細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

ホームパーティー

2015-03-22 18:46:09 | 人生論

2003年に横浜国立大学に着任して以降、毎年度末に、自宅でホームパーティーを開催してきました。

最初の2004年3月には、私が直接指導した3名の卒論生を招待して、私と奥さんの二人でもてなしました。長女は奥さんのお腹の中にいました。

それを皮切りに、2012年度まで10年連続で開催しました。途中で引っ越しましたが、私の直接指導ではない学生も招いて、卒業生たちのための楽しいパーティーを重ねてきました。私にとっても大切なイベントであり、私の子供たちにとっても、特に長女にとっては思い出深いイベントになっていたようです。

昨年度、我が家はフランスにいたため、このホームパーティーを実施できませんでした。10年連続で途絶えたことになります。

今年度も、開催が難しい状況になりました。仮住居からの転居がちょうど重なり、とても我が家でホームパーティーを開催することは考えられない状況でした。

いろいろと考えて、研究室の研究教員の小松さんの家で開催してもらうことにし、本日、22日に20名を大きく超える人数でのホームパーティーとなりました。私も子供二人を連れて参加し、留学生やその家族も参加する大変に盛大なホームパーティーとなりました。新婚の小松さんには多大な負担になったかと思いますが、私たちの研究室の伝統的な雰囲気がこういう場でもつながれており、大変にうれしく思いました。

私の家族は、私の山形出張もあり、2時間程度の滞在でしたが、子供たちも大変楽しんでおり、かつ私もいくつかの非常に重要なコミュニケーションをとることができました。特に、そのうちの一つのコミュニケーションは、留学生の来日中の家族とのものであり、私がこのホームパーティーに参加した目的の一つでもありました。

人間は、コミュニケーションの中で生きています。話すことは、極めて重要です。今日のコミュニケーションによっても、いくつかの難しい状況が、前進に向かってポジティブに歩み始めたものと思っています。

たかがホームパーティーと侮るなかれ。我々は、真面目に生きる誠実な人間たちの集団の中で生きています。それらの構成員のコミュニケーションは極めて重要です。

今日は、大学の春休み、というやや特殊な時期において、20名以上もの研究室の構成員やその家族を目の当たりにして、 私自身の役割についても再認識する貴重な機会となりました。

来年以降、このホームパーティーをどういう形態で継続していくのか、熟考したいと思いますが、今年度の実施を快く引き受けてくれた小松夫妻に心から感謝です。ありがとうございます。 


各地への展開

2015-03-22 17:14:33 | 研究のこと

またブログの更新に間が空きました。先週は16~20日まで福岡、長崎、岩手、宮城、福島と出張していました。今日は22日の日曜日ですが、夕方に山形県の新庄に向かっています。

16日には福岡にて、土木学会西部支部の主催で講習会が開催され、私が副委員長を務める350委員会から6名が講師として講演を行いました。一般的な土木学会の講習会としては、年度末としては大変盛況で、講演後の質問も多く、コンクリート構造物の品質確保に関する関心の高さがうかがえました。

17日は長崎の大村(長崎空港の近く)を訪れ、九州新幹線の建設現場での、品質確保の試行現場で意見交換、現場視察を行いました。私たちの提案する、施工状況把握チェックシートや、目視評価法が試行されており、まさに試行された橋脚の出来栄えが素晴らしく、感銘を受けました。この試行を中心で進めている若手技術者は350委員会の委員であり、実は彼はが学生のころから私たちの取組みには関わっており、今後も全面的にバックアップしていきたいと心から思いました。

18~20日は、私の所属するYNU土木工学教室の見学会で、陸前高田から南下し、福島県の小名浜港まで、さまざまな現場を見ました。かなりの経験をしている私でも、大変に勉強になるツアーで、陸前高田の宅地造成(清水建設)、BRT試乗、津谷川流域の見学、南三陸町防災庁舎、大川小学校、石巻の復興まちづくり、日和山公園、新仙台火力発電所LNGタンク(清水建設)、仙台駅近くの跨線橋(清水建設)、玉野トンネル(西松建設)、富岡町除染(清水建設)、小名浜橋梁(清水建設)、を巡る、充実したツアーでした。学生たちが手分けして、見学会のしおりも作成し、担当の学生がバスの中で勉強した内容をマイクで解説する、という仕組みをとったため、学生にも大変に勉強になる機会になったと思います。学生の縦の関係の構築にも良い機会になったかと思います。私も、久しぶりに大型見学会を引率しましたが、いろいろな刺激を受けました。もうしばらく、見学会責任者、務まりますかね。。。

今日は山形の新庄に向かっていますが、明日の早朝から、寒中コンクリートでの橋梁下部工の施工の、「施工状況把握」を行います。東北地方整備局の試行工事であり、今や、寒中コンクリート施工の伝道師となりつつある、八戸工大の阿波先生も一緒です。私も、多くを学ばせていただくつもりです。

来週の31日に、もう一度、非常に大事なミーティングのために仙台に訪れる予定ですが、コンクリート構造物の品質確保、耐久性確保の取組みは、確実に展開、発展が進んでいます。私はその取組みの、just one of themではありますが、重要な役割を担える立場にあることを自覚して、自身にできる精一杯のことをやろうと思います。

もうすぐ2014年度が終わります。私と私の家族にとっては、2013年度、2014年度の2年は明らかに激動でした。ようやく激動の2年間が終わろうとしています。この2年間は、私にとっては、品質確保の取組みが展開、発展する大事な2年でもありました。振り返ってみて、フランス1年滞在があったことも踏まえ、ベストを尽くせたものと思います。泥臭い時間の積重ねでしかありませんでしたが、それぞれの時間を大事に重ねてきました。今年度も、あと一週間ちょっとありますが、まだ努力をできますので、まずは今夜の新庄到着後の意見交換会、それから明日の現場での施工状況把握、とベストを尽くしたいと思います。