あじさい物語

七色の紫陽花のような日々の心模様
       

静かな帰省を

2009-06-07 22:35:32 | Weblog
夕方、庭に下りて、元気のないナスに肥料をあげる。
トマトやピーマンはかわいらしい実をつけている。
キュウリはだいぶ大きくなっている。
ゆっくりしたら(将来的に)本格的に植えてみたいと思ったりもする。
少し草をとったけど、野菜や花を育てるのは楽しいかもと思う。

母が、今から考えると広い庭や畑にいろとりどりの花やたくさんの野菜を植えていたのを思い出す。
果物もいろんな種類があった。
本当に植物で季節を知っていた。
まもなく百合やアマリリスの季節かと思う。

今日は、夏の帰省の切符の手配をする。
でも、思うような切符が取れなかったら帰らないかもしれない。

ふるさとは少しずつ、少しずつ遠くになるのだろうか。
母や父のお墓参りはしたい。
静かにお参りしたいなと思ったりする。
そんな気分もいいかもしれない。

昔、お墓参りに来て家に寄らなかった義姉達(私と母が違う)を私は許せなかった。
母と血がつながっていないとはいえ、母は一人で住んでいたではないか。
少なくとも父の面倒を見て、家を守ったのだ。
それなのに、義理の姉達は寄らなかった。挨拶があってもいいじゃないか。
だから、私はお墓参りに帰ったら、必ず義理の兄のところ(私の実家)に寄るようにしてきた。
兄は父と母が亡くなってから大阪から帰って来た。
そんなことが許せるものか・・なんて身勝手な人だろうと思った。
でも、私は許した。過去は過去として、前を見ていこうと。
今、お墓を守ってくれているのだから・・・と。
あえて、きちんとしようと思った。

人は私に幸せねという。
でも、苦しいときがたくさんあった。
帰省の飛行機の中でどうしようと思ったこともたくさんあった。
いっぱい泣いた。
ひどい事をたくさん言われた。
悔しさにどんなに涙を流したことか。全ては母を守りたかった。母のために行動した。
母は、そんな私に「ありがとう」と言ってくれた。

世の中、どんなに生きればいいんだい?なんて思った。
私はなんと不幸な居場所に生まれたんだろうと。
長女ゆえ、父母のためにやらねばなかった。いろんなこと・・・。


ふるさと・・・いいところだ。

でも、ときどき、誰にもわからずにこっそりと帰って、父母の墓参りをこっそりとしたいと思ったりもする。
そして、父母に向き合って、山を見ながら、父母と静かに話したいと思ったりもする。

あの時、義姉達もそうだったのだろうか。
でも、ちょっと違う気がする。
いつもいつもそうだったから。
いろんな思いがある。

ふるさとの6月の匂い・・・また、それもいいだろうな。

父ちゃん、母ちゃん、やっぱりお兄さんやお姉さんたちとは仲良くやっていかなきゃいけないよね。
それぞれ優しいのに歯車がかみ合わなかったんだよね。
みんなよかれと思ってしたことだったのだけどね。
前を見て、笑っていかなきゃねえ。
守ってくれているものね。

ああ、でも、静かに帰省してみたい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする