猛暑つづきです。暑さに間断がないので、ちょっと涼しい(と感じられる)風が、そよ、とでも部屋の中に入ってくると、やっと涼しくなったかと騙されます。
時刻もそろそろ六時になろうかというときだったので、このところ慶林寺と東漸寺への参拝と買い物以外の散歩は手控えていたのですが、外に出ました。
風があります。
富士川べりの田んぼでは水もすっかりなくなって、稲穂がこうべを垂れ始めていました。
北の方角を眺めると、こんな雲が見えました。左は切れ込んだところが何かの動物の口のように見えます。
歩きながらときおり見上げると、ちょっと前まで切れ込んで口のように見えたところは閉ざされ、真ん中あたりからアルファベットの「U」の字を、右に90度倒した形「⊂」型に空が覗く形になって、まるでクロワッサンが空に浮いているようになりました。
食パンは結構頻繁に食べるけれど、そういえばクロワッサンやバケットは何年口にしていないのだろうと思いながら、カメラに収められるアングルを捜しました。クロワッサンが現われたとき、私が歩いていたのは、電柱がニョキニョキと建ち並び、幹線に近いぶっとい電線が垂れ下がって、カメラに収めるのには邪魔になるような場所であったのです。
毎日のように歩く散歩径です。次の角を曲がれば、いまはオクラを植えている畑があり、さらに進むと二棟並んだビニールハウスがある……と、目に入ってくる景色は空で憶えていても、その径の電線の配置はどうであったか、などということは記憶していません。少し遠くを眺め透かしたり、右を見たり左を見たりしているうちに、クロワッサンは姿を消してしまいました。
先考の祥月命日(十九日)が近くなったので、先考が好きだった芙蓉(フヨウ)の花を捜して歩きました。
いつごろまでであったか、私には芙蓉と木槿(ムクゲ)の見分けがつきませんでした。ともにいまの季節に咲き、花もよく似ています。それも道理で、両方ともアオイ科フヨウ属という、親戚同士なのです。
あるとき、区別の仕方を憶えました。なるほど、と思いながら、散歩径でどちらかが咲いているのを見つけると、クイズの答え合わせをするように悦に入っていましたが、ひと夏が過ぎ、次の夏がくるころには、サテ、どうやって見分けるんだったっけ? という始末です。
今年は花を見るのではなく葉っぱ、それと茎の立ち姿で見分ける、という方法を憶えました。
じつは何年か前に同じ方法を憶えていたのに、すっかり忘れてしまっていた、という気もしないのではないのですが……。
それはともかく、右のこんもりとした感じが芙蓉。左のスックとした感じが木槿。
見分けながら歩いていると、木槿は結構見かけますが、意外と芙蓉は尠ない。
これは木槿。
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