駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

貧困に苦しむ人々の存在

2020年06月16日 | 世の中

            

 

 BSテレビでネパールからの出稼ぎ夫婦のドキュメンタリー?を放送していた。九才の一人娘をネパールの祖母に預けて日本で働いているのだが、娘を日本で一緒に暮らそうと来日させた。ところが娘は日本の暮らしに馴染めず閉じこもり、一人でゲーム機を相手に過ごすようになる。母親はホテルで片付けの仕事をしているのだが、仕事で疲れ帰りも遅く娘のために時間が割けず、すれ違い生活が続いて親子げんかになってしまう。夫婦も金か家庭かで言い合いになってしまう。そうして結局、娘はネパールへ戻ってしまうことになった。貧困で出稼ぎのために家庭や家族が壊れてしまう。見ていてなんともやりきれない気持ちになった。

 テレビを見た人は、こうした貧困に苦しむ人達の生活を知ってどう感じどう考えただろう。可哀そう、自分は恵まれている、運の悪い人達だ、自己責任でやむを得ない、何かしたいと思う人も少しは居たと思う。

 ほとんどの人が世の中に貧困に苦しむ人たちが居るのを知っているはずだ。それに対する反応は様々と想像するが、どの程度身近に具体的に知っているだろう。テレビ番組による情報にはどのような意味があり、影響力を持つのだろう。

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