私の住む田舎町 この時期 春が近くなると 県道のあちこっちに <黒木さんちの芝桜> の案内標識が出始めます。
酪農家で頑張っていた 黒木さんご夫婦 奥さんが糖尿病で失明されたのは26年前 頑張っていた酪農業もできず 廃業されました。
突然の 失明に奥さんは悲しみに暮れ 家に引きこもることが多くなりました。
数年過ぎて ご主人はこれではいかん と奥様が何とか元気が出るようにと 庭や畑そして裏山を譲ってもらい開墾し 一面に芝桜を植栽しました。
植栽して20年 この時期沢山の芝桜が 庭一面をピンクに染めます。
私が訪ねた 3月末にはまだ 少し早いようでしたが 今満開のようです。
ご主人85才 78才の黒木さんご夫婦 花見に訪れる 沢山の見物客とお喋りを楽しんでおられます。
家事全部を 引き受け芝桜の手入れで 忙しい ご主人からは今なお 奥さんを愛する熱い言葉が 語られます。
季節外れの 寒さの昨日今日 我が家の ささやかな芝桜
哀れな姿です。
黒木さんちの芝桜 そんな物語に魅かれて 毎年沢山の人が訪れています。