端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

足 袋

2006-01-06 | Weblog
暮に 呉服屋で柄ものの足袋を見た。
赤い地模様に 黄色の小さい梅の花が ちりばめられた
可愛いもの。斬新とも思えるこのアイデアに 脱帽。

昔は 足袋は白か 黒 普段は別珍の一色ものだった。
留め金に 足のサイズが 文数で表示してあつた。
母は足袋を買うとき 私の耳元で「ばかのおお足 まぬけの小足」
と言うんだよと 自分のごつい小足を見せていた。

足袋を洗濯するとき 完全に裏返しにして 親指の先と人差し指の
入る位置に縫い糸を通し たるみをつけ 物干し竿に掛けやすいよう
にしていた。
今のように こうもり傘の骨みたいな もの干しはなかったし
足は二本 家族みんなの足袋となると きれいに干すように
言っていた。
洗濯物を干すときも 昔の女は美学があった。
男のものは 晴れがましくお天道様に当たっていたが 女の下着は
ひっそりと 控え目に干してあったように思う。

今のように ブラジャーやスリップが 目に見えるところに
干してあると 見てはならないものを 見たような気がする
のは 私が年をとったということか。