駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

グレタ・トゥーンベリさん

2019年09月25日 | 世界

             


 「暑さ寒さも彼岸まで」は本当にその通り、昔の人は偉いとよく母が言っていた。確かに、暑さ寒さも彼岸まではまだ何とか有効な表現ではあるが、しかしこの十数年、例外も出てきた。

 国際報道2019を見て考えてしまった。日本にはない世界の動きに目を見張った。

 スウェーデン人で環境保護活動をしているグレタ・トゥーンベリさん(16)は二酸化炭素を排出しない移動手段ヨットでアメリカに渡り、23日ニューヨークで開かれた国連気候行動サミットで演説し、気候変動問題について行動を起こしていないとして、各国首脳を非難した。

 トゥーンベリさんは、約60カ国の首脳や閣僚を前に、「あなた方は、私の夢や私の子供時代を、空っぽな言葉で奪った」と激しい口調で語った。

 トゥーンベリさんに賛同して学生が学校を休んで抗議デモに参加することをニューヨークの教員委員会が認め、二十万を越える学生が地球温暖化に無策の各国首脳に抗議するデモを行った。日本でも小規模ではあるが抗議デモが行われたようだが、日本ではマスコミがデモを報道しないのでよく分からない。

 英最高裁判所は24日、ジョンソン首相が10日から約1カ月にわたる議会閉会を決めたことについて「違法」との判決を下した。政府が長期閉会の理由を明確に示していないと指摘し、欧州連合(EU)離脱前の重要な時期に審議の機会を奪ったと断じた。

 こうした世界の動きを見ると日本とは違うと感じる、日本は後塵を浴びることになるのではと心配する。既に21世紀日本の活力は下り坂と指摘されているが、そうした事実に向き合う姿勢を自虐的と問答無用で切り捨てようとする動きが根強い。自分と違う考えを短絡的に非難しているだけでは、本当に下り坂を転落することになりかねない。

 癌治療の研究と同じように温暖化ガスを吸収分解利用する研究を推進する必要があると思う。

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地球温暖化に何を

2019年09月24日 | 政治経済

         


 暑いのか涼しいのか晴れるのか曇るのか雨が降るのか、ごちゃまぜ不安定な陽気に、一応半そでシャツにあいのブレザーを羽織って出てきた。

 小泉進次郎環境相が国連で地球温暖化に楽しくセクシーにと演説したようだが、まさに小泉氏の特徴が現れていると感じた。いつどこで何を具体的に実行するのか。地球温暖化のメカニズムをどの程度理解されているのか、これから勉強するにしては大胆な発言だ。若いのにどのような言い回しが受けるかを身に付けているのは凄いが、権力掌握と人心を操る言葉使いのみに優れている政治家の限界と怖さを知らされているので、具体的に有効な政策が出てくるか否かに注目している。

 楽しくセクシーに、でどうなったかね。

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読解力を付ける

2019年09月23日 | 小考

     

 

 国語という科目がある。自分は古文は全然出来ないのだが、現代国語は全く勉強しないのに良く出来た。それは本を読むのが好きなせいだろうと勝手に思って居た。ところが孫娘は国語がとても良く出来るらしいが、全く本を読んでいる気配がない。画面を見ながらゲーム?をやっている。どうも好ましくないと思うのだが、越権?なので黙っている。親はゲームをやっていれば大人しいので、それが習慣になったらしい。

 私の経験的な本を読むと自然に国語が出来るようになるという理論は破綻している、あるいは例外があるようだ。本を碌に読まないのに国語が出来るとはどういうことか?。ゲームにも本を読むのと同じような効果あるのだろうか?。

 新井紀子さんの意味を読み解く読解力が大切という指摘をまさにその通りと支持しているのだが、それにしても新井紀子さんが指摘された読解力の重要さにどうしてもう少し注目が集まらないのか、文科省で取り上げ検討すべきだと思う。きちんと正面から反論するのではなく、半端な学者だなどというずれた悪口が多いのには呆れてしまう。

 萩生田光一氏が文部科学大臣とは理解しにくい。仁王様が学問科学教育に適任とは思えない。別の意味があるのだろう。安倍首相の権力使いの巧みさに、今更ながら恐れ入る。衣の下の鎧が露わになり、昔の日本を取り戻す野望に向かいアクセルを踏み始めた。経済を第一にするのはそれによって支持を得て、維持できた権力によって自らの野望を実現する絡繰りなのだ。衣の下の鎧と対になるのはメッキが剥げつつある小泉環境大臣だ。言い負けない言葉を操る才能、中身をきちんと理解していないのに妙に力強く言い切って自信ありげに振る舞う才能が主体なのが透けてきた。改造内閣を読み解くと強面で丸め込む、演技で丸め込む、笑顔で丸め込む、理論武装で丸め込む布陣に見える。私の読解がどこまで当たっているか?。牽強付会の読解と云われてしまうかもしれない。

 アイオワでウオーレンさんが民主党候補の一位になったようだ。バイデン氏より若い、賢い、女性、斬新で選ばれると良いと思っているが、トランプ氏からの振れ幅が大きいので米国内の亀裂が広がらないかと懸念もしている。

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成程の追記

2019年09月21日 | 診療

       ルッコラのスパゲッティ、旨い

 

 インフルエンザワクチンの季節になる。当院にも張り紙が出た。インフルエンザワクチンの予約を受け付けています。その横に、申し込まれる方はあらかじめ希望日を決めてお申し込みくださいと書いてある。

 去年はそんなことは書いてなかった。申し込みの窓口電話口で、いつにしようと迷われる方が多いらしい。忙しい受付はゆっくりとは対応しきれず、この文言が追加されたと思う。成程と思った。

 医院の受付は事務業務も大変であるが、患者さんとの対応も大変なのである。耳の遠い人、理解の悪い人、横柄な人、優柔不断の人・・。いらつく私には、とてもできそうもない。

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本当に無罪だろうか

2019年09月20日 | 小考

      

 

 東電の旧経営陣に巨大な津波は予見できないと無罪が言い渡された。なんだかおかしい。いくつかの取り違えというかすり替えがあると感じた。

 まず、無罪とは言えないと思う。全く申し訳ないという気持ちがないのなら、形式的な無罪という絡繰りが通るかもしれない。しかし、全く申し訳ないという気持ちがないとは思えない。何らかの責任は感じているだろうと忖度する。とすれば、無罪はしっくりしない。一方で有罪とするのも難しい。懲役一年執行猶予三年とすれば、なぜと聞かれてうまく判決文が書けないので力不足の裁判長は無罪に逃げたようにも思われる。

 個人を責める気にならないという住民のコメントも紹介されているが、人を責めても元に戻らないという気持ちからだろうか。有罪というのは責めるのとは違うと思う。責任者には何らかの責任を取ってもらうということだ。そうしないと失われた故郷や資源は稀な事故に遭遇で終止符が打たれてしまう、原因が追及されず、又いつか同じ過ちが繰り返されてしまう。失敗に反省がなければ原因が究明されなければ、何の改善進歩も残らないだろう。不運に打ちのめされた人は浮かばれない。

 判決文を読んでいないし福島原発事故を調べている訳ではないので思い違いがあれば、容赦していただきたいが、福島原発の事故は津波だけで起きたわけではなく、冷却水を供給できていればメルトダウンには至らなかったと聞いている。総合病院には必ずある自家発電装置が専門の電力会社なのに万全の準備が出来ていなかったと聞いている。落ち度があったのは明らかで、それを千年に一度の津波という、自然災害にすり替えてしまっている。

 裁判長は無謬を求められては原発はできないなどという無理な比喩をしているらしい。科学技術に深い理解のない人に電力会社の事故判断や経営を任せるのは賢明とは思えない。ファイブナインが無理ならフォーナイン、それも難しければスリーナインと正直に対応して、スリーナインが出来たらフォーナインと改善してゆくのが科学で、無謬などと言い出したら何もできない。部屋に閉じこもって生きていることさえ無理だろう。

コメント (2)
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