慣れぬことをしたので疲れてしまい、四日も前に更新するつもりだったブログが遅れ遅れになってしまいました。
四日前の月曜日、所用で浦和へ行ったついでに、旧中山道・浦和宿のあったあたりを小散歩してきたのです。
所用は午後早めに終わる予定だったのに、一時間も長引き、おまけにときおり陽射しは出るものの、肌寒い一日だったので、浦和へ行くことになって、楽しみしていたのんびり小散歩は駆け足で済ませることになってしまいました。
浦和駅を西口に出て、400メートルほど歩くと、浦和駅西口という交差点です。交差するのは旧中山道で、いまは面影はありませんが、そのあたりが浦和宿のあったところです。その交差点を右に曲がり、600メートルちょっと歩くと、浦和宿二・七市場跡がありました。始まりは定かではありませんが、二・七というとおり、毎月二と七の日に開かれており、月に六回行なわれていました。
二・七市場跡の標識の奥には慈恵稲荷神社がありました。
さいたま市在住のメル友に「浦和へ行く」と報せると、玉蔵院というお寺の枝垂れ桜が有名だと報せてくれましたが、すでに花の時期は失しています。
旧中山道からちょっと引っ込んだところにある玉蔵院山門です。真言宗豊山派の寺院。伝承によれば、平安時代初期に空海が創建したという。
山門をくぐると、少し先にもう一つ門があり、その奥に玉蔵院の本堂がありました。
左に枝垂れているのがお目当ての枝垂れ桜であったのですが、ほとんど散ってしまっていたので、本堂を撮そうとカメラのシャッターを押しているときには目の前にあったのにもかかわらず気がつきませんでした。枝垂れ桜は果たしてどこに? と、このあとしばし捜して歩くことになりました。
境内の左手は小さな公園になっていて、その公園ともども境内は道路で分断されています。
枝垂れ桜が本堂左手前にあったのにやっと気づきました。なかなか見つけられなかったのも道理で、ほとんど散ってしまっていました。
地蔵堂。埼玉県指定有形重要文化財の木造地蔵菩薩立像を納めています。
浦和駅西口交差点に戻ってきました。旧中山道と浦和宿を示す石碑です。
街道沿いには歴史のありそうな家々が並んでいます。
二・七市場跡からテクテクと二十数分、2キロ弱ほど歩いて、調(つき)神社に着きました。途中、立ち止まって写真を撮ったりしていましたので、足早に踏破しようとしたら、十五~六分か。
調神社は江戸からくると、浦和宿の入口に当たります。私の小散歩はここで打ち止め。
神社の入口で待ち構えていたのは狛犬ではなく狛兎(?)でした。
社伝では由緒を神代としていますが、尠なくとも平安時代以前の創建と見られる古社です。 「調(つき)」とは租庸調の「調(ちょう)」、「みつぎもの(御調物、貢物)」、すなわち年貢のことであり、東山道時代の武蔵国の調はここに集荷されたのち、朝廷に届けられました。
しかし、その役割は武蔵国が東山道から東海道へ編入された宝亀二年(771年)で終わりを遂げました。 その後、「つき」という音韻は「月」と結びつき、月待信仰の地となって行きます。 月といえば、使いは兎。だから境内を守護しているのは狛犬ならぬ兎ということになるのだそうな。
拝殿。
神楽殿。
手水も普通なら龍が水を吐いているところ、こちらも兎です。
百度盤。
この日、何を為すために浦和にきていたかというと ― 。
ことのはじめは先月末のことです。仕事を捜すことはとうに諦めていたのに、どういう風の吹き回しか、気まぐれを起こして、ハローワークを覗いてみたのです。すると、松戸市の公共施設で受付の仕事があると紹介されました。詳しくはその施設の運営を受託している会社に訊かなければわからないが、施設を利用する利用者から利用料を収受するのと、簡単な清掃作業があるという。雑誌記者しか知らない私ですが、そんな私でもできそうだと思ったのと、ハローワークの職員が「大丈夫でしょう」というのに押されて紹介してもらったら、無事面接を終え、晴れて採用ということになったのでした。その試運転のようなことに臨むため浦和にやってきたのです。
仕事をする場所は松戸市内です。
松戸市内でする仕事なのに、なにゆえに浦和へ行ったのかというと、その仕事を請け負った会社が浦和にあるからなのでした。
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