田中真紀子文科相には学校でのいじめの問題に力強く取り組んで頂きたい。お役所的な対応を越えた対策が少しでも出せれば花丸だ。
とても小文ではいじめを論じきれないが(大文でも私には無理そう)、いじめがあるのは学校だけでないことを大きな声で指摘しておきたい。学校のいじめほど露わではないが、より根が深く複雑ないじめの構造が社会の中に存在する。子供にいじめはよくないと諭すならば、大人も社会の中に巧妙に仕掛けられたいじめに取り組まなければ片手落ちということになる。
残念というよりは、事実として根が深く複雑な問題でとても解決は難しく学者も歯が立たないようではあるが(学問個々の視点での取り組みはあると推察する)、社会の中に一見いじめに見えないいじめの構造が存在するのを明らかにするだけでも意義深いと思う。
いじめるいじめられるや虐げる虐げられるには微妙なニュアンスがあり、もうそれだけで複雑な意味合い様相を呈し簡単には論じられなくなってしまうが、差別の存在という切り口で捉え、差別される側の心理に目を向けるだけで、浅薄な見出しの後ろにある事実への理解は深まると思う。正義のように見える正義の危うさが浮き彫りになるだろう。