、結局道を間違えて行き過ぎてしまいました。そのあと再挑戦したのですが、また道を間違えて行き過ぎてしまったので、その日は寄りませんでした。
 城址の探索とは違って、すぐ近場だと思うので、地図を持たずに行った結果です。
 今日は最大限拡大してプリントした地図を持って出たので、行き着くことができましたが、途中から細い径ばかりでした。



 今日は境内には入らず、塀越しの撮影です。本堂前に写っているのは紅梅。すでに花が咲き始めています。



 私がお賽銭をあげたお礼に大黒がもいでくださった蜜柑の樹です。食べましたが、大変な酸っぱさでした。種があったので、一袋だけ食べて、あとはプランターに播きました。春になったら芽を出してくれるとうれしいものです。

 考えてみると、庭ができたせいで、じつにいろんなものを播いて、芽生えを愉しみにしています。
 まてばしい通りで拾った全刀葉椎(マテバシイ)の団栗、我孫子の志賀直哉邸の隠蓑、滝井孝作邸の栗、廣壽寺の公孫樹、各所で集めた無患子(ムクロジ)等々……。先日植えたばかりのスノードロップと桔梗もあります。



 行念寺からの帰り、もう一度寄ってみましたが、うさ伎の姿はありません。いつものおやつだけ置いて引き揚げました。



 白梅もほころび始めていました。

 庭に撒いた五穀に鳩がくるようになりました。一羽だけというのが不思議ですが、ともかく今朝も一羽だけ。雀とは違って私が窓に近づいても、窓を開けても逃げません。



 クリスマスパーティが開けず、虚しく持ち帰ったショートケーキと牛乳、いなばの魚カップ二種。
 やっぱり今年も独りぼっちのクリスマスになりました。
 牛乳と魚カップは近いうちにまた持って行ってやりましょうと思いますが、ショートケーキは持ち歩いていた間に崩れ始めていたので、ワタクシめ一人で食べてしまいました。

コメント
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