駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

アベノミクスよりもアベノナカミを問う

2014年11月26日 | 政治経済

                 

 安倍首相はアベノミクスの是非を問う選挙と大見得を切っておられますが、唐突な年末奇襲選挙で本当に問わなければならないのはアベノナカミだと申し上げたい。

 よく通る声と巧みな言い回しで、耳障りよく不都合な事実を見えにくくされてきましたが、二年間見聞きし考えている内にアベノナカミが見えてきたように考えています。安倍内閣の最重要課題は最重要という割りに幾つもあって、どれが最重要かわかりにくいのです。それは最重要という形容を強調、弁明や慰撫に使うわれるためで、巧みな言い回しの結果と思われます。何度も聞いていれば、善処と同じ意味に響くようになります。

 アベノナカミの本当の最重要課題は「日本を取り戻す、戦後レジームからの脱却」にあると見ています。果たしてどのような日本を取り戻そうとされるのでしょうか。それをこそ声を大にして明確に説明して戴きたいと思います。戻りたい理想の日本は実は何処にも無かったのではないかという気もします。戦後レジームを脱却してどんなレジームが出てくるのかも曖昧模糊としています。ひょっとしてそれは集団自衛権や特定秘密保護法・・・のことかなとも思えます。

 日本をどう守るかは、行き止まる成長後をどう生き延びて行くかは、オープンな議論を尽くして漸進して行く他はないと思います。市井の臨床医の智慧などたかがしれていますが、右翼や左翼などという言葉を使わないで世の中を見渡し見直して戴きたいと思います。相手の立場になって考えることが出来なければ、敵対排除に至るでしょう。デフレ脱却を図ろうとするのには賛成でも、仲間はずれにされそうな怖さを憶えてしまいます。

 一週間前のブログに「安倍首相は批判に寛容ではないと思う。弱者に優しいとは思えない。敵味方を峻別する人に思える」と書きました。果たしてどうなのでしょうか。

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