ホームに向かう路地の左側が、ポッカリ空きました。
狭い路地を歩いていた身とすれば、慣れない景色です。
ホームから振り向きます。この辺にタバコ売りの窓口が有りました。その向こうが書店の出入り口でした。
この辺に、仕入れた古書が積まれていました。
あの、ちょっと色が違うアスファルトの部分に家が建っていました。住居兼書店とたばこ屋でした。
乗客がやって来ます。新たな日常の景色です。
線路の向こうは梶原商店街です。
緞帳のように都電が視界を遮ります。
緞帳が開きます。何も変わらない日常の継続です。梶原書店だけが無くなりました。
あの老夫婦は、今何処で何して暮らして居るんだろう?
在りし日の梶原書店の記事はこちら。