暦では秋に入るが真夏日に町を歩いて蝉の只中
長いこと音信不通の待ち人と連絡が取れ胸は満ち潮
毎日は書けないけれど原稿を数枚書いて一歩進める
作文がいつ世に出るか分らない情報不足は身も細る程
いつまでも貫禄のある身にならぬ吾は鉱石標本を買う
年齢と共に手放すこと多く身軽になって前を向くだけ
一行を生きた詩情と見定めて書き進めても砂の一粒
存在が割り当てて来る命運を引き受けて聞く瀧の轟音
野の花を目にするたびに瞳には命の咲かす永遠の今
長いこと音信不通の待ち人と連絡が取れ胸は満ち潮
毎日は書けないけれど原稿を数枚書いて一歩進める
作文がいつ世に出るか分らない情報不足は身も細る程
いつまでも貫禄のある身にならぬ吾は鉱石標本を買う
年齢と共に手放すこと多く身軽になって前を向くだけ
一行を生きた詩情と見定めて書き進めても砂の一粒
存在が割り当てて来る命運を引き受けて聞く瀧の轟音
野の花を目にするたびに瞳には命の咲かす永遠の今