10月は我が大学では秋学期の始まる時期で、私個人にとっては毎年の繁忙期が始まる、身の引き締まる時期でもあります。
今年、2022年は、10月の始まる前からやたら忙しく、9月も飛ぶように過ぎ、トップスピードのまま10月に突入しました。そして、またもあっという間に10月は終わってしまいました。
10月3~4日に、横浜国大の土木工学教室の見学会が大阪、兵庫で開催されました。学生たちが企画を創り上げる、YNU土木の誇る秀逸なイベントです。コロナ禍のため、しばらく実施できていませんでしたが、ついに、1泊ではありましたが宿泊を伴う見学会が開催できました。誠実に、そして熱血に、企画を創り上げてくれた学生幹事たちに敬意を表します。私も多くを学ばせてもらいました。幹事学生たちが取りまとめた見学会のレポートも近く公開されます。
土木史の講義もスタートしました。例年、この講義の進行とともに私のギアも徐々にアップしていく、というイメージですが、今年はトップスピードで10月に入ったので、少しいつもと違う感覚を感じています。学生たちの論文も、初回から秀逸なものが少なくなく、私のブログで紹介しているのはご存じの通りです。学生たちとの真剣なやり取りは、私にとっても大きな刺激で、この「解釈学的循環」から多くの新しいことが創造されていくことを願っています。
土木史の講義でも伝えた、「人が情報である」という考えについても、10月に私自身も肌で感じました。
「オンラインで十分」とか、「働き方改革」とか、よく分からない考えが流布しておりますが、対面で人が交流することによる効果の大きさは、簡単にはかり知れるようなものではありません。
言葉は悪いですが、レベルの低い方々の交流はオンラインでも十分、なのかもしれませんが、すさまじいレベルの情報が宿る人同士の対面での交流は、オンラインでのそれとは次元が異なります。
10月11日に久しぶりに長崎に出張しました。松永昭吾さん(マツさん)もこの出張に参加され、西海橋を案内いただきました。西海橋についての詳細はここでは述べませんが、吉田巌が設計し、GHQの占領期に設計されたこの橋の凄まじさ(極限まで使用材料の量を減らした超合理的な設計)を肌で感じ、震えるような感銘を覚えました。
長崎市内から西海橋への往復の車内(運転はマツさん)での会話もすさまじかったですが、吉川土木コンサルタントに到着後の、本命の用務である、地方自治体の管理する橋梁群の維持管理システムの改善、についての議論はスパークしました。
まさに「解釈学的循環」であり、このレベルの対話では、適切と思われるボールを投げ、それに対する相手の反応を見て、次の手もベストと思われる手を打ちます。お互いの表情や声色などもすべて感じ取りながら対話を重ね、あっという間に高みに到達します。
これが、「人が情報である」という考えの極意であり、西海橋からの感銘やマツさんとの対話から得られる興奮や今後のワクワクするような展開は、オンラインではなかなか得られないものなのです。もちろん、我々はオンラインでもそれなりの成果を上げますが、それは対面ではるかに高いレベルのコミュニケーションをできる能力に支えられてのものなのです。
この長崎出張以外にも、長崎から戻った日の東京駅付近での「トンネル工学研究会」での招待講演(山口システム+東北システムの成功の秘訣)、10月17日の山口県の品質確保講習会、18日の広島のトップレベルの生コン工場での対話+福山のある企業訪問、19日の鞆の浦学園での授業+鞆に集う親友たちとのコミュニケション、29日の舟遊びみづはの「コンクリートを巡る旅」のガイド、などなど、各地域で非常に心地よい対話を重ねることができました。
10月は秋。体を動かしたくなる時期です。10月に入ってからジョギングの回数も一気に増えました。12月29日の昭和記念公園でのハーフマラソンに登録した(2年連続)ので、昨年よりも良いタイムで走れるように、トレーニングを積みたいと思います。(昨年は2時間ちょうどで、15kmくらいを過ぎた辺りからスタミナが切れ、ペースがガクッと落ちました。。。)
断酒ももちろん継続中。7ヵ月が経過しました。
読書の秋でもあり、読書量も増えています。
・「神なき時代の日本蘇生プラン」
・「人を動かす「正論」の伝え方」
・「古事記完全講義」
など、大変お薦めです。
お酒をたくさん飲んでいた時期と異なり、休日もスポーツ、家事、仕事などであっという間に過ぎ去り、ゆっくり休むという日がほとんど無かったためか、10月終盤に疲労が顕在化しました。左足の膝から下にいろいろと変状が生じ、かなり回復はしてきたものの、疲労により抵抗力が落ちているからかな、と推察しています。
昨日、11月2日もかなり疲れており、オフィスで昼食後に眠くてどうしようもなくなり、机に突っ伏して少し昼寝してしまいました。早めの夕方に帰路につき、スーパー銭湯でサウナに入って、帰宅後に次女とおしゃべりしながら楽しく夕食を食べ、大量の洗濯をした後、ベッドの中でゆったり本を読みました。大好きな「100分de災害を考える」のセネカの章を読み返し、大変な感激を受けて、就寝しました。以前もこの章は読んだのですが、「過去とつながる」「過去への扉を開く」という考え方が、今の私には強く染み入りました。
ぐっすり寝た後、本日、11月3日は朝から極めて活動的で、元気が戻ってきました。体操、学生の研究指導(オンライン)、寝具の洗濯、皿洗い、髪のカラーリングなどをした後、長女と図書館へ。楽しいランチも一緒にして、図書館で仕事、勉強、ブログの更新。
まだ体調は完全ではありませんが、いずれ完調に戻ると思うので、11月が充実した時間になるよう、大切に過ごしたいと思います。
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