東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

もう書かないでおこうと思ったんですが

2012-07-16 22:32:31 | 日記
 大津市の事件の続報が毎日ニュースで入ってきます。この中で思わず耳を疑うものが入ってきました。大津市長と教育委員会が対立しているというニュースです。どちらも「保護者の方との和解はすぐにはできない」というものですが、主張する言い分は全く異なります。

 大津市長は「真実が何なのか、教師・学校・教育委員会が(私はここに「滋賀県警」も含むべきだと思いますが)どういう対応をしてきたのか、事実がつまびらかになって初めて和解のテーブルにつくことができる。だから、今すぐに和解することはできない。」という趣旨です。なるほど、一部同感できない個人的な部分はあるにせよ、行政の責任者として踏み込んだ発言と言えますし、支持できます。

 しかしながら、教育委員会(澤村教育長)の主張は「???」です。
 「いじめが今回の原因の一つであることは認めざるを得ない。しかしながら、今回の主たる原因がいじめにあると断言することはできない。本人や家庭のことなど、調べなければいけないこともあるので、裁判は続けたい」

 何を?この期に及んで、今回の少年のとった行動の原因が、本人または家庭の責任であるとでもいうんですか?そして裁判を続けるということは、本人や家庭環境に問題がないと証明しろとでもいうんですか?「傷口に塩を塗る」という言葉がありますが、傷口に塩どころかタバスコやらわさびやらカラシやらを塗りたくって傷つけているようにしか見えません。「死人に鞭打つ」とはまさにこのことを言うんでしょう。

 大津市長は「教育員会の調査がいかに杜撰であったかが、今回の一連のことでわかった。今後第三者委員会で真相を究明し、明確な事実が出てこなかったとしても、今回の原因がいじめにあることは明らかであり、大津市が責任を持って和解に臨みたい」とまでおっしゃっています。

 なんでしょう?この上に立つ者の態度の違いは? そして、そこまでして責任を逃れたいのですか? ここまで事態をこじらせてしまうと、私は以下の三つが起こることをとても心配します

(1)なるべく早く世論が納得する決着(着地点)を見出さないと、加害者へのバッシングがやまず、第二・第三の事件が起こりうること。(2)学校長や教育長など、責任ある立場の者が自らの責任を認めないと、子供たちの学校・大人不信が拭えないほど深刻になること。
(3)同級生達は今三年生です。この生徒たちの進路選択に関わる先生方への不信が強まり、ひいては子供たちの進路選択に多大な影響を及ぼすであろうこと。 

 特に(1)は早くしないと、本当に悲劇が起こりかねないと思います。管理職とは「責任を取るのが一番の仕事」のはずです。そりゃ上に立つものが、自分の保身に汲汲として責任逃れを繰り返し、部下に責任を押し付けるならば、真実なんて何も出てくるはずはないですもんね。特に澤村教育長には「教育の真の目的とは何か?」「子供たちの立場に立って物事を考えるという原点に立ち返った対応を」切に望みます。

 子供たちには、本当に力になってくれる大人もいるんだよと伝え続けることが大切だということ、そして少なくとも私は子供たちのSOSに気づくことができる指導者でありたいと、心から思い直したニュースでした。
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鍼治療

2012-07-16 00:17:32 | 日記
 最近体全体が疲れを感じるようになってきました。30代前半の頃は、少々無理をしても体は何ともなかったんですが、アラフォーとなったころから、疲れが残ることを感じるようになってきました。
 それでも授業が始めると「しんどい」や「ねむたい」はどこかへ行きます。それどころか風邪の微熱程度なら風邪をひいていることすら忘れてしまうほどです。しかしながらこれが曲者なんですね。
 授業が終わると、倍返しかそれ以上でしんどさが襲ってきます。そんな時に出会ったのが「鍼治療」なんですね。きっかけは生徒の親御さんがされていた治療院にものはためしで伺ったのがきっかけです。
 今では、週1回のペースで通っています。もちろんこれだけで健康になるわけではないですが、とりあえず手のむくみや、右手首の疲れはかなり軽減されていると感じます。
 週に1~2回のペースでプールで泳いでいるのも、適度な運動となって、かえって肩こりにはいいらしいです。とはいうものの、もうすぐ夏休みに突入します。今まで通り通う時間はあるのだろうか?毎年少しずつ疲れを感じるようになってきたので、自分の体がはたしてどれくらい疲れずに持つのか心配な気持ちもあります。
 でも結局子供たちの前に出ると、いつも通り張り切ってしまうんでしょう。
鍼治療は「合う・合わない」が結構あるみたいなので、必ずしも皆さんにも当てはまるものではないようです。やってみようと思う方は、十分鍼の先生と相談してからお試しください!

 でも、私の体型は太いころの渡辺徹さんみたいな感じです。この体に刺して効くんですから、鍼って案外やりよりますね!
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宿題についての考え方~わりざんマスターを通して~

2012-07-14 00:22:36 | 保護者の皆様へのお知らせ
 当教場の宿題に「わりざんマスター」というものがあります。小学校算数では、÷1桁=商1桁となる割り算について

A型:九九の反対(割り切れる)
B型:余りを出す際の引き算で繰り下がりを必要としない(例・33÷8、55÷9など)
C型:余りを出す際の引き算で繰り下がりを必要とする (例・33÷7、55÷8など)

 の三つのタイプに分類しています。一般的にはC型100問で、5分をきれば基礎学力に問題はないといわれます。当教場では、そろばん教室の指導として、4分以内に100点満点を合格ラインに設定し、毎日の練習を課しています。
 合格すると、当教場独自のD型(÷1桁=商2桁で余りあり)、E型(÷2桁=商1桁で余りあり)、F型(÷3桁=商1桁で余りあり)に進みます。D型以降は60問を4分以内で満点をクリアラインに設定しています。

 この「わりざんマスター」ですが、やり始めた当初は、100問を解ききるのに10分は当たり前、今までの最長記録は33分です。これがまず100枚をこなすまでに、4分以内に100点満点に到達するからすごいと思います。
 100枚で到達できない生徒は
 ○「自分には無理!」とはなから決めてかかっている場合
 ○本当に基礎学力に難がある場合
の2つがあります。ただし後者は本当に稀です。

 この宿題は「学校のある日は毎日する」という約束になっています。これには大きく2つの意味があります。
ひとつはもちろん「計算力のアップ」です。これはどなたでもわかっていただけると思います。もうひとつ実はこれが真の意味なんです。

 
 こつこつ努力を積み上げてできる自分に出会う 
 


 毎日少しずつ努力を積み上げる経験をしてほしいのです。必ずタイムは伸びていきます。クリアラインを超えたときの喜びを体感してほしいのです。そして「努力は必ず報われる」経験をしてほしいのです。
 こうして、毎日の学習が習慣になってしまえば、たとえばそろばん教室を退会した後も、その時間を単語や漢字の学習時間にあてればいいのです。毎日やり続けたことで、スキマ時間の活用法も自然と身についているでしょう(タイムマネジメント能力ともいいますね)

 もちろん、満点をとること、計算が早くなることも大事ですが、もっと大事な目標がこの課題にはあるのです。
「うちの子は忙しいから、無理です」「こんなことに意味があるんですか?」という質問には少し悲しくなってしまいます。どうかこうした真の目的まで理解していただき、積み上げる努力の大切さを、ご家庭でもお子様に話しかけていただきたいと思います。

ぜひともよろしくお願いいたします。
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やり直し

2012-07-12 01:27:39 | そろばんに関する中身
 教室でのそろばん指導は「ドリルをこなす」ことを基本にしています。そろばんの先生を始めたころは、毎回問題を時間をはかって練習し、答え合わせをして終わりというものでしたが、子供たちの伸び悩む姿を見て変わってきました。
 まず最初は、計る時間を短くして、やり直しに時間を割くとう方法でした。でも結局わからなくてやる気のなくなってしまった生徒は伸び悩んだままでした。また一番の問題は「ウソまる」です。間違いの答えを○にしたり、ひどい生徒になると、答えを写して○をつけてしまうんです。
 で、たどり着いた答えは「ドリルを自作して、こちらで都度都度○つけを行う」という指導スタイルでした。これならば、ウソ○はほぼなくなりますし、わからないところは繰り返し間違いますので、チェックしやすくなります。

 このやり方、競技会(そろばんの大会です)指導を中心にする先生には不評です。「スピードがあがらない」と。でも私は優秀な生徒を少数輩出するよりも、習いに来た生徒全員が伸びてほしいと願います。だからこそ、わからないことは早めにわかるようにしたいのです。

 やり直しのメリットはもう一つ「自分のわからないところがわかる」ということです。繰り返し×がついてもわざとほっておくことがあります。それは「わかりません」と聞きに来てほしいからです。勉強もそろばんも「わからないということがわかる」ことが上達のスタートラインだと思うのです。「わからないことをわかるようになりたい」と想うから学習意欲が出てくるんだと思います。

 できるようになりたいと思う気持ちを一人でも多く持ってくれること。そしてそのための努力を厭わないような人間になること。それがやり直しを指導することをメインにする目標なのであります。

 私って子供たちから見るとたぶん「めんどくさい」先生なんでしょうね…。
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経験しないとわからないのが「いじめ」なんですよ

2012-07-12 01:27:08 | 日記
 先日埼玉県で7年前に起こった女子中学生の自殺事件で、市・国を相手取って争っていた裁判の判決がありました。判決は原告敗訴。その主文を読んでびっくりしました。「自殺の原因がいじめとは判断できない」とはこれいかに?

 私も中学生のころ、いじめが原因で2週間ほど登校拒否をした経験があります。暗いトンネルの中にいる気分と、解放された幸せな気分が交錯したなんとも不思議な気持ちであったことを覚えています。その内容はちょっと書くのもはばかられるような内容(今思えばよく我慢できていたなあと思うものです)でした。

 さて、今問題視されている大津の事件と、今回の事件には共通点があります。それは報道も、それを受けてコメントする識者の方々も、「こどもの視点に立っていない」ということです。

 「いじめを見つけてそれにただちに対処する」口に出すのは簡単です。でも安易に大人が手を出すと、いじめは地下深く進行するんです。それこそ大人の目の届かない闇奥深くへと。「いじめ」の解決に大人がかかわるときは、特に加害者側の全員を把握し、その行為がどれだけ人を傷つけるのかを徹底的に理解させ、そしてその保護者の方々にもきちんと事の重大さを理解していただく。この手順を間違うと、被害者の子供が受ける「いじめ」はより陰湿化します。「お前ちくったやろ!」これで今までの「いじめ」が倍にも3倍にも、それ以上になって返ってくるのです。

 ここからは憶測ですが、彼女も彼も、報道から知る限りでは、生半可ないじめではありません。遺書にすら本当のことをかけないくらい追いつめられていたかもしれない。声を絶ってしまった二人から真実を聞くことはできません。でもその気持ちに少しでも寄り添う心が大人にあれば

   
「いじめと自殺に因果関係はない」
 
 
 
 こんなこと口が裂けても言えるはずがないんです。というより、自殺まで思い詰める原因って「いじめ」以外にそんなにあるものなんですか?では逆に「いじめ」以外に自殺に追いつめられた原因ってどんなものがあるんですか?教えてください。
 たぶん、そんなことを経験したことのない優等生の方々には、下々の気持ち・苦しみなんて理解できないんでしょうね。

 だから私は、毎日のご挨拶「こんにちは」の声のトーンにすら気を使います。あいさつの声と目の合わせ方に、子供たちのSOSは潜んでいます。「あっ学校で何かあったな」「友達とけんかしたかな?」それくらいはあいさつひとつでわかります。

 私は子供たちと話をすることをとても大事なことだと思っています。その中から「当たり前のこと」を理解してほしいんです。自分の人生を絶たねばならない決断をするなんて必要がない教室、ひいては社会を作りたい。それが私の願いです。

 もし私がお子様の変化に気づいたときは、すぐに連絡できるようにしています。もしお気づきの点などありましたら教えてくださいませ。
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