AIRWORK日記

愛知県渥美半島の パラグライダー&ハンググライダースクール 「エアワーク」の日記です。

困りました

2012年06月03日 | 仕事

 ここのところ開催されなかった、愛知県フライヤー連盟・総会に参加のため、多度・石津エリアがある岐阜県と三重県と愛知県の県境、正確には岐阜県海津市南濃町までやってきました。
 総会は午後からですが、他の関連行事もあり朝の8時に集合・スタートの予定。でも、渥美半島・田原市を朝に出発して、午前8時にココに到着しているのチョット厳しい。きっと朝寝坊して遅刻しちゃう…ということで、昨夜は10時ごろに仕事を終えて、疲れていたけどそのまま夜中に移動開始。深夜1時ごろに付近に到着し、道の駅の駐車場にクルマ停めて車中泊をしました。
 シュラフに潜り込んで車の中で寝るなんて、いつ以来のことでしょう。

 朝になり道の駅から移動して、集合場所の『働く女性の家』という施設の駐車場に到着。集合予定時間の8時に近付くにつれ、愛知県内の各スクールやクラブの代表者の皆さんが集まってきました。うん、皆さんお元気そうでなによりです。でも、多くの皆さんはこれまで来たことがない場所だからなのか、けっこう遠いからなのか、遅刻してくる人も多いので(ちょっと開始時間が早過ぎ?)、まずは予定時刻に集まった皆さんで石津エリアのテイクオフまで登って、風が良ければまずは飛んでみよう!…という催しのスタート。
 石津エリアはふもとからテイクオフ地点までの道のりが遠く、約1時間ほども狭い林道を車で走っていかねばなりません。んー、深い谷間が多い、とても大きな山です。私はハングのかたの四駆の車に同乗させていただき、最後に来たのが何年前のことかハッキリ思い出せない石津テイクオフに到着。ふもとの平地との高度差は約600mほどあるので、晴れていればとても眺めの良いところですが、あいにくの曇り空で景色がかすんでいるのがちょっと残念。空気が澄んでいる日は、真正面の方向に名古屋駅のツインビルも見えるそうです。もっとも、私の視力では晴れていてもダメかもしれませんが ^^;;


 
パラもテイクオフできるように、斜面の樹木を伐採・拡張中。
 


 多度・石津エリアというのは養老山脈の南端にあり、30数年前から飛んでいるのが最南端にあたる多度山と、それから10年(?)ほど後で飛ぶようになったのが5キロほど北の石津エリアです。多度も石津もこれまでずっとハングしか飛ばない、物理的にパラはテイクオフスペースがないから飛べないエリアでした。
 公園にもなっている多度山は伐採すること自体に無理がありますが、石津のほうは関係者以外の車が通れないようにしてある植林・林業の山で、山の管理者に許可をいただいてハングのテイクオフの横の斜面を伐採すれば、パラもなんとかテイクオフ可能ということで、今年になって伐採作業がはじまり、現在はまだパラのフライトエリアとして一般ビジターには解放されず、ウデの良い有志による飛行でエリアテスト中だそうです。来年ぐらいからは皆さんが飛べるようになる…のかな? スタ沈しただけで大変そうな地形だし、山沈ならなおさらなので、熟練パイロットのみが飛んだ方が良いエリアかもしれません。
 ハングは平気だけど、パラの性能だと、強いシンクやアゲンストに捕まった時、ランディングまで届かないのではと以前は思っていましたが、この頃のパラの性能なら大丈夫ですかね。でも、初級機などだったらどうなんでしょう。
 私はハングでしか石津を飛んだことがないので、今回は私のようなダメダメパイロットでも大丈夫なぐらい穏やかな風ならば飛ばさせてもらおうと、いちおうコッソリとパラの機材も持っていきました。でも、本日の卓越風は南西のようで、これはまあ、フォローといってよい感じの風です。
 上手な人が数名、ときどき吹き込むブローでテイクオフしましたが、かなり厳しい条件なのが判るので、これは私ごときには向かないと思いフライトは断念。県連の集まりでスタ沈や山沈なんかして、回収作業に2時間とかなったら大変です。
 んー、もしも今日、私がハングも持ってきていたら飛んだかな? いや、やっぱり飛ばなかったな、きっと。あのシンクを見てたら怖くなりました。飛んだ皆さんはスゴイな。

 
ランディングの広い河川敷ではスクータートーイング
 

 またクルマで1時間かけて下山し、午後からはハングスクール・バーズアイビューが行っているスクータートーイングを見学。私も昔、ウインチ・トーイングをやっていましたが、自動車のエンジンを流用したマシンはパワーが有り余っており、雑にやっては危険なため神経を使ってオペレーターをやっていました。スクーターを改造したウインチは、ガツンと引いて高度を一気に数百メートル上昇させるというものではなく、初心者の練習のために一定高度で飛行するという安全なものです。練習生のかたも重い機体を持って斜面を登らなくて済むのでラクそうです。

 そしていよいよ、その時がやってきました。愛知県フライヤー連盟・総会の始まりです。私がなぜ深夜に無理に移動してまでやって来たのかといえば、全てはこの総会出席のためです。
 愛知県フライヤー連盟ではここのところずっと、本来の任期を超えて同じ人が会長を務めてくださっています。しかし、次は私に会長をやらせようという不穏な(?)雰囲気が感じられます。
 バカなっ、私なんか会長にしてどうするっっ!! だいたい、他に誰もいないならともかく、これまでまだ会長をやっていないうえに、人徳と人望と能力もある適任の人達がまだまだいるではありませんかっ!! それに、皆さん私より年長じゃありませんか、若い者をイジメてどうするんですか!!(こういうときだけ年少で若者のフリをしよう、そうしよう)
 これはイカン、会長になど私がなってはイカン、断固として阻止する!…という意気込みで、今回の総会にやって来たのでした。それに、一番怖いのは欠席裁判的な流れです。私がいないところで勝手に決められちゃったらマズイ。とにかく出席裁判(なんだそれ?)に持ち込み、現会長をはじめ理事・役員のみなさんに抵抗・反対して、なんとしてもこの危機を回避するのだ、ここで踏ん張らんでどうする、頑張れ私っ!!!

 えー、結果報告です。私が会長だそうです。ホントに皆さん、いったい何を考えているのでしょうか。あるいは何も考えてないのでしょうか。しくしくしく…。

 本人の意思とか適正とか、今後の県連のためとか、愛知県のフライヤー全員のためとかを考慮せず、多数決で勝手に決めていくのはイカガナものでしょう。私には「県連をこうしていこう」とか、「県連はこうあるべきだ」とか、これまで一度も考えたことがないノープランな人間ですよ。いや、たとえ何らかの展望があったとしても、実現にもっていく能力がありませんよ。私はソコを一番判ってほしかったのに、これは困った。
 自分が会長になるべきではない理由を、皆に説明・説得してやめさせる力もない人間に、そもそも会長が務まるわけがないのに… ← おお、素晴らしい理屈だ、いま思いついたのが残念だ。きっと県連役員の皆さんはとっくの昔に子育てを終えてるので、 「イジメ、よくない。イジメ、かっこ悪い」というポスターとか見たことないんだ。
 クラブでも長年にわたってパシリをしてるのに、私は渥美半島のかたすみでひっそり静かにスクールをやっているだけではイケナイの?

 むむ、そうだ、愛知県は東京や大阪に続き、フライヤー人口が多い地域だ。きっと、『公益社団法人JHF』からは人口比例の補助金が潤沢に降りてきて、会長ともなれば「内閣機密調査費」みたいな、許可も承諾も領収書も不要な自由に使える現金が秘密の金庫にガッポリとあるかも。よし、それを持ち出して、どこかの会社のエライ人みたいに海外へ行ってギャンブルで…え、県連ってお金がないんですか? やっぱり私の妄想でしたか? もしかして県連って貧乏なんですか?
 いま県連にあるお金はわずかで、それも、ほとんど私たち教員が、更新のときに推薦料として払っている、いわば自分で貯めたお金だそうです。なんて清貧な団体なんでしょう、悲しいですね。

 私はまだともかく、気の毒だったのは、私とセットみたいに副会長に任命されてしまった、同じクラブのハングのSさんです。副会長とかやったら、いずれなしくずしに会長にも任命されて… うむむ、恐るべし、愛知県フライヤー連盟。
 とにかく会長だけはやるべきでないと考えていたので困ってますが、もう、やるしかないんですかね。どなたか、「あはは、ごめんごめん、さっきの総会の事は冗談じょうだん。マジに会長になったと思った?」とか言って、肩でも叩いてくれませんかね。
 愛知県のJHF会員の皆さん、「イジメ、よくない。イジメ、かっこ悪い」という小中学生への啓蒙標語を思い出して、大らかな気持で見守り、今後も愛知県フライヤー連盟にご協力ください。よろしくお願い申し上げます。
 ん、待てよ、私が本当にダメダメだと皆さんに判れば、すぐに解任してくれるかも。そこんとこ、どうなんですか?  


 動画 → 石津エリア