あじさい物語

七色の紫陽花のような日々の心模様
       

加藤多一作「原野にとぶ橇」を読了~絵は佐藤忠良さん~

2023-07-31 23:10:50 | Weblog

加藤多一作「原野にとぶ橇」を読了。

いい本だった。

こんないい本に今まで巡り合っていなかったなんて。

草原賞を開設された加藤さんの本。

北海道に山形から来て開拓していった正造。

馬のトドマツ号と開拓していき、その子孫の第6代目のトドマツ号までのことが書かれている。

うまく書けないけど、北海道で生きた人々の苦労が思われ、生き様が見えてくる。

戦争で息子たちを亡くし、空襲で娘を亡くし・・・

馬頭観音・・・。

馬橇の鈴、婚礼・・いいなあ。

苦労、馬との別れ・・・静かに・・そうだったんだと心に響く。

佐藤忠良さんの絵がまたいい。

馬のきれいな瞳を想いながら読み進めていった。

やっぱりいい本だ。

こんな本を書ける加藤さんは素晴らしい方だなと思う。

残念ながら3月に急逝された。

あとがきは西本鶏介さん。

私が初めて通った童話講座の先生だ。

三軒茶屋の昭和女子大だった。

お元気かしら。

厳しかったけど、心があった。

あのとき、学んだ方たちはどうしているかしらと思う。

 

コメント
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